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【女装】処女はお姉さまに恋してる 第6話【百合】 - ログ

1 名前:3代目226 ◆555TFSBWYQ 2005/04/06(水) 21:40:50 ID:fbsOEVd4
ここは「処女はお姉さまに恋してる」のSSスレです。
優雅に礼節をもって進行していきましょう。

前スレ
【女装】処女はお姉さまに恋してる 第5話【百合】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1111757700/

メーカー公式
http://www.caramel-box.com/

処女はお姉さまに恋してるSS保管庫(仮)
http://www.type90.com/otome/index.html

・過去スレ
【女装】処女はお姉さまに恋してる【百合】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1108774069/ (dat落ち)
【女装】処女はお姉さまに恋してる 第2話【百合】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1110222716/
【女装】処女はお姉さまに恋してる 第3話【百合】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1110659167/
【女装】処女はお姉さまに恋してる 第4話【百合】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1111234071/

・関連スレ
キャラメルBOX Part16
http://idol.bbspink.com/test/read.cgi/hgame/1111049075/
処女はお姉さまに恋してる 第14話
http://idol.bbspink.com/test/read.cgi/hgame2/1112194424/

おとボクSS投稿掲示板
http://cute.to/~hokuto/caramelkeijiban/story_bbs.php

2 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/06(水) 21:52:45 ID:YJjiELZD
>>1

3 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/06(水) 21:54:09 ID:YJjiELZD
書き忘れましたが
おとぼくのまとめサイトのほうで
作者別のリストがございますのでそちらも参考になさっては?

4 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/06(水) 22:08:59 ID:30eCq7w3
一様、乙かれさまです

5 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/06(水) 22:43:07 ID:jJ2nrckZ
>>1 乙であります

6 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/06(水) 22:55:59 ID:EtreabGh
>>1
スレ立て乙です。

7 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/07(木) 00:29:59 ID:CUK8p/oO
>>1
乙ですわ、お姉さま。

8 名前:初代スレ126 sage 2005/04/07(木) 01:06:24 ID:Nt5UEWai
>>1
乙なのですよ〜

うう…もう長い事投稿してない…けどネタがない…orz

9 名前:初代スレの45 sage 2005/04/07(木) 01:54:13 ID:K25ZLtDS
>>1
お疲れ様です。

私はネタは一応あるのですが・・・
勢いがないというか・・・中の人がどうもこのところ忙しくて・・・
自分のHPのSS以外の部分はちょこちょこと更新しているのですが・・・

超気長にお待ちくださいませ。

10 名前:名無しさん、って呼んでもいいですか? sage 2005/04/07(木) 02:03:36 ID:3ZJ7lKwh
>>1
スレ立て乙。
そしておとぼくスレに初書き込み。

遙か昔にSSを書いていて久しぶりにSSを書きたくなるものに巡り会えた気分。
過去ログをすべて読むのに3日もかかちゃったよorz
ネタはできあがり、文章化して推敲するだけなんだが、
勘が鈍りすぎてるorz
がんがってかいてみるよ・・・

11 名前:初代269 sage 2005/04/07(木) 08:34:54 ID:txQTLvOv
>>1
スレ立て乙です。

>>8
私もネタ切れ気味です。こうなったら、シチュの募集でも掛けてみましょうか?w

>>9,10
頑張って下さい。

12 名前:1-301 sage 2005/04/07(木) 08:40:45 ID:OBwZAULY
>>1 さん超乙なのですよ。
ところで5話目のリンクが抜けておりますわ。
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1112791250/

広島弁でまくし立てる由佳里……ってネタを思いついたけど、
広島弁がわかりません orz

13 名前:1-301 sage 2005/04/07(木) 08:44:26 ID:OBwZAULY
と思ったら5話目のリンク、ちゃんとはいっているし orz


すみませんでした。

14 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/07(木) 09:00:04 ID:8JN70P25
>>9,>>10
頑張ってください。
>>11

瑞穂ちゃんの目のしたに隈が出来たというねたで、書き出したのですが
難航していたりします。30KB越えてるし(^^;
一部分他の方が使われたシーンとかもあるし・・・うーむ

15 名前:初代269 sage 2005/04/07(木) 10:16:04 ID:txQTLvOv
>>14

30KBですか…そろそろ話の落とし所が見えてないときつい文章量ですね。
頑張って下さい。

16 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/07(木) 11:25:11 ID:8JN70P25
>>15

だいたいの話はできあがってるんですが、中の展開が
うまく流れないんで、落としどころにうまくつながらないんです。

力量以上のものに手をだしたのかも(^^;
初代269さんの新作も期待させて頂きます。

17 名前:471 ◆471.Pt54hU sage 2005/04/07(木) 16:13:13 ID:CfJzSzbN
pack of lies
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1111757700/552の続き。
ラスト。

18 名前:pack of lies ◆471.Pt54hU sage 2005/04/07(木) 16:13:50 ID:CfJzSzbN

      ◆

 お祭り騒ぎの翌週、学院内某所──
「うふふふふっ、これであの忌々しい御門まりやの鼻を明かしてやるわ」
「主任、御門さんの鼻を明かしてどうするのですか?」
「おバカ! 主任なんていったら私の正体がばれてしまうでしょう!」
「はぁ……私、こんな事をしていていいのかしら……」

      ◆

 その翌日、例の秘密部屋──
 まりやは『東スポ』こと、新聞部長に依頼していた、瑞穂の支持率の調査報告を聞いていた。
「で、どんな感じなの?」
「今のところ、生徒のほとんどが中間派です。どう判断を下していいか、みんなまだ迷っているよ
うな状態です。この前の触れ合い感謝デーで擁護派寄りになってはいるんですけどね。先生た
ちの方は、こっちは綺麗に票が割れてます。といっても、ほとんどが擁護派ですけど」
「そう。それじゃ、引き続き調査をお願いね、東スポちゃん」
「うぅ、その呼び方は勘弁してくださいよぅ……」
 新聞部長が泣き言を言うが、まりやには取り合って貰えなかった。
 その時、貴子が血相を変えて部屋に飛び込んできた。
「まりやさん、これを見てください!」
 貴子は一枚の新聞をまりやに差し出した。

19 名前:pack of lies ◆471.Pt54hU sage 2005/04/07(木) 16:14:30 ID:CfJzSzbN
『宮小路瑞穂は変態だった! 覗きや下着ドロの常習犯!』

 という見出しから始まっていた。記事の内容はと言うと、瑞穂は女装趣味の変態で、女子校の
生徒という立場を生かして覗き、下着ドロ、痴漢行為を繰り返してきたと言うものだった。また、
記事中には瑞穂が更衣室を覗いているところや、盗んだ下着を使って自慰をしているところと
銘打った写真が掲載されていた。

「な、何よこれ!? ちょっと東スポ、どういう事よ、これは!」
 まりやは貴子から受け取った新聞を新聞部長に突き出した。新聞部長はすぐさま確認する。
「これ、私たちの新聞じゃありませんよ! よく似てるけど違います。ほら、こことか」
 そう言って新聞部発行の新聞との差異を指し示す。
「言われてみれば違うわね……怒鳴っちゃってゴメン」
「いえ、分かって頂ければ……ところで会長、これはどこで?」
「各教室や掲示板など、そこら中にばら撒かれています。どうも配布物の中にも混ぜられていた
ようで、既に全校生徒がこの事を知っていると見ていいでしょう」
「一体誰がこんな事を……って、見え見えよね。こんな陰湿な事するのはあの学年主任に決ま
ってるわ」
「それじゃ、今すぐ問い詰めに……」
「無駄よ。証拠が無いわ。今行ってもしらばっくれられるだけよ」
 貴子の言葉をまりやが遮る。
「それじゃどうすれば……」
「これが捏造だと言う事を証明すればいい」

20 名前:pack of lies ◆471.Pt54hU sage 2005/04/07(木) 16:15:11 ID:CfJzSzbN
 いつの間にか部屋に来ていた圭が言った。紫苑や『フライデー』こと、写真部長も一緒だった。
「でも、そんな事どうやって証明するの?」
「それはこの子にやって貰うわ」
 圭は写真部長を前に押し出した。
「フライデーちゃんが? ……出来るの?」
「はい、この写真のお姉さまの顔の部分、学院祭の時に私が撮った写真を使ってます。スキャ
ンして解析すれば、合成だと言う事は証明できます……が、ただ」
「ただ……何?」
「ええ、この印刷の状態があまりよくありませんから、少し時間がかかってしまうと思うんです。写
真自体は稚拙なコラージュですから、原稿があればすぐなんですけどね……」
「構わないわ、何もやらないよりはマシよ。……それじゃ、すぐに行動に移りましょう。フライデー
ちゃんは写真の解析ね。圭さんは美智子さんと話をして、協力してもらえるようなら情報操作、
ダメだった時は悪い噂が広まらないように美智子さんを抑える。他のみんなはこの捏造記事を
出来るだけ回収してください。あたしは瑞穂ちゃんのサポートに入ります」

 そして、各々行動を始めたのだが、その成果はあまり芳しいものではなかった。

21 名前:pack of lies ◆471.Pt54hU sage 2005/04/07(木) 16:15:52 ID:CfJzSzbN

      ◆

 決戦前夜──
 姉会メンバーは例の秘密部屋に集まっていた。いよいよ明日が決戦だと言うのに、いまだ敵
の手を打ち崩す事が出来ないでいた。
「東スポちゃん、支持率はどうなってる?」
 まりやが新聞部長に尋ねる。
「また排斥派が増えました。現在、排斥派が5、中間派が3、擁護派が2です」
「そっか……。写真の解析の方はどう……」
「まりやお姉さま、解析終わりました!」
 写真部長が勢い良く部屋に飛び込んできた。
「偉い、でかした! ……って言っても、今からじゃ厳しいかな、やっぱ」
「そんな事ありませんよ。私が今から記事を書きます。二十分で書き上げてみせますから、そう
したらすぐに印刷を始めましょう」
 沈み気味のまりやに新聞部長の心強い言葉が掛かる。
「うん、ありがとう。それじゃ、みんなで東スポちゃんの手伝いをしましょうか」
 そうして一同は捏造記事を覆す為の号外を作り始めた。新聞部長が宣言通り二十分で原稿
を完成させると、すぐに印刷を始め、翌日に号外をバラ撒く準備をしてその日は解散となった。

22 名前:pack of lies ◆471.Pt54hU sage 2005/04/07(木) 16:16:46 ID:CfJzSzbN
 生徒総会当日──
 新聞部と写真部、陸上部の協力を得て、号外の配布が始まった。
 まりやと貴子と圭は、例の秘密部屋に待機して不測の事態に備える事になっている。紫苑は
影響力が大きいので号外配りの方に参加している。
 影響力があると言えば、貴子も外に出て動き回りたいところだったが、生徒会長として運営に
回る事になっているので、今日だけは中立の立場を取らねばならず、身動きをとることが出来
ないでいた。圭も待機しているはずだったのだが、いつの間にか何処かへ行ってしまった。
「うまくいきますでしょうか……?」
 貴子が不安げに言う。
「どうかしらね。でも、ここまできたらもう、なるようにしかならないんじゃない?」
「……そう、ですね」
「ただ今戻りました」
 先行きが見えず、更に暗くなりそうな所に新聞部長が帰ってきた。まりやは彼女に話しかける。
「首尾はどう?」
「今のところ、全生徒の半数くらいまでは号外に目を通していると思います。でも、これ以上は…
…」
「支持率の方はわかる?」
「排斥派が中間派寄りになったと言うだけで、基本的に昨日と同じです。もう少し時間が経てば
変化が出てくると思うのですが、楽観は出来ません」
「そう……ところで、圭さん見なかった?」
「圭お姉さまですか……? ここに居たんじゃなかったんですか?」
「そうだったんだけどね……いつの間にか居なくなっちゃったのよ。出来れば演劇部にも応援を
頼みたかったんだけど」
 まりやはそう言って顔をしかめた。演劇部の協力は奏にも要請してみたのだが、一年生と言う
事もあってさすがに部全体を動員するには至らなかったのだ。
「どうなっちゃうのかしら……」
 さすがにここまで来て落ち着いていることは出来なかった。
 何とかしなければ──
 そんな想いばかりが先走る。

23 名前:pack of lies ◆471.Pt54hU sage 2005/04/07(木) 16:17:32 ID:CfJzSzbN
 その時。扉の開く音で静寂が破られた。圭だった。
「…………お通夜?」
「そう見えても仕方ない……って、それはもういいって。それより、どこに行っていたの? 今か
らでも演劇部に協力を……」
「そんなあなたに朗報です」
 まりやの言葉を遮り、圭はニヤリと口の端を吊り上げた。
「美智子に話をつけて受付嬢たちの協力を取り付けたわ。今頃は全校生徒が号外を読んでい
るわね」
 今まで姿を眩ましていたのは受付嬢の協力を得る為だったという圭。そこに紫苑と写真部長
が戻ってきて、圭の言葉が真実である事を証明した。
 一同は首の皮が繋がった事に安堵のため息を漏らす。決してまだ安心できる状況ではないが、
それでも先程までと比べると雲泥の差だ。
 しかし、落ち着いてみると今度は今まで協力が得られなかった受付嬢をどうやって説得したの
か気になり、まりやは圭に尋ねてみた。
「でも一体、どうやって協力を取り付けたの?」
 だが、返ってきた答えはそっけないものだった。
「……それは聞かぬが華よ」
「まあいいけどね」
「……ぁぁ、後が怖い……」
 圭がぼそりと呟く。
「へ? 何か言った?」
「何も言ってないわよ」

24 名前:pack of lies ◆471.Pt54hU sage 2005/04/07(木) 16:18:17 ID:CfJzSzbN
 そして、生徒総会が始まった。
 まりやは紫苑と共に先行きを見守っている。貴子は生徒会長として他の役員と一緒に投票の
運営に回っているのでここにはいない。圭は、美智子の所にいるようだった。
 周りを見渡してみると、教員席から学年主任が勝ち誇った顔でまりやの方を見ていた。
「あーもう、むかつくなあ」
「どうかしましたか、まりやさん?」
「あ、いえ、学年主任がこっち見て勝ち誇った顔で笑ってたんですよ。そんな事したら捏造記事
をバラ撒いたのは自分だって言ってるようなものなのに……あー、問い詰めたい」
「まあ、証拠が無い以上、追求は出来ないのですから仕方ありません。今はそんな事に構うより
も、瑞穂さんの方がずっと大事です」
「そうですね」
 その瑞穂はと言うと、壇上に設置された椅子に座っている。最初に覚悟は決めていたと言って
いた通り、特に気負っている様子も無く、普段通りの瑞穂だった。が、あまりに普段通りに微笑
んでいるので、逆に少し不安になってしまうまりやだった。
 そうしているうちに貴子が壇上に上がり、喋り始めた。

25 名前:pack of lies ◆471.Pt54hU sage 2005/04/07(木) 16:19:04 ID:CfJzSzbN
「それでは、これから投票を始めていただきますが、その前に、注意事項をお知らせします。ま
ず票についてですが、生徒の票は一票あたり一ポイント、先生方の票は一票あたり十ポイント、
そして、教頭先生と学院長先生の票は一票あたり二十ポイントとなっています。今回はこのポイ
ント数で結果が決まります。
 投票用紙には信任、不信任の表記がありますので、投票したい方を丸印で囲んでください。
丸が二箇所以上にあるもの、どこを囲っているのか明確でないものについては無効票とさせて
いただきますので注意してください。
 それでは、一クラスごとに列になって前方の投票箱に投票用紙を投入してください。一年A組
から順番にお願いします」
 貴子の宣言でいよいよ投票が始まった。
「後はどれだけ号外が効いてくるか、ですね」
「そうですね。でも、やれることは全てやったのですから。後は瑞穂さんを信じて待ちましょう」
「はい」


 そして、投票が終わった。生徒会役員四人で即時開票を行い、その場で結果を発表する。生
徒会の四人だけで開票する為に、それなりに時間がかかっているのだが、この場にいる誰もが
投票結果に強い興味を持っているので、特に混乱も起きず、ただ時間だけが流れていった。
 が、しばらく経つとそれも終わり、貴子が壇上に上がった。
「開票結果が出ましたのでお知らせします。有効ポイント総数1,273ポイントのうち……」

 まりや、紫苑、圭はもとより、今回の一件で瑞穂側に立っていた者たち全てが、その瞬間に恐
怖を感じていた。
 自分達が今までやってきた事は本当は全て無駄な事だったのではないか──
 そんな思いが胸を締め付ける。しかし、縋るような思いで壇上に目を向けると、いつもと変わら
ない微笑みを浮かべた瑞穂の姿があった。そんな瑞穂の優しい笑顔に勇気付けられる。
 絶対に大丈夫だ──
 心の中でそう強く信じ、発表を待った。

26 名前:pack of lies ◆471.Pt54hU sage 2005/04/07(木) 16:19:55 ID:CfJzSzbN
「……信任1,263ポイント、不信任10ポイントで、宮小路瑞穂さんはエルダーとして信任されまし
た。よって、お姉さまには卒業まで学院に在籍していただく事となりました!」
 貴子の発表と共に講堂は大歓声に包まれ、皆が皆、我先にと瑞穂の下に駆け寄る。瑞穂は
揉みくちゃにされて面食らっていたが、それでも嬉しそうだった。
 そんな中、まりやがふと教員席に目を向けると、そこに学年主任の抜け殻があったが、それ
は見なかった事にした。

27 名前:pack of lies ◆471.Pt54hU sage 2005/04/07(木) 16:20:44 ID:CfJzSzbN

      ◆

 生徒総会から数日。学院は元の落ち着いた色を取り戻した……と言いたいところだが、実は
そうでもなかった。

 バァン!
 まりやは相変わらずノックも無しに瑞穂の部屋に吶喊した。
「何で瑞穂ちゃんはあの時スカートを破いたりしたのよ!」
 瑞穂は最初まりやが何を言っているのか判らなかったが、少し考えて、誘拐犯との戦いの事
を言っているのだと気が付いた。
「いや、あのね。ああしないと僕、死んでたかもしれないって……」
「あーもう、うるさーい! みんな瑞穂ちゃんがいけないんだ!」
 そう言い捨てて、まりやは部屋から飛び出して行ってしまった。
「一体、何だったんだろう……?」

 実は瑞穂が男だと言うことが判明したことから「敬愛するお姉さまは男だったけど、よくよく考
えてみれば恋愛対象としてこれ以上の存在はないわ!」と言う事になって、瑞穂に近い位置に
いる者達は様々な所からライバル宣言を突きつけられたのだ。
 紫苑、貴子、奏、由佳里と、何故か緋紗子の所には大体同じ人数がやってきたのだが、まり
やに限っては幼馴染みという、瑞穂に最も近い位置にいるであろう要素を持っていた事から、と
んでもない人数のライバル宣言が来た。さすがのまりやもウンザリして瑞穂に当たってしまった
というわけである。

 それはともかく。

 再び学院中を巻き込んで、今度は瑞穂争奪戦の火蓋が切って落とされたのであった。


                                           おしまい

28 名前:471 ◆471.Pt54hU sage 2005/04/07(木) 16:21:39 ID:CfJzSzbN
 完結です。
 途中、設定に色々と無理のあるところが色々と見受けられますが、そこはまあお約束のごピー
主義です。
 裏では色々と考えてはいたんですが、テンポが崩れたり、雰囲気にそぐわなかったり、説明の
占める割合が大きくなりすぎたりで、文章化することが出来なかのでこうなりました。

 まあ、その辺も含めてタイトルが全てを物語ってるって事で。

29 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/07(木) 16:51:21 ID:8JN70P25
>>28
完結お疲れさまでした。


>「……ぁぁ、後が怖い……」
圭さんが、美智子さんに協力を求めた手段ってお二人の特殊な関係をつかったものなのでは・・・・
美智子さんの穏和な顔のしたには、別の顔があるようですしね。
それを身にしみている圭さんが、おもわず漏らした本音?

30 名前:初代269 sage 2005/04/08(金) 08:28:14 ID:xcgxbxFz
>>28
乙でした。

『今度の休日、美智子の好きなことに付き合うから…』とか約束
しちゃったんでしょうね、きっと。圭さん大変そう…w 

31 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/09(土) 00:15:50 ID:psQinELs
>>28
完結、お疲れ様でした。
でも瑞穂がエルダーに相応しいから男でも通学セーフというのなら
他の男子もエルダーに相応しかったら恵泉に通えるのかな?

32 名前:名無しさん@ピンキー 2005/04/09(土) 00:23:36 ID:70d8VNoI
現実に、女子高に男子が入学した、っていう実例はあるそうです。
わしが小学生のころにお世話になってた先生が以前、女子高で教鞭とってたときにそういったことがあったとか。
さすがに小学生のころだから細かいことは忘れたが。

あと、少し事情はことなるが性同一性障害の生徒を「本来の性別」として迎え入れた例は
結構あるみたいですね。

33 名前:5時起き sage 2005/04/09(土) 00:37:37 ID:ZS6GoyIo
>1お姉さま、新スレ乙なのですよ〜

…ネタ切れおこしました_| ̄|○
しばらく再プレイに時間を費やして来ます。

34 名前:猫野 sage 2005/04/09(土) 01:01:12 ID:yWQvIneg
瑞穂争奪戦か・・・
授業中でもいつでも熱い視線が降り注ぎ
靴箱には毎日大量のラブレター
お昼にはお弁当とか、家庭科の授業で作ったので、
食べてくださいとか
そんなふうになるのかな

35 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/09(土) 02:21:34 ID:dwa7k0oT
逆に、英国の士官学校(慣例として男子校だったが、校則には
明文化されていなかった)に女子が入学したこともあるとか。

36 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/09(土) 02:33:38 ID:a1cLM6i2
従兄弟が今年、去年まで女子高、今年から共学って言うエロゲーの設定で見たことあるような高校に進学した
まあ、1年の男女の割合は半々だって言うから、普通の共学とあまり変わらないそうだけど

37 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/09(土) 04:14:30 ID:LRWM+V3F
>>36
大阪で近所に某電気街やバイク屋通りがあって
周辺寺だらけで最寄の地下鉄の駅の名前がやたら長いところなら
心当たりがあるな。(´`)

38 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/09(土) 11:17:16 ID:e+wHmm9Y
>>28
完結おつかれさまでした。

瑞穂ちゃん争奪戦ですか・・・・
やはり、手作り系とか、一緒に料理ってのもありか
基本的にお嬢様学校だから、過激な事には、ならないかと
瑞穂ちゃんの正体を知った親たちの方が、鏑木家とのつながり目当てにヒートアップ
しそうな・・・・気がしなくもないです。

話は、替わりますが、まえから考えてた話。職員会議の所が、似た展開になるのですが
展開を変えた方が無難なのかな?
スレが荒れるのはなんですので、聞いてみたいと思いまして

39 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/09(土) 11:49:19 ID:NLyjQKr8
>>38
気にしなくてもいいと思いますよ。
所詮は脳内妄想垂れ流しの場ですし。

直前の話と全く展開が同じというのであればともかく、
きちんとオリジナリティがある話ならば問題無いと思います。

どうしても気になるのであれば、少し間をおいてみては?

40 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/09(土) 13:05:56 ID:mjSNwphR
>38
ちゃんと読んでる?
鏑木とはバレてないからこそ学年主任が排斥しようとしてたんだけど。
学園長を追い出して自分が出世する道具として。

41 名前:名無しさん@ピンキー 2005/04/09(土) 13:13:09 ID:nS9UolHg
お前も嫁
どこにも学院長を責めてるなんて書いてないぞ

42 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/09(土) 13:13:56 ID:1cMf3r0e
>>36
法律によると女子高から共学に移行できるけど
男子校から共学にはできないそうな。

ウチの高校は男子校だったけど共学の学科を
新設したなぁ。

まぁ統計的に共学のほうが学力が上がるからと
授業料のことから移行したがるらしいんだけど・・・。

43 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/09(土) 13:18:24 ID:mjSNwphR
もし4k以下なら前スレに投下すれば?

>41
今二話読み直したけど確かにそうだな。スマソw;

44 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/09(土) 15:10:01 ID:tnxyI8O3
>>42
うちの母校男子校から共学に移行したが……
共学の学科を新設しただけなのか?

45 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/09(土) 15:31:01 ID:NLyjQKr8
うちの母校も昔男子校だったんだけど、今は共学。
別に学科を新設したわけでもないな(もとから普通科だけ)。

46 名前:名無しさん@ピンキー 2005/04/09(土) 18:22:59 ID:luQGkR8L
こうなってくると恵泉が共学になる、っていうSS書く奴が出てくるかもね(笑
)紫苑さんが教師になって・・っていうのはいいんだけど、奏ちゃん教職取れるのだろうか?
確か身長制限があったような・・・

47 名前:名無しさん@ピンキー 2005/04/09(土) 18:30:50 ID:luQGkR8L
>46
そこはご(ぴー)

48 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/09(土) 19:40:48 ID:Hr8RanTL
>>46
蓮美台学園とかいうところには、
奏ちゃんより2cm低い138cmの先生がいるそうだから
しかも、声もそっくりだとか…

49 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/09(土) 20:08:31 ID:e+wHmm9Y
>>48
(´-`).。oO(と、いうと、プリン大好きな某先生のことかな?)

50 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/09(土) 20:23:12 ID:FaZEzkLy
性欲をもてあます。

51 名前:3-180 sage 2005/04/09(土) 20:26:34 ID:6TxvCtkA
・奏先生の可能性について
 うーん、免状持ち(高等学校地理歴史科・中学校社会科)だけど、取得時に身長制限なんて聞いた記憶が……
もしあるとしても体育科くらいじゃない?

・ネタ無しを嘆かれてる方に
 和服の紫苑様をネタにしたのを読んでみたいなというテスト。取り敢えず他のネタを捏ねてて書く予定が遠日未定なので。

52 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/09(土) 20:35:16 ID:nXlDFSKV
免状持ちとか言うと凶状持ちみたいだなとオモタw

そんなこたともかく、非常勤なら学長権限で
免許無しで何とかいけないかな?







そもそも高校じゃないから免許いらんだろ
なんて思ったのは内緒だ。

53 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/09(土) 20:52:42 ID:cMX0T1vJ
ネタがないのは仕方ないんだから、マターリ待とうぜ

54 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/09(土) 20:54:56 ID:qj5QZKw6
ネタは光ってるのよ

55 名前:3-180 sage 2005/04/09(土) 21:20:33 ID:6TxvCtkA
 うーん、恵泉はまず1条校だろうから、先生といわれて想像するようなのだったら非常勤扱いでも要免許。
ただし教育委員会に届け出のみで、免許無しでもOKな、特別非常勤講師というのがあるけど、これはどちらかというと一般教員の持ってない
特殊能力を持ってる人を活用する物だったはず。奏ちゃんにそのような能力があるかな?

注:1条校=法律上文部科学省の管轄下にある、普通の学校とされる物。学校教育法第1条に定められてるからそう言う。
  大雑把に言って、幼稚園から大学までを指す。主な例外は民族学校や大学校と呼ばれる物。

56 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/09(土) 23:10:46 ID:Hr8RanTL
少し調べたが、教員免許取得に、身長が関係するというのは見つからなかった
そもそも教員免許に身長制限なんてあるのか?
身長制限なんて、憲法22条に違反になるんじゃないの

第二十二条【居住・移転・職業選択の自由、外国移住・国籍離脱の自由】
1  何人も、公共の福祉に反しない限り、居住、移転及び職業選択の自由を有する。
2  何人も、外国に移住し、又は国籍を離脱する自由を侵されない。

身長の低いことが、公共の福祉に反することなんてあるのか?

と、マジレスしてみたりして

57 名前:猫野 sage 2005/04/09(土) 23:19:12 ID:yWQvIneg
奏ちゃんが先生という話題で
ミカ先生を思い浮かべたよw

58 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/09(土) 23:27:21 ID:nXlDFSKV
黒板の低い位置しか字が書けない

後ろのほうの生徒は字が読めない

公共の(ry

マジレスにネタで返したり。

漏れは背が低かったが、大概後ろの方の席だったなぁと昔を懐かしんでみる。
奏くらいの身長で前が瑞穂とか紫苑なみだと、黒板なんか見えないんだろうな。

59 名前:sage 2005/04/09(土) 23:50:51 ID:+W9ZK8eU
普通の女の子でも瑞穂とか紫苑並の背があると充分に壁だと思います。

60 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/09(土) 23:52:36 ID:oiAlYYwo
ええけつしとるのぉ(*´Д`)ハァハァ
http://192.168.11.8/
http://192.168.11.8/~ss.jpg
http://ラウール/
http://ラウール/~ss.jpg

61 名前:46 sage 2005/04/09(土) 23:53:16 ID:luQGkR8L
地方自治体で教員採用の際に身長が問われるところがあるそうな。
教員免許取得にはなんら問題ないですが。

62 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/10(日) 00:34:23 ID:bAfpOHot
> 前スレ607さん
楽しかった。面白かった(笑)
想像したのは、まほらばの隆子。もちろんしましまのトランクスをはくわけですな。

……想像できないです。正直。

またの投下を楽しみにしてますわ。 GJ!

63 名前:猫野 sage 2005/04/10(日) 00:36:53 ID:R0eYszKs
>>60
表示されないな?

64 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/10(日) 00:40:25 ID:bAfpOHot
だってローカルIPだもん。
自分のPCで公開しようとして失敗している予感。

ルータに穴あけるのが嫌なら、素直にうpろだに載せるのが吉だと思いますよ。

65 名前:猫野 sage 2005/04/10(日) 00:41:08 ID:R0eYszKs
女装に目覚めた瑞穂がHな服で一人Hって
ネタが浮かんではいるんだけど、まとまらないな

66 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/10(日) 00:56:29 ID:zlZzaMia
女装に目覚めた瑞穂がHな服で一人Hして (略) 最期に皇帝を倒して銀河統一をなしえて宇宙戦争終結。

というネタは浮かんでるんだけど書き出すとペリーローダンなんか足元にも及ばない長編になりそうなんで
まとまらない(大嘘

67 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/10(日) 01:14:59 ID:6AYyQs+5
今考えてるネタは、瑞穂ちゃんの体調不良ねた
いかに展開させようか(悩み中

講堂は、演壇のCGしか無かったみたいですし、見落としてるのかな(^^;

68 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/10(日) 03:22:57 ID:4oDOABw0
今考えてるのは、紫苑さま退院復学〜卒業式までの話…なんだけど、店舗特典ディスクに
その辺りの話が収められていると云う話なので、どーしたものか思案中。
後は第73代エルダーのお話とか…これはかなりの部分がオリジナル設定になっちゃうので
脳内に留めておくけど。

69 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/10(日) 04:01:35 ID:n24GRbfp
現在、比沙子先生のアフターストーリーを執筆中
たぶん誰も書かないと思うし、需要があるのかも不安だけど
でも、ほぼオールスターキャストになる予定
冒頭部を書き上げて、これから本題にというところ
一応、オチは考えてあるけど、そこまでいける目途がたってから、投下します
でも、結構長い話になりそうなので、途中で行き詰るかもしれない
それに、オチも変わるかもしれない

しまった!どのEND後になるのか分かんなくなってる
再プレイして確認しなくちゃだ…

あと、由佳里に男だってばれた時、潰れちゃったって話も考えたんだけど
こっちはオチが思い付かないので断念

70 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/11(月) 01:27:05 ID:cr41FBC1
書き手のみなさん。ねた熟成中なのでしょうか?

