皆様GJ!です。感想かける余裕が無くて申し訳ないです。

ようやく>>303-318 の続きが書きあがりましたので、投下させて頂きます。

・ 時期的には学院際の後、ダンスパーティのちょっと前くらい
・ 御都合主義のコミカルモノ
・ 一応瑞穂萌え……のはず
・ フルメタネタは特典壁紙で既出らしいけど、あえて
・ チェック漏れが激しいと思いますが、その際には突っ込んでいただければ幸いです。


題名:「Do we love our beloved 『Elder Syster』,ladies?」
(貴様らはエルダーシスターを愛しているか?)

前回から引き続き一子ちゃんとまりやと瑞穂とで作戦会議中……ということで。

「さて……水着はともかく、作戦の完遂に目処はついた……」

まりやの目が怪しく光っている……あの目は、あの目はやる気だっ!!

「よ〜し、あたしが御門まりや軍曹である。話しかけられたとき以外は口を開くな。口で
クソたれる前と後にSirと言え!解かったか蛆虫どもっ!」

「Sir,Yes Sir! 御門軍曹!!」

「そこのオトコオンナ!!貴様もだ!! 宮小路二等兵!!」

「え?……なにっ??」

「ふざけるなっ!!Sir,Yes Sirだっ!!!」

「え、えっと、さぁ……いえっさぁ?」

「Bullshit! I can't hear you! 気合が入ってないっ!じじいのFuckの方がまだ気合
が入ってるっ! ベトナムに行く前に戦争が終わっちまうぞ」

な、一体なんなんだ?ベトナムって……。それにその言葉遣い、どっかの戦争映画で聞い
たような……。

「いいか!地上で最強の武器は─────エルダー・シスターだ……貴様による『萌え』
だっ。恵泉で貴様が生き残りたいと思ったら女らしさを研ぎ澄ませっ!萌えは道具に過ぎ
ん。てめえの萌え演技は、てめえの鉄の心臓がやるのだっ!」

「Sir,Yes Sir!」
「さぁ……いえっさぁ……」



「よし、それでは今回の作戦名を発表する。それは『The Bloddy Legend of the Keisen
Gakuin』である!」

「Sir,Yes Sir!」

「ちょちょ、ちょっとまって、まりや。それ、訳すと『恵泉学院の血の伝説』になるんだ
けど……いったいどういうこと?」

「なんだ貴様、アホがっ!!質問するのはあたしの役だ! 」

「さぁ……いえっさぁ……」

「よーし、いいか、この作戦を完遂するその日まで貴様は蛆虫だ! 地球上で最低最下位
の生命体だ。貴様は厳しいあたしを嫌う。だが憎めば、それだけ学ぶ。よ〜し、宮小路二
等兵……じっくり可愛がってやる……! 泣いたり笑ったり出来なくしてやる! うふ、
うふふふふ……」


い、いったいなにをされるんだろう……僕。


「それでは……この作戦の内容だが……」


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次の日の朝……。


校舎までの短い桜並木、少女達の黄色い笑い声と軽い靴音が弾むように響いて……いない
……。むしろ黄色い叫びとドタドタした靴音が渾然となって響きまくって、とてもじゃな
いがお嬢様学校の朝とは思えない状態になっていますが……。


「おはようござい…… きゃーーーーっ!!皆さん、お姉さまがっ! お姉さまがっ!!
 大変な事にっ!」

「そのお姿も素敵ですわ、お姉さまっ!!」

「いったい、どうなさったのですかっ! お姉さまっ!!」



昨日あの後、一体何があったのかというと……。

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「てな感じよ………それじゃ一子ちゃん、奏ちゃんと由佳里を呼んできてくれる? ん〜
と、食堂でいいわ」

「はーい、わっかりました〜軍曹」
というわけで食堂に移動。程なくして二人がやってきた。

「来たのですよ〜まりやお姉さま」
「一体なにがあったんですか? さっきへんな声がしたような気がしたんですけど……」

「あ、来たわね。ほらほら、そこに座って。まずは……二人とも、瑞穂ちゃんの事、女の
子としてどう思う?」

「す、素敵だと思いますけど……」
「そうなのです。とってもお綺麗で素敵なエルダー様なのですよ〜」

「ん〜、そうね。でもさ、今回ああいう噂が流行っちゃっているでしょ?」

「あ、あの『お姉さまが脚を隠しているのは何故か?』ってやつですね」

「そうそう。それって結局、瑞穂ちゃんに洒落っ気が足りない……というか女の子らしさ
が足りないからなのよね」

え?