頑張ってくださいね。

71 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/11(月) 01:33:30 ID:ixLTA8nK
一子ちゃんや奏ちゃんと苺大福を食べた後の話と思いねえ。

あれから、時々一子ちゃんの為にお菓子を買って帰ることにした。
と云っても、あまり街に出ることはないから週に一度くらいだけれど。

「お帰りなさいませお姉さま!」
「ただいま、一子ちゃん」
「あれ?お姉さま、そちらにお持ちになっているその紙袋は…」
「ええ、一子ちゃんへのお土産よ」
「うう、いつもいつも私のような幽霊三等兵の為にわざわざありがとうございます〜」
「いいのよ、私が好きでやってることなんだから」
「でもでも、もしそれが原因でお姉さまの黄金のプロポーションが崩れでもした日には私の貧相な詰腹を切っても償えない重罪でありましていったいどうすればいいのか考えるだに恐ろしいことこの上ないのですよー!」
「大丈夫よ、少し運動すればいいだけなんだから。それに、一子ちゃんの笑顔を見ることが出来て私も嬉しいのよ?」
「お姉さま…」

「ところでお姉さま、一体何を買ってらっしゃったんですか?」
「ええ、雪苺娘というお菓子なのだけれど…」
「ゆきいちご…聞いたことのないお菓子ですね。それに、名前から想像出来ないです」
「そうね…簡単に云うと洋風苺大福といったところかしら?苺と生クリームを求肥で包んだものなの」
「むむむ…それだけ聞くと単なる生クリーム入り苺大福の餡子抜きという気の抜けたものに聞こえてしまうのですが…ですがお姉さまがわざわざ選んでくださった以上、そのような簡単な代物ではございますまい!」
「いえ、一子ちゃん。そこまで気合を入れて食べる必要はないから…ね?」

「それではお姉さま、失礼します」
「ええ、どうぞ」

72 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/11(月) 01:34:45 ID:ixLTA8nK
「むむ?上に掛かっているのは粉砂糖でしょうか?」
(ええ、だから『雪』らしいわよ)
「なるほど…皮は大福よりも柔らかいですね。手に粉砂糖が付かないように紙ナプキンで包んで…」
(あ、そうそう。一子ちゃん、これを食べる時は気を付けた方がいいことがあるんだけど…)
「なんですか、お姉さま?」
(皮が柔らかくて、中身が生クリームでしょう?だからそのまま齧り付いたりすると中身が溢れて手や口元に付いちゃうの)
「なんと?そのような罠が仕掛けてあるとは一筋縄ではいかないお菓子なんですね」
(いえ、罠というほどのものではないのだけれど…)
「でもそんなに食べにくいのではあまり売れないのではないでしょうか?」
(そうでもないみたいよ?毎年苺の時期になると売りに出るし、類似品も沢山作られてるくらいですから)
「なるほど、それだけの価値がある美味しさというわけですか…これは強敵ですね」
(いえ、そんなに緊張しなくてもいいから…それじゃ味がわからないでしょう?おやつは楽しく食べないと)
「やっぱりそうですよね?ええっと、するとどうやっていただけばよろしいのでしょうか?」
(容器に透明な蓋を被せてあるわよね?一度ひっくり返してその中に入れてから食べると手を汚さずに済むわよ)
「ふむふむ、なるほど…逆転の発想ということですか」
(そんな大層なことじゃないと思うけれど…さ、一子ちゃん。遠慮なくどうぞ)
「はい、それではありがたくいただきます、お姉さま」
(…どうかしら?)
「美味しいです〜!仄かに甘くしっとりとした舌触りの求肥に歯を立てるとフワフワで甘すぎないたっぷりの生クリームが口の中に溶け出してきて幸せな気分になり、
 更に丸ごと一粒入った苺の酸味と瑞々しさがさっぱりとした食感を与えることによりくどすぎるようなこともなく、まさにいくらでも入りそうなのですよ!」
(い、一子ちゃん…気に入ってくれたみたいね)
「はい!…おや?こちらのスペシャルというのは?」
(そっちには生クリームのほかにカスタードクリームが入っているそうよ)

73 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/11(月) 01:35:21 ID:ixLTA8nK
「なんと!…あ、ところでお姉さま?」
(どうしたの?一子ちゃん)
「奏ちゃんや由佳里ちゃん、まりやさんへはお裾分けしなくてもよろしいのでしょうか?特に奏ちゃんは苺と生クリームが大好きですし、独り占めというのも気が引けてしまうのですが…」
(うふふ、本当に一子ちゃんは優しいのね。大丈夫よ、一応冷蔵庫の中にみんなの分も入れておいたから。だから全部一子ちゃんが食べてしまっても構わないわよ)
「そうなんですか、だったら安心して…ってお姉さま?お姉さまの分はちゃんとあるのでしょうか?」
(え?…心配しなくていいわよ、私はもう食べたから)
「…お姉さま、やっぱり自分の分を買うのを忘れていたんですね」
(そんなことないわよ?)
「本当にお姉さまは嘘が下手でいらっしゃいますよね…」
(だから、嘘なんかじゃ…)
「折角買ったこられたお姉さまが口に出来ないというのもあんまりですし、半分をお姉さまにお譲りします」
(でもそれは一子ちゃんにと思って買ってきたものだから。それに、食べ過ぎると後で大変だし。ね?)
「私が頂いてもお姉さまがお食べになられてもカロリーは同じですよ?」
(う…それはほら、その…)
「ではこういうことにいたしましょう。私もお姉さまが美味しそうにお食べになられている姿を見たくなったから。それならばいいですよね?」
(…もう。敵わないわね、一子ちゃんには)

74 名前:3-206 sage 2005/04/11(月) 01:37:30 ID:ixLTA8nK
以上、オチもなく終わる。
本当は奏ちゃんも交えた話にするつもりだったけど、小ネタなのにあまり長いのもどうよというわけで泣く泣くカット。
…いや、もう今年の分は終わってる雪苺娘を今更持ち出すこと自体がどうよといわれればそれまでですが。

75 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/11(月) 02:35:11 ID:i4Gfo5Tc
コンビニで見かけたときはいまいちっぽくてスルーしたのに
こうしてSSで読むとスゲェうまそうに見えるのはなぜだ…

白いスペシャルがあるのは気付かなかったなぁ。

76 名前:初代269 sage 2005/04/11(月) 08:37:12 ID:QesTqsFk
>>51
和服の紫苑さんネタ>頂いても良いですか?もし宜しければ、今書いてるのが上がっ
         たら、書かせて頂きたい。

今書いてる奴は明日か明後日には投下できると思います。…ネタが干上がってきた…

77 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/11(月) 09:24:01 ID:Bjkiv6ea
>75
そりゃなぁ。
「こいつはまじいッー!ゲロ以下の味がプンプンするぜッーーーッ!!」とか書かれても困るし(w;

というか「黄金のプロポーション」とか言われてるのはスルーなのか瑞穂ちゃん(w

78 名前:3-180 sage 2005/04/11(月) 12:37:12 ID:UTDaZEvt
>>76 初代269さん
 どうぞご自由にご利用下さい。

>>74
 うーん、食べたくなってしまったじゃないですか……仕方ない普通の苺大福でも探してくるか

79 名前:初代269 sage 2005/04/11(月) 13:41:39 ID:QesTqsFk
>>78
ども。ネタ頂きます。
どんなシチュにしようかな〜

80 名前:5時起き sage 2005/04/11(月) 22:04:35 ID:1Ppkqcex
|柱|ω・`) <・・・誰も居ない

|柱|ω・`) <>51ネタ投稿するなら今のうち・・・

81 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/11(月) 22:06:28 ID:sDNZw1Re
ゴクリッ

82 名前:5時起き sage 2005/04/11(月) 22:06:35 ID:1Ppkqcex
  「時代劇の見過ぎです 〜紫苑の場合〜」


*時期設定:紫苑ED後、恵泉卒業1年後、大学入学の年の正月。

 1月2日。
 実家でのんびりとしてたら、紫苑が年始の挨拶に来ると電話を
してきた。
『ああ、迎えに行きますよ』
 と云ったら、
『いえ、今日はこちらからお伺いしますので』
 と、やんわりと断られてしまった。
 一体どうしたんだろう?

「瑞穂様、紫苑様が来られましたよ」
 ・・・と思ったら、電話がかかって来てから30分もしないうちに
紫苑が実家の方にやって来た。
 正月三が日はお互い実家に帰ると云う事で約束をして居たので、
恐らく紫苑はまっすぐうちに来たのだと思うのだけど。
「ありがとう、楓さん。すぐ向かいます」
「はい」
 楓さんにそう云って、僕は玄関の方に向かった。

「あけましておめでとうございます、瑞穂さん」
「あけましておめでとうございます、紫苑」
 そう云って年始の挨拶を交わす。
「紫苑、着物が良く似合ってますよ」
 そう、紫苑は着物を着て居た。

83 名前:5時起き sage 2005/04/11(月) 22:07:43 ID:1Ppkqcex
 髪も日本髪に結い上げてあり、長身な事もあって、似合っている
事この上ない。
「ありがとうございます」
 嬉しそうに頬を染めると、紫苑はそう言った。
「ね、瑞穂さん。これから初詣に行きませんか?」
「え? 初詣ですか?」
「はい♪ 『一年の計は元旦にあり』ですわよ」
 初詣か・・・そう云えば昨日は結局ずっと実家に居た訳で、
初詣なんか行って居ない。
「そうですね。それでは支度をして来ますので、客間の方で待って
居てください」
 僕はそう云うと、楓さんにお願いして紫苑を客間の方に案内して
もらい、着替える為に自室の方に向かった。


「二日だと云うのに、結構人出があるのですね」
 で、早速近場の神社にやって来たのだが、予想通り結構混み
合って居た。
「恐らく混雑のピークは過ぎて居ると思いますが、それでも元旦を
寝正月で過ごした人達が出て来てるのでは?」
「なるほど、そう云うのもありですか・・・」
 そう云うと、紫苑は何やら考え込むような仕草をした。
「・・・来年試して見ようとか、そんな事考えてませんか?」
「え? ・・・そんなに顔に出てました?」
「やっぱり・・・」
 何と云うか、とても紫苑らしい考え方に、思わず笑みがこぼれる。
「あーっ、笑いましたわね?」
「いえ、何と云うか・・・とても紫苑らしいのでね」
「そんな誉められ方、しても嬉しくありませんわ」
 そう云うと、紫苑はぷーっとふくれて見せた。
「はい、ごめんなさい。じゃあお詫びに・・・」

84 名前:5時起き sage 2005/04/11(月) 22:09:22 ID:1Ppkqcex
 そう云うと、僕は紫苑の手を取った。
「人が多いですから、こうした方が・・・」
「もう・・・狡いですわよ、瑞穂さん?」
 そう云いながらも、紫苑は少し嬉しそうに手を引かれて居た。

「さて、この後どうしましょう?」
 初詣が終わったあと、近くにある喫茶店で一息つきながら僕は
紫苑に聞いて見た。
「そうですね・・・ちょっとやりたい事があるので、お部屋の方に
行きませんか?」
 少し考えた後、紫苑がそう云った。
 『部屋』というのは、僕達が借りて居るアパートの事だ。
 恵泉を卒業後、父様から『社会勉強も兼ねてアルバイトでも
して来い』と云われた事もあり、また留年をして居ると云う事から、
学費や生活費等は自分で稼ぎ出す事になり、アパートを借りたのだ。
 それはいいのだが、それを知った紫苑はその日のうちに僕の
部屋に『引っ越して』来た。
 まあ、将来を約束し合ってる仲だからこれはこれで良いのかも
しれないけど・・・。
「ええ、いいですよ」
 その時は僕は、恐らく年越しの頃にまとめたままのゴミとかを
出しに戻るのだろう程度にしか考えて無かったのだが・・・。

 部屋に着くなり。
「さあ、瑞穂さん、どうぞ心ゆくまで『よいではないか、よいではないか』
をして下さいませ♪」
 紫苑はそう云うと嬉しそうに抱きついて来た。
「ちょ、ちょっと待って下さい、何ですかそれは一体?!」
「あら、瑞穂さんはご存じないのですか? 時代劇などでは悪代官
とかが女性の方の着物の帯を引っ張りながらそう仰しゃるのですわよ」
「僕は悪代官ですか・・・じゃなくて、一体何の話ですか?」

85 名前:5時起き sage 2005/04/11(月) 22:10:17 ID:1Ppkqcex
「これですわ」
 そう云いながら嬉しそうに何かを差し出す紫苑。
「『水戸○門 第13期DVD・1』・・・また随分コアな物持ってますね・・・」
「タイトルだけで買っちゃいまして、その日のうちに全部見てしまいました」
 何て云うか・・・紫苑のどこにそう云う集中力が隠されて居るんだろう?
「と云うか、それって・・・」
「はい、その後は当然、致してしまうのです。まあ、このDVDの中では、
大抵は○門様のお供の方達に邪魔されてしまいますが」
 そう云うと、紫苑は帯の結び目を一ヶ所解いた。
 しゅるっ、と云う、独特の音がする。
「さ、瑞穂さん、どうぞ♪」
「・・・全く、困ったお姫様ですね。そこまでされては、やらない訳には
行かないじゃありませんか・・・」
「良いではありませんか。だって、私達もうすぐ夫婦になるのですよ?」
 そう云って、紫苑はにっこりと笑う。
 全く、この笑顔にはいつも敵わないなあ・・・。
「じゃ、今から僕は悪代官になりますよ」
 そう云うと、僕は手に持った帯の端を引っ張り始めた。
「あ〜れ〜♪」
「よいではないか、よいではないか〜」


  終わり。

86 名前:5時起き sage 2005/04/11(月) 22:12:03 ID:1Ppkqcex
土日と24時間働きながら必死に妄想してた、でも反省はしな(ry

・・・まあこんなのもありかなと(;´Д`)
瑞穂争奪戦の方はちと詰まったので練り直してます。


|柱|ω・`) <>81タソに気が付かれたよ・・・

87 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/11(月) 22:13:13 ID:az5G0zQj
>>86
GJ!っす
いいなぁ、「よいではないか〜」
でも瑞穂だとどうも違和感がするのは何故だろう……

88 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/11(月) 22:37:48 ID:cr41FBC1
>>86

GJですね。
瑞穂ちゃんだと、「よいではないか」の被害者のイメージが

「よいではにか」する方は想像しにくいのですが(^^;

体調不良ねた・・・骨組みはラストで詰まってるし
また、練り直しかも

89 名前:5時起き sage 2005/04/11(月) 22:41:01 ID:1Ppkqcex
|柱|ω・`) <そんな>88さんの為に・・・

|柱|ω・`) <もう一話投稿するなら今のうち・・・

90 名前:5時起き sage 2005/04/11(月) 22:41:49 ID:1Ppkqcex
  「時代劇の見過ぎです 〜瑞穂の場合〜」


*時期設定:紫苑ED後、恵泉卒業1年後、大学入学の年の正月。

 1月2日。
 実家でのんびりとしてたら、紫苑が年始の挨拶に来ると電話を
してきた。
『ああ、迎えに行きますよ』
 と云ったら、
『いえ、今日はこちらからお伺いしますので』
 と、やんわりと断られてしまった。
 一体どうしたんだろう?

「瑞穂様、紫苑様が来られましたよ」
 と思ったら、電話がかかって来てから30分もしないうちに紫苑が
実家の方にやって来た。
 正月三が日はお互い実家に帰ると云う事で約束をして居たので、
恐らく紫苑はまっすぐうちに来たのだと思うのだけど。
「ありがとう、楓さん。すぐ向かいます」
「はい」
 楓さんにそう云って、僕は玄関の方に向かった。

「あけましておめでとうございます、瑞穂さん」
「あけましておめでとうございます、紫苑」
 そう云って年始の挨拶を交わす。
「紫苑、着物が良く似合ってますよ」
 そう、紫苑は着物を着て居た。

91 名前:5時起き sage 2005/04/11(月) 22:42:31 ID:1Ppkqcex
 髪も日本髪に結い上げてあり、長身な事もあって似合っている事
この上ない。
「ありがとうございます」
 嬉しそうに頬を染めると、紫苑はそう云った。
「ね、瑞穂さん。これから初詣に行きませんか?」
「え? 初詣ですか?」
「はい♪ 『一年の計は元旦にあり』ですわよ」
 初詣か・・・そう云えば昨日は結局ずっと実家に居た訳で、初詣
なんか行って居ない。
「そうですね。それでは支度をして来ますので、客間の方で待って
居てください」
 僕はそう云うと、楓さんにお願いして紫苑を客間の方に案内して
もらい、着替える為に自室の方に向か・・・おうとした。
 ところが。
「あ、それでしたら瑞穂さん、一つお願いがあるのですが」
「え? 何ですか?」
「これですわ♪」
 そう云って、どこからか取り出した紙袋。
 中に入ってたのは・・・。
「着物? それも、女性用の・・・ま、まさか・・・」
「はい、瑞穂さんもお着物着て下さいませ♪」
 そう云うと紫苑はにっこりと笑う。
「・・・せ、せめて羽織袴では駄目ですか?」
「瑞穂さん・・・私、せっかく重い思いをしながらこのお着物を持って
来ましたのに・・・着て下さらないのですか・・・?」
 そう云うと、紫苑は少し泣きそうな顔をしながら顔を伏せた。
「・・・はぁ・・・解りました。でも、僕着付けなんて解りませんよ?」
「それならお任せ下さいな、瑞穂様、紫苑様」
「か、楓さん?!」
 と、それまで黙って僕達のやりとりを聞いて居た楓さんが、突然
話に入って来た。

92 名前:5時起き sage 2005/04/11(月) 22:43:27 ID:1Ppkqcex
「着付けならこの楓が行って差し上げますわ。もちろん髪結いも
ばっちりに御座います。ささ、瑞穂様、紫苑様、こちらへ」
「えっ? わ、わわっ、ちょ、引っ張らないで下さいよ?!」
「はい、私もお手伝い致しますわ〜」
 そう云った紫苑を見ると、何やら嬉しそうに微笑んで居る。
「・・・紫苑、さっきのはうそ泣きですね?」
「ごめんなさい」
 紫苑はそう云うと、ぺろっと舌を出した。
 何て云うか、相変わらずお茶目だ・・・ってそんな事和んで
考えてる場合じゃないんだけど・・・。
 僕は楓さんと紫苑に引きずられると、部屋に連れ込まれた。

「・・・・・・・」
「瑞穂さん、とてもお似合いですわよ」
 ぽうっと頬を染めて、顔に手を当てながら紫苑がそう云う。
「ええ、本当に良くお似合いです」
「・・・・・・はぁ・・・」
 そして。
 鏡の中には完璧に着物を着こなして、髪も結い上げられた
僕が居る訳で。
「さ、初詣、行きましょう?」
 紫苑はそう云うと、にっこりと笑って僕の手を引いた。
 うう、やっぱり悪魔の微笑みですそれは・・・。

 で、早速近場の神社にやって来たのだが、予想通り結構
混み合って居た。
「二日だと云うのに、結構人出があるのですね」
「恐らく混雑のピークは過ぎて居ると思いますが、それでも元旦を
寝正月で過ごした人達が出て来てるのでは?」
「なるほど、そうでしたか・・・」

93 名前:5時起き sage 2005/04/11(月) 22:44:21 ID:1Ppkqcex
 そう云いながら、紫苑は相変わらず僕の手を引いて歩いて居る。
「それにしても・・・」
「え?」
「いえ、相変わらず瑞穂さんは、そう云ったお姿が良くお似合い
ですわね。・・・ほら」
 そう云うと、目で周りを指す。
 その方向を見ると・・・。

(おい、あの女の子二人連れ、すっげー美人ぞろいじゃん!)
(ああ、しかも後ろの娘、少し赤くなっちゃってさ、すっげー俺好み)
(ああいうのが『お嬢様』ってやつなんだろうなぁ・・・いやー、正月早々
いいもの見ちゃったよ)
(今年は幸先がいいな〜)

「・・・・・・」
 び、美人とかお嬢様とかって・・・orz。


 そんなこんなで、何とか僕と紫苑は、初詣を無事(?)終わらす
事ができた。
「うう、慣れない履物だから、疲れてしまいましたわ・・・」
 で、取り敢えず喫茶店で一休みして居るのだが、やはりここでも
注目を集めて居るらしい。
「それだけ、瑞穂さんが美人って事ですわ。良いですわね、
美人は得で♪」
「しーおーんーさーん・・・」
 心底疲れた顔をすると、紫苑はそれがよほど可笑しかったのか、
ずっとくすくすと笑って居た・・・。

「さて、これからどうします?」
 喫茶店を出た後、僕は紫苑に何となく聞いて見た。

94 名前:5時起き sage 2005/04/11(月) 22:45:12 ID:1Ppkqcex
「そうですね・・・ちょっとやりたい事があるので、お部屋の方に
行きませんか?」
 少し考えた後、紫苑がそう云った。
 『部屋』というのは(以下略)。
「ええ、いいですよ」
 その時は僕は、恐らく年越しの頃にまとめたままのゴミとかを
出しに戻るのだろう程度にしか考えて無かったのだが・・・。

 部屋に着くなり。
「えいっ♪」
 と云うかけ声と共に、僕は紫苑にベッドに突き飛ばされた。
「わわっ?! な、何をするんですか紫苑?!」
 と云う僕の抗議も聞かず、紫苑は帯に手を伸ばした。
 するっ、と云う音がして、帯がやや緩む。
「さあ、瑞穂さん、『よいではないか、よいではないか』をさせて
下さいませ♪」
 紫苑はそう云うと、嬉しそうに抱きついて来た。
「ちょ、ちょっと待って下さい、何ですかそれは一体?!」
「あら、瑞穂さんはご存じないのですか? 時代劇なんかでは
悪代官とかが女性の方の着物の帯を引っ張りながらそう仰しゃる
のですわよ」
「僕は手込めにされる女性ですか・・・じゃ無くて、一体何の話ですか?」
「これですわ」
 そう云いながら嬉しそうに何かを差し出す紫苑。
「『水戸○門 第14期DVD・2』・・・また随分コアな物持ってますね・・・」
「タイトルだけで買っちゃいまして、その日のうちに全部見てしまいました」
 何て云うか・・・どこにそう云う集中力が隠されて居るんだろう?
「と云うか、それって・・・」
「はい、その後は当然、致してしまうのです。まあ、このDVDの
中では、大抵は○門様のお供の方達に邪魔されてしまいますが」
 そう云いながらも、紫苑は僕の帯を緩める手を休めない。

95 名前:5時起き sage 2005/04/11(月) 22:47:33 ID:1Ppkqcex
 しゅるっ、しゅるっ、と云う、独特の音が部屋に響く。
「さ、瑞穂さん、覚悟を決めて下さいませ♪」
「・・・何か、いつもと立場が逆ですね・・・」
 と云うか、この格好では抵抗したくても出来ない訳で。
「はぁ・・・もう、ここまでされては断れないじゃないですか」
「良いではありませんか。だって、私達もうすぐ夫婦になるのですよ?」
 そう云って、紫苑はにっこりと笑う。
 全く、この笑顔にはいつも敵わないなあ・・・。
「じゃ、今から私は悪代官になりますわ♪」
 そう云うと、紫苑は手に持った帯を勢いよく引っ張った。
 帯に引っ張られ、視界が回転する。
「あ〜れ〜」
「うふふ、よいではないか、よいではないか〜♪」


  終わり。

96 名前:5時起き sage 2005/04/11(月) 22:49:00 ID:1Ppkqcex
|柱|ω・`) <と言う事で着物で2個かいてみますた

|柱|ω・`) <当然反省なんて(ry

|柱|(*´Д`)'`ァ'`ァ <おいらも瑞穂ちゃんが引っ張られる方に萌える訳で

|柱|ω・`) <て事でお目汚し連投すいませんでした。

97 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/11(月) 22:49:08 ID:SYQzf4hW
>>89
G J 
最近やったからこのスレでは初のリアルタイム遭遇ですわ
今現在過去ログ読み中

98 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/11(月) 22:57:05 ID:5kI/lS4d
5時起きさんぐっじょ。
えろくもないけど、なんかどきどき。そしてほのぼの。
ええ感じでした。

>>97
過去ログ読んで面白いのがあったら、感想を書くと職人さん達が喜びますよ。
触発されて、自分からSSを書こうってのもあり。というか、大歓迎。

99 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/11(月) 23:09:43 ID:E5PdZZeC
空気を読まないレスをすると……

着物というか、女性の和服全般は「背の高い人」「胸の大きい人」は、
似合わないそうな。
和服自体のデザインと、平面裁断のせいだとか?

だからしお・うわなんだきさwiofkdsfjoぬるぽsadjd

100 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/11(月) 23:13:06 ID:az5G0zQj
>>5時起き氏
俺はそれを待っていた
GJ!!

101 名前:3代目226 sage 2005/04/11(月) 23:24:47 ID:+xO1FSFO
>>5時起き氏
GJ!!思わずワロタ。和服ネタでそう来るとはすっかり失念していたなりよ。
紫苑様が悪代官してても、最終的立場は逆転してそうな悪寒。
しかし・・・流石に水戸黄門DVDは・・・
#木枯らし紋次郎なら持ってるんだけどな(笑)


>>99
ウエストが細いのも、補正しなきゃならんから辛いらしいな。
でもまぁいいじゃないか。美人の和服姿なんだから(笑)

102 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/11(月) 23:27:50 ID:cr41FBC1
>>96
>>88です。
リクエストに応えて頂きありがとうございます。つД`)・゚・。・゚゚・*:.。..。.:*・゚

やはり、瑞穂ちゃんは、「する」より「される方」がイメージしやすいですね
今回もGJでした。

103 名前:3-180 sage 2005/04/11(月) 23:41:25 ID:aswiw4Ga
>> 5時起きさん
 楽しませて頂きました。両方とも如何にも紫苑さまな行動で良かったですよ。

104 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/11(月) 23:48:28 ID:orCnq6M9
必殺シリーズなんかだと最後まで「よいではないか」されてしまうんだけどな〜
さすがにそういうアンチヒーローっぽいの見てる紫苑てのも想像つかんね。
水戸黄門なら想像できるってわけじゃないけどw

105 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/12(火) 00:24:14 ID:v1InZR57
紫苑が水戸黄門が好きなのは、きっと初代助さんこと、杉様ファンだからだ。
で、登下校中には江戸の黒豹とか大江戸捜査網のテーマとかを口ずさんだり
してるんだよ。

106 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/12(火) 01:44:45 ID:jW1kYD6a
で、伍代夏子に嫉妬すると。

107 名前:初代269 sage 2005/04/12(火) 08:27:24 ID:YlMjc5n3
>>5時起き氏

GJです。『あ〜れ〜』な瑞穂ちゃん……イイ!!

…和服ネタやられてしまいました。しかも思いついたネタ被ってた……orz

108 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/12(火) 11:38:27 ID:pF8PhaIZ
>>107
> …和服ネタやられてしまいました。しかも思いついたネタ被ってた……orz

和服ネタの王道?なら・・・お稽古ごとというのもありますが?
和装モデルというものありかもw

109 名前:初代269 sage 2005/04/12(火) 12:48:18 ID:YlMjc5n3
>>108
それもあり、なんですけど…他の人を絡ませにくいんですよ。もはやお稽古ごとの
必要がない瑞穂ちゃん。興味なさそうなまりやに業務が忙しい貴子さん。難しいですw

110 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/12(火) 13:04:51 ID:jW1kYD6a
>>109
お稽古事の必要に迫られたまりやが、瑞穂に教師を頼むとか。
やる気がでないーとかごねて、無理やり女装。

111 名前:5時起き sage 2005/04/12(火) 13:05:28 ID:QQbt/BEY
>>107
|柱|ω;`)<初代269タソ・・・すまにゅ

皆様感想ありがとうでした。和服が長身の方に似合わないとか言う
話は実は知りませんでして_| ̄|○
瑞穂ちゃんと紫苑さんって事で、どうかお許しを。

112 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/12(火) 13:08:26 ID:T0sAC8Ja
>>109
女優になったということにすれば、奏ちゃんと圭さんなら、役作りで教わるということなら
絡めるのでは?

それと、>>69なのですが
一応、書きあがりました
推敲していますので、近日中に投下できそうです
緋紗子先生のアフターストーリーということには、違いないのですが
なんか、中の人が同じ人の方が活躍している気が…
ただね、展開が強引な気がするし、エロも無いし…
それに、SSを書いたことはあるのですが、投稿したことはないので
なかなか踏ん切りがつかないです

あと、緋紗子先生の漢字を間違えてることに、突込みがないところが
人気のほどをうかがわせると

113 名前:初代269 sage 2005/04/12(火) 13:56:59 ID:YlMjc5n3
>>110
そんな感じのもあり、ですね。でも、まりやが和装を必要になる理由が難しいw

>>111
いやいや、お気になさらずに。勝手に書こうと思ってただけですから。和服が似合う
似合わないの話は抜きにしてGJなお話でしたし…次作も期待してます。

>>112
私は卒業後の話は書かないので、女優さんネタは無理なんです……申し訳ない。
エロ無しの作品も多数ありますし、推敲が終わったら投下してみて下さい。皆さん
から色々な意見が頂けるので投稿する価値はあると思いますよ?