「でも奏は、お姉さまはとっても女の子らしいと思うのですよ」

「私も奏ちゃんの言う通りだと思うんですけど、まりやお姉さま。瑞穂お姉さまが女の子
らしくないなんて言ったら、世の中に女の子がいなくなっちゃいます。まして私なんてど
うするんですか」
……僕、男なんだけど。

「まぁそうね。だけどさ、なんていうか、やっぱり女の子らしさが足りないってのは確か
だと思うんだ。開正なんていう勉強第一のとんでもない進学校に通っていたわけだし、何
せ心配したお祖父様が遺言に『恵泉に行け』って書くくらいだもん。言葉遣いのほうはよ
うやくマシになってきたけど、服装とかおしゃれとか、そういう他の部分はまだまだなの
よね」

「そういえばお姉さまが転校していらっしゃった時、まりやお姉さまは「花嫁修業のた
め」って仰っていましたね。これも花嫁修業みたいなものなのでしょうか」

「うん、学校だと制服か体操着だし、瑞穂ちゃんは化粧も要らないような顔しているから、
その辺無頓着でもどうって事ないんだけどね。だけどさ、考えてみなよ。化粧は殆どして
ない、制服は長いスカートに地味なハイソックス、普段着の時だってアクセサリーなんて
一つも身につけていないし、ジーンズのボトムに洗いざらしのブラウスでしょ?、瑞穂ち
ゃんじゃなければ、相当地味な娘にみられちゃうわよ」

「たしかにそうですねぇ」
「なるほどなのですよ〜」

「ま、今回の噂もあることだし、ここは一つ瑞穂ちゃんに女の子のオシャレの素晴らしさ
と楽しさを知ってもらおうと思うわけですよ」

ちょっとまって、なんか話があらぬ方向にいってないか?


「あはっ、そういう事でしたら、喜んで協力いたします」
「わかりました〜奏もなのですよ〜」
「一子も協力しますよー」

「よし、OK。今回のテーマは…………もちろんこれだっ!!!」

まりやは勢い良く取り出した半紙。そこには墨で大きく「萌」と書かれていた。い、何時
の間に用意したんだ……しかも妙に達筆だし…………○| ̄|_

「というわけで……まずは第一弾。じゃじゃ〜〜〜ん!!」

「あ、学院の制服のミニスカートバージョンですね」

「瑞穂ちゃんは脚長いから、ミニスカートにすると映えるわよ〜☆」

「ソックスはどうするんですか?」

「ハイソックスやオーバーニーでもいいんだけど、やっぱ、三つ折でしょ、三つ折。今回
の噂は脚を見せたがらないってやつなんだから、できるだけ脚の露出を多くしたいし……
あ、そうだ。ついでに髪型もかえちゃおっか?」

「え?」
「………………」

「きゃ!!!!素敵です、お姉さまっ!」
「あ、これだったら……こっちはこのほうがいいんじゃありませんか?」
「そうね、由佳里。じゃ、こんなのはっ!」
「奏は、やっぱりリボンをつけるべきだと思うのですよ〜☆」

「………………………………」

「あとは……もう、いろいろやりたくなっちゃうなぁ……やっぱいいなぁ、瑞穂ちゃんい
いなぁ……」
「あ、ずるいです、まりやさん。わたしにもやらせてくださいよ〜」

「………………………………」

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「おはようござい………お、お姉さま、お姉さまっ!! か……かわ……い」

ぱたん……。

「だ、大丈夫ですかっ!!!」
「わ……また鼻血だして倒れちゃったよ。一体何人目? 破壊力抜群だねぇ、瑞穂ちゃ
ん」

破壊力って何? どうしてまりやはそんなにおちついているの? そもそも、どうして僕
の姿をみるだけで倒れちゃうの? わけがわからないまま、早く助けてあげなくちゃと思
い、走りよると、

「あ、大丈夫、大丈夫です、お姉さま。あはははははは……」
連れの子が倒れた子の両脇を抱えてずりずりと引き摺りながら走り去ってしまった。うわ、
土ぼこりが舞っている……凄いスピードね……。

「う〜ん、こうなるだろうと少しは思っていたけど、ここまでとはねぇ」

まりやが腕を胸の前で組んで「うんうん」と頷きながら、してやったりという顔をしてい
る。

「なんか、僕を見た生徒が尽く叫びながら走り去っていくか、その場に倒れてしまうんだ
けど……」

「ま、いいんじゃない。脚もばっちりみせているし、この調子だったら例の噂もあっとい
うまに静まるでしょ」

「う、うん。そうだといいんだけど……」


今朝5時起きで改めて寮生3人(+1)にやられまくった我が身を見てみると……短くしたス
カートに三つ折のソックス、両しばりのツインテールにひらひらなレースのリボン、髪止
めで少し晒したおでこ、薄く入ったアイライン……なんていうか……これオシャレとかそ
ういうんじゃない、ぜったいまりやの趣味だ……。

……いいのか、僕。本当にこれでいいのか? ○| ̄|_ 男がツインテールなんてやっち
ゃっていいのか? ○| ̄|_  うぅ……短いスカートでいつもよりも更に脚がすうすうす
るし、股の下もあの通りで、凄く変な感じだよ……。

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「み、瑞穂さん……こんどこそ本当に……男の方を……」

すささささ〜〜〜と音を立ててるんじゃないかってくらいの勢いで紫苑さんが引いていく
…… ○| ̄|_

「し、紫苑さん、こ、これは……っ!」

「ふふふふ、なんてね。まりやさんから話は聞いています。それにしても難儀な事です
ね」

「身から出たサビといえば、それまでなんですが」

あいかわらず意地悪です、紫苑さん……。

「おはようございます、瑞穂さん……あら?」
「おはよ、瑞穂さん……それ、なんか違う……」

「あ、美智子さん、圭さん、おはようございます」


「…………か、かわいい…ですね……」
「長いしっぽのようなツインテール、白い三つ折のソックス、ミニスカート……。正直瑞
穂さんのキャラとは違うと思うのだけど……月野う○ぎ?」

「いや、もう……うさぎでもうなぎでも、どうでもいいです……」

「ふ……。コスプレをなめないことね……お団子は基本よ?」

「……………コスプレ? お団子?」

気付くと教室のドアの向こうには溢れんばかりの人、人人……。教室内でも数人が幸せそ
うに倒れているし、もうほんと、何がなにやら……。


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「会長!!大変、大変ですっ!!!」

「どうしましたか、君枝さん。そんなに慌てて」

「……その………」

君枝は今学院で起きていることを貴子に簡潔に話した。

「なんですって?! そ、それは……見てみたいです……」

「え??」

「…………」「…………」

「あ、あっ? いえ、そうではなくて……これは学院の根幹を揺るがしかねない忌忌しき
事態ですわっ!! すぐまりやさんと瑞穂さんを生徒会室に呼んでください」

「はい、解かりました、会長」

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「こちらは生徒会です。宮小路瑞穂さん、御門まりやさん。御両名は至急、生徒会室まで
お越しください」