114 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/12(火) 14:43:32 ID:Il7kw/PM
・学園祭の劇がシェイクスピアじゃなかったら

とか。和モノの劇全然知らんけど。

115 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/12(火) 16:07:15 ID:jW1kYD6a
>>114
それなら素直に時代劇だな。
瑞穂に男装の美少女剣士というベタな配役でw

116 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/12(火) 16:25:25 ID:09s+KY0L
やりたいけどここの部員じゃ殺陣が出来ないからって嘆いてたもんな>時代劇
瑞穂とまりやならいけそうな
そしてもちろん部長が妖術使アqwsでrfgひゅじこlp;

117 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/12(火) 17:05:10 ID:T0sAC8Ja
いや、時代劇でも怪談とかは?
「四谷怪談」や「番町(播州)皿屋敷」とか
紫苑さまのお岩やお菊は、怖そうな気がする
圭さんがやるのも、怖いだろうが…

118 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/12(火) 19:24:40 ID:YwX11DP0
>117
なんだか本当に祟りそう・・・w;

119 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/12(火) 20:53:10 ID:pF8PhaIZ
>>117
紫苑さまのお岩(さん)上目使いで「恨みましてよ」ってイメージがw
伊右衛門が、「だから、悪かったって‥‥」と、ひたすら平謝りしそう

お菊さん・・・・「あら、一枚足りませんわね」とか

そんなイメージが・・・orz

120 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/12(火) 21:47:07 ID:6S1evUTj
お菊ちゃん「なんでなんでなんで――!! なんでですか〜! 
       なんで九枚しかないんですか―――!! 一枚二枚三枚四枚五枚六枚七枚八枚九枚……
       あぅぁぁああああああ〜! やっぱり一枚足りないですぅ
       どうしましょうどうしましょうお姉さまの大切なお皿でしたのに
私慌て者ですしひょっとして数え間違いかもしれないとこうして幽霊三等兵に成り果ててまで
       毎晩毎晩お皿の数を数えているのにどうして毎回ちゃんと一枚足りないのですか――!!
仏様のいけず〜! 改宗してやる〜!生まれ変わったらキリシタンになってやる――!!」

121 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/12(火) 22:34:23 ID:jW1kYD6a
>>120
スペース空けるより、素直に名前と台詞で改行のほうがいいかと。

122 名前:3代目226 sage 2005/04/13(水) 00:20:13 ID:LcyUVtXc
>>119
瑞穂ちゃんだとマジで(((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブルもんな気がする
「恨めしや〜」とか本気でやられたら冗談抜きで血も凍りそう。

>>120
祟られたら(違う意味で)怖いことになりそうだな(笑)

123 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/13(水) 00:24:51 ID:58YVeGk+
>>69>>112で言っていた、SSを投下します。
由佳里END後を基本にしてます。
多少、辻褄が合わない点があるかもしれない。
やっぱり、少しオチが変わったし。orz
その他の設定は、投下後に、
13レスくらい。
緋紗子先生のアフターストーリーのつもりだったんですが、
圭さんと美智子さんのアフターストーリーの方が正解かも?
とりあえず、瑞穂ちゃんはやっぱり不幸です。
先生が嫌いな方もスルーしなくても大丈夫かな〜かな?
とりあえず、初投稿ですが、お目汚し御勘弁のほどを
まあ、自分でも展開が強引だと思いますが

124 名前:(1/13) sage 2005/04/13(水) 00:25:44 ID:58YVeGk+
【世界のお姉さま】

「ああっ、何も思い付かないわ」
緋紗子は、なんとか夢だった小説家としてデビュー出来た。
恵泉を辞めて、何本か目に書き上げた小説を持ち込んだところ、公募中のティーン向けの文学賞に、公募するように言われ、なんと大賞を取ってしまった。
出版された本もそこそこ売れてくれた。
(本当はティーン向けじゃない小説をやりたかったのだけど…)
ティーン向けを意識したつもりではなかったが、その前までに持ち込んで駄目だった小説の反省して、あまり背伸びしないで書こうと思った。
そうなると、自分の良く知っている女子校を舞台に書くことに決めた。
そして、散々迷った挙句に、自分と詩織の思い出を書くことにした。
自然とティーン向けになっていた。
しかし、デビュー出来たのはいいけど、その後の作品にも、デビュー作と同じく、女子校舞台を求められた。
まあ、経歴に、恵泉女学院の教師で、シスターでもあったことを、宣伝されたというのも関係しているのであろう。
勿論、ずっと女子校育ちのわけだから、楽ではあったのだが…
それに、緋紗子としては、好きではない通り名も付けられてしまっている。
それでも、何作か書いているうちに、ネタ切れを起してしまった。
本当は、1本だけネタはあるのだが、それを書く気にはならない。
「瑞穂くんたちのことはネタには出来ないものね」
『私、緋紗子先生と詩織さんのお話を小説にしたら、とても素敵だと思います!』
あのときの由佳里のこの一言が無ければ、詩織との思い出を小説にする気にはなれなかったかもしれない。
そうだとすると、デビューできたのも瑞穂と由佳里のおかげかもしれない。
いわば小説家としての恩人でもあるので、ネタにするわけにはいかないと考えていた。

「ああっ、本当に何も思い浮かばないわ」
そういえば、ここ何日か家から一歩も出ていないことを思い出した。
「そうね、たまには、家から出て、気晴らしも必要かしら?」
そう思い、外に出ることにした。

125 名前:(2/13) sage 2005/04/13(水) 00:26:48 ID:58YVeGk+
「あら?緋紗子先生?」
特に、目的も無いまま、駅の近くまでブラブラとウインドショッピングをしながら歩いていると、声を掛けられた。
声のした方を向くと、女子大生くらいと思われる女の子二人連れである。
最後に担任したクラスの生徒であった。
ということは、もう大学を卒業している筈である。

「まあ、美智子さん、圭さん。お久しぶりですね」
まあ、二人の関係には、気付いているから、二人が今も一緒にいるのは、当り前と言えば当り前なのだろうと思った。
「緋紗子先生……新作の小説読んだわ……なかなか面白かったわ」
圭が、あまり抑揚の無い声で言う。
緋紗子は、一瞬、ピックとした、実は新作のモデルは美智子と圭の二人だった。
「まあ、圭さんに、そう言っていただくと、嬉しいわ」
圭は、大学在学中に自ら劇団を起している。劇団員は恵泉OGが多い。
小さい劇団ながら、参加する演劇祭では、毎回、高評価で、公演も盛況だった。
大学卒業後、劇団をそのまま、プロダクション化して、社長に美智子が納まり、圭のマネージャーもしている。
女優としても、演出家としても評価され、また、評論家としても活動している。
TVにも時折出てもいるが、基本的に舞台女優を通していて、TVの仕事は、演出家か評論家としてが、殆どだ。
TVなどの女優に向いていないのではなく、演出家としての才能の高さ故に、監督、演出家が使うことに消極的なためである。
女優としても、主役を張ることは無いのだが、圭の出演したドラマは全てヒットして、TV局は使いたがってはいる。
圭自身も舞台の方が好きだし、女優より演出家の方が好きでもあるからでもある。
しかし、実際は、美智子があまりTVドラマの仕事をとらせないようにしているのだが…
まあ、もう一人の看板女優が、稼いでいるので、それでもやっていけるわけであるが。

126 名前:(3/13) sage 2005/04/13(水) 00:27:55 ID:58YVeGk+
「圭さんの劇団も、大変評判もいいようですわね」
「緋紗子先生、あまりそう言ったことは、言わないで下さい。圭さんが、調子付いてしまいますわ」
「美智子……酷い……」
「くすくす、相変わらず仲がいいわね」
「はい、ずっと仲はいいですわ。ねえ、圭さん?うふふふ」
「うっ……うん……」
相変わらず、圭は、美智子に頭が上がらないようである。
「ところで、今日はどちらへ行くのかしら?」
「ええ、今日は、次の公演のためにスポンサーになって頂けそうなところに、ご挨拶に行きますの」
「まあ、それは、大変ですわね」
「ああ、そうですわ。緋紗子先生は、これからお時間ありますか?」
美智子が何か思いついたように、言う。
「えっ……まあ……ちょっと煮詰まってて、気晴らしに出てきたので、あるといえばありますけど…」
「なら、ご一緒に行ってみませんか?」
「スポンサーさんに頼みにいくのでしょう?お邪魔じゃないのですか?」
「大丈夫ですわ。むしろ喜ばれると思いますわ」
「そう……大丈夫……緋紗子先生の小説の愛読者でもありますから……ふっふふ…」
圭が、やや不気味な笑みを浮かべながら言う。
「えっ、でも…」
不意に、嫌な予感がした。
「ふっふふふ……まあ……いいではないですか」
「そうですよ。緋紗子先生、うふふ」
緋紗子は、二人に連行されてしまった。
「ちょ、ちょっと、あなたたち」
今思えば、このときの嫌な予感は、的中していたのだった。
もっとも、緋紗子に悪いことが起きたわけではないのだが…

127 名前:(4/13) sage 2005/04/13(水) 00:28:45 ID:58YVeGk+
スポンサー企業に着くと、すぐに応接室に通された。
「申し訳ございません、5分ほどお時間が掛かってしまいますけど、宜しいでしょうか?」
「はい、構いませんわ。私共の方からお願いに上がったことですから」
応接室に案内した、女子社員が退室して、3人になた。
「もう、強引ですね」
ソファーに座ってから、二人に文句を言った。
強引に連れてこられたので、緋紗子には、会社名も分からなかった。
まだ、新しいビルで、会社自体も若々しい感じがするくらいしか分からなかった。
「ふふふ、緋紗子先生、文句は、後で聞きますわ」
美智子に、笑顔でそう返されてしまった。
「そうだわ……緋紗子先生…、今度の私たちの舞台の原作小説書いてもらえませんか?出来れば、脚本も」
「ええつ?」
圭の急な提案に、驚きの声を上げてしまう。
「まあ、素敵ですわね」
美智子がニコニコ笑っている。
「そうね、面白そうね」
確かに、面白い話だ。
圭の劇団は、殆ど女子ばかりの劇団であるし、圭の年齢からいっても緋紗子の書く小説の内容にはぴったりの年の子が多い。
原作が、元恵泉教師で、恵泉OG中心の劇団ということで、宣伝にもなる。
注目されている劇団の原作小説なのだから、緋紗子にとっても美味しい話である。
脚本もというのも、いい経験になるだろう。
圭にとっても、それなりに人気のある小説家(読者層はやや限定されているが)である緋紗子の小説の初の舞台化であるので、成功させればメリットは充分にある。
また、圭は成功させられるだけの自信もある。
惜しむらくは、劇団のファン層と緋紗子の小説のファン層が被っているので、ファン層の拡大にならないことである。
しかし、緋紗子の方が旨味は、大きいだろう。
なんといっても、現在、ネタに詰まっている状況なのだから、演劇の世界という未知の知識が増えるということだけでも大きいだろう。
また、ネタ自体を圭たちと考えることが出来る。
このとき、圭の顔がニヤリとしていたことに緋紗子は気付いていなかった。

128 名前:(5/13) sage 2005/04/13(水) 00:29:29 ID:58YVeGk+
『クシュン』
『あら?社長、お風邪ですか?』
『いえ、そんなことは無いですよ。ちょっと寒気が…』
『まあ……それはいけませんわね』
廊下から、声が聞こえた。
どうやら、スポンサー企業の社長さんが来たようだ。
トントンとノックが聞こえ、
「失礼致しします」
秘書らしき女性の声と共に、ドアが開いた。
緋紗子たちは、ドアに向かって背を向けた形なので、まだ顔は見えていない。

「やっ……瑞穂ちん、お久」
「まあ、圭さん、仮にもスポンサー様に向かって失礼ですよ」
「美智子さんも、仮にもは、酷いなあ」
「全くあなた方は」
「本当に、相変わらずですのね」
「えっ?瑞穂くん?」
「「「ええっ、緋紗子先生??」」」
緋紗子は、びっくりして振り向くと、髪の長い3人が立っていた。
3人とも、びっくりとしたようで、目をパチクりしている。
「えっ?貴子さんに、紫苑さんも?」
なるほど、これなら迷惑というより、喜ぶと言ったのが理解できる。
まるで、突然の同窓会である。
その時、バタンと大きな音がしてドアが開いた。
「瑞穂ちゃ〜ん、圭たち来てるってー?…えっ?緋紗子先生?」
「まあ、まりやさんまで」

129 名前:(6/13) sage 2005/04/13(水) 00:30:29 ID:58YVeGk+
つまりは、こういうことである。
瑞穂は、女装して恵泉に通っていたという弱みがあるので、二人からの公演のスポンサーにという願いを断れないから、劇団の最大のスポンサーになっているのである。
もっとも、瑞穂の方も圭の実力は良く知っていて、注目されている劇団のスポンサーになることにデメリットはないと考えている。
まりやは、単に面白がっているというのが、一番ではあるのだが、新作発表会の演出を圭にやらせたり、自分のデザインを見せる場所が増えるので、舞台衣装のデザインも進んで協力している。
貴子、紫苑も同様の考えである。
つまり、友情や弱みとかいうだけでなく、きちんとビジネスとしての関係も成立している。

緋紗子は、突然6人もの教え子たちに会えて、嬉しさで、恵泉の時の話に花を咲かせた。
「先生の新作も中々評判がいいようですね。僕は、ああいうのはちょっと…ですけど」
「そうかにゃぁ〜瑞穂ちゃんなら、むしろ良く分かるんじゃないの?」
「そうですわね、瑞穂さんなら」
「まりやは、ともかく、紫苑さんにまで言われると」orz
瑞穂は、少し落ち込んだ。
少し黙っていた貴子が、何故か顔を真っ赤にしてボーっとしてる。
「あっれぇ〜貴子、何を妄想してんのかにゃ」
「いいいっいえ、何も…妄想などしておりませんわ」
(いや、貴子さん、それは、してますって認めてますって)

『きゃあ〜〜〜』
しばらくすると、ドアの外から歓声が聞こえてきた
「ふっ……来たわね……」
圭がニヤリと笑い小さくいった言葉に、何かを察したのか紫苑が立ち上がり、フラフラとドアの方に近付いていった。
コンコンとノックの後に、
「失礼しますのですよ〜むぎゅぎゅ〜」
と声がした。
見ると、紫苑が、小さな女の子を抱きしめていた。
その後から、
「しっ紫苑さま!」
元気な声がした。

130 名前:(7/13) sage 2005/04/13(水) 00:31:21 ID:58YVeGk+
「あら、奥様!どうし…いえ、会社にお見えになるなんて、どうかなさいましたの?」
立ち上がって、ドアに近付いた貴子が、慌てて言う。
「あっ貴子さま…そうじゃなくて、奏ちゃんが…」
「はっ紫苑さま。奏さんが死んでしまいます」
「死ぬですか……奏、死ぬのですか……」
「あっごめんなさい。奏ちゃん、相変わらず可愛過ぎるから、つい……」
紫苑の可愛いものが好きなのは、相変わらずである。
奏の見る者を引き擦り込んでしまう、周防院時空は健在どころかパワーアップしているようである。
「しかし、ドアの外からも紫苑様を呼び寄せるとは……げに恐ろしきは周防院時空の威力…とね」
(あはは……は………というか、周防院時空って何?)
まりやの言葉で、紫苑が奏の方に目をやると、奏と目が合ってしまった。
再び、奏の方にふらふらと近付く。
「紫苑さま!」
由佳里の声に我に返った紫苑は、なんとか踏み留まり、顔を赤くして少し小さくなっている。
「「「「「「かっ………」」」」」」
「………かっ?」
((((((言えない…紫苑さん(さま)に、「かわいい」……なんて)))))
「かっ会社の方に来るなんて、由佳里、本当にどうしたんだい?」
話題を変えようと、ドアのところまで来ていた瑞穂が、由佳里に問いかけた。
(苦しい、それは苦しいわよ瑞穂ちゃん……)
いつの間にか、全員がドアの近くまで来ていたので、全員がソファの方へと戻り始めた。
「えっあなたが来るようにって、言ったんじゃないんですか?奏ちゃんが、迎えに来てそう言っていました」
由佳里が不思議そうに、問い返す。
「座長から、お電話で、瑞穂さまに由佳里ちゃんを連れて一緒に来るようにと言われた、と言われたのですよ〜」
「あっ……それは……奏に、私が社長が……つまり……美智子が由佳里さんを呼んでるから、連れて来てって言ったのよ」
圭が、しっれっとして言う。

131 名前:(8/13) sage 2005/04/13(水) 00:32:14 ID:58YVeGk+
「まあ、美智子さん、圭さん、どういうことですの?」
「その方が確実に来て:いただけると思ったからですわ」
「いっいや……今度の舞台に必要だから……」
こういう時は、紫苑さんは怖い、圭は声が小さくなっている。美智子さんは変わらず笑顔のままだが。
「えっ私が?」
由佳里が驚いた声を上げた。
「そう、ソシアルダンスが必要なのよ」
「なるほど、それなら世界選手権を狙えるくらいの実力の由佳里と瑞穂ちゃんの協力は欲しいわね」
まりやが頷く。
「そうよ……凄く協力が必要なの……凄くね」
圭の一言に、瑞穂は嫌な予感がした。

「ふ〜ん、じゃあ、次回の演目は、お決まりになったんだ」
まりやの発言に、一拍おいて、圭が言った。
「そう、今度の出し物が決まったわ!」
皆が、注目する。
「劇団ハスター次回公演!原作、脚本、カリスマ百合作家、梶浦緋紗子!」
「その通り名……嬉しくないわ」
緋紗子は、少し複雑な顔をした。
(まあ、そう呼ばれても仕方ないのかも知れないけれど…)
「鏑木テクスタイル・プランニング全面協力!衣装デザイン、御門まりや(鏑木テクスタイル・プランニング)」
「ええ、いいわよ」
まりやは、すぐにOKした。もとから、そのつもりだったようである。

132 名前:(9/13) sage 2005/04/13(水) 00:33:57 ID:58YVeGk+
「監督、演出、小鳥遊圭」
ま、これは、いつものことである。
「助演、小鳥遊圭、周防院奏、他」
「えっ?奏ちゃんが主演ではないのですか?」
紫苑さんが、ガッカリいている。
「タイトル、『ザ・グレイティスト・エルダー』!!」
「あっ…あの……もしかして…」
(ああっ、もう続きは聞きたくない)
瑞穂は、嫌な予感が確信へと変わっていた。
「そう、そして、主演、鏑木瑞穂(鏑木テクスタイル・プランニング代表取締役社長)」
「「「「「「はあ???」」」」」」
さすがに、全員が驚きの声を上げた。
「マスコミも大注目の麗しき美青年社長の主演、宣伝はマスコミが勝手にしてくれるし、大ヒット間違い無しだわ」
皆が目を丸くしている。
「映画化も視野に入れているわ」
「にゃははっ面白そうね」
まりやは面白そうというだけで、何もする必要が無かった。
「まっまりやさん、貴方って人は…」
「ほぉう……瑞穂ちんの舞台、見たくないの?」
(はっみみみみ瑞穂さんの舞台、瑞穂さんの女装姿)
「きゅぅ〜」パタン
圭の一言で、貴子は妄想の海に沈んだ。
「………………」
圭が、奏に無言の圧力を掛けている。
「しっ紫苑お姉さま、奏も、奏も瑞穂さまと一緒の舞台に立ちたいのですよ〜」
「ええ、奏ちゃん、勿論、私は大賛成ですわよ」
「ちょっ紫苑さん?」
上目遣いの奏の言葉で、紫苑はあっけなく陥落した。
やはり、恐るべきは周防院時空である。

133 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/13(水) 00:36:46 ID:58YVeGk+
「あ……奥様も是非ご出演を、最大のクライマックスはクリスマスのダンスです。世界選手権を狙えるほどのお二人に踊ってもらわないと」
「クリスマスのダンス………」
「ゆっ由佳里?」
その一言で、由佳里はボーっとしてしまった。

「にゃははっ、瑞穂ちゃん、もう諦めなよ」
「まっまりや!」
「そうだ、瑞穂、諦めが肝要だぞ」
「とっ父さん!!」
いつのまにか、総帥までが来ていた。
「そうだ、瑞穂、今回の後援スポンサーは、全鏑木グループということになっておる」
また、拒否権無いのね……

今度は女優よ♪
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いや、女優とは言ってませんから

134 名前:(11/13) sage 2005/04/13(水) 00:38:02 ID:58YVeGk+
◆エピローグ

圭の目論見通り、舞台は大盛況だった。
映画化もされ、大ヒットし、国際戦略版も作られた。
TVアニメ化やゲーム化もされ、緋紗子の原作小説も売れた。
ついでに、「鏑木瑞穂写真集〜綺麗な社長さんは好きですか?〜」も出版された。
一説には、鏑木グループの社員は、誰に言われることも無く、全員が買っているともいわれている。
その後、瑞穂は人と会うたびに、写真集にサインを求められたとか…
更には海外でも、出版され、鏑木テクスタイル・プランニングの海外進出には、大きな助けにはなった。

日本どころか世界のお姉さま…
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ちなみに、写真集の裏表紙は、落ち込んでいる瑞穂の姿である。

結局、不幸なのは瑞穂一人である。

135 名前:(12/13) sage 2005/04/13(水) 00:38:58 ID:58YVeGk+
「あああ……書けないと思ってたネタ使っちゃたのよね」
今回の大騒動も一段落ついて、原稿に向かいながら緋紗子は、ポツリとこぼした。
「でも、暫くはネタで詰まることは無いわね」
緋紗子は、少し気楽になれた、当面はこのシリーズを続けることで、ネタで悩む心配が無いからである。
それに、演劇、映画、TV、アニメ、ゲーム等の業界のことを知ることが出来たし、顔を売ることが出来た。
その中でも幾つかネタを見つけることも出来た。
それらを消化していく間にもネタを見つけていけばいいのだ。
本の印税だけで無く、映画化などにも伴い、そちらからもお金が入ったので、生活も相当楽になった。
今までは、苦しいということは無かったが、決して楽とまでは言えなかった。
書き続けることが必要だったので、余裕がなくなっていたのだろう、ネタに詰まることが、良くあったのだが、あれから、ネタに詰まったことは無い。
「でも……ゴメンね、瑞穂くん」
(いや、だから、緋紗子先生、今更謝られても…)
そう言って、落ち込んでいる瑞穂の姿が目に浮かび、罪悪感を覚えた緋紗子であった。

136 名前:(13/13) sage 2005/04/13(水) 00:41:19 ID:58YVeGk+
◆カーテンコール

その日、不幸な瑞穂は、海外出張から帰ってきた。
海外の代理店との交渉のためである。
交渉自体は、すんなりとまとまった。
しかし、そこで、その国の要人たちに紹介したいということで、パーティへの出席を求められた。
そこでも、写真集へのサイン攻めに合わされた。
疲れきった体で、自宅の玄関を開けると、パタパタとスリッパで駆け寄る音が聞こえてくる。
ああ、一人娘が、また、「お父さま、お父さま、お父さま」と抱きついてくるのだろう。
今や瑞穂には愛娘といる時が、唯一の安らぎなのかも知れない
「ただいま」
瑞穂は、玄関に駆け寄ってきた愛娘を目にすると、にっこりと笑いかけた。
愛娘は、瑞穂に抱きついて、マシンガンのように喋りだした。
「お姉さま、お姉さま、お姉さま〜、一子は、一子は、お姉さまにお会いできなくて、
と〜ても寂しかったです。これからは、お父さまじゃなくて、お姉さまって呼ばせてください。いえ、駄目って言われても、
一子は、そうお呼びします。だって、だって、綺麗なお姉さまが、一子は、大大大、だぁ〜い好きなんですもの」

137 名前:最後が入らんかった sage 2005/04/13(水) 00:42:16 ID:58YVeGk+
娘にまでお姉さま……
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瑞穂に安らぎはあるのだろうか?

138 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/13(水) 00:45:38 ID:58YVeGk+
あとがき(というか、言い訳)1
かなり強引な展開ということは、自分でも重々承知してます。
まあ、御(ピー)主義ということで(でも、御(ピー)主義でも、強引過ぎると思ってる)
SS内で自分で書いてるけど、背伸びして書いちゃいかんのだが…
お嬢様言葉は疲れました。
瑞穂と由佳里なら娘に「一子」と付けるだろうなと、いうことで、そうなれば、やっぱ、マシンガンはね。
一応、君江、葉子、加奈子たちも出そうかと思ったんですが、流石に蛇足かと思いやめました。
貴子を慕って入社し、社長室と、秘書課に配属という設定。
君江さんは、受付で、話に絡めるという案もありました。
三つ編を梳いてコンタクトにしているので、緋紗子は君枝と気付かなかったってことにして。
あと、圭と美智子は在学中に瑞穂が男だと気付いていたと、解釈しています。
「あら、晴れて解禁ですか……エロい人たちですね」
「あら、今更隠さなくてもよろしいじゃありませんか……」
この台詞からね。
いや、もしかしたら鏑木ということも…?(((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル

139 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/13(水) 00:47:14 ID:Qon0jUz0
>>138

GreatJob!
今までの作品の中でも極めつけに不幸な瑞穂ちゃん激萌え。
これまたオチの仕掛けが凝っているし。
最期の安息の地、愛娘にまで「お姉さま」ですか。

ここまで先が読みにくいSSは久しぶりです。
今後も期待してますよ。

140 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/13(水) 00:47:40 ID:58YVeGk+
あとがき(というか、言い訳)2
設定について
まりやの場合は、どのENDの場合でも、瑞穂の周りから離れないと思う。
特に、由佳里の場合は、からかいに来るのではないかと。
貴子もどのENDでも紫苑と兄との婚約阻止の行動に出ると思う。
それで、結局、瑞穂を頼る可能性は高いんじゃないかな?
それで、婚約解消になれば、紫苑は恩義を感じてしまうだろうし、貴子も実家にはいられなくなって、4人が集まる機会が多くなっていく。
瑞穂は、父親に大学卒業後に、新会社を興してみろと言われて、なんとなく、まりやたちに話した。
まりやは留学しなかったが、デザイナーの勉強をしていて、デザイン関係の仕事は?ということになって、鏑木テクスタイル・プランニングを設立。
まりやは専属デザイナー、貴子は社長室長、紫苑は専務あたり?
圭は、大学進学と共に本格的に演劇を始めたが、入った劇団で演出で対立し、自分で劇団を起した。
演劇祭で、注目を浴び、TVドラマの役を得て出演、主役を食う存在感とその独特のキャラクターで人気が出たが、
ブツブツと演出について言っているのを、監督や演出家などに聞かれ、また、役を食われた出演者にも敬遠され、あまり使ってはもらえなかった。
しかし、その様子を見ていたTV局の人間の目に留まり、辛口評論家としてTVに出ることに。
奏は、恵泉卒業後、圭の劇団に入り、劇団の2大スターとなり、やはり、TVドラマに出演、その愛くるしさと演技力でたちまち大人気となった。
圭の大学卒業時に、美智子が瑞穂に働きかけ、鏑木の援助の下、劇団をプロダクション化。
圭の人気が必要以上に出ないように暗躍すると。
こんな感じ、本当は、こういうことは、作中で書かなきゃなんですが、こんなのを書いたら、SSじゃ収まりませんし、そんな気力ありません。

141 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/13(水) 00:54:38 ID:jxlgTUft
>>124-138

GJ! GJ! つか「劇団ハスター」に爆笑した。

それにしても、「鏑木瑞穂写真集〜綺麗な社長さんは好きですか?〜」は良いなぁ。是非欲しい。

142 名前:1話スレ241 sage 2005/04/13(水) 04:07:15 ID:cD+tfJ5G
>>138
お疲れ様でごんす&ハラショ
世界のお姉さま、か・・・。
瑞穂ちゃんの美しさは世界一・・・?

「鏑木瑞穂写真集〜綺麗な社長さんは好きですか?〜」はぜひ欲しい。
むしろオフィシャルで出版してくれ

143 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/13(水) 08:41:37 ID:8uAaX1VU
面白いんだけど……ちょいと読みづらいかも。
もう少し文の繋がりを考えると、もっとよくなりますよ。

SS新人さんがんばれ。超がんばれ (´・ω・`)

144 名前:初代269 sage 2005/04/13(水) 10:21:28 ID:McqMB8R2
>>138
乙でした。
段落付けて書いた方が読み易いし、推敲するときにも見やすいと思いますよ。

今書いている新作ですが、時間が無くて予定通りに書けないorz
話の展開などは既に出来上がっているのに……今週中の投下を目標に頑張ります。

145 名前:初代550 sage 2005/04/13(水) 12:38:46 ID:wNn2sO3q
貴子視点 卒業直後 書く前から言い訳。制服の設定、いまいちよく判ってません。
タイトル:出来心

高校は卒業した、大学にはまだ入学していない。多分、人生において一番時間が有り余ってる時期。そして、なんと言っても私は家に居るのが嫌い。
そういうわけで、私は卒業した翌日から、毎朝、学校に通っていたのと同じ時間に起き、同じ時間に家を出て、瑞穂さんのお宅に通っている。
何をするわけでもなく、内容のあるのだかないのだかよく判らない事を会話をして、窓から外を眺めたり、一緒に買い物に行ったり、映画を見に行ったりと非常に充実した毎日を送っている。
通いなれ始めた瑞穂さんのお宅への道。そこを歩いていると、無駄に大きい門の前に引越し業者らしい名前の入ったトラックが1台止まっているのが見えた。
「おはようございます、瑞穂さん」
「おはようございます」
トラックのそばで運転手と会話をしていた瑞穂さんに声をかける。手に持つ伝票を見ると、どうやら荷物の受け取りをしていたようだ。
「何ですの?」
業者の人たちが、大きなダンボールをいくつか玄関にまで運んでいるのが見えた。宅配便にしてはずいぶんと量がある。
「寮においてあった私物を送ってもらったんです」
引越しと言うわけですか・・・1年にも満たない間でずいぶんと増える物なのですね。
「手伝いますわ」
どうやら業者の人は、玄関にまでしか運ばないようで、そこからの片付けは家のものでするしかない。
一人で仕分けしきれない量ではないと思うが、一人で片付けさせて、それを見物できるほど不出来な人間ではない。
「悪いですよ」と、瑞穂さんは辞退してきたのだが、結局、私のほうが押し切って片付けの手伝いをする事になった。
流石に下着などの片付けは瑞穂さんの一人に頼みましたが・・・
「しかし、卒業したのは10日くらい前なのに、改めて教科書とかを見ると、なんだか凄く懐かしいですね」
「そうですね・・・多分、二度と開いたりはしないのでしょうけど、なんとなく、捨てがたいですわ」
その私の言葉を肯定するように、瑞穂さんは教科書たちを捨てずに別の段ボール箱に詰めていった。
ん?やけに薄い教科書・・・って、これは雑誌ですわね。ダンボールの一番下に入っていた雑誌を取り上げ、何気なく中身を見た私は、そのまま、別の世界に落ちてしまった・・・
(1/6

146 名前:初代550 sage 2005/04/13(水) 12:39:44 ID:wNn2sO3q
「えっ?・・・あぁぁぁ!それ、まりやのお土産!」
遠くで瑞穂さんの声が聞こえたる・・・上が金髪だと下も金髪なのですね・・・
どのくらい失神していたのかはよく覚えてませんが、目が覚めると瑞穂さんがばつの悪そうな、心配するような微妙な表情で私を見下ろしていた。
「あの・・・」
「すいませんでした。でも、一つ言わせてください。あれはまりやが外国から密輸した物ですから」
「・・・」
「・・・貴子さん、お願いですから、汚物を見るような目はやめてください」
やましいからそういう風に思ってしまうだけです。と思う・・・自信は余りありませんが。
「・・・とりあえず、捨ててください」
まだ、顔が熱くて、心臓の音がうるさい。あんなのを見て男性は本当に興奮するのですか?うっ、思い出したら、また気分が・・・
「捨てましたから・・・」
外国旅行のお土産で、堂々とあんなのを密輸するまりやさんもまりやさんですが、それを寮のゴミ箱に捨てられず、半年も部屋に置いた挙句、実家にまで持ち帰ってくる瑞穂さんも瑞穂さんです。
「ところで、瑞穂さん・・・」
「はい?」
私は頬を染め、重大決心を口に乗せた。
「・・・金髪がよろしければ染めますわ・・・下も」
「そんな事はありません!全然そんな事はありません」

「とりあえず、何か買ってきます」
失神から回復した時には、すでに12時を30分以上回ってしまっていた。
「デザートは欧州屋のレアチーズでいいです」
ケーキ一つでアレを許して差し上げるのですから、安上がりだと思ってください。ちなみに欧州屋とは近くにある評判の洋菓子屋さん。ケーキも美味しいが、焼き菓子も美味しい。
はいはい、と苦笑しながら出て行く瑞穂さんの背中を見送り、私は片づけを再開した。と、言っても残ってるダンボールは一つだけ。

お弁当を買ってから、欧州屋に寄れば多分30分ほどは帰ってこないはずだから、帰って来る頃には全て片付けは終わっているだろう
一人で残った段ボール箱を開き、中身を確認した。もう、あんな本は入ってないでしょうね・・・体操服と、制服が夏冬が2セットずつ。それに体育館用シューズ。男女を問わずに着れるような私服が数着。
(2/6)

147 名前:初代550 sage 2005/04/13(水) 12:41:16 ID:wNn2sO3q
当たり障りのない普通の服ばかり。安心したような、物足りないような・・・って、何が物足りなのですか!私は!?
一度、全てをダンボールから取り出し、私服の方はハンガーに通してクローゼットの方へ。制服はどうするのでしょう?もう着る事もないでしょうけど・・・捨てるのもしのびがたいような気がしますわね。
夏の制服の肩を持ち、目の高さまで持ち上げて見る。普通のセーラー服に比べて体の線が出やすい制服。
・・・・・・・・細い。
瑞穂さんの腰に手を回すたびに思っていたことだが、彼のウェストはかなり細い。正確な3サイズを聞いた事はないが、話によるとまりやさんよりかは細いらしい。
まりやさんも運動をしていたのだから、決して太めなわけはなく、どちらかと言えば細い方なのだが、それよりも細いとなると・・・
「・・・まさか、私よりも細いと言う事は・・・」
気になり始めると、確かめたくなるのは人間の持つサガみたいな物だと思う。しかし、実際に聞いてみるのも恥ずかしい。
「・・・これを着ることが出来たら、少なくとも瑞穂さんよりも太いと言う事ではない、と言うことですわね・・・」
時計に視線を移す。まだ、瑞穂さんが出てから10分と経っていない。さっと脱いでさっと着替えてしまえば、ばれる事はないはずですわ。
萌黄色のワンピースを脱ぎ、白い清楚な下着姿になり、久しぶりに恵泉の制服に着替え始めた。
うぅ・・・やっぱり・・・ファスナーが腰の辺りで止まってしまう。
しかし、ここで素直に脱いでしまえば、負けを認めてしまったような気がするし、あと少しで上がりそうな気がする。
思いっきり息を吐いて、勢いをつけて一気に・・・こうして・・・・・・ぷはぁ!むっ、無理だというのですか!
もう一回、胸の中に入っている空気を最後の1ccまで押し出して、今度は勢いをつけるのじゃなくて、少しずつ上に上げる感じで・・・ギチ・・ギチ・・・嫌な音が聞こえたような気がするが、聞こえてない振り。
あれ?ショーツが変、引っ張られているような・・・少しはしたないが、スカートの中に手を入れて、腰の辺りに触れる。
「か・・・噛みこみました?!」
うそっ、えっ、わっ・・・あわててチャックを下ろすが、もう、後の祭。お腹を思いっきりへこませた所為で、僅かに緩んだ下着が必要以上に密着したファスナーに噛み込まれてしまっている。
(3/6)