「また貴子ね。ほんっと、頭かたいんだから」

「でも、行かないとまずいでしょ?」

「そりゃね。ほら、行くわよ瑞穂ちゃん。貴子の奴、ギッタンギッタンにしてやるんだか
ら……」

「ねぇ、もう少し穏便に、ね」

「ふふ、ふふふふふ……」

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「きゃ〜〜〜〜♪」

生徒会室に入ると、いきなり黄色い歓声につつまれた。

「あはっ、お姉さまっ!その髪型も素敵ですっ!」
「そのお姿を生徒会室で見られるなんて……幸せですわ」

「可南子さん、葉子さん。 お静かに」

ぴしっと、たしなめる。さすがは貴子さんだ。

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「す、すみません」
「もうしわけありません……」
「で、なに? 貴子」
「まりやさん、相変わらず愛想が悪くていらっしゃいますわね」
「あんたも、人のこと言えないでしょ……ほら、用件を早く言ってくれないと帰るわよ」
「そうせかさないでください。私はお姉さまに用事があるのです。まりやさんはいわばお
まけですわ」
「なんだとぉ!!」
しかし、貴子さんは華麗にスルー。
「お姉さま、私が生徒会長として、校内の風紀に関する権限を預かっているのはご存知か
と思います。ところで……」
「はい、なんでしょうか」
いや、聞くまでも無いような気は……凄くする。貴子さんの手が握り締められ、ぷるぷる
と震えている……こう言ってはなんだけど、貴子さんに問われる当事者になると、これほ
ど怖いものだとはおもわなかった。奏ちゃん、本当に頑張ったのね……。
「その……御姿、なのですが……」
「へっへ〜ん、かっわいいでしょ〜☆」
「……まりやさんには聞いていません」
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「え〜、いいじゃ〜ん。別に変な格好というわけじゃないしぃ、どう考えても校則云々っ
て話にはならないと思うんだけどな〜」

「……そ、それはそうなのですけど、その……

「え、なんだって?」

「ですから…………可愛すぎるのです! あ……」
「え…………」

「…………」
「…………」
「…………」
「…………」
「…………」

一瞬の沈黙。貴子さんは顔を真っ赤にしている……。わ、なんか可愛いかも……ってそう
じゃなくて。

「でっしょ〜。へへへ〜ん。ほら、ここんとこ、うっすらとパウダーのせているでしょ。
瑞穂ちゃん、もとから綺麗な肌してるから、のせ過ぎるとくどいしさ、 苦労したんだよ
ねぇ」

「あら……ほんと……流石はまりやさん……って、そうじゃありませんっ!」

貴子さん、見事なノリツッコミです……。

「ともかく、これは忌忌しき事態なのです。お姉さまを見かけた生徒が何人も倒れていま
す。お姉さまのその御姿は生徒に無用の動揺を与えています。このままでは学院全体に影
響を与えかねません!!」

「んでもさ、もし瑞穂ちゃんが貴子の云う事をうけいれたら、瑞穂ちゃんのこの格好はお
そらく二度と見られないぞぉ? それでもいいのかあ? ん? ん?」

「ひ、卑怯ですわ、まりやさん!……し、しかし生徒会としては学院内の風紀と安寧を守
る義務があるのですっ! ゆ、譲るわけにはまいりませんわ……勿体無いけど」

「あぁ?なんか言ったかな? 貴子さん??」

「あ〜、もう!!こうなったら臨時生徒総会で白黒ハッキリつけて差し上げますわ
っ!!」

「おっしゃっ!!望むところだっ!!」

「上等ですわ。目に物見せてさしあげますっ!!」

貴君枝さんと僕が二人の腕をつかんで止めようとしているんだけど、両者つかみかからん
かという勢い。もう、勘弁してよ。てか、まりやは明らかに楽しんでるよね。

「葉子さん、生徒総会ってぇ、10月に開いたばかりですよねぇ……」

「確か……あ、これこれ。『附則・第四項……明らかに緊急を要する場合、附則・第三項
における臨時総会とは別に、生徒会会長の裁量において随時臨時総会を召集する事ができ
る。本項における臨時総会において、附則・第三項と同様の理由により不服申し入れにつ
いての議論を行う場合、緊急性を鑑み、懸案に際する渦中の人物についても提案者及び支
持者としての参加及び発言を認め、かつ提案者及び支持者の人数は問わない事とする。但
し、議題についての決は一時的なものとし、生徒総会において改めて是非を決することと
する』ってのがあるわね」

「あら、そういえばそんな会則が……。このままじゃ、お二人とも収まりそうにありませ
んものねぇ」


「はぁ」という深いため息が葉子さんと可奈子さんから発せられ……明日の朝、臨時総会
が開かれる事が決まってしまった。

「で、会長。資料や準備はどうするんですか」

「そんなものいりませんわ。議題はお姉さまの事だけですもの。生徒の皆さんを講堂に集
めて事情を話し、決をとる。それだけですわ」

「あのぉ、投票用紙なんて用意してませんけどぉ……」

「挙手でよろしいでしょう。会則には決の採り方の規則なんて書いてないんですから」

「全校生徒合わせると700人以上いますよ。誰が数えるんですか?」

「ああ……それでは、拍手の音が大きい方ということで。簡単ですわね」


…………そんな適当でいいのか?恵泉女学院生徒会。

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次の日の朝


「皆さん、まもな臨時生徒総会を開催いたします。通常ならば椅子をご用意するところで
すが、短時間で終了すると思われる議題のため、立席での開催となります。ご了承くださ
い」