148 名前:初代550 sage 2005/04/13(水) 12:41:58 ID:wNn2sO3q
しかも、へこませていたお腹も普段の状態に戻ってしまったおかげで、その噛み込みはもはや完璧に後戻りできない所にまで来てしまった。
恐る恐る鏡に視線を向ける・・・そこには、お腹の辺りがはちきれんばかりにパッツンパッツンになった制服を、中途半端に着た間抜け面の女が一人。
こんな間抜けな姿を見られたら、瑞穂さんに嫌われてしまう。と言うか、恥ずかしくて、生きていられない。
しかし、ガッチガチに噛みこんだファスナーは下がるどころか上がりもしない。
とりあえず、パンティを脱いで見ましょう。もしかしたら、パンティの生地が外れるかもしれない。
10分後
・・・・・・・・まずい、これはまずい。パンティを上だの下だの動かすうちに、変な気分になりそうな予感がしてきた。間抜けの上に変態ですか?私・・・あぁぁ、もう!下りろ!!
びりっ!!
破れちゃいました・・・あははは・・・
とりあえず、パンティは脱げました・・・二度と履けませんが・・・
それをハンドバッグの中に丸めて突っ込んだ。どうやって帰ればいいか?と言う話は後で考えるとして、今はこの制服を脱がなくては。
パンティは破れたが、噛みこんだ生地は当然のようにそこに残っているのだから、ファスナーが少しでも動きそうな様子はない。
早ければ今すぐにでも帰ってくる。遅くても15分とは掛からないはず。
どうしてこうなってしまったのだろうか・・・私が馬鹿だからですわね、そんな事は判ってます。ええ、判っていますとも。
しかし、いくら後悔しようが、神様にお詫びしようが、マリア様にお願いしようが、ファスナーは1mmたりとも動かない。
私は時間も忘れ、必死になってファスナーと格闘した。もう、こんなに必死になったのは、瑞穂さんと同じ大学に入るために勉強した時以来だと思う・・・つい先日までの話ですわね。
その前はバレンタインデーにあのそびえ立つ黒いバベルの塔を見た時で・・・ふっ、私、いつも必死ですわね。
などと馬鹿な考えとともに、ファスナーと戦っていると、一番好きだが、今は絶対に聞きたくはなかった声が聞こえた。
「ただい・・・ま?・・・何をやってるんですか?」
二つのビニール袋を持った瑞穂さんが見ているのは、明らかにサイズの小さな制服を脱ぐ為に四苦八苦している馬鹿の姿。
(4/6)

149 名前:初代550 sage 2005/04/13(水) 12:42:38 ID:wNn2sO3q
「ひっ!」
こういうときに限って、お弁当屋さんもケーキ屋さんも空いてて、全然待たずに帰ってこれたということですね?
冷静に自体を分析した所で、自体が好転するわけもない。しかし・・・神は居ないのでしょうか?
「貴子さん・・・」
「何も言わないでください。それと、珍獣を見るような視線は辞めてください」

「仕方ないですね、切っちゃいましょう」
「・・・はい」
事情を説明すると、瑞穂さんはあっさりとそう言った。説明するような事情があったのか?などとは聞かないでください。
ふふふ・・・誤魔化そうとしたらマントル層に達するような墓穴を掘ってしまいました・・・とだけ言っておきます。
爆笑でもしてくれれば、まだ救いがあったのに・・・。
荷解きに使っていたはさみを持って、瑞穂さんが私の背後に回る。冷たいはさみが薄い夏の制服越しに私の肌に、ひんやりとした鋼の感触のを伝える。
・・・・・・・しかし、いつまで経っても、そのはさみが生地を切り取る音がしない。
「あの・・・」
瑞穂さんが非常に申し訳なさそうな声で、私に声をかけてきた。
「何ですか?出来れば、早くして欲しいのですが・・・」
腰の少し上までがもろに開いた服、これがドレスならいくらでも見つめていてほしい所ですが、ファスナーの噛みこんだ制服では・・・恥ずかしさで人間は死ねる事を証明してしまいそう。
「・・・このままだと・・・肌まで切ってしまいそうなんですが・・・」
はは・・・人間、恥ずかしさでは死ねない生き物なんですのね・・・やっぱり。
「た・・・多少はいいですから」
それでも出来れば切られたくないので、私はまた、思いっきり息を吐き、少しでもウェストを細くする努力をする。
(5/6)

150 名前:初代550 sage 2005/04/13(水) 12:43:21 ID:wNn2sO3q
やたらと肺活量が鍛えられそう・・・。
「では・・・行きますね」
ジョキッと軽い音がして、私の腹部がきつい服から解放され、すとんとスカートが床に落ちた。はぁ・・・苦しかった・・・
「ご迷惑をおかけしました」
本当は恥ずかしくて、瑞穂さんの顔を見ることが出来ないのだが、それでもお詫びだけは・・・と思い、後ろを振り向くと、瑞穂さんが真っ赤な顔をしている。
「貴子さん・・・下着・・・」
「えっ?・・・きゃぁぁぁぁぁ!!!!」
何度も見られてるはずなのに、こういう場合だとやけに恥ずかしいんですのね・・・

PS.
「あっ、貴子さん、あの制服。僕、間違えて洗濯機にかけちゃって、縮んじゃってたんですよ」
「いまさらそう言うことを言われても、何の救いにもなりませんって・・・」
(おしまい)

151 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/13(水) 13:31:26 ID:fAeXMNHA
会社近くのマックで笑いながら読んだ恥ずかしい人間が一人。

152 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/13(水) 13:47:50 ID:8mcbg2gf
作品別スレから、あわてて移動してきた人間が一人。

153 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/13(水) 14:20:31 ID:Lm29sofo
自爆っぷりを微笑ましく思いつつ目を覆った人間が1人。

154 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/13(水) 14:37:15 ID:UpV9NEV0
会社から笑を堪えて読んだ人間が一人。

155 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/13(水) 14:45:47 ID:hek5sCxV
自宅で笑いながら読んだ香具氏が一人。

156 名前:124(1/3) sage 2005/04/13(水) 15:01:19 ID:OyNuiU0D
【世界のお姉さま】瑞穂ちゃん危機回避バージョン1

「タイトル、『ザ・グレイティスト・エルダー』!!」
「あっ…あの……もしかして…」
(ああっ、もう続きは聞きたくない)
 瑞穂は、嫌な予感が確信へと変わっていた。
「そう、そして、主演、鏑…「あの、圭さん?」
「……何でしょう……緋紗子先生?」
 緋紗子に話の腰を折られ、圭は少しムッとして答える。
「私、クトゥルー神話?だったかしら?読んだことないですよ」
「はい??」
 圭は、何の話か判らなかった。
「だって、『ザ・グレイティスト・エルダー』…最も偉大な古(いにしえ)の者……つま
り、古の神でしょう?」
(緋紗子先生、ナイスボケです。薄荷のキャンディより、数億倍嬉しいです)
 ここが、ラストチャンスとばかり瑞穂は、話題を変えさせることにした。
「それは、Great Old Onesでしょう、旧支配者ってことですね、それに、
古(いにしえ)ということですと、Elderではなく、Ancientの方になるん
じゃないかな?Ancient Onesという表記もあったような気がします」
「まあ、クトゥルー物を、やるんですの?面白いかもしれませんわね。私も結構、読んで
いますわ。でも、タイトルは、『ザ・グレイティスト・オールド・ワンズ』の方が良いの
ではないかしら?」
(へえ、紫苑さんは、そういう物も読んでいるんだ、手当たり次第に乱読するって言って
たけど)
「それなら、旧支配者の中でも更に強力な物がいたということで、新しい物が書けるので
はないかしら?」
「へえ、面白いかもね。で、クトゥルー神話って、どういう物なの?」
 まりやも、興味を持ったらしく、紫苑に尋ねた。

157 名前:124(2/3) sage 2005/04/13(水) 15:02:14 ID:OyNuiU0D
「クトゥルー神話というのは、H.P.ラヴクラフトが書いた小説をもとに、オーガスト・
ダーレスが体系化して………」
 実は、紫苑はクトゥルー神話を全て読んでいたらしく、詳しい説明が延々と続いた。

(………うううう………失敗だったわ……略さずに『ザ・グレイティスト・エルダー・シス
ター』にすべきだったわね)
(もう、圭さんたら、今夜は、お仕置きですわよ)
(……美智子……怖い……)
 美智子の笑顔は、少し引きつっていた。
「そういえば、圭さん、劇団名のハスターって、名状しがたきもの、名づけられざるもの、
無名のもの、羊飼いの神のハスターですよわね?」
 不意に、紫苑が圭に問いかけた。
「……ええ……そうよ…」
「私が、クトゥルー神話に興味を持ったのって、圭さんが、時折、『いあ いあ はすたー』
とか挨拶していましたでしょう?たまたま、手に取った本にその呪文が載っていたのを見つけ
たのが、きっかけですのよ?」
(圭さん、これは、ただのお仕置きでは、済ませられないですわよ)
 ついに、美智子の顔から、笑顔が消えた。
「………ひぃ………」
 美智子の顔を見た圭が、小さな悲鳴を上げた。
「ふんぐるい むぐるうなふ くとぅぐあ ふぉまるはうと んがあ・ぐあ なふるたぐん
いあ くとぅぐあ」
(今度は、クトゥグア呼び出すつもりですか?って、そんなもの呼び出されたら、ここら一帯
が火の海になっちゃうじゃないですか)
「………いっいっいやぁ、お助けぇ〜」
 圭は、悲鳴を上げ、急に立ち上がると部屋から逃げ出した。
「あっ、圭さん、どちらへ行かれるのですか?」
 美智子も、立ち上がると、圭を追いかけて部屋から出て行った。
 瑞穂が、ドアから顔を出すと、逃げ出す二人と、何故か総帥の姿を見つけた。
(あれ?なんで。父さんまで?)

158 名前:124(3/3) sage 2005/04/13(水) 15:03:10 ID:OyNuiU0D
「ちっ逃がしたか……」
 まりやが、舌打ちをした。
(いや、まりや、向こうの謀り事通りにことが進んだら、一緒に面白がるつもりだったくせに)
(しかし、圭さんも、火の海になってでも逃げたいとは…)
「美智子さんの責めって、そんなに凄いのかしら?」
「「「「「「えっ」」」」」」
 緋紗子の言葉に、皆が固まって、意味に気が付いた順に顔を赤らめた。

 今回は、二人(と総帥)の魔の手から、逃れることが出来た。
 しかし、第二、第三の陰謀からも逃れることが出来るのだろうか?



感想をくれた方、ありがとうございました。
幾つか、案があったのですが、瑞穂ちゃんの一番不幸なバージョンにしたので、
このバージョンでは、圭さんに壊れてもらいました。
瑞穂ちゃん危機回避バージョン1となってますが、危機回避バージョンの2以降を書くかは判りません。
その他のバージョンや圭さんと美智子の行動についての話も書くかもしれません。

159 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/13(水) 15:19:12 ID:jQhltebM
なんとなくTORGリプを思い出した俺。

瑞穂「グゥレェイティストォォォォッ!!」

160 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/13(水) 15:21:00 ID:fAeXMNHA
なんか濃い話キタ───────!!!

161 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/13(水) 17:20:09 ID:Y2wd5chC
>>159
TORGじゃなくてTRPGジャマイカ?

162 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/13(水) 17:36:42 ID:cKQkEobk
>161
TORGというTRPGのことではあるまいか?

163 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/13(水) 17:39:57 ID:Y2wd5chC
>>162
なるほどそう云う事か
スマンかった

164 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/13(水) 17:49:32 ID:jQhltebM
脊髄反射で怪しい話を振った。今は反省している。

165 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/13(水) 23:48:25 ID:6HW9XcbR
「ふう…今日のはどんなのだろ?」
ここは寮の私の部屋。
私の手には何の表書きもない茶封筒。
そしてその中には写真が枚入っているはず。
「どうか瑞穂お姉さまのレアが入ってますように…」
祈りながら封を切る。

私には写真部の同級生がいるのだけれど、彼女は人気のある上級生の写真を売って小遣い稼ぎをしていたりする。
もちろん褒められるようなことじゃないし、ちょっと高いと思わないでもないけど、
彼女の腕は確かだしいい写真なのも間違いないから密かに続いている。
…中には明らかに授業中の写真もあるのだけれど、どうやって撮ったのかは企業秘密らしい。
因みにお値段はバラで一枚300円、何が入っているのかわからない福袋が5枚セットで1000円。
一見バラでお目当ての写真を確実に手に入れた方がよさそうだけれど、実は福袋にはバラでは売っていないレア写真が入っていることがある。
最初に買った時、瑞穂お姉さまがバスケットボールでシュートを決めた瞬間の写真を引き当ててからというもの、私は断然福袋派なのだ。

まずは封筒の中身を覗いてみる。
…うん、ちゃんと5枚入ってる。
封筒をひっくり返し、ゆっくりと写真を引き出す。
いつになってもこの瞬間はドキドキが止まらないよ…。
「由佳里ちゃん?どうしたのですか?」
「うひゃうっ!?」
か、奏ちゃん!?
驚いた拍子に封筒を落としてしまった。
慌てて振り返る。
「か、奏ちゃん!どうして私の部屋に!?」
「どうしてって…遊びにきたら扉が開いたままだったのですよ。そうしたら由佳里ちゃんが凄く緊張しているようだったから気になって…」
私のうっかりさん!

166 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/13(水) 23:49:05 ID:6HW9XcbR
と、とにかく奏ちゃんには外に出てもらわないと!
「な、なんでもない!なんでもないから!」
「は、はい?…あれ、それって…写真なのですか?」
「あ、あー!?」
床に落ちた拍子に写真が封筒から少しだけ出てる!?
…こうなったらしょうがない、奏ちゃんも仲間にしてしまおう。
これ以上被害を広げたくないし…もしまりやお姉さまに知られでもしたら私の人生終わりだ。
「奏ちゃん、入って!」
「え?え?」
奏ちゃんの手を引いて部屋に入れ、急いで扉を閉めて鍵を掛ける。
…緊張の糸が切れて思わず床に座り込んでしまった。
「ゆ、由佳里ちゃん?いったいどうしたのですか?」
「…奏ちゃん、今から見るものは他言無用だからね」
「は、はい?」
「誓・っ・て・く・れ・る・よ・ね・?」
「は、はいなのですよ!」
…よし、奏ちゃんは嘘を吐かないだろうから一安心。
涙目で震えてるように見えるのは気のせいだ、きっと。

167 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/13(水) 23:51:42 ID:6HW9XcbR
「はあ…そんなものがあったのですか」
「うん、彼女とある程度親しくないと無理だけどね。やっぱりバレたらまずいことだし、口外しないと信用できない相手には売れないみたい」
「残念なのですよ…」
「ええっと、それじゃ私が奏ちゃんの分も買ってこようか?」
「いいのですか!?」
「うん、だって奏ちゃんだもん」
「ありがとうなのですよ〜」
本当に嬉しそうな奏ちゃん。
奏ちゃんもお姉さまのことが大好きだもんね、気持ちはわかるよ。
「それじゃ一緒に見よっか?」
「いいのですか?」
「うん。…でもあげないよ?」
「そんな、欲しがったりはしないのですよ〜」
顔を見合わせて笑いあう。
そして改めて写真をベッドの上に広げて二人で見てみることにする。

「あ、部長さんなのです」
「演劇部の練習風景…かな?」
「はい、そうなのですよ〜」
「へえ…凛々しくて恰好いいね」
「でも怒ると怖いのですよ…生命の危機なのですよ…危険が危ないのですよ…(カタカタ)」
「か、奏ちゃん…?」

「あ、これはまりやお姉さまが走ってるところだ」
「まりやお姉さまは陸上部の部長さんでしたよね?」
「うん、厳しいけど的確な指導をしてくれるし、部員のみんなも尊敬してるよ。…ここでのまりやお姉さまからは想像できないかもしれないけど」
「そ、そんなことはないと思うのですよ」

168 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/13(水) 23:53:32 ID:6HW9XcbR
「これは…生徒会長さんでしょうか?」
「まりやお姉さまとは凄く仲が悪いんだっけ」
「結構有名な話らしいのですよ。…あれ?隣に座っていらっしゃる方ですけど、この後姿は瑞穂お姉さまでしょうか?」
「え?でもクラスが違うはずじゃ…」
「確か、選択授業が同じ世界史だと聞いた覚えがあるのですよ」
「そうなんだ…」

「これって…まりやお姉さまと紫苑お姉さまの水着姿?」
水泳の授業中なのか、プールサイドで談笑しているらしいお姉さまたちが写っていた。
「お二人ともスタイルがよくて羨ましいのですよ…」
「本当だね…」
「「はあ…」」
思わずため息が漏れた。

最後の一枚。
それをめくった瞬間、…時間が止まった。
「うわ…」
「はう…」
そこには、瑞穂お姉さまの水着姿。
今まで体調不良でお休みされていた為、幻とまで言われていた姿だった。
さっきのまりやお姉さまや紫苑お姉さまに匹敵、いや、もしかすると上回るほど均整の取れた身体。
自分のプロポーションを思い浮かべてみる。
…とてつもなく悲しくなった。
横を見る、奏ちゃんと目が合う。
「……(ぐっ!)」
固い握手を交わす私たち。
私たちだってまだ成長期なんだから、望みはある…よね?
うん、あるに決まってる。
だって成長期なんだから。

169 名前:3-206 sage 2005/04/13(水) 23:54:57 ID:6HW9XcbR
何かと不遇な(影の薄い)ゆかりんに愛の手(出番)を第二弾。
第三弾はやっぱり未定。
…なのに何故こんな扱いなのだろうか。
結局お前一番最後の一枚書きたかっただけちゃうんかと小一時間(略
今回も小ネタなのに異様に長いし。
ところで、由佳里ENDでのゆかりんは奏ENDでのゆかりんに比べ背が伸びてないように見えるのはやっぱり私の気のせいですか?

at the time後半ですが、最初の場面を三パターンのどれにするか悩んで頓挫中。
そこ以降は八割方完成しているのだけれど…。
しばらく寝かせてから考え直してみようかと。

170 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/14(木) 00:08:16 ID:pD+Jqt7d
GJ! GJ!

171 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/14(木) 00:36:31 ID:am58AIQr
警報、警報!
G−1グランプリ 恵泉女学院一発ギャグトーナメント
第三弾を只今より投下いたします

172 名前:171も初代スレ123 sage 2005/04/14(木) 00:38:54 ID:am58AIQr
緋紗子「さあ、お待たせいたしました。G−1グランプリ決勝戦・第一試合、
宮小路瑞穂VS十条紫苑の試合がまもなく始まろうとしています――が。
学院長、瑞穂さんがまた黒いマントを着ていますね。いったいどうしたのでしょうか?」
学院長「理由は分かりませんが、今の瑞穂さんの姿を見ていると、
車田正美や宮下あきらのマンガを思い起こします。そう思いませんか? 緋紗子さん」
緋紗子「そ、そうですね……学院長から、そういう言葉を聞くとは思いませんでした」
学院長「何を今さら言っているのですか。
図書室にある『リンかけ』全二十五巻は私の強い希望によるものですよ」
緋紗子「本当に格闘技がお好きなんですね、学院長は……ああっと、瑞穂さんが今マントを脱ぎました、
マントの下は先ほどとは違ったワンピースの水着姿! 瑞穂さん、装いも新たにお色直しをしてきましたっっ」
学院長「今情報が入りました。どうやら先ほどのアクシデントで、
水着の一部に不具合があったことが理由のようですが、これはまた大胆な……」
緋紗子「瑞穂さんが着ている水着を説明いたしますと、
同じ白い水着ですがツーピースからワンピースに変わっています。
トップ部は背中が大きく開き胸が強調されたディープVデザイン。
ボトム部はデザインやシルエットラインからおそらくハイレグでしょう。
腰に巻かれたパレオのため、詳細は確認できません。あぁ、パレオが憎い!」
学院長「見てください、緋紗子さん。紫苑さんがまた瑞穂さんに抱きつこうとして、レフリーに止められてますよ」
緋紗子「学院長。このままだと紫苑さんに、ドクターストップかテクニカルノックダウンを取られてしまうんではないですか?」
学院長「いえ、どうやら大丈夫のようです。紫苑さん、どうにか態勢を整えました。まだ少し顔が赤いようですが、彼女ならすぐに立ち直るでしょう」

173 名前:171も初代スレ123 sage 2005/04/14(木) 00:40:10 ID:am58AIQr
レフリー「先攻、犬さんチーム・宮小路瑞穂」
緋紗子「さあ、いよいよG−1グランプリ第一試合、宮小路瑞穂VS十条紫苑が今始まろうとしています。
まずは先攻の瑞穂さん。どう出るのか?」
レフリー「ファイト!」
緋紗子「ゴングが鳴りました。……あっっと、瑞穂さん、握手を交わした手をそのままつかんで紫苑さんをロープに振ったぁ」
学院長「いきなりの速攻ですね。瑞穂さん、紫苑さんに時間を与えず、一気にたたみかけるつもりですよ」
緋紗子「先ほどのダメージが残っているのか? 紫苑さん、はやくもピンチです」
学院長「緋紗子さん、紫苑さんがロープから返ってきますっ」
緋紗子「さぁ一体どんなギャグを繰り出すのか、瑞穂さん」
瑞穂「シスターエルダー、だっちゅ〜の!」
緋紗子「だっちゅ〜の! だっちゅ〜の! 学院長、これはあの一世を風靡した?」
学院長「今は解散したお笑いコンビ「パイレーツ」の、流行語大賞にも選ばれた一発ギャグですよ。
ギャグだけではなく、決めポーズも一世を風靡しました」
緋紗子「前屈みに腰を曲げ、両腕で胸をはさみんで谷間を強調する、
決めポーズを取る瑞穂さん。いいっ! 瑞穂さんの決めポーズがっ、胸が、谷間が! お尻もいいぞ」
学院長「あぁ、瑞穂さんのギャグを真正面から受けてしまった紫苑さんが、ロープ際まで飛ばされてますよ。
どうやら意識はあるようですが……」
緋紗子「紫苑さん、どうやらのぼせてしまって足に力が入らないのか、立ちあがることができません」
瑞穂「みんなのお姉さま、だっちゅ〜の!」
瑞穂「云ってない、『あん』なんて僕は断じて云ってない、だっちゅ〜の!」
学院長「紫苑さんだけじゃなく、瑞穂さん会場全体にアピールしてますよ。さすが歴代最多得票のエルダー、
細やかな気配りですね」
緋紗子「会場全体から歓喜の悲鳴がいたるところで沸き上がります」
瑞穂「ううっ…やっぱり一人じゃ時間内に掃除は終わらないよぉ、だっちゅ〜の!」
瑞穂「エルダーシスターは伊達じゃない、だっちゅ〜の!」

174 名前:171も初代スレ123 sage 2005/04/14(木) 00:42:03 ID:am58AIQr
緋紗子「ああっと、リングサイドで何かあったようですが……貴子さん? 
犬さんチームの貴子さんが鼻血を出して倒れていますっ。流血です。激しく出血しています。
学院長、一体貴子さんの身に何があったのでしょうか?」
学院長「おそらく貴子さんのことですから、マット上の瑞穂さんの姿に興奮したに違いありません。
妄想爆発娘・ブレーキの壊れた妄想機関車と異名を持つ、彼女らしいといえばらしいのですが……」
緋紗子「G−1グランプリ決勝戦・宮小路瑞穂VS十条紫苑の試合は、
犬さんチームの貴子さんが流血するという、予想外の事態が起こってしまいました」
学院長「今ようやく、貴子さんが隣にいた奏さんに助け起こされましたよ。かなりダメージがあるみたいですね」
緋紗子「奏さんの手を借りて立ち上がった貴子さん、フラフラとリングサイドに歩み寄ります。
あら? 学院長、今マントの下からオーバーサイズのホワイトシャツが見えたような気がするのですが……」
学院長「見なかったことにしてあげてください──犬さんチームのリングサイドで、貴子さんが瑞穂さんの名前を読んでいますね」
緋紗子「そうですね。あっ今、振り向いた瑞穂さんに貴子さんがゆっくりと右手をあげました。一体何を言うつもりでしょうか?」
学院長「そのまま握っていた右手の親指を立てましたよ。これは……」
緋紗子「サムズアップ、サムズアップです! 貴子さんが瑞穂さんにサムズアップをしました。
学院長、これはどういう意味でしょうか?」
学院長「グッジョブ! GJ、瑞穂! ビバ瑞穂! という意味を込めたものと思われます。
妄想爆発娘・ブレーキの壊れた妄想機関車との異名をとる貴子さんですから、おそらく彼女にとってこれ以上の妄想ネタはないのでしょう。
瑞穂さんの艶姿を、しっかり脳裏に焼きつけたものと思われます。おそらくこれで、貴子さんは三日三晩妄想することができるでしょう」
緋紗子「わたくしの二つ名は伊達じゃない、面目躍如と言ったところでしょうか──
今気がついたのですが、犬さんチームのリングサイドに高島一子さんの姿が見えませんね。どうしたのでしょう?」

175 名前:171も初代スレ123 sage 2005/04/14(木) 00:46:32 ID:am58AIQr
学院長「そうですね。いったい、どこに行ったのでしょうか?」
一子「呼びましたかぁ?」
緋紗子「うわっ、いきなり眼前に出てこないでください。びっくりするじゃないですか。
それにここは放送席ですよ、一体どこ行ってたんですか?」
一子「ちょっとお手洗いに……」
緋紗子「お手洗いって、あなた幽霊じゃ……あーっと、瑞穂さんのパレオが、
パレオがほどけてリングに、リングに、みっ瑞穂さんのハイレグッッ」

      _人人∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧人人_
       > なっ、なんですってぇ――――!! <
        ̄^WWVVVVVVVVVVVVVVVWW^ ̄

      _ ,.'⌒      〈,.'⌒        _        _
   '´ /ニ゙ヽ⌒    '´ , `´ ヽ       '´ ,、 `ヽ     '´  、ヽ
   ル 〈从从)〉   i イノノ))))    ((リ从 リx !   /(((从リ))i,\
  ノwリ;゚ロ゚ノル   | リ;゚ロ゚ノl!     |l、ロ゚;iリ〃  レ'リi、ロ゚;リツヽ、j
   ⊂)夭iつ    ノノ /)夭iヽ      ⊂i夭(つ      ⊂i夭(つ

ザーッ
しばらくお待ちください

G−1グランプリ 恵泉女学院一発ギャグトーナメント
第四弾へ続く

176 名前:171も初代スレ123 sage 2005/04/14(木) 00:48:23 ID:am58AIQr
今回は以上です。いや〜、リングの、試合の臨場感を出すのがこれほど難しいとは。どうですか、お客さん。会場の熱気と興奮が少しでも伝わりましたでしょうか?
PS
AAに瑞穂ちゃんがいるのは見逃してください。

177 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/14(木) 00:51:18 ID:LaAMCjTs
リアルタイムで遭遇!
いいよー!
老舗ならではのGJです。

>ブレーキの壊れた妄想機関車と異名を持つ、彼女らしいといえばらしいのですが

ひどっ!
でも、確かにふさわしい異名ですだ。

恥ずかしいギャグをやらされて、ますます羞恥する瑞穂ちゃんを想像して、興奮してしまいますた。
瑞穂ちゃんのピンチ!
続きが気になる!

178 名前:無銘4 ◆518YLv.Xnc sage 2005/04/14(木) 00:55:33 ID:Pqz8jGAk
 上品な木目の美しいデスクの上を、お気に入りのボールペンの頭で一定のリズムを取りなが
らコツコツと叩き、瑞穂は部屋の窓から外を眺めていた。
「社長」
 季節は春。社長室の窓から見える大きな桜の樹は、そのしっかりとした枝に、淡く儚い華を大き
く広げていた。
「社長?」
 桜の花は、散る瞬間が最も美しい。いま正に最高の見頃である桜は、たなびく風にその花びらを
優しく乗せ、桜吹雪という言葉の美しさを目の当たりにしてくれる。
「社長!」
「は、はい!」
 秘書の呼びかけに、ぼうっとしていた瑞穂は驚いてぴくんと跳ね上がる。
「何だ、南さんですか。脅かさないで下さいよ、突然」
 南、と呼ばれた秘書は、その瑞穂の言葉に怪訝な顔をする。
「社長? 先ほどから何度もお呼びしていたのですが?」
「え? そ、そうですか?」
 瑞穂は心底驚いたような顔で、目の前にいる秘書の顔を見つめる。だがそれも一瞬で、瑞穂の顔は
再び先ほどまでの『ココロココニアラズ』の表情に変わった。
「社長!」
「え? あ、はい。すいません、南さん。何ですか?」
 再び瑞穂はほんの少し跳ね上がる。それを見た南は、一体何があったのだろうかと本気で心配を
始めるが、自分が仕事を忘れてはいけないと思い直し、両手で持っていたファイルを瑞穂に手渡す。
「一課からの企画書が先ほど上がりました。なるべく早めにサインが欲しいとの事です」
「えっと……はい、分かりました。そこに置いておいて下さい」
 そう言うと瑞穂は、もうお馴染みのように窓の外を向き、桜を眺めながら項垂れる。
「社長らしくないですね? いつもなら、この手の書類は真っ先に片づけるのですが……」
「そうですか?」
 相づちは打つが、相変わらず『ココロココニアラズ』。

179 名前:無銘4 ◆518YLv.Xnc sage 2005/04/14(木) 00:56:49 ID:Pqz8jGAk
 遂にみかねた南は、両手を勢いよくデスクに叩きつけた。その時の衝撃で、デスクが厚みの
あるいい音を立てる。
 そしてその音に驚いた瑞穂は、先ほどまでとは比べものにならないほどの勢いで跳ね上がる。
「一体どうされたんですか!? 社長! ここ二日ほどの放心振りは目に余ります!」
「え? 僕、そんなに放心してましたか?」
「されていました! 一企業のトップともあろう方が、そのようなことでどうするのですか!? 一体
何があったのです?」
 普段からハキハキとしていて、非常に仕事の出来る南だったが、流石にここまでの怒髪天振り
を発揮したのは初めてで、そのあまりの勢いに瑞穂は僅かにたじろいだ。
「社長、お答え頂けますね? 業務に支障が出るようなことがおありなんですか?」
 南は両手をついたまま、じりじりと瑞穂の方へと迫る。
「あ、あの……南さん?」
「社長!」
 瑞穂は両手を軽く前に出して苦笑いをしながら後退するが、迫り来る南から逃げられないと踏ん
だのか、ついには折れた。
「その………実はですね? 予定日近いんです」
「予定日………ですか?」

180 名前:無銘4 ◆518YLv.Xnc sage 2005/04/14(木) 00:57:31 ID:Pqz8jGAk
 何の脈略もなく予定日といわれても全く要領を得ないといった風に、南は顔を顰める。
「はい………娘が生まれるんです」
 そして、次いで出てきたあまりに唐突な一言に、南の端正な顔が一瞬崩れ、縁なしの眼鏡が
僅かにずれる。
「…………………娘!? 社長と貴子様の!?」
「お、大声出さないで下さい、南さん」
「だ、だって………そんなの初耳です」
「僕は話したかったんですけど、誰かに話すと貴子さんの両親の耳に入る可能性があると言っ
て、貴子さんが箝口令をしいたんですよ。だから、このことを知っているのは僕と貴子さんと父
様、それに家のお手伝いさんだけです。いいですか? しばらくは秘密にしておいて下さいよ?」
 南はずれた眼鏡を掛け直しながら、うんうんと大げさに頷く。
「それで、近いと仰っていましたが、予定日はいつなんです?」
 聞かれた瑞穂は、再び外に目をやりながらキャップの付いたままのベールペンで机に丸を書き
始める。
「それが……………………」
 言い掛けて、大きく溜息。
「………………………実は今日なんです」

181 名前:前々スレの569改め518 ◆518YLv.Xnc sage 2005/04/14(木) 00:58:43 ID:Pqz8jGAk
前編? か?
とりあえずそういうことにしておいて下さい。
続きはあるんですが、書くのにもう少し時間が必要なので、叉後日。
いつになるかは分かりません。

秘書長の南さんはオリキャラです。
一応脳内設定では、長身で端正な顔立ちのナイチチキャラですが、どうせ出番少なくも活躍も無い予定なので
特に意識する必要は無いかと。

かなり後の方にならないとヒロインの名前が出てこないことに反省。
あと、今回はエロくありません。だからって読む気無くしたとか言わないでください。



>>職人諸氏
>>まとめ氏
いつもGJです
相も変わらず時間に追われ、全部読み切れませんが、追って読みたいと思います

182 名前:124 sage 2005/04/14(木) 01:01:59 ID:miBShpqn
>>176
GJです
第三弾を楽しみに待ってたかいのある出来です。
臨場感ちゃんと伝わってます。

> AAに瑞穂ちゃんがいるのは見逃してください。

それは、幸穂さんってことで無問題

183 名前:124 sage 2005/04/14(木) 01:12:07 ID:miBShpqn
>>181
一瞬、瑞穂ちゃんが産むのか?って考えてしまった。(なんでやねん)
あと、南さんって、男かと思ってた。

184 名前:1話スレ241 sage 2005/04/14(木) 04:43:16 ID:sbhyDqqF
>>181
確かにぼ〜っとしてそうだなぁ、瑞穂ちゃん
GJ

>>183
> あと、南さんって、男かと思ってた。
同じく。持ってる4コマ漫画のせいで。(違うか)

185 名前:初代269 sage 2005/04/14(木) 08:48:11 ID:NJBnXTii
『落ち葉の軌跡、雪の降誕祭』[Another Ver.] vol.1 を投下します。

186 名前:初代269 sage 2005/04/14(木) 08:49:14 ID:NJBnXTii
 「え?明日…?」
 お昼休み。いつものように紫苑さんと教室でお弁当を食べていたとこ
ろにやってきたまりやが、突然言い出した。
 「そ。祝日じゃない?明日。どこか行こうよ。…勉強ばかりじゃ息も
詰まるでしょう?」
明日は12月23日。いわゆる祝日である。
…確かにこのところ、ろくに外出してないな……
「…あら?いいですわね。…宜しければ私もご一緒させて頂けますか?
たまには息抜きに勉強以外のこともしたいですし……」
一緒にまりやの話を聞いていた紫苑さんが遠慮がちに云う。
「もっちろんですよ、紫苑様。…ね?紫苑様も行くって云ってるんだし
さ……」
笑顔を浮かべて紫苑さんに返事を返した後、僕を見ながらまりやが云う。
「うん……そう、だね。…まりやに付き合うよ」
気分転換には丁度良いかもしれないし…
「うん!そうこなくちゃね」
楽しそうな顔で云うまりや。
「それはそうと……」
「どちらに行かれるんですの…まりやさん?」
僕の言葉に次いで紫苑さんが云う。
「いくつか候補はあるんだけどね……まだ決めてない」
「そ、そうなの?」
…行き先はまだ決めてないのか……変なところにならないといいけど…
「そ。まだ何人で行くかわからないしね」
「?……私たちだけでは無いのですか?」
紫苑さんが疑問を口にする。
「はい。奏ちゃんとか由佳里とかにも声掛けてみようと思ってまして…」
「まぁ…それは楽しい休日になりそうですわね……ふふふ」
顔を輝かせて楽しそうな口調で云う紫苑さん。
「おっと…じゃあ、あたしは他の子たちに声掛けて来ますね」
云うとまりやは教室から駆け去って行ってしまった……

187 名前:初代269 sage 2005/04/14(木) 08:50:14 ID:NJBnXTii
 「で……なんであんたが此処にいるわけ…?」
翌朝、寮の前に集合した面子を見て開口一番まりやが云った。
「いい、良いではありませんか…!私が此処に居たって…私は、お姉さ
まに……」
少し顔を赤らめながら言い澱む貴子さん。
「あ、まりや。私が貴子さんをお誘いしたの」
昨日の帰宅途中ソシアルダンスの講習会に出るため体育館に移動中の貴
子さんとばったり会って、話の流れから誘うことにしたのだ。
 「ふ〜ん…瑞穂ちゃんが貴子を……ねぇ…」
 訝しげな表情を浮かべてジト目で僕を見るまりや。
 「…まぁ、良いではありませんか……大人数の方がきっと、楽しいですわ」
 「奏もそう思うのですよ〜」
 紫苑さんの言葉に奏ちゃんが追従する。
 「ま、しょうがないか。今更、帰れ、とは云えないし……由佳里の代役
ってことで…」
「あ、そういえば由佳里ちゃんは…?」
てっきり由佳里ちゃんも来るものだと思っていたんだけど…
「ああ。由佳里ね…どうしても今日じゃなきゃ買えないものがあるとか
で……クラスの子たちと買い物に行った」
「……由佳里さん?ああ…もう一人の寮生の方ですわね。…お会いした
ことはありませんが…」
あれ?そう云えば貴子さんと由佳里ちゃんは面識が無いんだっけ……?
「由佳里ちゃんはとても良い子ですわよ?時々、私たちの教室にも顔を
見せていらっしゃいますわ」
穏やかな微笑を浮かべた紫苑さんが云った。
「……ええ、きっととても良い子なのでしょうね。聞くところによると
……あのまりやさんのお世話をし続けられる程の方、なのですから…」
…貴子さん……その云い方はちょっと………
「ちょっと!それ、どういう意味?!」
案の定、まりやが貴子さんに食って掛かる。

188 名前:初代269 sage 2005/04/14(木) 08:51:28 ID:NJBnXTii
 「あら?そのままの意味ですわ。あのまりやさんの傍に居て、尚且つお
世話をされているのですから…余程お優しい心の持ち主なのだろう、と
思っただけですわ」
 しれっ、とした澄まし顔で応じる貴子さん。『あの』に力が入ってる……
「た〜か〜こ〜〜?!」
澄まし顔の貴子さんとは対照的に、まりやは顔を紅潮させていきり立つ。
「あんた、人のことをなんだと思ってるのよ?!」
「まりやさんはまりやさんですわ。それ以外の何者でもありません」
…また始まってしまった。最近は少しはましになってきたと思っていた
のに……
 「まあまあ、お二人とも……そこまでに為さってはいかが…?」
 見かねて紫苑さんが仲裁に入る。
 「「…でも」」
 二人同時に紫苑さんに向き直り……
 「「……ふん!」」
 同時に反応したことが不満だったのか、一瞬目を合わすとまたまた同
時に横を向く。
 そんな二人を見て、
「……あらあら」
 思わず苦笑する紫苑さん。
 「ふふ…お二人とも息がぴったりなのですよ〜」
楽しそうに云う奏ちゃん。
「……はぁ」
(先が思いやられるなあ……)
この面子…というか貴子さんとまりやが揃った状態で、物事が無事に終
わるとはとても思えなかった……

その頃、寮の屋根の上では…一子が羨ましそうな顔で皆の様子を見ていた。
「皆さんでお出掛けですか〜。いいですね〜。……そうだ!!……こっそり
後に付いて行ってしまいましょう…」
ぽんっと手を打つと、悪戯っ子のような表情で一子は呟いた……

189 名前:初代269 sage 2005/04/14(木) 08:52:59 ID:NJBnXTii
 「…それで結局、今日はどちらに……?」
学院の校門を潜り駅に向かって歩いていると紫苑さんが云った。
紫苑さんは、今日は流石に制服ではなくスカートに厚手のセーターとい
ったやや地味目な格好である。…ちなみにマフラーはしていない。
 「…さあ?」
僕もまだまりやから行く先については聞いていない。
ちなみに僕の格好はジーパンにシャツ。上に皮ジャンを羽織った状態で
ある。…私服でスカートを履くのにはやはり抵抗があるので……やや薄手
の格好だが、昨日雨が降ったこともあり、真冬ではあるが今日は比較的気
温も高めで日中はそんなに着込まなくても過ごせる感じだ。
「今日は、どこに行くのですか…まりやお姉さま…?」
可愛らしいワンピースにピンクのコートを着た奏ちゃんが前を行くまり
やに云う。
 「ん?それはまだ秘密よ、ひ・み・つ☆」
にひひっと笑いながら振り返り、奏ちゃんの問いに答えるまりや。
 「…どうせ、何も決めていないのではありませんか…?」
そんなまりやを見て疲れたような顔で云う貴子さん。
 「ぐ…っ…うっさいわね…!」
貴子さんのツッコミに動揺するまりや。
……まだ決めてなかったのか………
 「だいたい、あなたという人はいつもいつも……」
 「ええい!そういうあんたこそ……」
本日二度目の口喧嘩を繰り広げながら歩いて行く二人。
ミニのスカート、タートルネックのセーターの上にジーンズのベストと
いったラフな格好のまりやと、いかにもお嬢様っぽいワンピースにショー
ルを羽織った貴子さん。
 格好も性格も対照的な二人だけど…
 「…あの二人……もしかしたら良く似ているのかもしれませんわね…」
二人の様子を見た紫苑さんが呟いた。
 「…そうですね……私もそんな気がします…」
二人の口喧嘩はまだ続いていた……

190 名前:初代269 sage 2005/04/14(木) 08:54:35 ID:NJBnXTii
 …少し時間は遡る。

 (あ、お姉さま方…出発されるみたいです)
 集まって早々、まりやさんが見るからにお嬢様っぽい方――貴子さん…
でしたっけ?――と言い争いをして……しばらくして紫苑様(?)が仲裁
に入って、お二人が落ち着いたところで出発!って、誰に説明してるんで
しょうか…私は……?
 (?)
 …ま、まあ、気を取り直して……
 (見つからないように…っと…)
 ひゅ〜〜っと高く舞い上がった私は、お姉さま方に見つからないように
そろそろと後ろに続く。
――真昼間から空に漂う幽霊――なんだかとてもシュールな感じが……
 (う〜ん…皆さん、楽しそうですね〜)
 主に会話―というか口喧嘩―してるのはまりやさんと貴子さんだけど、
それを見ているお姉さまや奏ちゃんたちも凄く楽しそう…
 「……はぁ」
 それにしても……
 (お姉さまはほんとにお綺麗ですねぇ……)
 皆さんお綺麗なのですがその中でもお姉さまは別格!って感じで…
 (幸穂お姉さまと歩いた頃を思い出しちゃいます……)
 昔を思い、少し物思いに耽っていたとき……
 ふにゅん。
 目の前に見えない壁のようなものを感じた。
 「…うにゅ?」
 恐る恐る右手を伸ばす。が、
 ふにゅふにゅ。
 柔らかい感触が私の手に触れる。

191 名前:初代269 sage 2005/04/14(木) 08:58:06 ID:NJBnXTii
 「ま、またですか〜〜!!」
 確か初めて寮を出ようとしたときにも……
 「ううぅ〜〜。なんで邪魔するんですか〜〜!!私もお姉さまと一緒に
 お出かけしたいんです〜!行きたい行きたい、お姉さまと一緒に街に出
 てあんなことやこんなことや、あまつさえ○○○なことまでしてみたい
 んです〜〜!!」
 ぽかぽかと駄々っ子パンチを見えない壁に打ち付ける。眼下に校門が見
えることから、どうやら学院の敷地から出ようとすると駄目みたいだ。
 「そんなぁ〜〜」
 がっくりと項垂れる。
 「……皆さんとお別れする前に…素敵な思い出が欲しかっただけなのに…」
先日、私も前に進むことが出来ることがやっとわかった。お姉さまの優
しさが、私に進むべき道を教えてくれた……
 …私はもう少しで皆の…お姉さまの元を去らなくてはならない……どう
すればいいのかわかってしまったから………
 別れるのは辛い。本音を云えば別れたくない……でも、それが我侭だって
ことはわかっている。
 …だから……思い出が欲しかった………
 お姉さまと別れるとき、笑顔でさよならが云えるように……なのに………
 「………イエス様の……莫迦…」
 両の瞳から涙が零れ出す。涙は頬を伝い、…宙に落ちた……と、その時……!
 「きゃっ…!」
 強烈な光に包まれ視界が真っ白になった。あまりの眩しさに目を閉じる。
 「…ぅ……ぅん……?」
 数瞬の後、光が収まり目を開ける。
 「?……あ!」
 先ほどまで眼下にあった校門が後方にあった。…敷地の外に出れ…た……?
 「……ありがとうございます………イエス様…」
 胸の前で手を組みイエス様に祈りを捧げると、私は大急ぎで空を翔け出した。
 ――22年振りの街は―――もう、すぐそこ―――――

192 名前:初代269 sage 2005/04/14(木) 09:02:29 ID:NJBnXTii
……続く。
  ↑
入り切らなかった…

vol.1はここまでです。何だか凄い文章量になりそうなので、分割して投下します。
次回は来週の頭あたりの投下を予定してます。

…週末時間ないんです。すいません。

193 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/14(木) 10:31:39 ID:ieVtX2Rb
GJ!
駄々っこぱんちする一子可愛いなぁ。

194 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/15(金) 00:07:55 ID:J1ZmEm3i
いつぞや↓投稿した瑞穂ちゃんのうほっ、な話。
友愛(お姉さまついに女に……)
ttp://cute.to/~hokuto/caramelkeijiban/story_bbs?file=20050316102902


何を思ったか、これのその後を書いてしまいました。
上の前作を読んでいないと意味不明になります。
ttp://cute.to/~hokuto/caramelkeijiban/story_bbs?file=20050414235746


注) うほっ! いい瑞穂   なエロSSなので、SS投稿掲示板を利用させて頂いています。

195 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/15(金) 00:31:43 ID:TSw6NswF
>>194
キタ Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒(。A。)!!! GJのGはもはやGreatのGだよあんた!!

196 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/15(金) 00:46:06 ID:kDg5Or3W
>>194  GJ!!

相手役のキャラの元ネタは、やっぱり東鳩2?

197 名前:猫野 sage 2005/04/15(金) 00:48:37 ID:b2cA+khJ
見れないの僕だけかな?

198 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/15(金) 00:50:24 ID:6wsVFpo4
俺も見れない

199 名前:194 sage 2005/04/15(金) 00:51:48 ID:J1ZmEm3i
あ〜、すいません。
誤字編集をしようとしたら、あやまって削除してしまいました。

再投稿しようとしたら、同一ホストからの連投はできませんとの事なので、
どのくらい間をおいたら再投稿できるのか定かではありませんが、日を改めて再投稿します。
本当、申し訳ない。
一応、まとめサイトから行ける209の自サイトにも収録してあります。宣伝スマソ

200 名前:猫野 sage 2005/04/15(金) 00:55:00 ID:b2cA+khJ
あいさ〜そういうことならしょうがないね

201 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/15(金) 00:57:40 ID:kDg5Or3W
おお、もう数分見るのが遅れてたらアウトだったのか

危ないところだった…。

202 名前:124(1/5) sage 2005/04/15(金) 01:06:47 ID:FM9X7tTw
【世界のお姉さま】瑞穂ちゃん悪あがきバージョン
注意:「世界のお姉さま」を読んでないと意味不明です。

「タイトル、『ザ・グレイティスト・エルダー』!!」
「あっ…あの……もしかして…」
(ああっ、もう続きは聞きたくない)
 瑞穂は、嫌な予感が確信へと変わっていた。
「そう、そして、主演、鏑木瑞穂(鏑木テクスタイル・プランニング代表取締役社長)」
「「「「「「はあ???」」」」」」
 さすがに、全員が驚きの声を上げた。
「マスコミも大注目の麗しき美青年社長の主演、宣伝はマスコミが勝手にしてくれるし、
大ヒット間違い無しだわ」
 皆が目を丸くしている。
「映画化も視野に入れているわ」
(やばい、ここでなんとかしないと、まりやあたりが面白がって…)
「むっ無理ですよ。演劇なんて、しかもプロの舞台ですよ」
「あら……恵泉の学生全員を騙し続けていた演技力があるでしょ。それとも……あれは、
演技じゃなくて、素だったのかね?」
「……うぐっ……」
 痛いところを、突いてくる。
「圭さんの劇団の劇団員もファンも恵泉のOGだらけですよ。僕が、女装して通ってたの
がバレちゃいますよ」
「とっくにバレてるわさ……TVや雑誌も出捲くってりゃ……その顔と瑞穂という名前で、
気付かんわけ無いでしょが……」
 呆れ顔で圭が言う。
「えっ」
「皆のお姉さまの不利になるようなことを公言するような莫迦な妹がいないだけさね」
(そうだったのか……気付いてなかった)
orz

203 名前:124(2/5) sage 2005/04/15(金) 01:07:34 ID:FM9X7tTw
しかし、主役となれば、稽古だってしっかりしないと。会社の仕事もあるし、そんな時
間取れないですよ」
「ほぉう……社長一人いないだけで、立ち行かないような会社なのかね?無能な部下しか
いないのかね?」
「そんなことは無いですよ、皆、有能な人ばかりですよ」
(あっしまった、こんなに簡単に引っ掛かっちゃった)
「なら…大丈夫じゃない?まあ、社長の決済が必要な場合も、どうしても、会わなければ
ならない人もいるでしょうが……何も、毎日、朝から晩まで稽古しなくちゃならないわけ
じゃないし。こっちだって、奏も私もTVのレギュラーもあるから、その間は稽古出来な
いんだから」

 こんな感じで、瑞穂が何か言っても、すぐに圭に反論される。それも、極めて真っ当な
ことを言われる。
(ふっふふ……瑞穂ちんも、まだまだ、修行が足りないわね。ま……こっちは、前もって
準備しといたからなのもあるけどね)
(まあ、まりやさんは、面白けりゃいいだろうし、貴子さんは妄想させれば自滅してくれ
るし、紫苑さまは、奏に任せて、奥さんは……なんとかなるでしょ……最終兵器も用意し
てあるし)
「でも、この会社の社長だけでなく、鏑木の総領という立場もあるし」
(あらあら……ここで言っちゃうかい……もう少し、粘りを見せられんのかね……)
 圭は、いつのまにか、ドアのところにいた美智子に目配せをした。
 美智子が、ドアを開ける。
「いや、瑞穂、むしろ、鏑木のためにやってみないか?」
 鏑木グループ総帥にして瑞穂の父、鏑木慶行会長がそこにいた。
「父さん?」「小父様?」「御義父様?」「総帥?」「会長?」「会長さん」
 瑞穂、まりや、由佳里、貴子、紫苑、奏が口々に言う。
「まあ、瑞穂く…いえ、瑞穂さんのお父さまですか、私、恵泉女学院の時、担任をしてお
りました、梶浦緋紗子と申します」
 この中で、唯一、慶行と面識が無かった、緋紗子が挨拶をした。

204 名前:124(3/5) sage 2005/04/15(金) 01:08:28 ID:FM9X7tTw
「ほう、確か、恵泉を辞められ、今は作家をなさっているとか。恵泉では、瑞穂が色々と
迷惑を掛けたでしょう。遅ればせながら、息子のお世話のお礼を申し上げます」
「いえ、むしろ、私の方こそ、瑞穂さんには、色々と迷惑を掛けたり、お世話していただ
きました。それに、由佳里さんにもね」
「えっ私がですか?」
 由佳里が、不思議そうに言う。
「ええ、だって、由佳里さんが、詩織との思い出を書けば、素敵な小説になるって、言っ
てくれたから、デビュー作が書けたのですもの。今、作家としてやっていられるのも由佳
里さんのおかげです」
「ええー、そんな、そんなこと言い……(ぴぃゅ〜〜〜ポン)」
 由佳里は、その時のことを思い出した。
(そうだ、瑞穂さんと初めての時、緋紗子先生に………そのあと言ったんだ)
「あはっあはっあはははは、そ、そんな、いやですよ、先生、大したことじゃないじないで
すか」
 由佳里は、焦って言う。
「いえ、由佳里さんはそんなに深く考えて言ったわけでもないでしょうけど、私にとっては
とっても重要な……って、どうしたんですか?由佳里さん?」
 由佳里が、真っ赤になってることに気付いた。
「ああ、あれは、由佳里さんが瑞穂くんと初めての後「「わあわあーわあ〜」」…むぐぅむ
ぐぅ……」
 その時のことを思い出した瑞穂も由佳里とともに、大声を出しながら、緋紗子の口を押さ
えた。
「緋紗子先生、何を言い出すんですか」
「うがぎはん、ぎじゅぼぎゅん、ぐりゅじい(由佳里さん、瑞穂くん、苦しい)」
 緋紗子が、わかったから喋らないから、という表情で頷いている。
「はぁはぁはぁ…とっともかく、私にとっては、とても重要な一言だったのです。やっぱり、
お礼が言いたいわ。由佳里さん、瑞穂さん、ありがとうございます」

205 名前:124(4/5) sage 2005/04/15(金) 01:09:17 ID:FM9X7tTw
まりやが、ニヤニヤしながら、近付いてきた。
「ねえねえ、由佳里ぃ、面白そうじゃない。なんなのよ、瑞穂ちゃんと初めての後って、何
の初めてだったのかなぁ?うりうり、言いなさいよ。な・ん・の・初めてだったのよぉ」
 由佳里の頭をグリグリしながら、聞いている。
「痛い、痛い、痛いですよぉ、まりやお姉さま、痛いですってば。瑞穂さん、助けて」
 由佳里が涙目で、逃げ出そうともがく。
「まりや、やめてよ」
「んんん?はいはい。で、瑞穂ちゃ〜ん、な・ん・の・初めてだったのかにゃ〜?」
 瑞穂の制止に、由佳里を放したが、今度は、瑞穂に標的を変えた。
「今度は、僕?」
 呆れて、瑞穂が言う。
「もう、まりやさん、いい加減になさい。分かっているのでしょう」
 流石に、緋紗子も、止めに入った。
「そうですわ、まりやさん、貴方って人は、相変わらずデリカシーの欠片も無い人ですのね。
いくら、瑞穂さんを獲られたのが悔しいかっらって、由佳里さんを苛めるなんて」
 話の内容に気が付いた、貴子も顔を赤らめながら、止めに入った。
「なっ、貴子!あたしが、焼き餅焼いて、苛めてるとでも言いたいわけ?」
「あら、違うのですの?どう見ても、そうとしか、見えませんわよ」
「なんですって!そう言う貴子だって」
 また、始めてしまった。
「まあ、まあ、貴子さんもまりやも止めてって」
 早く止めないと、延々と言い合うので、瑞穂が止めに入る。
「瑞穂ちゃんは、黙ってて!」「瑞穂さんは、黙っていて下さい!」
 こういうところは、息がぴったり合う。
「あのう、由佳里さんと瑞穂さんの初めてって、何のはじめてなんですの?」
(((((((へ?紫苑さん(さま)本当に分からないんですか?)))))))
 皆が、言葉を失ったように、紫苑に視線が集まった。
「あら?私、何か可笑しなことを言いましたの?」
 紫苑が、小首を傾げている。

206 名前:124(5/5) sage 2005/04/15(金) 01:10:30 ID:FM9X7tTw
「さてと………そろそろ、話を戻すわ」
(しまった!あのまま、貴子さんとまりやに暴走させて、話を有耶無耶にすべきだった)
「会長もやれといってんだ……諦めることだね瑞穂くん」
「そういうことだ、瑞穂、諦めが肝要だぞ」
「父さん……」
「それにだ、瑞穂、今回の後援スポンサーは、全鏑木グループということになっておる」
また、拒否権無いのね……

今度は女優よ♪
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;      ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;        ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;         ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;     _,.'⌒  ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;    '´  `ヽ  ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;   . /  j ))ソ    ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;    / / / /ノ      ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;   ノノノノj{_)       ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;   ´θ^θン)u        ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
いや、女優とは言ってませんから

以下、エピローグ以降は同じ



今度は、なんとか瑞穂ちゃんが回避しようとしたけど、圭たちの方が一枚上手だったというバージョンです。
別名、ゆかりん分補充バージョンです。
それと、基本にした話の方で緋紗子先生が、由佳里にお礼を言うところの描写を入れるのを忘れてましたので、
それを、入れました。まあ、あっちでも、描写が無かっただけで、ちゃんと言っています。
こっちの方が、話としては良くなっているようにも思いますが、
話の流れで、貴子さんと紫苑さまを陥落させる描写が出来ないので、そういうようにしたことにしておこう。

207 名前:猫野 sage 2005/04/15(金) 01:33:09 ID:b2cA+khJ
>>194さん読みました
すごくいいですね〜

208 名前:194 sage 2005/04/15(金) 08:18:13 ID:n5ip4eOR
段取り悪くて申し訳ない。再投稿してきました。
と言うわけで、改めまして……

いつぞや↓投稿した瑞穂ちゃんのうほっ、な話。
友愛(お姉さまついに女に……)
ttp://cute.to/~hokuto/caramelkeijiban/story_bbs?file=20050316102902


何を思ったか、これのその後を書いてしまいました。
上の前作を読んでいないと意味不明になります。
ttp://cute.to/~hokuto/caramelkeijiban/story_bbs?file=20050415081457


注) うほっ! いい瑞穂   なエロSSなので、SS投稿掲示板を利用させて頂いています

209 名前:124 sage 2005/04/15(金) 10:54:41 ID:QJPEFy5q
女帝・美智子〜MICHIKO THE SUPER BLACK〜

 私は、美智子…
 私は、全てを手に入れた。
 そして、全てを失った。
 莫迦な女…本当に莫迦な女…

 今の私には、金で買えるものなら、買えない物は無いでしょう。
でも、欲しい物なんて、何もありませんわ。
だって、欲しい物は、もう手に入れられないことが、わかっていますもの…
 今の私には、その気になれば、この国の総理大臣でさえ、意のままに動かすことが出来るでしょう。
でも、そんなことに、興味はありませんわ。
だって、それでも、欲しい物は、もう手に入れられないことが、わかっていますもの…

 何でこんなことになったのかしら?
私が欲しかったのは、圭さん、貴女だけでしたのに…
圭さんさえ一緒にいてくれれば、それだけで良かったですのに…
 どこで、間違えたのかしら?
 どこから、始まってしまったのでしょう?
貴女に出会ったときから?
小鳥遊圭、私の愛するただ一人の人…
それとも、あの子に出会ったときから?
宮小路、いえ、鏑木瑞穂、私が愛せたかもしれない唯一の男性…
それとも、あの人とお話したときから?
鏑木慶行、私の名ばかりの夫…

私は、美智子…鏑木美智子…
人は、「魔女」「女帝」などとも呼ぶ…

続く〜
でも、全編書き上げられる自信はありません…

210 名前:124 sage 2005/04/15(金) 10:55:27 ID:QJPEFy5q
世界のお姉さまの別バージョンや、世界のお姉さま(裏)〜美智子・圭陰謀編〜のプロットを考えてるときに思いついた。
たぶん紫苑エンド後か貴子エンド後の、美智子さん真っ黒黒なお話。
一子エンド後っていうのも少し考えています。
タイトルは「魔女・美智子」にしようかとも思いましたが、よりベタな「女帝・美智子」にした。
プロットが出来てるとまで言えませんが、一応、大まかな話の道筋は考えてあります。
続きは、皆が不幸になる鬱展開にしようか、圭以外は気付かない能天気さんばかりの展開のどっちにしよう?

211 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/15(金) 11:21:23 ID:5oeYQca7
>>210
おとぼくの世界に鬱展開は似合わないと思う。

212 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/15(金) 13:20:23 ID:wvW1b8jX
というか、そういう人を選びそうなのは>>1の投稿掲示板に投下してリンクだけの方がいいと思う。208みたいに。

213 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/15(金) 13:33:31 ID:TSw6NswF
エログロ系はともかく、鬱系まで投下するなってのはちょっと規制しすぎじゃない?
基本は、肌に合わなければ華麗にスルーでしょ。

冒頭で一言注意書きを入れればここに投下でもいいと思うけど。
ともあれ、期待してるのでガンガレ!

214 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/15(金) 13:34:32 ID:wvW1b8jX
もし書くなら鬱展開かな。
誰も気付かない間抜けばかりってのはちょっと無理があるかと。
瑞穂はともかく、まりやや貴子、慶行が黙ってないと思うぞ?
特に慶行は紫苑編で厳島との事後処理を無事収めるくらいその辺の世知には長けてるみたいだし。

215 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/15(金) 13:39:46 ID:wvW1b8jX
>213
そうりゃそうだけど、潔癖な人もいるからなあ。
中には本編の雰囲気にそぐわないようなものは認めないだけじゃなく排斥しようとする過激派も。
叩くことでスレの空気が悪くなっても叩かれるようなものを投下した奴が悪いってしか思わないんだよ、その手の輩は。
あと、粘着も時々湧くし。

216 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/15(金) 13:47:11 ID:5oeYQca7
>>215
私は『鬱と能天気どっちにしよう?』ってあったから「鬱はいやかな」って思ってレ
ス付けただけですよ、念の為。
投下するのは、213氏が書いてるように冒頭で一言注意書き(?)みたいなのがあれ
ばそれで良いと思う。

217 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/15(金) 14:00:01 ID:wvW1b8jX
>216
いや、別に君がそうだとは言ってないから。
どっちにせよ、>210が完成させてから考えるべき話だと思う。
書いてないものについてどうこう言ってもしょうがないし。
ただし書くなら書くで最後までな。
未完のまま途中で放り出すのだけはやめれ。
まとめ切れなくても一区切りつくところまでは仕上げるべし。

218 名前:124 sage 2005/04/15(金) 14:24:16 ID:QJPEFy5q
なんか、論議を読んじゃったみたいで、申し訳ないです。
まあ、鬱展開だと自分でも書き続ける自信が、更に無いのであんまりするつもりは無いですけど、
でも、鬱展開過ぎるようなら、投稿掲示板の方にします。
まあ、シリアス風なコメディになると思います。
確かに、全員が能天気は、コメディとしても無理がありますね。
思い切りギャグに走れば、ありかもしれないけど…

最初は、
「続く〜(大嘘、でも本当に書いたりして)」というオチのネタのつもりで書いてたんですが、
書いてるうちに、本当に書きたくなっちゃったので、鬱展開は見たくないという人が、多いようなら、鬱展開は無しにしようと。

>>217
少なくても一区切りの付けられるところまでは、書きます。
最後の最後まで書けるかといわれると自信は無いですけどね。
まあ、シリーズ物みたいなつもりで、気長に書いていきます。

219 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/15(金) 16:13:57 ID:+dBdExzA
喪前ら公式に楓さん来ましたよ?

220 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/15(金) 16:23:32 ID:TSw6NswF
いま会社で、かつ部長のとなりなんで公式見る勇気が無いんだが。
それってやるき箱関係?

221 名前:3代目226 sage 2005/04/15(金) 16:30:51 ID:3CNR5PDO
>>219
タリホー!こちらでも確認した・・・ってか俺的イメージと激しく違いまんな。
もー少し地味・・・というと語弊があるが、質素な感じでもいかったのでは〜、
と言ってみるテスト。

222 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/15(金) 16:35:15 ID:+dBdExzA
>>220
そう。立ち絵はどっかで見たようなふいんき。
PUREMAIDとマージを足して2で割ったモノに何かを足した感じ?
もしくはシャマナのサラをたれ目にして髪の色変えたような。

223 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/15(金) 16:36:00 ID:DzrEapLJ
>>221
 だ が そ れ が い い

224 名前:5時起き sage 2005/04/15(金) 17:03:14 ID:nd+PDadm
あー・・・Appendix、やるきばこに収録されるんだ〜・・・

あははー、焦ってオークションに手を出す必要無かったかな〜・・・

orz(AAry

225 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/15(金) 17:44:14 ID:3t6wllkN
何つーか…ありとあらゆる意味で予想外な容姿してまんな、楓さん。
と云うか、妙な固定概念があっただけかも知れんが。

>>224
俺も屋風奥でゲットしようかどうか、散々悩んだクチだ。
結局の所、他のモノ買ってそれどころじゃなくなったんだけど。
まぁ月並みな言葉で恐縮だが…イ`。

226 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/15(金) 19:00:26 ID:tvYHZfXQ
>>224
>あははー、焦ってオークションに手を出す必要無かったかな〜・・・

( ゜∀゜)人(゜∀゜ )ナカマー! 