「それでは、生徒会会長・厳島貴子の名によりまして、これより恵泉女学院生徒会臨時総
会の開催を宣言いたします。早速ですが、生徒会則附則・第四項に基づき、本会を臨時に
召集した理由について説明させて頂きます。宮小路瑞穂さん、御門まりやさん、演壇にお
いでください」

「さ、いこうか。瑞穂ちゃん」
「え、えぇ……」

僕たちが演壇まで歩き始めると、歓声が一段と大きくなってきた。

「きゃ〜〜〜!!!お姉さまっ!!!」
「素敵ですっ!!素敵過ぎますっ!! 是非ともそのお姿のままでっ!!!」
「誰がなんと仰ろうと、その御姿をおまもりいたしますわっ!! 必勝です!」


「な、なんか凄い歓声ね……また倒れている方がいるし……」
「ね、まりや……やっぱやめない?」
「何言っていんのよっ! 一度言った事を引っ込めるなっ!最後まで意見を通し尽くせ
っ!!」

いや、あの……僕なにもいってませんから。正直早くこの格好やめたいですから……。そ
して僕たちが演壇にあがると、貴子さんが議題について説明を始めた。


「さて、今回の議題『お姉さまの現在の御姿』について説明させて頂きます。我らがエル
ダーシスターであらせられる宮小路瑞穂さまにおきましては、類稀な美貌をお持ちであり、
我々恵泉の誇りである事は言うまでもありません」

ここで貴子さんは一呼吸おき、再び話始めた。

「しかしながらその御身に華美とも取れる装飾を施し、そのお姿により多数の生徒を気絶、
もしくは気が抜けた状態へと追い込んでしまいました。故に昨日、このままでは学院全体
に影響を与えかねないと判断した私は、これをやめるようにと指導させていただきました
が、宮小路瑞穂さま、御門まりやさま両名が意義を唱え、反論を頂きました」

……反論してないっ、してないからっ。

「横暴ですっ!!」
「お姉さまは悪くありませんわっ!!」

わ、恵泉とは思えない野次がとんでるよ……僕の格好くらいで一体何を必死になっている
んだろ……。

「お静かに、お静かにお願いいたしますっ!」
君枝さんの注意が響き渡ってなんとか場は静まる

「これを生徒会は忌忌しき緊急の事態であると判断し、生徒会則の附則・第四項に基づき、
臨時生徒総会を開く事と決定した次第です。それでは、御門まりやさん。ご意見をお願い
いたします」

ざわざわざわざわ……。

「ご紹介預かりました御門まりやです。この度は臨時生徒総会を開いて頂き、有難うござ
います。それでは、今の会長よりお話がありました件につきまして、少々の反論をさせて
頂きます。まず、10月の生徒総会で、生徒の総意として服飾規定に関しては個人の裁量に
任されていると云う事が決定されています。これを鑑みると、たとえエルダーシスターと
はいえ一生徒に過ぎず、どのような理由であれ、それを束縛することは生徒会の精神に反
する物と思います」


「まりやさまっ。そのとおりですわっ!!」
「わたくしたちのお姉さまの御姿をお守りくださいっ!!!」

「お静かに、お静かにお願いいたしますっ!」
君枝さんの注意が再び響き渡たる。

ふと、まりやが生徒たちに正対し……
「それに……皆さん、お姉さまの素敵な御姿を何時までも見ていたいですよね?」

「きゃ〜〜〜〜!!!!!」
講堂を揺るがす程の大歓声。ちょっとまって、それじゃ僕に卒業までこの姿をしてろって
いうの? そ、それはあんまりなんじゃ……。

すかさず貴子さんが反論する。

「し、しかし……これは明らかに風紀を乱していますっ! 実際何人もの生徒が、お姉さ
まの御姿を御覧になることでお倒れになっているのですよ!? 大体、そのスカート、お姉
さまには短すぎですっ!」