227 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/15(金) 19:03:39 ID:Lki452Pl
これでおボクさまムービーまで収録されてたら泣けるな・・・いろんな意味で

228 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/15(金) 19:16:48 ID:aSloU/MU
> 当然、「あの」ムービーも高画質で完全収録!!
と書いてあるが

229 名前:5時起き sage 2005/04/15(金) 19:26:06 ID:sAIeuzCU
>>226
( ゜∀゜)人(゜∀゜ )

・・・まあいいですよ(´・ω・`)。
あと3日を500円で食いつながんきゃならんけど、
そんなもの紫苑様の為なら痛くもかゆくもないのです(´・ω・`)。
武士は食わねど高楊枝ですよ・・・。

230 名前:4-385 sage 2005/04/15(金) 21:54:36 ID:mIJrWuvU
>「Special 卒業旅行に行きましょう!」
やられた…
卒業旅行ネタで書いてたのだが…_| ̄|○

それにしても、紹介ページのスナップショットは期待させてくれます。
一子ちゃんがどでら(?)着てますし、圭さんと美智子さんに何かが起きてますし(笑

231 名前:初代550 sage 2005/04/15(金) 21:56:17 ID:+4ZApx36
相変わらず貴子視点 書いてる人がリアルに風邪。風邪になった瞬間「ネタにしちゃおう」と思った自分がちょっとだけ好き。

風邪
ピッピッピッピッ・・・目覚まし時計の電子音が枕元で小さく響く。裸の腕を伸ばし、目覚ましの頭を軽く叩こうとするが、なんだか凄く腕が重たい。とろとろとしているうちに、瑞穂さんの手が伸び、先に目覚ましを切ってしまった。
「おはようございます、貴子さん」
軽く目を擦りながら、瑞穂さんが私の顔を覗き込んでくる。3ヶ月ほど前に家にこの転がり込んできた私、その日から一緒に寝ているのだが、いつまで経っても瑞穂さんに寝顔を見られるのは恥ずかしい。
「おばびょうごばみしゅ」
ふぇ?声がおかしい・・・
喉の奥にガムテープが張り付いているような感触。あっ、鼻も詰まってるし、なんと言っても頭の芯で鐘がなってるように痛い。
「・・・風邪?」
コクコクと大きく頷く。返事をしたら変な声になるので、出来るだけしゃべらないように注意をする。
お風呂上りにそのまま「シテ」しまい、そのまま寝てしまったのが悪かったのかも・・・って、よく考えると私、まだ裸ですわね。
とりあえず、何か着なければ・・・と思い、ベッドから立ち上がろうとしたのだが、ちょっと足元がおぼつかない。
「起きない方が良いですよ、貴子さん。今、風邪薬を持ってきますから」
「ぞのばえび、ぶく、くだひゃい」
あまり喋りたくはないのですが・・・流石に「服をください」をジェスチャーでやるのは無理。
「えっと・・・貴子さんの服ってどこに入れてました?」
「ぐろーじぇっとのいちびゃんじたに、ぱびゃまありみゃふ」
そう言えば、昨日の朝もちょっと頭が重かったような気がする。しかし、間抜けな声・・・
ごそごそと下着姿の瑞穂さんが、クローゼットに頭を入れているのが見える。あっ、瑞穂さんだけ下着つけてる・・・いつの間に。
あぁ・・・あそこには下着も入れてるのになぁ・・・そう思うと、熱以外の理由で顔が赤くなってきてしまう。
そういえば、下着はベッドの上で脱いだような・・・布団の中を手足で探ると、脱ぎ捨てたままに小さく丸まっているパンティが見つかった。
「これですよね?」
(1/7)

232 名前:初代550 sage 2005/04/15(金) 21:57:08 ID:+4ZApx36
そう言って、瑞穂さんがパジャマを手渡してくれた。それを布団の中に引っ張り込むと、モゾモゾと身体をくねらせながら、身につけて行く。結構、難しいですわね・・・
私がパジャマをベッドの中で着終わる頃には、瑞穂さんも出かけるときの格好になっていた。
「朝食・・・食べれますか?」
瑞穂さんが、心配そうに顔を覗き込んで、たずねてくださる。正直・・・ちょっと欲しくありません。
軽く咳き込み、左右に首を振って見せる。
「でも、食べないと薬も飲めませんから。おかゆでも作ってきますね」
瑞穂さんはいつも優しい・・・こういうときの優しさは普段以上に心に染み渡るような気がする。
小さく頷く私の顔を見て、瑞穂さんはにこりと微笑んで、「じゃぁ、待っててください」といって、部屋を後にした。
その後姿を見送り、私は身体を少しだけ動かし、瑞穂さんが寝ていたあたりに移動した。瑞穂さんの暖かさと香がまだ少し残っているような気がする。しばし、風邪の辛さも忘れ、それに包まれる幸せをかみ締めていた・・・のもつかの間でした。
「あの・・・貴子さん、土鍋、どこでしたっけ?」
「どばべでしたら、なばしのうべのだなでふ」
「あの・・・軽量カップは?」
「なばしのよこ・・・しょっぎがごのなば」
「あの・・・お塩は?」
「かぶんだーのうえのぢょうみりょういれ・・・」
「あの・・・おこめ」
「じぶんでづくりまぶ・・・」
ご自分の家なんですから、調味料とか食器とかの位置くらい覚えてください。お願いですから・・・
まあ・・・ここに転がり込んでからずっと、瑞穂さんに料理をさせなかった私も悪いのですが。
ケホケホとセキをしながら、キッチンに立つ。・・・頭が重い・・・心なしか、寒気もする。
土鍋にお湯を入れ、ボケッとそれが沸騰するのを待つ。あっ、蒸気が気持ちいい。
横で瑞穂さんが申し訳なさそうな顔をして、焼きたてのパンをかじっている。流石にトースターの場所と食パンの場所くらいはご存知でしたのね・・・って、やけに意地悪な考えが頭に浮かぶ。
出来上がったおかゆをテーブルの上にもって行き、瑞穂さんの正面に腰を下ろす。
「あの、大丈夫ですか?授業とバイト、僕も休みましょうか?」
私が椅子に座るのを待ち、瑞穂さんがそう言ってくださったが、そんな事は絶対に良くない。
(2/7)

233 名前:初代550 sage 2005/04/15(金) 21:58:00 ID:+4ZApx36
「らいりょうぶれふ。ねてひゃらなおりまふ」
梅干を入れたおかゆをスプーンで食べながら、その申し出だけはかたくなに辞退した。
「それじゃ、できるだけ急いで帰ってきますから、寝ててくださいね」
普段なら一緒に出かける瑞穂さんを、玄関でお送りするのはなんだか新鮮な気分。とは言っても、起き上がってうろうろしてた所為か、朝起きたときよりも体調は確実に悪くなっているみたい。
足元がかなりふらふらする。瑞穂さんが出かけたら、とっとと寝ちゃおう。
と、その瞬間、ふわりと瑞穂さんの手が私の頬をなで、唇に瑞穂さんの唇が軽く重なる。ふみゃ・・・溶けちゃう・・・
「行って来ます、貴子さん」
「はひ・・いってらっひゃい・・・」
熱以外の理由でくらくらし始めた頭と身体を引きずるように、寝室に戻り、熱以外の理由でドキドキと鼓動を高める心臓を押さえ込むようにして、ベッドにもぐりこんだ。
しばらくは眠れなくて、ベッドの上でごろごろしていたが、1時間ほどすると、食後に飲んだ薬に含まれていた睡眠薬が効き始め、私はいつの間にか眠りに落ちてしまった。

「た〜か〜こ♪」
「ふみゃ・・・」
やけに神経を逆なでする声で叩き起こされたのは、お昼の時間が過ぎ、おやつの時間が近づく頃。。
「風邪で寝込んだんだって?けんぶ・・・じゃなくて、見舞いに来て上げたわよ」
今、見物って言いかけましたわね?絶対に。
「どうして?」
まだ重い頭をベッドの上で起こしながら、やけに嬉しそうなまりやさんにたずねる。
「瑞穂ちゃんが、自分は遅くなるから、あんたに憑いててって連絡してきたのよ」
字が違う・・・
「じんせんがわりゅすぎ・・・」
「瑞穂ちゃんが頼れる女の子なんて、恵泉の頃の友達以外にいる訳ないじゃない。それとも何?他に心当たりがあったり、心当たりのない女の子を呼ばれるほうが良かった?」
言われてみればそうなのだが・・・
「・・・しほんざまとか、びゅかりさんとかかばちゃんとか・・・」
「あんた、声が面白事になってるわね。奏ちゃんが『かばちゃん』になってるわよ。何処かの振付師?」
からかいに来たんなら帰れ、の言葉を飲み込み、布団を頭から引っかぶる。
「紫苑さまもアルバイト、寮組の二人を呼び出せる訳ないでしょ。ところで、お昼は?」
(3/7)

234 名前:初代550 sage 2005/04/15(金) 21:58:40 ID:+4ZApx36
だったら、誰も呼んでくれない方が良かったのに・・・風邪を悪化させにきやがりましたか?貴女は。
「ほしくありみゃへん」
布団から少しだけ顔を出し、やけに嬉しそうな顔をしているまりやさんに答える。この顔は絶対にろくでもないことを考えている顔ですわね。
「駄目よ〜ちゃんと食べて、薬も飲まなきゃ」
声もやけに弾んでる、どう見ても、心配しているようには見えない。
「いりゃないれふ。かえってくらひゃってけっこうれふ」
今、まりやさんの玩具にされたら、冗談抜きで命にかかわるような気がする。
「最近のコンビニは凄いわね。電子レンジで作れるおかゆって言うのもあるのよ。今、作ってきてあげるから」
人の話を聞け。それと、恵泉の卒業生なら、おかゆくらい自分で作ってください。
寝室から出て行ったまりやさんが、プラスティック製のどんぶりに入ったおかゆを持って帰ってきたのは、それから10分ほど経ってからだった。
本当に最近のコンビニは凄いですわね・・・こんな物まで売ってるとは。
しかし、そのどんぶりとスプーンが私に与えられる事はなく、代わりに嬉しそうな顔をしたまりやさんが、おかゆをすくったスプーンを私の顔の前に持ってきた。
「はい、あーーん♪」
そ・・・そう来ますか・・・
「ほらぁ、た・か・こ、アーン♪」
「じぶんでたべれまふ!ごほん!ごほん!」
思わず大きな声を出してしまい、盛大に咳き込んでしまった。ついでに鼻水も・・・。枕元においていたティッシュに手を伸ばし、それをふき取って、ゴミ箱に投げ込む。午前中にも鼻を何度かかんだので、ゴミ箱には他にもいくつか同じように丸められたティッシュが入っている。
「アレを覚えたての男子中学生の部屋のゴミ箱みたいになってるわね」
視線が投げ込まれたティッシュを追って、ゴミ箱へと行き着いたまりやさんがそう言う。
「アレ?」
「ますたーべ・・・」
「いわにゃくてけっこうれふ!!げふん!ごほん!!」
何を言い出そうとしますか!?この方は!
「駄目よ、貴子。興奮しちゃ」
誰が興奮させてるんですか・・・あぁ、熱が上がりそう。
「とりあえず、はい、アーン」
まだ、覚えてましたか・・・
(4/7)

235 名前:初代550 sage 2005/04/15(金) 21:59:26 ID:+4ZApx36

結局、まりやさんの「あーん」でカップおかゆを食べてしまった。あまり美味しくない。お茶漬けみたいな食感でしたわ。
敗北感を噛み締めながら、風邪薬を3錠口に放り込み、水で流し込んだ。
「ぼう、かえってくれてけっこうでふ」
食事だって食べたし、薬だって飲んだんだから、一刻も早く帰って欲しい。
「やっぱり、風邪の時はこれよね、これ」
そう言って、彼女は嬉しそうな顔で濡れたタオルと水の入った洗面器を持ってきた。
それだけは止めてください、お願いですから、勘弁してください。しかし、口でそれを言った所で聞き入れられない事は判りきっている。
だから、口で答える代わりに、布団を強く握って頭からかぶる事にした。
「駄目よ、貴子、汗かいてるんだから。汗臭いままで瑞穂ちゃんを出迎えたくないでしょ?」
「おおきにゃおせれふ、かえってくらはい!げふん、ごほっ!」
熱が上がる、絶対風邪が悪化する、これ以上玩具にされたら、本気で命にかかわりますって。あぁ、大声出しすぎ、喉の痛みがさらに酷くなってきた。
「まあまあ、けちけちせずに、たまには幼馴染にもその柔肌の一つくらい見せなさいって」
都合のいいときだけ、幼馴染にならないでください。ぎゅっと掛け布団を握って、亀の子のように丸くなって抵抗する私。その私から布団を引っぺがそうとする自称幼馴染。
しかし、熱もそれなりに出ている私の力では、元陸上部の体力勝てるわけもなく、あっさりと布団は奪われてしまった・・・
「無駄な抵抗だったわね、貴子」
着ていたパジャマも手際よく脱がされ、おとなしく私は彼女に背中を拭かれることになった。うう・・・屈辱、それに恥ずかしい。
「せにゃかだけでやめてくらひゃい。ごほん・・・ごほん」
と言う私の最後の願いも聞き入れられず、全身、くまなく拭かれてしまった・・・お嫁にいけない。
「太もものところ、キスマークがあったわよ。貴子」
本当にお嫁にいけない。

「ただいま、買ってきたわよ」
本当にたっぷりと汗をかいていたようで、私が着ていたパジャマと下着はぐっしょりと汗で濡れていた。
下着は替えが何枚かあるが、パジャマは家から持ってきた1枚しかないので、まりやさんが近くのお店で買ってきてくれた。
他にも熱冷ましの冷却シートや、喉スプレーなどもついでに買ってきてくれたはず。
(5/7)

236 名前:初代550 sage 2005/04/15(金) 22:00:14 ID:+4ZApx36
「はい、パジャマ」
裸のままの胸に布団を押し付けるような格好で、身体を起こし、紙袋に入っているパジャマ・・・いつから、レースたっぷりでスケスケのパープルのベビードール(しかも同色同素材のガーターベルト付きストッキングも同梱)をパジャマというようになったんだろう?
それを目の前まで持ち上げ、しばし思考が停止してしまった。
「・・・・・・・・・」
「・・・反応、薄いわよ」
「・・・・・・・・・(ギロッ!)」
「3万も身銭を切ったギャグなのに・・・」
非常に不満げな顔をして、まりやさんはもう一つの紙袋を私に手渡した。その中には、普通の綿のパジャマが入っていた。病人で遊ぶのはいい加減止めて欲しい。それと、人生にオチは必要ありませんから。
「やっぱり、着ぐるみの方がウケたかな・・・」
もう一度、まりやさんの顔をにらみつけた後、よろよろと立ち上がり、パジャマを身につける。
「あっ、貴子、シーツ交換しちゃうから、そのままちょっと待ってて」
一応、看病に来ている事は忘れてなかったみたいですわね・・・では、その間にお手洗いに行ってきましょう。
足取りは多少ふらつくが、それでも薬が効いたのか、今朝よりかはずいぶんと足取りもしっかりしている。
まりやさんの看病のおかげでないことだけは間違いないと思いますが・・・
ついでに水を一杯飲んで、寝室に帰ると、ベッドには真新しいシーツが掛けられていた。まりやさんは床においているテーブルの前に座って、テレビを見ている。時間は6時を少し回っている。
「かえりゃないのれふか?」
まだ、かなりの鼻声と言うか、冗談のような声になっている・・・さっき喉スプレーを使ったときは多少マシになったような気がしたのに・・・
まりやさんの答えを聞く前に、ベッドの中に滑り込み、真新しいシーツの肌触りを存分に楽しんだ。
「それじゃ、晩御飯に何か作って帰るわ。何が食べたいの?」
「たべられるもの・・・」
「それじゃ、私の作るものが食べられないみたいじゃないのよ」
まあ、恵泉の家庭科の授業は一応信用できる内容だとは思ってますけど・・・
「おじやでいいれふ・・・」
正直、まだ、食欲はほとんどわかない。本当は冷たいゼリー位だけでいいんですけど・・・
まりやさんが寝室から出て行ったのを見て、私はまた布団を深くかぶった。
(6/7)

237 名前:初代550 sage 2005/04/15(金) 22:01:04 ID:+4ZApx36
どうやらそのまま、私は寝てしまったようで、起きた時にはまりやさんは居なかった。
テーブルの上には『いつ起きるか判らないので、先に帰るわ。おじやは適当に暖めて食べて。それと、冷蔵庫にゼリーを入れておいたから。まりや』と書いた置手紙がおいてあった。
温めなおしたおじやは、意外と美味しく、食欲がないと思っていたのに、全て綺麗に食べ切ることが出来た。
一応・・・感謝しないといけないかもしれませんわね。腑に落ちない部分もたっぷりとあるのですが。
なお、後で気が付いたのだが、先ほどの置手紙の裏には『明日も遊びに来るからね』と書かれていた。
いっ、一刻でも早く直さなければ!

それから数日後、まりやさんにたっぷりとからかわれながら、看病していただいた結果、私の風邪も綺麗さっぱり治り、そして・・・
「げほっ・・・ごほっ・・・きゃえれ、貴子・・・」
「あら、幼馴染が看病に来て差し上げたのに、その態度はよくありませんわよ?まりやさん」
闇金融並の利子をつけて、看病して差し上げますわよ。
(おしまい)

238 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/15(金) 22:47:39 ID:tvYHZfXQ
>>237

初代550の中の人風邪は大丈夫でしょうか?
くれぐれも無理なさいませんように

風呂上がりにシテそのまま、ですか・・・
せめて、体を拭いてから、いたさないと、風邪を引きますわよ(ぉ

>闇金融並の利子をつけて、看病して差し上げますわよ。
まりやが、どのような看病をされたのか、目に浮かぶようです。

私も、がんがってかいております。
できあがったら、こちらに投下させていただきます。(^^;

239 名前:124 sage 2005/04/15(金) 23:23:35 ID:uitfzBHp
>>237
GJ

まりやを看病し返したとき

「さあ、まりやさん汗を拭いて差し上げますわよ」
と言って、拭き始めました。
「どうですか、少しはさっぱりしましたか?」
私が聞くと、、まりやさんがとんでもないことを口にしました。
「ん〜、寮で瑞穂ちゃんに拭いてもらった時の方が気持ちよかったから、瑞穂ちゃん呼んで〜」
今、何を言いました?寮で瑞穂さんに拭いてもらった?
「ちょっちょっと、まりやさん、今、何とおっしましたの?」
「だから、寮で寝込んだ時みたいに、瑞穂ちゃんに拭いて欲しいの〜」
ど、ど、どういうことですの〜
とかなったりして…

>>209で書いたの本編書き始めました。
自分でも、美智子さん、真っ黒過ぎ、怖ぇ〜って感じです。
今、圭に手を出すために、過去の女と清算するとこ書いてるのだが、
女が女を捨てるのって、どうやるんだろう…

240 名前:初代スレの45 sage 2005/04/16(土) 00:09:17 ID:wBZMhaxE
力作がいくつも・・・みなさん、GJです。

ここのところ時間が取れず、全然書けない&ネタが出てこない・・・

楓さん、オフィシャルで姿出てきましたね・・・。
とりあえず、自分のHPでは楓さんの歳とかが問題になってくるSSについては
一旦公開停止にします・・・。
やるきばこプレイ後に再編して再公開しようかと。

・・・プレイすれば、ですけど。

241 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/16(土) 00:11:31 ID:x7UIFsi8
>>237
GJなのですよ

そんなGJな皆さんに刺激されて
初めてSSというものを書いてみました。
おかしな所が多々あるかもしれませんが
ちょっと貼らせてもらいますよ…っと

『ドキッ!お嬢様だらけのカラオケ大会』

242 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/16(土) 00:12:36 ID:x7UIFsi8
「カラオケ大会…?」
「そ、カラオケ大会」
ある日まりやが買い物から帰ってきて突然そんなことを言った。
突然なのはいつものことだけど…
「何でまた急に?」
「へっへ〜ん、実はね…由佳里、奏ちゃん」
「はいなのですよ」
「う〜、まりやお姉さまも手伝ってください!」
……!?
ええと、それは一体何処から…
「うわ〜、大きい機械ですね」
一子ちゃんが機械の周りをくるくる回ってる。
「いや〜、あたし達が買い物してたらさ、福引やっててね」
福引……?
「でまあ、ちょうど券も一枚もらったしさ、試しにやってみたの。
 そしたらこれが何と大当たり!」
「奏ちゃんが当てたんですよ。ね、奏ちゃん」
「はいなのです。でも奏あのティーセットがよかったのですよ」
「そ、そうなの。それはちょっと残念だったわね。あ、私も手伝うわ」
「はう〜、私もお手伝いしたいのに〜」(スカスカ)
そう言って大きい機械を四人で運ぶ。うわ、本物のカラオケの機械だ。これは…宴会場にあるようなタイプか…
それにしても奏ちゃんって運が強いなぁ。あ、でも欲しかったのは違うものか。じゃあ、運が強いとはいえないのかな。

243 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/16(土) 00:13:35 ID:x7UIFsi8
「それでカラオケ大会を…?」
「そ、せっかく当たったんだし、たまにはパーッと騒ぐのもいいじゃない?」
「騒ぐって…まりやはいつm…じゃなくって、何処で?」
「何よ…まあいいけど。場所は、さすがに寮の中ってわけにはいかないでしょ?」
「ということは…外?」
「せいか〜い。ここは敷地も広いし迷惑かける相手もいないし」
学校に先生とかいるんじゃないのかな…っていうかお嬢様は外でカラオケなんてしないんじゃ…
「休みの日にやれば問題ないでしょ?パーッとやろう!パーッと!」
「まりやお姉さまっ!話してないで手伝ってください!」
「も、もうだめなのですよ〜」(バタン)
「ああ、奏ちゃん!?」
っていうか何処に運ぶの?
まあ、そんなこんなで次の日曜に『ドキッ!お嬢様だらけのカラオケ大会』(命題 まりや)をすることになった。

244 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/16(土) 00:14:19 ID:x7UIFsi8
ー日曜日ー

「よいしょ…どう?一子ちゃん。」
「はい!いい感じです!」
ひょんなことから計画されたカラオケ大会。
メンバーは寮の5人。まあ、あんまりたくさんいてもね。
「瑞穂ちゃん、一子ちゃん、準備できた?」
まりやがいろいろと飲み物を持ってきた。…ああ、よかった。アルコールはないみたいだ…
「何よ瑞穂ちゃん…あ、お酒が欲しかった?」
「な、何言ってるの!大体ここは学校の敷地内でしょ!それでなくても未成年だし…」
「わかってるよ。冗談冗談。」
「大体まりやがお酒なんて飲んだら…」
「あ〜瑞穂ちゃん?その話は…ね?」
「ふふふ。お姉さま方は本当に仲が宜しいですね」
そんなやり取りをしていると奏ちゃん達が来た。
「あ、お姉さま〜。お菓子をお持ちしましたのですよ〜」
そう言うと用意していたテーブルにバスケットを置いた。
由佳里ちゃんとクッキーを焼いたらしい。焼きたてのいい香りがする。
「お、揃ったね。じゃあ、今から第一回『ドキッ!お嬢様だらけのカラオケ大会』を始めま〜す」
このタイトル言ってる本人が一番お嬢様っぽくないんだよね…僕に至っては男だし…
「ってことでまずは瑞穂ちゃんから」
「ええっ!?わ‥私から!?」
「「「キャーッ!!お姉さまー!!」」」
「ううっ…」
その後は(まりやのせいで)皆が一曲歌うごとに僕が一曲歌うというハードなものだった…
僕あんまりレパートリーないのに…

245 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/16(土) 00:15:30 ID:x7UIFsi8

…………
………
……

「もぅ…声が…」
一体何曲歌っただろう…喉が…喉が…
「お姉さま大丈夫ですか?」
「あまり無理をなさらないで下さいなのですよ」
「ああ、お姉さまの声が出ないというのに幽霊三等兵の私はただ見ていることしかできないなんて…
 私の喉なんていくらでも掻っ捌いてお姉さまの喉と交換しても…ってそれじゃお姉さまの声が私の声になってしまって
 品格ががくっとずばっと落ちてさらにはエルダーの座を追われるなんてことに…あぅ〜申し訳ありませんお姉さま」
一子ちゃん‥怖いこと言わないで…っていうか元気だなあ…
「う〜ん、エルダーの声が枯れちゃうのはやっぱ不味いわね。じゃあ、そろそろお開きにしよっか」
「ええ…そうしましょう」
こうして『ドキッ!お嬢様だらけのカラオケ大会』は幕を閉じた…

「お姉さまはお歌もお上手なのですよ。奏ずっと聞いていたかったのです」
「そうですよ。それに比べて私なんて…」
「あら、由佳里ちゃんも奏ちゃんも上手だったわ。可愛らしい声で」
「…そう、ですか?」
「照れちゃうのですよ〜」
奏ちゃんは演劇部という事もあって声がよく通っていた。あの曲は…『木綿のリボン』だったかな。
ちょっと悲しい曲だけど可愛らしく歌ってた。由佳里ちゃんは『お料理行進曲 第二番』っていう
ハンバーグの作り方が歌詞になってる曲をとても楽しそうに歌ってた。

246 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/16(土) 00:16:07 ID:x7UIFsi8
それにしても瑞穂ちゃんよくあんなに歌えたよね」
「歌わせたのは誰?」
「あはは・・ごめん」
そう。まりやは自分が歌うときでさえデュエットだなんだといって僕にも歌わせていた。明日はきっと声が出ないだろう。
「一子さんもお上手でしたのです。奏、あの『いちご大福をもういちど』という曲を聞いて泣いてしまいそうになったのですよ」
「えへへ。上手かどうかは別として、あの曲は私のお気に入りの曲なんですよ。切ないメロディーに切ない歌詞。ああ、切ないです」
確かにあの時の一子ちゃんは感情がこもってて歌も上手だった。
「なかなか好評みたいね。じゃあまたいつかやろっか?」
「あ、賛成です」
「楽しみなのですよ」
「じゃあ私はそれまでに最近の曲を覚えますね」
「また私ばかり歌わされるのかしら…」
「ま、まあ今度はそうならないように出来るだけ気をつけるから…」
そんな話をしているうちに片付けも終わり、皆で寮に帰った。

次の日、学院では『お姉さまが声変わりした』という話題でいっぱいだった。

おわり

247 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/16(土) 00:19:09 ID:x7UIFsi8
はい、スレ汚し失礼しました。

精進してからまたいつかきますね。

では、ごきげんよう、皆さん。

248 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/16(土) 09:41:30 ID:ZPxflan+
>>247
投下乙でした。

まあ、騒動好きのまりやらしいといえば、らしいですね。
被害にあうのは、(いつも)瑞穂ちゃん?

また次作もお待ちしております。

249 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/16(土) 21:28:38 ID:fEoujU5+
>247
お姉さまの歌声……萌えるシチュエーションですなっ
あとはオチがつけば最高だったんですが。

ともかく、最近このスレも寂しくなりつつありますし、
その一筆一筆がこのスレの糧となるですよ。 頑張れっ!

と、その前に自分も頑張らねば。

250 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/16(土) 21:37:32 ID:7xKU79ON
>>208
遅レスですまんが、滅茶苦茶悶え殺させてもらった。
個人的には素の瑞穂の方が可愛くて好き。

251 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/16(土) 21:37:55 ID:baPJaAyN
やるきばこが発売されたら、また、盛り上がるといいなぁ

252 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/16(土) 22:34:26 ID:ZPxflan+
思いつきのプールネタ・・・頑張って書いてみる
できあがったら、投下します。
>>208

読ませてもらいました。
あれは、あれで、いいかと思います。

253 名前:test 2005/04/17(日) 01:09:47 ID:bG4SNchn
おボク様 あなざぁ 『∞ へんな夢を見た』

101匹奏ちゃん
 へんな夢を見た。奏が僕の隣で笑ってくれている。それは良いのだけど。
「なんで、右隣も左隣も奏ちゃんなの?」
 右の奏ちゃんが答える。
「実は奏は双子だったのです、そっちは奏の妹の真菜なのですよ〜」
 すると左の奏が答える。
「ええと、奏は私で、向こうが真菜ちゃんなのですよ〜」
 両方とも、僕の腕を引っ張る。どっちが本物なんだろう?
「こういう場合、両方で引っ張らせて、残った骨が大きい方が勝ちだよね」
 まりやが変な事を言い出す。ウイッシュボーンの間違いだと思うんだけど、
奏達は僕の手を取って引っ張り続けている。そうだ…
「ここは、僕とエッチしたほうが本物の奏ちゃんだという事でどうだろう?」
「はい、がんばります」
 奏ちゃんはそう答えるけど、奏ちゃんいつの間にか何十人にも増えてる。マ
トリックスの世界?!
 僕は慌てて逃げようとするけど、あっという間に捕まって服を脱がされる。
 そこで目が覚めた。

254 名前:test 2005/04/17(日) 01:11:11 ID:bG4SNchn
転入生
 へんな夢を見た。夢の中で僕は寮の階段で女の子に声を掛けた。
「ひゃっ………?!」
 驚いた女の子が振り返ろうとしてこちらに転んでくる。とっさのことで巻き
込まれて僕まで階下に落ちてしまった。うーん、目が回る。
 気が付くと、目の前に僕が倒れていた。鏡? 一緒に落ちた奏ちゃんは?!
「奏ちゃん?!」
 目の前の僕が起き上がって返事する。
「はい」
 そう言って、瞬きする。
「あれ、奏がここに居ますのに、目の前に奏がいるのは……」
「僕は瑞穂なんだけど、もしかして奏ちゃん?」
「はい、あの、奏と瑞穂さま、入れ替わってしまいましたの?」
 驚く僕たちにまりやは言い放った。
「わかるわ……わたしには」
 そういって僕たちを突き落とす
「土曜日の実験室」
 まりや、それはネタが違う。
 そこで目が覚めた。

255 名前:test 2005/04/17(日) 01:11:53 ID:bG4SNchn
漢(おとこ)は兄貴(あたし)に恋してる
 へんな夢を見た。夢の中で僕は女の子になっていた。何故か着ている服は学
ランで、僕はエルダー…エルダーブラザーになっていた。
 何でこんなことに……悩んでいると番茶をお盆に載せた奏くんが涙目で僕を
見上げている。
「お兄様って呼んでいいですか?」
 思わず抱きしめてしまう僕に、貴子さんが手袋を投げつけた。
「兄貴の称号こそは伝統。瑞穂さん、あなたをエルダーブラザーと認めるわけ
にはいきません!」
 先生が叫ぶ。
「エルダーブラザーへの異議が唱えられた以上、あの大八連武踊会で瑞穂さん
自身が兄貴と呼ばれるのにふさわしいことを証明しなければなりません」
 武踊会って?! 疑問に思ったところに変な説明文が出てきたんだけど、そ
れを突き破って学院長が立ち上がった。
「わしが恵泉学院 学院長 美倉サヱである」
 そこで目が覚めた。

以上、ネタがまとまらないので変な話を投下してみるtest

256 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/17(日) 01:23:28 ID:TG0aov96
久々の投下乙であります。
やっぱあんた突き抜けてるよw

257 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/17(日) 02:02:34 ID:0/ATWHpJ
>>255
>大八連武踊会
何を踊るんですか?

258 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/17(日) 02:19:50 ID:t8d1onWE
>>255
わ、カールビンソン思い出した……。
『男塾』ネタも面白かったです。

さすがtest氏。いい按配ですな。GJ!

259 名前:初代スレの45 sage 2005/04/17(日) 02:34:35 ID:gEYbPDoz
>>247
GJです。
私自身はカラオケがキライなのですが、お姉さまの歌声は是非聴きたい・・・

>>test氏
>大八連武踊会・・・生きて帰ってきたものはいないんですか?w


ようやく一作品ほぼ書き終わりました。例によってまりや帰国後ほのらぶ話ですが。
一度見直して、明日にでも投下させていただく予定です。

260 名前:1-301 sage 2005/04/17(日) 02:50:49 ID:t8d1onWE


   |Д・) ダレモイナイ…バカSSトウカスルナライマノウチ。
   |⊂
   |



題名「貴子さんフォーエバー」

・ジャンル:書いている奴がバカ

・3-206さんの >>71-73「雪苺娘」を読み、楽しかったので勢い任せに書いた。 でも反省はしない。
・何処までも御都合主義。もちろん反省などしたくない。
・いろいろ設定に無理があったり誤字脱字も多分ある。それでも反省なんかするものか。
・でもオチが弱いという指摘は甘んじてうけようと……。

それでは、どうぞ。

────────────────────────────────────────

261 名前:「貴子さんフォーエバー」 sage 2005/04/17(日) 02:51:43 ID:t8d1onWE

まりやさんは呟きました。

「ドリアン……だよねぇ……」

瑞穂お姉さまも呟きました。

「ドリアン……ですね……」

「凄いです! お姉さま、これがドリアンなんですねっ!!」

一子ちゃんだけは満面の笑みを浮かべています。

「瑞穂ちゃん、これ、本当に食べるの……?」

「う……」


────────────────────────────────────────

262 名前:「貴子さんフォーエバー」 sage 2005/04/17(日) 02:52:35 ID:t8d1onWE
それは3日ほど前の事。

「♪〜〜〜」

最近、一子ちゃんはずっとご機嫌です。

いちご大福の衝撃で、すっかり未知の食べ物を口に入れる喜びに目覚めてしまった一子ちゃん。寮生
たちは、(瑞穂お姉さまの体に憑依した)一子ちゃんの反応が楽しくて、ついついあれこれ探してきて
は、もりもりと食べさせてしまう毎日です。一子ちゃんも(幽霊である事を除けば)普通の女の子です
から、甘いものが嫌いなわけもありません。

一子ちゃんが喜んでくれるのですから、瑞穂お姉さまは少々カロリーが気になっても、我慢、我慢な
のです(最近『ウエストがまりやと同じになった』と嘆いていたかもしれません)。

「わ、まりやさん! これ、なんですかっ!! 丸くてふわふわで、カスタードクリームが絶品です
っ!」

「それは萩の月。仙台銘菓だよ。美味しいでしょ?」

「ここここ、こっちは、こっちはなんなんですかぁ!! 皮がもっちりとしていて、ニッキの香りと、
あんこのハーモニーがたまりませんよっ!?」

「あ、一子さん、それは京都名物の生八橋です。抹茶や梅風味のもありますよ」

「あ、これが生八橋ですかぁ。修学旅行まで生きていたら、生前に食べられたかもしれませんねぇ。
夏までは生きていたから、もうちょっとだったんですが……」

「一子さん、そんなに明るく言われても……」

「どれもこれも、とてつもなく美味しいですぅぅぅ。えぐえぐ(泣)」

263 名前:「貴子さんフォーエバー」 sage 2005/04/17(日) 02:53:08 ID:t8d1onWE

「あ、こらこら、美味しいのは分かったから、食べながら泣かないの」
「奏はお茶をいれますのですよ〜」

(もうそろそろ、お腹が限界なんだけど……)←瑞穂お姉さま

とまぁ、そんなまったりとした日々が続いていたのですが、いくらアマイモノスキーの彼女達であっ
ても、流石に毎日ではネタが尽きてしまいます。最近お腹の周りが少しだけ気になっていた瑞穂お姉
さまは、ちょっとだけ安堵したのですけれども、一子ちゃんの(想像の斜め45度を突っ走って)楽しす
ぎる反応をまだまだ味わいたいまりやさんたちは、一子ちゃんにこう聞いてみたのでした。

「ねぇ、一子ちゃん。何か食べたいものある?」ってね。

そして、一子ちゃんの口から出てきた言葉は、想像の斜め45度どころか、それを水平に170度回転さ
せて、さらにプガチョフのコブラばりの機動をみせてくれるんじゃないかと思わんばかりのシロモノ
だったのです。

「ん〜、そうですねぇ。そういえばわたしの御祖父様が、戦争の時に行った南方で、物凄く美味しい
果物を食べたって言っていましたねぇ……」

「ふ〜ん。で、なんて果物なの?」

「確か……ドリアンって言っていたような……」

「ぬわんだってぇぇぇぇ!!!!!!」

────────────────────────────────────────

264 名前:「貴子さんフォーエバー」 sage 2005/04/17(日) 02:54:26 ID:t8d1onWE
(筆者)
説明せねばなるまい。『ドリアン』とは、別名『果物の王様』と呼ばれ、主に東南アジアで栽培され
ているフルーツである。そのクリーミーかつ濃厚な味わいは「カスタードのようだ」「レアチーズ
ケーキみたい」と絶賛されているのだ。……だがしかし、この果物にはとてつもない特徴がある……。
それは香りである。たまねぎが腐ったような匂いがするのである。とにかく、この世のモノとは思え
ないくらいに臭いのである。

────────────────────────────────────────


皆が寝静まった丑三つ時……。

ぎぃぃぃ……。

鍵がかかっているはずの女子寮のドアがキシミ音と共に開けられました。そこには怪しい風体をした
男が一人……。その手には……大きな風呂敷に包まれた何かが……。

彼は食堂に入ると、おもむろに風呂敷を広げます。そして、その中に入っていたものをテーブルの上
に載せ、満足そうな表情で一人頷きます。

「(ごそごそ……ドン)。よしよし……これで息子とも共通の話題が出来るし、会話も弾むというもの
だよ。はっはっはっは」


……いや、女子校の寮に無断で忍び込むの……犯罪ですから。


────────────────────────────────────────

265 名前:「貴子さんフォーエバー」 sage 2005/04/17(日) 02:55:00 ID:t8d1onWE
そして、日曜日の朝。

朝食をとる為に食堂に下りてきた瑞穂お姉さまは、テーブルの上に異様な物体を見つけたのです。

「なにこれ……」

そう、食堂のテーブルにはドリアンが鎮座ましていらっしゃったのでした。しかもご丁寧にリボンと
メッセージカードまでついています……。まりやさんはメッセージカードを開くと、その中身を読み
上げました。

「どれどれ……『愛する瑞穂へ。父、慶行より』だってさ」

「はは……ははははは……」

食堂に乾いた笑い声が響きます。心なしか全員の笑顔が引きつっています。


どう見てもお嬢様学校には似合わない外観です。某撲殺天使が持つエスカリボルグばりのガチガチな
固さ&無数のトゲトゲは、マジで人を殴り殺せるんじゃないかと思わせます。殆ど凶器です。

原産地では、木から落ちたドリアンでけが人が出たこともあるそうですし、それどころか毎年何人か
がドリアンの食べすぎで亡くなっていたりもしています(本当)。恐ろしきかなドリアン。尊い(かど
うかはしらんが)犠牲者に合掌。見ただけで『ぴぴるぴるぴるぴぴるぴー♪』なんて呪文が頭の中に
流れてきそうです。

266 名前:「貴子さんフォーエバー」 sage 2005/04/17(日) 02:55:48 ID:t8d1onWE
そのドリアンを見て、奏ちゃんが呟きました。
「トゲトゲで痛そうなのですよ……おまけに顔を近づけると凄い匂いがするのですよ……」

そう、まだ割っていないにも関わらず、ドリアンは既に周りを圧するかのような臭気を放っているの
です。その姿形といい、存在感は抜群です。

ゆかりちゃんも呟きました
「私も試しに食べてみたいって言いましたけど……なんか……『やっちゃった』って気が……」

一人、一子ちゃんだけは大はしゃぎです。
「わぁ、凄いですねぇ。おっきくてトゲトゲで強そうなのです。ヘドリアン女王もビックリ、バルパ
ンサーも浜名湖のネッシーでどっきりですよぉ」

……へどりあんじょおう? 一子ちゃんのネタはいつも独特でよく分かりません。というか、幽霊っ
て匂いがわからないのかもしれません。だとしたら、この無邪気さも分かるような気がします。

「ははは……一体どういうこと……? 瑞穂ちゃん、説明してくれるかな?」

声は笑っているように聞こえますが、目はマジです。

「あ、あのね……まりや」

瑞穂お姉さまは言いづらそうに説明をはじめました。

「私ね、一子ちゃんが食べたいっていっていたから、ついお父様に電話をして『美味しいドリアンは
ありますか』って聞いてしまったのよ。そうしたら、お父様が『まかせろ。最高のドリアンを届けて
やる』と、思いっきりはりきってしまって……。遥か昔にお父様が『タイに出張した時にドリアンが
大好きになったんだが、日本では誰も仲間がいなくて寂しいのだよ』と言っていたのを思い出したわ
……すっかり忘れていたのだけど」

267 名前:「貴子さんフォーエバー」 sage 2005/04/17(日) 02:56:25 ID:t8d1onWE
「で、叔父様のドリアン好きの血が騒いだと……ありそうな話だわね……」

まりやさんは「はぁ……」とため息をつきました。

「そうね……」

瑞穂お姉さまも「はぁ……」とため息をつきました。瑞穂お姉さまにも、あの人が何を考えているの
かはサッパリわかりません。

「それはともかく、この目の前にあるインパクトありすぎる物(ブツ)をどうすんのよ」

まりやさんは、テーブルをバンバンと叩きながらそういいました。確かに問題です。というか、恵泉
の生徒がテーブルをバンバン叩くな「ブツ」言うな。


────────────────────────────────────────

「と、とりあえず……割ってみましょうか……」

瑞穂お姉さまは、厨房で一番大きな、ナタのような包丁を手にしてドリアンに挑みます。その姿は龍
に立ち向かう勇者のような……というよりも、断頭台に自ら刃を取り付ける死刑囚……。その凛々し
いお顔には、つ〜っと流れる脂汗……。目は何時に無く真剣そのものです。

「いくわよ……」

「ごくっ」と全員が生唾を飲込む音が聞こえます。食堂に緊張がみなぎります。

瑞穂お姉さまが持つ包丁の刃がドリアンにあてられます。



ざくっ………‥‥‥‥‥‥

268 名前:「貴子さんフォーエバー」 sage 2005/04/17(日) 02:56:56 ID:t8d1onWE



§§§§§§§§§§§§§§§§§§§§§§§§§§§§§§§§§§§§§§§§
                むわ〜〜〜〜〜〜〜〜ん
§§§§§§§§§§§§§§§§§§§§§§§§§§§§§§§§§§§§§§§§



たちまち凄まじい勢いで広がる怪しすぎる臭気、臭気、臭気! これぞ『死ぬがよい』と叫びやがる
世界最強の最臭鬼畜兵器。脳内の警報機に次々とスイッチが入り、無数の赤い回転灯とサイレンが鳴
り響きまくりますっ! コイツは殺(や)る気ですっ!(←ドリアンだけど)。守護天使も鼻をつまんで
逃げ出してしまいそうですっ!!

「なんじゃこの臭いはーーーーっl!!! 総員退避ぃぃぃ!! ゼンリョクデタイヒセヨッ!!」
まりやさんが叫びます。

「きゃ〜〜〜〜〜〜!!!! 玉ねぎがっ!靴下がっ!! 腐った匂いがぁぁぁ!!!」
由佳里ちゃんがガクガクブルブルしながら泣き叫んでいます。

「奏、奏は死んでしまうのですよぉぉぉ!!!!」

奏ちゃんは由佳里ちゃん以上、それこそ本当に死にそうな感じにガクガクブルブルしたかと思うと、
ばたんっと倒れて手足をぴくぴくさせています。どっか遠いところに逝ってしまいそうです。帰って
きてっ!!

まりやさんは、ふたりの手を無理矢理引いて(奏ちゃんはずるずると引きずって)、食堂の外に退避。
奏ちゃんをなんとか起こした後、三人三様に鼻をつまみ、ドアの隙間から食堂の中を覗きます。念の
ため換気扇をつけておいたので、こっち側は割と臭気が薄いのです。

269 名前:「貴子さんフォーエバー」 sage 2005/04/17(日) 02:57:26 ID:t8d1onWE
「はぁ、はぁ……な、なんていうか……想像を遥か上空8000mは余裕で越えていた……わね」

まりやさんもヒマラヤ山脈並にビックリです。心なしか、顔には無数の縦線が入っています。

「院長先生がお花畑の向こう側で手を振っていたのですよ……もうすこしでそっちに行ってしまうと
ころだったのですよ……」

奏ちゃんは本当に危機一髪だった様子です。

「あ、あれ? 瑞穂ちゃん、まだドリアンの前にいる……ね?」

そこでようやくまりやさんは、瑞穂お姉さまだけ引っ張ってくるのを忘れていた事に気がつきました。

「ま、まりやお姉さまって……結構薄情ですね……。瑞穂お姉さまは……その、大丈夫なのでしょう
か?」

まりやさんの目が一瞬だけ光りましたが、由佳里ちゃんはそれをあっさりスルーできるくらい、瑞穂
お姉さまの事が心配でたまりません。なにせ、ある人は「たまねぎが腐った匂いの100倍臭い」と顔
をしかめ、ある人は「肥溜めに口から突っ込んだみたいだ」と言い、またある人は「脇の下の匂いに
靴下の匂いを混ぜて2000年ほど発酵させたよな」とか「下水を流れてきたプリン」と評するドリアン
の香りです。

そりゃもう、ドリアンに包丁を入れた瑞穂お姉さまへのダメージは計り知れないモノがあろうことは
想像に難くありません。

「瑞穂ちゃんっ! 大丈夫?!」

「……」

まりやさんが呼びかけても、瑞穂お姉さまからの返事はありません。

270 名前:「貴子さんフォーエバー」 sage 2005/04/17(日) 02:58:12 ID:t8d1onWE
「一体、どうしましたのでしょうか……きゃ! お、お姉さまがっ!!」

奏ちゃんは思わず声をあげてしまいました。なんと……瑞穂お姉さまは立ったままで気絶していたの
です。しかし、さすがはエルダーシスター。こんな場面でも背後に薔薇の花をしょっているかのよう
な美しい立ち姿です。


でも目の前にはドリアン。


あまりの事に引きつってしまったその表情も素敵すぎます。


でも目の前にはドリアン……。


せっかくのエルダーシスターの美貌も、ドリアンひとつで全て台無しです。さらに悪い事には、ナタ
のような包丁を持ったままなので、どこぞの猟奇殺人物語に出てくる女子中学生に見えないこともあ
りません。


「と、ともかく……瑞穂ちゃんを助けなくっちゃね」

そう言うと、まりやさんは鼻をつまみ食堂に再度突入。(何度か気を失いかけながら)瑞穂お姉さまを
なんとか救出、そして、ガクガクとゆする事52回(もうちょっとで起きかけそう)、チェーンコンボ2
発(ここで再び気絶)、ぺちぺちと頬を叩く事124回目(既にお姉さまはボロボロ)。ようやく瑞穂お姉
さまは気がつきました。

「はぁ……はぁ……やっと起きたか……。それにしても……どうしようね、あれ……」

なんとか死地から生還したまりやさんは皆に問い掛けます。

271 名前:「貴子さんフォーエバー」 sage 2005/04/17(日) 02:58:49 ID:t8d1onWE
「どうするって……とても食べる決心がつかないわね……捨てるしかないんじゃないかしら……」

ドリアンという果物は結構値の張るモノなので、瑞穂お姉さまは少しだけ勿体無いと思いましたが
(こんな事だからまりやさんには貧乏性といわれるのです)、あのヘヴンをみてしまったからにはそん
な事もいえません。

「そうですねぇ……もったいないですけど」

ゆかりちゃんは「もったいない」なんていっていますが、その心の中では「すてちゃえすてちゃえ、
さっさとすてちゃえ」といっているに違い無いのです。

そして、こちらにもヘヴンを見てしまった人が。

「あんなのを食べたら、奏はこんどこそ本当に死んでしまうかもしれないのですよ……」

このように、ハザードマークのついているドラム缶に入れようか迷うくらいに危険な物体の廃棄が全
員一致で決定しようとしていたのですが……しかし、ここには一人……空気を読めない幽霊が……い
らっしゃいました。

「一子は食べたいですっ!! お姉さまの尊い犠牲は無駄にしないのですっ!!」

一瞬の沈黙の後、空気はオーロラエクスキュージョン並の冷気で瞬時に凍りつきました。一子ちゃん
もドリアンに負けず劣らず(お姉さまを)殺る気満々です。

「え゛……?」

瑞穂お姉さまの唇がひくひくいってます。そうなのです。アレほどの頭脳を持っている瑞穂お姉さま
ともあろうお方が、今回このドリアンをわざわざ取り寄せてもらった理由を、すっかり失念していた
のです。

「わ、わたしが食べるのぉぉぉ!!!!」

272 名前:「貴子さんフォーエバー」 sage 2005/04/17(日) 02:59:24 ID:t8d1onWE
「助けて、カミュ師匠っ!!」とでも叫ぶんじゃないかという勢いで、そのお姿に全く似合わない悲
鳴を瑞穂お姉さまがあげます。絶対零度の空気が瑞穂お姉さまのカラダを覆っているのが見えるかの
ようです。もちろん背景には吹雪が舞っています。凍死寸前です。アクエリアス万歳。

「え? 食べるのは一子ですよ?」

黙れ幽霊三等兵。われらがお姉さまを殺すおつもりですか……なんて事はいいません。ここは寛容を
旨とする恵泉ですから。ともかくボケすぎです、一子ちゃん。

そして、侃侃諤諤(かんかんがくがく)天地鳴動悪口雑言、暗中模索五里霧中の議論の後、結局「一子
ちゃんが是非食べたいといっている事だし、せっかくだから食べてもらいましょう」という結論にな
りました。瑞穂お姉さまと一子ちゃん以外は「瑞穂お姉さまだけが食べればすむ事だし」なんて考え
ていた……というのは秘密。


────────────────────────────────────────

273 名前:「貴子さんフォーエバー」 sage 2005/04/17(日) 02:59:57 ID:t8d1onWE
「い、いくわよ……」
「は、はいっ!」

覚悟を決めた瑞穂お姉さまに、一子ちゃんが憑依します。ちなみに今日の瑞穂お姉さまはブラだけで、
胸パッドはつけていません。一子ちゃんが憑依して、パッドの下からぼい〜んとなったら……それは
もう大変な事になるでしょうから……。

一子ちゃん(が憑依した瑞穂お姉さま)は一歩一歩、ドリアンへと近付いていきます。その姿は痛々し
く、迫り来る臭気に傷付き、ときにふらつきながらも歩いていくそのお姿は感動すらも呼び起こさせ
ます。

それは十字架を背負って歩くイエスか、はたまたオアシスを求めてさまよう遭難者か……。


でも、ドリアン。所詮はドリアン。全然感動的ではありません。残念。


そして、ついにドリアンの目の前まで辿り着いた一子ちゃん(が憑依した瑞穂お姉さま)。その背中に
は緊張がみなぎっているのが見て取れます。何度かためらいを見せた後、おそるおそる、その果肉を
手にとり、とうとう口に運びました。


…………………ぱく。


「☆$%&”$!’!!%&$”#”#†∀♭凵I!!!」


一子ちゃん(が憑依した瑞穂お姉さま)の口からこの世のモノとは思えない言葉が次々と紡がれて出て
きます。その微妙に震えている後姿からは、殆ど口内ジェノサイドと化している様子がうかがえます。
 これは予想以上に大変なことになっている模様ですっ!

274 名前:「貴子さんフォーエバー」 sage 2005/04/17(日) 03:00:31 ID:t8d1onWE
『あの海〜どこまでも〜蒼かった〜遠くまで〜♪』

どこからともなくBGMが流れ始めました。カーテンコールは間近です。

「あと三口……そこまで食べたら、もう逝っちゃっていいですよね……わたし、がんばったから、も
ういいですよね」

ぱく……

「一子さんっ それ以上はだめです!!!」
「一子さん、逝っちゃ嫌なのですよぉぉ!!」

ぱく……ぱく……

「一子ちゃーーーーん!!!!」

「やった…やっと…たどりついた……ずっと探していたモノ……御祖父様が食べるだけで幸せになる
って逝っていたモノ……ずっと幸せになれる食べ物……」

一子ちゃん(の憑依した瑞穂お姉さま)は油が切れたブリキのロボットのように「ぎぎぎ……」と音を
たててこちらを振り向きました。両目からは一筋ずつの涙。そして口から「だぁ……」と今食べたも
のを吐き出し……そのまま……すてんとあお向けにたおれてしまいました。

「そんなの嫌よ……一子ちゃん、そんなの嫌ーーっ! うわぁぁ……瑞穂ちゃんまでっ!!!!」

瑞穂お姉さまの口からはエクトプラズムがヒョロヒョロと出ています。さらには、体の上に幽体離脱
してしまってます。一子ちゃんと手を取り合って、今にも昇天してしまいそうです。

275 名前:「貴子さんフォーエバー」 sage 2005/04/17(日) 03:01:05 ID:t8d1onWE

「お姉さまがっ!! お姉さまがっ!!!」
「一子さん、もろともっ!!!!!」

再びまりやさんは鼻をつまみ食堂に突入。(またもや何度も気を失いかけながら)瑞穂お姉さまをなん
とか救出、そして、ガクガクと猛烈にゆする事72回(もうちょっとで戻りかけた)、エリアルレイヴを
かますこと4回(ここで一旦昇天)、頭にチョップをすること231回(なんとか戻ってきた、でもボロボ
ロ)、ようやく瑞穂お姉さまの蘇生に成功しました。

一子ちゃんも(幽霊に戻ってヒクヒクと痙攣していますが)なんとかこっち側に留まっています。あぶ
ないところでした。

その後、恵泉女学院女子寮を恐怖のどん底に叩き落した悪魔の果実は、寮母さんによる必死の撤去作
業にり、使われなくなった鍋に入れられて厳重に封印。まりやさん達の手により寮の裏庭に丁重に葬
られ、その墓標には『たかがドリアン されどドリアン でもやっぱりドリアンだったドリアン、こ
こに眠る』と書かれました。合掌。


もう二度と「ドリアンを食べたい」なんて言い出す人はいないでしょう。こうしてようやく嵐は去っ
たのです。


────────────────────────────────────────

276 名前:「貴子さんフォーエバー」 sage 2005/04/17(日) 03:01:37 ID:t8d1onWE
明けて月曜日の朝。

食堂に下りてきた瑞穂お姉さまは、再びテーブルの上に異様な物体を見つけました。

…………いわずものがな、ドリアンです。

「さて、瑞穂ちゃん……これはどういうことですかな? ちゃっちゃと説明しやがれっ!!!」

「あ、あははは……」

実は昨日の夜、お父様から瑞穂お姉さまのところに電話があったのです。そして、お父様の「美味か
ったか?」という問いに対して、まさか捨てただなんていえない瑞穂お姉さまは「美味しかった」と
いってしまっていたのでした。

皆が一斉に瑞穂お姉さまをにらみます。脳裏に昨日の惨劇が浮かんでは消えていきます。


まりやさんはおもむろに窓をバタン!!と開けました。そして左足を高く上げ、

「こんなん喰いモンじゃねぇ!!!!!」

と叫んで、ドリアンを大気圏を突破するんじゃないかってくらいの速度でぶち投げます。『ひゅ〜〜
〜〜〜〜……きらんっ☆』ドリアンはあっという間に星になりました。


「あぁ、一応高級フルーツなのにっ!!!」
「あの……いくら高級でも、この寮でドリアンを食べたい人がいるとは思えないのですが……」

由佳里ちゃん、的確な突っ込み有難う。

277 名前:「貴子さんフォーエバー」 sage 2005/04/17(日) 03:06:20 ID:t8d1onWE
「さて、瑞穂ちゃん……? 覚悟はできたわよね?」

一仕事終えたまりやが瑞穂お姉さまの方を向きました。

「わ、わ、ま、まりや、ちょ、ちょっとまってっ!! 弁明の、弁明の機会は無いのっ!?」

「んなもんあるわけないだろ? ん? ……たっぷりおしおきさせてもらおうじゃないか……ふふ…
…ふふふふふふ……」

まりやさんのドスの聞いた低い笑い声が響き、目が光ります。これはまずいです。

「学校、学校はどうするの!? 遅刻しちゃうよ?! ねぇ、まりや、まりやってば!!」

「そんなん知るかーーーーーっ!!」

「わぁぁぁぁ………!!!!!!」

あぁ、なんとさわやかな月曜日……。寮では瑞穂お姉さまの悲鳴と断末魔が、いつまでもいつまでも
鳴り響いておりましたとさ。

「さ、さて、わたし達は学校にいきますのですよ……」

「そ、そうですね……お、お姉さま……ごめんなさい。まりやお姉さまが一度ああなると、わたした
ちにはどうにもできないんです……」


あんたら、意外と薄情ですね……。

────────────────────────────────────────

278 名前:「貴子さんフォーエバー」 sage 2005/04/17(日) 03:07:22 ID:t8d1onWE
────────────────────────────────────────
朝の日差しがまぶしい、校舎までの短い桜並木。少女達の黄色い笑い声と軽い靴音が弾むように響き
ます。その光景は、とても清純で美しく、清々しくあります。そんな中、ふたりの生徒が校舎に向か
ってあるいています。

「会長、おはようございますっ!」

「おはようございます、君枝さん。ふふっ、今日も早いですわね」

「はい、会長とご一緒したくて早起きしていますから」

「はぁ……私なんかと一緒に登校しても何も良いことなどありませんよ?」

ひゅ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

「いえ……そんなことは……え?! えぇぇぇーー!!!」

君枝さんが貴子さんの方を振り向くと、空の遥か向こうから、えたいの知れない物体が、猛烈にスピ
ンしながら、とんでもないスピードで飛んでくるのが見えました!!!

「 あっ!あああ!!!! 会長っ!! よけてくださいっ!!  に、にげてーー!!!」


ひゅ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


「え? なんですか、君枝さん……!? えっ!?」

279 名前:「貴子さんフォーエバー」 sage 2005/04/17(日) 03:07:55 ID:t8d1onWE

☆★☆★☆★☆★☆★☆★  どが〜〜〜〜〜〜〜んっ  ☆★☆☆★☆★☆★☆★★☆


「げふぅっ!!!!」


断末魔と共に、そのまま仰向けに卒倒した貴子さんの頭部からは血がどくどくと……。そして、その
傍らには凶器となったドリアンが……。

「きゅ〜〜〜〜〜〜〜〜………………がくり……」


貴子さんの足がぴくぴく痙攣しています。君枝さんは空を仰ぎ、大声で叫びました。


「会長っ!! 会長ーーーーーーーーーーっ!!!!」


あぁ、貴子さん。あなたのことはきっと忘れない。




『蒼き空 ドリアン飛ぶよ 血がどぴゅー』(季語:ドリアン)




おしまい。

280 名前:「貴子さんフォーエバー」 sage 2005/04/17(日) 03:08:29 ID:t8d1onWE
────────────────────────────────────────
毎度の補足とどうでもいい事(あとがき)

↑というわけで、最後の部分以外は全て前ふり(だから題名が『貴子さんフォーエバー』)。これが書
きたくて、色々付け足していったら結構な長さになっちゃいました。その割にオチが弱いといわれれ
ば、そのとおり(←コミカルものは苦手なんだからやめておけと、あれほど……)。


ドリアン:
実は私、ドリアンが大好きです。収穫したて、かつアタリのドリアンは、言われているほど臭いもき
つくなく(品種によりますが)、甘くてクリーミー、かつ濃厚な味わいで本当に美味しいんです。ただ、
ドリアンはかなり足の早い果物なので、日本に入ってきているドリアンの殆どは既に食べごろを過ぎ
ていて美味しくなく、臭いだけがキツイ果物になってしまっています。

本当に美味しいドリアンが食べたければ現地にいくか、通販サイトから、現地でとれたてを急速冷凍
したモノを買うのが良いです。

……それでも受け付けられない人は一生受け付けられないだろう食べ物ではあります。食べた後で口
の中が大変な事にッ(本人はあまり気にならないのは臭い食べ物共通)。


ま、今作は完全にネタということで。また何か書けたら投下しますね。では。

281 名前:1-301 sage 2005/04/17(日) 03:09:18 ID:t8d1onWE
それではおやすみなさいませ……これでぐっすり寝れるよ……

282 名前:124 sage 2005/04/17(日) 04:03:30 ID:KQuPzYbI
>>281
確かに、バカSSですね、でも、面白いです。GJです。
今、非常に重いのを書いてるんで、こういうのいいです。

オチに関しては、窓から投げてからオチまでが、長かったというのはありますかね。
投げたところで、オチが分かってしまったので

目の前に落ちてきたのを
「なんて美味しそうなドリアンなのかしら」
パクッ
「あぁ〜本当になんて美味しいのかしら〜」
と天にも昇るように恍惚となってしまう貴子
それを見ていた君枝たちが
「そんなものを美味しそうに食べれるなんて、もう、貴子様にはついていけません、さようなら」
と去っていく

なんて、オチもありかな?

283 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/17(日) 13:49:02 ID:XnF5Q8XJ
>>281
蜂ネタワロス
Airネタギガワロス

284 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/17(日) 15:44:44 ID:0bAeWa1W
>282
いや、それ無理ありすぎ。
貴子がそんな落ちてるもの食うとは思えないし、百歩譲って食ったとしても君江がそういう反応するか?

285 名前:初代スレの45 sage 2005/04/17(日) 16:17:29 ID:gEYbPDoz
<ぷろろーぐ>

「・・・はあ・・・瑞穂ちゃん・・・」
不安。とてつもなく、不安。
「ねぇ、あたし、どうしたらいいのよ・・・瑞穂ちゃん・・・」

最近、瑞穂ちゃんに避けられている気がする。
急に用事とかいってあたしを置いて何処かにいってしまったり。
それに夜も今月に入ってから一度もHしてない・・・。あたしから誘っても、疲れたとかなんとか言って結局しなかったり・・・

このところ、それで随分と悩んでいた。
もしかして瑞穂ちゃんに嫌われるようなことをしたんじゃないか、とか。
ひょっとして瑞穂ちゃんに飽きられちゃったんじゃないか、って。

でも、そんな心当たり全然無いし、瑞穂ちゃんがあたしを捨てるようなことなんて考えたくも無かったし・・・。

―――

今。理由がわかった。
とても、単純なことだった。
だから、余計にあたしは不安になる。

・・・テレビから音声が漏れてくる。


【・・・ホワイトデーが明後日に迫って来た今日、各デパートでは商戦が繰り広げられており・・・】

「やばい、絶対やばいよ・・・!」

286 名前:初代スレの45 sage 2005/04/17(日) 16:18:10 ID:gEYbPDoz
『ホワイトデー綺想曲』

※『ヴァレンタイン狂想曲第二楽章』の続編です。
私のサイト(45のおとボク部屋:まとめサイト様の作者別リストにリンク有)かSS保管庫様にあるので、
そちらをご覧になってからのほうがいいかも。
ついでに、今回はたぶんえろえろです。

287 名前:初代スレの45 sage 2005/04/17(日) 16:18:53 ID:gEYbPDoz
『ホワイトデー綺想曲』.1

―――3月12日。

「はぁ。どうしよう。考えてもどうしようもないんだけど・・・」

今年のバレンタインデー。瑞穂ちゃんにクスリ飲ませて動けなくして、いろいろやっちゃったけ・・・。
お尻弄ってイかせちゃったり、いろいろ。それで、そのあと・・・

『最近は、ホワイトデーのお返しはバレンタインの3倍にするのが通例らしいからね。楽しみだね、まぁ〜りぃ〜やっ…?』

とか瑞穂ちゃん云ってたっけ・・・。
今月に入ってからの瑞穂ちゃんの行動。それを考えれば納得がいく。

用事って、たぶんホワイトデー用の準備・・・あのときのクスリの仕返しとか・・・?
それで、Hしなかったのも、たぶんホワイトデーのため・・・

「瑞穂ちゃん、気合入れすぎ・・・。怖いってば、ホントに。」

犯されるっ!瑞穂ちゃんてばあたしを犯る気よ!

・・・まあ普段からさんざんヤられちゃってるけど・・・。
でもでも、普段もあんなに・・・おかしくなっちゃうくらい激しく責められてるのに、それ以上・・・?
しかもあの日の3倍?!