「ふ〜ん、そんなこと無いとおもうんだけどねぇ」
まりやが、そう言いながら僕の横に近付いてくると……スカートの淵をつまんで……チラ
ッとめくった……。

「ま、まりやさんっ!な、なにをっ」
「いいじゃん。減るもんじゃあるまいし」

顔が熱い、きっと僕の顔は今真っ赤になっちゃっている、と思ったその瞬間……

「え?」

「くま……」

「くま……さん……?」

「か…………かわ……いい」

「………………………………」

「………………………………」

沈黙が講堂内に広がる…………そして………僕のスカートの裾がふわりと元に戻ると共に
…………生徒たちが一斉に鼻血を出し……「どどどどどどどどどど」と……爆音を立てて
倒れた。講堂内はまさに阿鼻叫喚の地獄絵図。




ひゅ〜〜〜〜〜〜〜〜。何故か吹いてくる風と、転がるタンブルウィード……。




「あ、あは、あはは……やっぱりとてつもない破壊力だねぇ……瑞穂ちゃん………」

「…………まりやが、あんな作戦名をつけたりするから」

「ま、まさかこんな事に……なるなんて……ねぇ? なは、なははははは……」

そして、足元には…………貴子さんが……やはり鼻血を出して倒れていた……。

「きゅ〜〜〜〜〜〜〜〜………………」
「か、会長っ!!!!しっかりしてくださいぃ!」

君枝さんが貴子さんを抱えあげて一生懸命ゆすっている。

「た、貴子さんまで……」

「貴子ったら……一体どんな想像したのやら…………」


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こうして臨時生徒集会は結論をうやむやにしたまま……というか、議決なんて絶対無理な
状況で悲惨な結末をむかえた。うぅぅぅ、僕のせいじゃないよね……。

この、全校生徒の7割以上(含む生徒会長)が倒れ、そのうち3割は鼻血をだしていたという
大惨事は、後々まで『血の大惨事』として記憶される事になった。そして今年度だけとい
う条件付きで「エルダーシスターの髪型はストレートのみとし、ミニスカート、三つ折ソ
ックス、くまのプリントが入ったショーツの着用を禁ず。ついでに御門まりやはスカート
をめくってはいけない」との条項が問答無用で生徒会則に追加された事はいうまでもない
……。

そうそう、例の噂は跡形もなく消えてしまった。その代わりにまた変な噂が飛び交ってい
るらしい。まあ、前回のことで懲りた僕たちは、流行るに任せることにしたんだけど……。


「まさか、瑞穂ちゃんがコスプレ好きだなんて噂になるとは思わなかったわ……」
「もうどうでもいいです……」


どっとはらい。ちゃんちゃん。


「そういえば、さ」

「なに、まりや?」

「ブルマはダメって書いていないよね」

「……………」

つづかない。


補足とどうでもいい事:

・「附則・第四項」の文については超適当に書いているので、突っ込まないでいただける
と助かります。

・タンブルウィード:西部劇とかに出てくる、ひとかたまりになって転がる草の事

・「Do we love our beloved 『Elder Syster』,ladies?」
(貴様らはエルダー・シスターを愛しているか?)

知っている方も多い様子ですが、フルメタルジャケットという映画内での
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「Do we love our beloved Corps,ladies?」
(貴様らは海兵隊を愛しているか?)

Semper fi! Do or die! Gung ho,gung ho,gung ho!
「永遠の忠誠を! 命を懸けて! やるぞ!やるぞ!やるぞ!」
(映画の日本語版だと「生涯忠誠!命懸けて! 闘魂!闘魂!闘魂!」だったかしら)
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が元ネタです。あと、まりやのFuck'nなセリフ群もフルメタのハートマン軍曹語録から頂
いてますです、はい。

そうそう、フルメタルジャケットはスタンリー・キューブリック監督が本当に胸糞わるく
なるような狂気を冷徹に描いている映画なんで、あんまり「おとボク」の世界には合わな
いような気がします。『おボクさま』はともかくとして……。


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