愛されてるのは嬉しいんだけど・・・正直、ホワイトデーが怖いかも。



・・・でも、それでもやっぱりちょっと楽しみにしているあたしも居るわけで・・・
あはは。やっぱり、瑞穂ちゃんにおもいっきり愛して欲しいな、なんて思ってたり。

288 名前:初代スレの45 sage 2005/04/17(日) 16:19:37 ID:gEYbPDoz
『ホワイトデー綺想曲』.2

―――3月14日、夜。
僕たちは夕食を済ませて、テレビを見ながら休んでいた。
「ねぇ、まりや?」
「なぁに、瑞穂ちゃん。」
「今日は、ホワイトデーだよね?プレゼントを用意したんだ。」
「(びくっ!)そ、そうなんだ。ウ、ウレシイナ、ミズホチャン!」
「まりや・・・言葉がカタカナになってるよ?」
「あ、あははっ」
「へぇ。動揺するくらい嬉しいんだ。僕も嬉しいよ?」
「み、瑞穂ちゃ〜ん・・・なんだか今日は小悪魔ちっくなオーラが漂ってるよ〜。」
「ふふ。僕は先月からこの日を待ちわびていたんだからね?はい。ホワイトデーのプレゼント。」

そう云って、僕はまりやに赤いリボンのついた小さな袋を手渡した。

「これ・・・キャンディー?しかも・・・手作り・・・。ひょっとして、瑞穂ちゃんが作ったの?」
「そう。ホワイトデーの王道でしょ?僕は料理あまりしたことないけど、まりやのためにがんばったんだ。」
「瑞穂ちゃん・・・嬉しいな。そっか、このところあたしを避けて何かやってると思ってたけど、コレだったんだ・・・。」
「うん。でも、それでまりやに寂しい思いをさせちゃったみたいだね。ごめんね、まりや。」
「ううん。瑞穂ちゃん、嬉しい。・・・でも・・・」
「・・・?」

「でも、何か入ってるんでしょ?」
「ふふふ・・・。それはどうかな?・・・疑って、食べてくれないの?」
「うぅ〜・・・。バレンタインデーのコトがある手前、食べないわけにはいかないじゃない・・・」
「嫌なら、食べなくていいんだよ・・・まりや。」
「ううん。食べる。何か入ってても食べるよ。だって、瑞穂ちゃんの手作りなんて、嬉しいんだもん。」

まりやは包みを外して、笑顔でキャンディーを口の中にほおりこんだ。
そんな風に言って、そんな表情で僕のキャンディーを食べてくれるまりやを見て、僕は嬉しかった。
・・・ちょっと良心が痛んだけど。

289 名前:初代スレの45 sage 2005/04/17(日) 16:20:21 ID:gEYbPDoz
『ホワイトデー綺想曲』.3

「あ・・・。美味しいね、このキャンディー。コーヒー味なんだ。瑞穂ちゃんらしいね。」
「よかった。美味しいって言ってもらえて。」
「うん。そんなに甘すぎないし、とっても上品。・・・むぅ。瑞穂ちゃんホント何でも出来るんだね〜。」
「そんなことないよ。まりやのチョコレートと比べたら簡単なものだし。」
「でも瑞穂ちゃんほとんど料理もしたこと無いのに・・・。ホント、万能で高性能なんて・・・
 ずるいぞ、瑞穂ちゃん!ええぃっ、恵泉の元エルダーは化け物かっ!」
「そんなこと云われても・・・」

「あ・・・」
まりやの体がぐらりと揺れる。僕はそれを予期していたので慌てずまりやの体を抑えた。
「あ・・・あはは。やっぱり何か入れてたんだ・・・。」
「うん。まりやのチョコレートみたいに、体の自由を奪って性欲を増進させるおクスリを、ね?。」
「にはは・・・。そんでもって、ホワイトデーのお返しはあたしを愛してくれること、なんだ・・・?」
「うん。期待してるんでしょ?予告どおり、たっぷりと可愛がってあげる。朝まで寝かさないからね、ま・り・や・・・?」
「ん・・・。でも、瑞穂ちゃん、やさしく、ね・・・?」

―――

僕はまりやをお姫様抱っこして、寝室へと運んでいった。
「あはは・・・。あたしを軽々と抱っこできるなんて、瑞穂ちゃんてばやっぱりオトコのコなんだね・・・」
「それ、なんかひどいね。それじゃいつもは僕オトコとして見られてないんだ・・・。」
「ううん。そんなことないよ・・・。あたしにとっては瑞穂ちゃんはどんなカッコだってオトコのコなんだから・・・。
 でも、ちょっと再認識しちゃっただけ・・・。」
「う〜ん、再認識しなきゃダメなんだ、僕の性別って・・・?ふふ。なんだか悪い子だね、まりやは・・・」
「うぅ・・・今日は何を云っても、それを口実に苛められそう・・・」
クスリのせいもあってか、まりやの口調は普段とは打って変わっておとなしい。
普段の元気なまりやももちろん可愛いけれど、そんなしおらしいまりやも可愛かった。

290 名前:初代スレの45 sage 2005/04/17(日) 16:21:07 ID:gEYbPDoz
『ホワイトデー綺想曲』.4

―――

僕はまりやをベッドにおろした。
「ん・・・あ・・・瑞穂ちゃん・・・身体が・・・熱いよ・・・」
クスリの効果が随分現れてきたのか、まりやの顔はもう赤く染まっていて、目もとろんとしている。
「ふふ。すっかりインランだね、まりや。」
「クスリのせいだよ・・・ねぇ・・・瑞穂ちゃん、早くぅ・・・」
「はいはい。わかりました。」
まりやの唇に、唇を合わせる・・・
「ん・・・」
「んっ・・・んんっ〜!」

すると、まりやは身体を震わせ、声を上げようとする。
「ま、まりや、どうしたの?」
「あ・・・はぁっ・・・はぁ・・・。ちょ・・・瑞穂ちゃん・・・おかしいよ、あたし・・・」
「だ、大丈夫・・・?」
「き、キスされただけで・・・イっちゃった・・・。」
「あはは。クスリ多すぎたかな?まりや、可愛いよ。」
「もう・・・。ねぇ・・・ちゃんと、責任とってよね、瑞穂ちゃん。あたしをこんなえっちな身体にしちゃったんだから・・・」
「もちろん。云ったでしょ、今日は大好きなまりやを、愛し尽くしてあげるんだから・・・」

僕はもう一度、まりやにキスをした・・・。

291 名前:初代スレの45 sage 2005/04/17(日) 16:21:56 ID:gEYbPDoz
『ホワイトデー綺想曲』.5

・・・
僕はまりやの服を丁寧に脱がしていくと同時に、全身にキスをほどこしていく。
「ん・・・っ、ふぁっ・・・!あっ・・・!」
まりやは時折身体を震わせている。そんな風に僕のキスに過敏に反応するまりやが可愛くて・・・

僕は再びまりやと唇を合わせ、今度は舌をまりやの口の中に進入させた。
「んっ・・・んむぅっ!うんっ・・・」
「ぁ・・・ん・・・むぁ・・・ん・・・」
喋ることはできても、舌を絡めるようなことは出来ないらしく、まりやの舌はぎこちなく動いていた。
「んんっ!・・・うむぅ・・・ん・んっ」
「・・・ん・・・ぅむ・・・ん・・・。はぁ・・・」

僕はまりやから口を離した。二人の間に糸が輝いた・・・
「んぁっ・・・!み、瑞穂ちゃん・・・あ、あたし、ダメ・・・舌も、肌も、全部が性感帯になっちゃってるみたい・・・
 瑞穂ちゃんに触れられてるだけで、気持ちよすぎて・・・っ」
「僕を感じてくれてるんだ、嬉しいな。もっと、もっと感じて。」

まりやのブラを外し、まりやの豊満な胸に手を置いて、ゆっくりと揉んでいく・・・
「んっ!きゃんっ・・・んっ!や、んぁっ!あああっっ!」
それでもいまのまりやにとっては刺激が強かったのか、それともキスでかなり昂っていたのか・・・
「ふふ、まりや・・・またイっちゃった・・・?」
手の動きを止めて、まりやの様子を見る。
「は・・・ふ・・・ぁっ・・・ん、うん・・・」
「いつも胸は敏感だけど、今日はすごいね。」
「あ・・・はっ・・・。み、瑞穂ちゃん・・・・・あたし、どうかしちゃうよ・・・」
「ダメだよ、まりや。そんな弱音はいちゃ。まだまだはじまったばっかりだよ?」
「え・・・ちょ、ちょっとまって・・・」

292 名前:初代スレの45 sage 2005/04/17(日) 16:23:12 ID:gEYbPDoz
『ホワイトデー綺想曲』.6

僕はまたゆっくりとまりやの胸を揉んでいく。
「あんっ、だ、ホントに、ダメっ!み、瑞穂ちゃん、や、やだぁっ!」
「ねぇ、気持ちよくないの・・・?」
「違うの、よすぎて・・・怖いっ・・・!やっ、ああっ!」
「まりや・・・いっぱい、気持ちよくなって・・・?」
「ま・・・っまたっ!あっ、んあぁあっっ!」
再び大きな喘ぎ声を上げて、まりやの身体が小刻みに震える。

「まりや・・・?」
こんなに胸を軽く触っただけで立て続けにイっちゃうなんて・・・。
「ぁ・・・ん・・・はぁ・・・はぁ・・・」
まりやはつらそうに息を上げている。・・・さすがに、心配になってきた。

「まりや、大丈夫・・・?」
「瑞穂ちゃん、お願い・・・ちょ、ちょっとストップ・・・。」
「まりや・・・」
「あ・・・あはは。瑞穂ちゃんが・・・優しくしてくれてるのは、わかるんだけど・・・それでも、刺激、強すぎて・・・ちょっと苦しい・・・」
立て続けに達してしまったせいか、余韻に浸っているのではなく、苦しげに喘いでそうまりやが云った・・・
「・・・ごめんね、このまま続けるんじゃつらいよね。クスリの効果が和らぐまで、ちょっと待とうか。」
「うん・・・。ありがとう、瑞穂ちゃん。やっぱり、優しいね・・・。」
僕は、まりやから身体を離して、ベッドに腰掛けた。
「はぁっ・・・ん・・・はっ・・・んぁ・・・っ」
まりやは上気して赤い顔をしたまま、荒い息をしている。
・・・その表情は色っぽくはあるんだけど・・・でも、やっぱり苦しそうで・・・
「優しくなんてないよ・・・。ごめん、まりや。つらい思いをさせるつもりはなかったんだ・・・。ごめんね・・・。」

293 名前:初代スレの45 sage 2005/04/17(日) 16:24:07 ID:gEYbPDoz
『ホワイトデー綺想曲』.7


――ヴァレンタインのお返しのつもりだったのに・・・。
確かにあのときは恥ずかしい思いをしたけど、でもまりやが僕を愛してくれてることはすごく伝わって、嬉しかった・・・。
だから、今日はまりやに・・・いっぱい気持ちよくなってほしかったのに。
・・・でも、今僕がまりやにしていることは?こんなにも、まりや、つらそうじゃないか・・・


「そんな、謝らないでよ・・・、瑞穂ちゃん・・・。ううん、瑞穂ちゃんは優しいよ・・・。
 そんな風に云ってくれるんだし、あたしを大切にしてくれてるって、あたしにはわかるから・・・」
「まりや・・・」
「だから、さ・・・。自分を責めたりしないでよ。あたしは、嬉しいんだから・・・。
 ・・・ね、瑞穂ちゃん・・・、そんなに離れないで・・・。なんだかせつないよ・・・寂しいよ・・・」
「まりや・・・けど・・・」
「瑞穂ちゃんを感じていたい・・・。ね、抱きしめて・・・」
「平気・・・?」
「わかんないけど・・・でも、離れてるほうがイヤだから・・・」
申し訳ない気持ちもまだ残っているけれど、そんな風に云ってくるまりやが嬉しくて、僕はまりやを優しく抱きしめた。
「んっ・・・あ・・・」
「大丈夫・・・?まりや。」
「うん・・・。瑞穂ちゃんを感じられて、すごく安心できて・・・暖かくて気持ちいい・・・」

294 名前:初代スレの45 sage 2005/04/17(日) 16:24:48 ID:gEYbPDoz
『ホワイトデー綺想曲』.8

・・・
・・・
僕はそのまましばらくの間まりやを抱きしめていた・・・
「瑞穂ちゃん・・・。あはは、あたしのほうから瑞穂ちゃんを抱きしめられないのがちょっともどかしいけど・・・」
まりやは、ゆっくりとした動作で、腕を僕の身体にまわしてきた。
「まりや・・・クスリの効果が薄まってきた・・・?」
「うん・・・。だるいけどちょっとなら動けるようになってきたし、感じすぎるのもなくなってきたみたい・・・。
 でも、えっちなきもちは全然収まらない・・・よ?」
「まりや・・・」
「ね、お願い・・・」

295 名前:初代スレの45 sage 2005/04/17(日) 16:25:44 ID:gEYbPDoz
『ホワイトデー綺想曲』.9

僕は、身を起こして服を脱いでいった。
「瑞穂ちゃん・・・やっぱり、綺麗。」
「う〜ん、ハダカ見られて綺麗って云われるのって、やっぱりオトコとしては複雑・・・。」
「にはは。あたしは瑞穂ちゃんの綺麗な身体、大好きだけど。・・・おや?萎えちゃってますな〜。」
「あ・・・うん・・・」
まりやの表情も身体も全部魅力的なんだけど・・・。
つらい思いをさせてしまったという後悔が僕の中に残っていて、素直に興奮できないみたい・・・。
「瑞穂ちゃん・・・。ホント、あたしを大切に想ってくれてるんだね・・・。嬉しいな。でも、これじゃできないよね〜?」
「うん・・・ごめん・・・」
「瑞穂ちゃ〜ん、あたしもうえっちな気分でどうしようもないんだよ〜?仕方ない、その気にさせなきゃね・・・?」
そういうと、まりやはゆっくりとした動作で上体を起こして、僕の胸に倒れこんできた。
「まりや、ムリしないで・・・。身体まだしっかり動かないんだろうから、危ないよ・・・」
僕はまりやの身体を支えようとした・・・。でも、まりやの身体はどんどん下がっていき・・・
「・・・あむ・・・んっ・・・」
「うぁっ!」
僕のに、ねっとりとした熱い刺激が加わった・・・。
「ま、まりやっ?」
「んっ・・・ちゅ・・・あは、なんかいつもと違って柔らかくてヘンな感じ・・・でも、瑞穂ちゃんのだから美味しい・・・」
「・・・ぁ・・・んっ・・・」
まりやの口の中の心地よさと、まりやが口で奉仕してくれているという事実が、僕のを元気にしていく。

「ちゅぱ・・・ん・・・ちゅっ・・・んぷ・・・。ぷは・・・かたく、なってきたぁ・・・」
「く・・・んっ・・・ぁあ・・・」
「ちゅむっ、ちゅ、ちゅっ・・・んっ・・・はぁ・・・。もう、準備OKだね・・・。」
まりやは僕のから離れて、さっきとは逆に身体を徐々に上げてきて、僕の胸に顔を寄せてきた・・・。
「ねぇ・・・もう、瑞穂ちゃんが欲しいのぉ・・・。瑞穂ちゃんにいっぱいいっぱい愛して欲しい・・・」
肉体的につらかったコトをおくびにも出さず、まりやはそんな風に僕を求めてきた。
そんなまりやが・・・僕を信じてくれてる、愛してくれてるまりやが僕は嬉しくて。
「まりや・・・。うん。まりや、愛してる。だから・・・」

296 名前:初代スレの45 sage 2005/04/17(日) 16:26:31 ID:gEYbPDoz
『ホワイトデー綺想曲』.10

僕はまりやの身体を寝かせて、ショーツを下ろして片膝にかける。
「にはは・・・。瑞穂ちゃん、半脱ぎが趣味・・・?」
「う〜ん。どうなんだろう。あまり意識はしてないけれど・・・」
「あたしは、あたしのデザインした服を瑞穂ちゃんに着せて、半脱ぎにさせるのが好きだけど。
 そうすると瑞穂ちゃんはあたしのなんだ〜ってよくわかるから。にはは。あたし、独占欲強いのかな?」
「そういう動機なら嬉しいかな、まりや。」
僕は右手をまりやのあそこに伸ばし、指を這わせていく。
「んんっ、やぁっ・・・んあっ・・・!」
まだクスリの効果が残っているまりやは、その刺激に過敏に反応する。
「まりや、大丈夫・・・?」
「ん・・・っ・・・。大丈夫・・・。ね、瑞穂ちゃん・・・、いいよ・・・」
「・・・え?」
「ねぇ・・・はやく、瑞穂ちゃんが欲しいの・・・。はやく、瑞穂ちゃんのを挿れてよ・・・」
まりやは視線を僅かにそらしながら、そんな風に云ってきた。
「ふふ、まりやからそんな風におねだりしてくるなんて、珍しいね・・・?」
「だって・・・。もうえっちな気分でワケわかんなくなってきちゃって・・・
 それに、なんだかんだで今日瑞穂ちゃんにめちゃくちゃにされちゃうのを楽しみにしてたんだし・・・」
まりやは顔をさらに真っ赤にした。
「へぇ。そうなんだ。まりやって、やっぱりMっ毛があるのかな?もとから楽しみにしてたなんて、クスリなんてなくてもすごくえっちだね、まりやは・・・」
「ゃぁ・・・瑞穂ちゃん、そんなコト云わないでよ・・・恥ずかしいよ・・・」
「僕はそんなまりやが可愛いと思うし、嬉しいよ。それじゃ、お望みどおり、たっぷり愛してあげる・・・」

297 名前:初代スレの45 sage 2005/04/17(日) 16:27:25 ID:gEYbPDoz
『ホワイトデー綺想曲』.11

「まりや、いくよ・・・?」
「ん・・・」
僕は少しずつ、まりやの中に侵入していく。
「んっぁあっ!やっ・・・んっ!あああ〜〜ッ!」
奥まで挿入したのと同時に、まりやはイッてしまったようだ・・・
「ふふ、イっちゃったんだ・・・。予想してたけど、僕を感じてくれて嬉しいよ?」
「ふ・・・ぁ・・・瑞穂ちゃん・・・」
「ちょっとの間、動かないでこのままでいようか?」
「ん・・・ありがと・・・。今日の瑞穂ちゃんはすごく優しいね・・・いつもならお構いなしじゃない・・・?」
「・・・そっか。まりやは僕にめちゃくちゃにしてほしかったんだっけ・・・。いやらしいよね、まりやって。」
「うん・・・。あたしっていやらしいんだ・・・。だから瑞穂ちゃん、もっともっとしてよ・・・。一度イったくらいじゃ全然足りないよぅ・・・」
クスリの影響か、まりやは普段は絶対云いそうにないコトを口にする。
「ふふふ・・・。普段は否定するのにね・・・?それとも、普段は恥ずかしくて云えないだけかな?」
「う・・・。瑞穂ちゃん、だんだん意地悪になってきたよ・・・。ねぇ、はやく動いてよ・・・」
「今日はホントに、素直で可愛いね、まりや。うん、わかった。僕も気持ちよくなりたいしね。」

298 名前:初代スレの45 sage 2005/04/17(日) 16:28:06 ID:gEYbPDoz
『ホワイトデー綺想曲』.12

僕はゆっくりとしたペースで動き出した。
「あぁっ、あんっ、・・・ふぁっ!ぅんっ!」
「・・・く・・・ぁ・・・んっ・・・ぅぁ・・・」
まりやの中はとても熱い。それにきゅうきゅうと締め付けてくる。
「んぁっ、あぁんっ、やっ、ああぅっ!」
「・・・ん・・・ま、まりやの中、すごく熱くて気持ちいいよ・・・」
「んっ、瑞穂ちゃん・・・っ!嬉しいっ・・・!ふぁんっ!やっ、ダメ、またイっちゃう・・・っ!」
先程からそれほど経っていないのに、まりやはそう宣言した。そして・・・
「やっ、あぁっ、んっ、ぁああ〜〜っっ!」
まりやの中に入っている僕のに強い刺激がかかり、すごい快感が僕を襲った。
「ん・・・くっ・・・!・・・ぁ・・・」
でも、それまでがゆっくりとしたペースだったからか、僕がイくにはちょっと足りなかった。
「・・・ん・・・はぁ・・・瑞穂、ちゃん・・・。ごめん・・・。あたしばっかりイっちゃって・・・」
「いいんだよ、そんなコト気にしないで・・・。今日はまりやにいっぱい気持ちよくなってほしいんだから・・・それに・・・」
「・・・それに・・・?」
「まりやのイったときの顔って、すっごく可愛いから。それを何度も見られるなんて、役得だしね?」
「やぁ・・・瑞穂ちゃん、恥ずかしいよ・・・」
「ふふふ・・・そんな風に恥ずかしがるまりやも可愛い。ね、まだまだ足りないんでしょ・・・?」
「・・・うん・・・。瑞穂ちゃん、全然足りないよ・・・。もっと、もっとしてよ・・・」
「うん。それじゃ、今度は・・・」

299 名前:初代スレの45 sage 2005/04/17(日) 16:29:08 ID:gEYbPDoz
『ホワイトデー綺想曲』.13

「・・・んぁ・・・っ・・・」
僕はまりやから一旦抜いて、まりやの左足を持ち上げて両腕で押さえる。
「瑞穂ちゃん・・・この格好・・・」
「うん。まりやと初めて結ばれたときもこんな風だったよね・・・?」
僕は再びまりやの中に僕のを挿れていく。
「あ・・・ぁん・・・っ!」
「ん・・・く・・・」
そして、今度はさっきとは違い、僕は激しいペースで動き出した。
「あん!・・・んぁあっ!、んっ、ぁんっ!」
「・・・っ、ん・・・んく・・・」
「きゃん・・・っ!うぁっ、ん!、あぁっ、す、すごい・・・よ、瑞穂ちゃんっ!」
「ふふ・・・んっ、気持ち、いいんだ・・・まりや・・・。んぁ・・・っ、ねぇ、まりや、どこが・・・どうして気持ちいいの・・・?」
「え・・・?んっ、ふぁっ!やぁっ、んっ!あん、あぁっ!」
「ねぇ、答えて、まりや・・・?ん・・・んんっ・・・」
「か、身体中が、身体の全部が・・・んぁっ!気持ちいいのぉ・・・っ!瑞穂ちゃんに、愛されてるから、いいのっ!・・・きゃぁんっ!」
「まりや・・・」
云って欲しかった答えとは違うんだけど・・・。でもまりやのセリフはすごく嬉しかった。それじゃ、そろそろスパートをかけようかな。
僕は、さらに動きを激しくして、まりやにうちつけた。
「あぁっ、んぁっ!ふぁ・・・んっ、んんっ、瑞穂ちゃん、ダメ、そんな・・・っ、そんな激しくしたら、すぐイっちゃうよ・・・っ!」
「んっぁ・・・あぁ・・・っ、ぼ、僕もそろそろだから・・・ね、まりや・・・一緒に、イこう・・・っ」
「う、うん・・・っ!、あっ、あんんっ!」
「・・・あ・・・っ、ぁぁっ・・・!」
「瑞穂ちゃん、あ、あたし・・・っ、ダ、もうダメっ!あんっ!ふぁああ〜〜っっ!」
「まりや・・・まりや・・・っ、くぅ・・・ぁ・・・あぁ・・・っ!」
まりやの中が収縮するのと同時に、僕はまりやの中に精をぶちまけた・・・

300 名前:初代スレの45 sage 2005/04/17(日) 16:30:03 ID:gEYbPDoz
『ホワイトデー綺想曲』.14

「・・・ん・・・あぁ・・・は・・・はぁ・・・瑞穂ちゃん・・・」
「はぁ・・・は、ぁ・・・まりや・・・。」
まりやから僕のを抜いて、僕はまりやを抱きしめた・・・
「ん・・・瑞穂ちゃん・・・」
「まりや・・・どう、だった・・・?」
「うん・・・よかった・・・。瑞穂ちゃんに愛されて、幸せいっぱい・・・」
「ま、まりや・・・なんか今日はホントに素直すぎというか・・・」
「にははっ。・・・でも、瑞穂ちゃん・・・」
「何・・・?」
「まだ・・・足りないよ・・・?もっと、して・・・?瑞穂ちゃんがあたしをこんな風に調教したんだから・・・ちゃんと責任取ってよね?」
「ちょ、調教って・・・。ふふ、でもいいよ。僕もまだ足りないし、ね。でも、この様子だと僕が先にダウンしちゃいそうだから・・・」
僕は、さっきまりやに食べさせたキャンディーを自分の口に入れる。
「え、ちょ、ちょっと瑞穂ちゃん・・・!」
しばらく口の中で転がして、そして包んでいた紙に出す。
「ふふ。このクスリって、少量だと性欲だけ増進するんだよね・・・?」
「あ・・・瑞穂ちゃん、このクスリって、あたしが瑞穂ちゃんに飲ませたのと同じもの・・・?」
「うん。鏑木化学グループに頼んで解析してもらってね。同じものを用意してもらったんだ。」
「み、瑞穂ちゃん・・・そこまでしてたの・・・気合入れすぎ・・・」
「だって、バレンタインのお返しだし、いっぱいまりやを愛したかったんだし。」
「瑞穂ちゃん・・・」
「ふふふ。さて、ここまではちょっと優しすぎたからね。今からたっぷりまりやを可愛がってあげるからね・・・?」
「え゛」
「ふふふふふ・・・。」
「み、瑞穂ちゃん・・・ひょっとして、今までって、序の口・・・?」
「その通り。まりや云ってたよね?めちゃくちゃにしてほしいって・・・。うん。ちゃんとまりやの望むとおり、めちゃくちゃにしてあげるから、ね?」
「みずほちゃ〜ん・・・あはは・・・。おてやわらかに・・・」

・・・
・・・

301 名前:初代スレの45 sage 2005/04/17(日) 16:30:49 ID:gEYbPDoz
『ホワイトデー綺想曲』.15

チュンチュン。チュンチュン。
小鳥の囀りが聞こえ、朝日が差し込んでくる。

「・・・いい天気だね・・・。」
「そうね。おはよう、瑞穂ちゃん・・・」
「・・・こういうときも、おはようって云うのかな・・・?」
「さぁ・・・?」

結局、本当に朝までがんばってしまった・・・。クスリの影響があったとはいえ・・・ねぇ・・・?

「うぅ〜・・・。とっくにクスリ切れてるはずなのに、動けない〜・・・」
「僕も・・・。確かに朝まで寝かさないって云ったけど、実現しちゃうとは・・・。」
「うん・・・。でも・・・」
まりやが、にへへ〜っといった表情を見せる。
「まりや、・・・でも、何?」
「あはは。やっぱりなんか嬉しいな。いっぱい瑞穂ちゃんに愛してもらっちゃったから。」
「ま、まりや・・・は、恥ずかしいってば・・・」

「それにしても、今日仕事どうしよう・・・。朝っぱらから疲れてるし・・・」
「あ、それは大丈夫。今日は僕とまりやは重役出勤って、貴子さんに言ってあるから。」
「・・・瑞穂ちゃん、やっぱり気合いれすぎだって・・・。」
「バレンタインのお返しだからね。気合入れて当然だよ。」
「にはは・・・。あ〜、体がべとべとして気持ち悪い〜。瑞穂ちゃん、お風呂はいろ。」
「そうだね。お昼くらいまで寝ようかと思ったんだけど、このまんまじゃね。」
ふたりのからだは、いろんな体液にまみれてて、ちょっと不快だ。

「ふふ。僕がまりやのコト汚しちゃったからね。キレイにしてあげる。身体のすみずみまで、ね?」
「み、瑞穂ちゃん、なんだか目つきいやらしいよ・・・」

・・・その後、お風呂場でもう一戦してしまったことは云うまでもない・・・のかな?

302 名前:初代スレの45 sage 2005/04/17(日) 16:31:39 ID:gEYbPDoz
『ホワイトデー綺想曲』.えぴろーぐ1

―――

ジリリリリリリリリ・・・・

「・・・う・・・ん・・・」
目覚まし時計の音が鳴っている。

ジリリリリ、かち。

僕は手を伸ばして、ベルを止めた。
「ん・・・まだ眠い・・・」
「・・・すぅ・・・すぅ・・・」
目覚まし時計の音は随分大きかったはずなのに、にもかかわらずまりやはまだ熟睡している。
「ふふ・・・。」
僕の腕の中で幸せそうな笑顔を浮かべて寝ているまりやを見ていると、僕もますます幸せな気分になってくる。
それにまりやの暖かさ、柔らかさが心地よくて・・・
「・・・もうちょっと・・・いいよね・・・」
我ながら意志が弱い気もするけど、誘惑には耐えられなくて、僕は毛布をかぶりなおした。

と。

バタン。
「瑞穂さん、まりやさん!目覚まし時計鳴ったのでしょう?!いい加減起きなさい!」
扉が勢いよく開かれた音と、貴子さんの大声が聞こえてきた。
「た、貴子さんっ?!」
僕はびっくりして、半身を起こした。

303 名前:初代スレの45 sage 2005/04/17(日) 16:32:39 ID:gEYbPDoz
『ホワイトデー綺想曲』.えぴろーぐ2

「〜〜〜〜〜〜〜〜っ!!」
すると、何故か今度は貴子さんのほうが驚いた表情で僕のほうを見る。
「・・・?貴子さん、どうしたんですか・・・?」
「み、みず、ほ、さんの・・・は、はだか・・・っっ!!し、しかもまりやさんまでっ・・・」
「え・・・?」
ふたりとも下着は着ているんだけど・・・
僕が上半身を起こしたせいで、毛布は僕の腰の位置、まりやの肩口までしか覆ってない。
・・・なるほど、ハタから見たらハダカには見えるね、これ。・・・って冷静に分析している場合ではなくて・・・

「そ、そんな・・・ということは・・・」
既に貴子さんは妄想モードに入ってしまったみたいだ・・・まずい・・・
「あ、あの・・・貴子さん、落ち着いて下さい・・・」
「しししかも・・・っ、こ、こんな昼まで寝ていたということは・・・ああああんなやこんなやら・・・はは激しく・・・」

ふら・・・ぱたり。
「わ、わあっ!た、貴子さんっ!」
「・・・きゅう〜〜〜・・・」
僕はあわててベッドから飛び出て、貴子さんを抱き起こした。
「だめだ、完全に気絶しちゃってる・・・。ねぇ、まりや・・・」

まりやに濡れタオルでも持ってきてもらおうと、僕はまりやに声をかけた・・・

「・・・すぅ・・・すぅ・・・」
「・・・まだ寝てる・・・」

・・・大物だね、まりやは・・・

304 名前:初代スレの45 sage 2005/04/17(日) 16:33:42 ID:gEYbPDoz
『ホワイトデー綺想曲』.えぴろーぐ3

・・・
・・・
「大丈夫ですか、貴子さん・・・?」
「は、はい・・・。申し訳ありません・・・」
貴子さんが気を失っている間に、まりやをどうにか起こして、簡単に服を着ておいた。
「んで、何のようなの、貴子?」
「何の用って・・・未だ出勤なさらないから、迎えに来たに決まっているではありませんか、社長を。」
「・・・あたしは?」
「貴女はついで、ですわ。私は社長室長ですから。いくら主力デザイナーとはいえ、私が送迎する義務も義理もありませんわ。
 本来なら社長だけお連れするべきなのに、普段から貴女も一緒に連れて行って差し上げているのですから、
 私に感謝していただかないといけませんわね、まりやさん。」
「な、何だってぇ!?一介の秘書風情が瑞穂ちゃんの恋人たるあたしになんつう口の利き方を!?」
「まぁまぁ・・・」
別にふたりともホンキで云い合っているわけでなく、これも普段と同じ、じゃれあいやコミュニケーションの一種だ。
一見するとふたりとも厳しい表情をしているように見えるけれど、口元は微妙に笑っている。
・・・知らない人からすると胃が痛くなる場面らしいんだけど。

「さ、今日は別段重要な用件があるわけではありませんが、特に理由もなく社長がお休みするなど社員に示しがつきませんから。」
「わかりました。それでは着替えますから、ちょっと待っていてくださいね。」
「はい。それでは車のほうでお待ちしています。」
と、そうだ。貴子さんに渡すものがあったんだ。
「貴子さん、ちょっと待ってください。」

僕は棚の中から赤いリボンで縛った小さな袋を取り出して、
「はい、貴子さん。ホワイトデーのプレゼントです。一日遅れて申し訳ないですけれど。」
「み、瑞穂さん・・・あ、ありがとうございます・・・っ!」
そういって、強奪するかのように受け取って、貴子さんは走って部屋から出て行ってしまった・・・

あげたのは、手作りのコーヒーキャンディー。もちろんクスリははいっていないやつだけど。
紫苑さんや奏ちゃん、由佳里ちゃんたちにもバレンタインに貰ったから、あとで渡さないとね。

305 名前:初代スレの45 sage 2005/04/17(日) 16:34:33 ID:gEYbPDoz
『ホワイトデー綺想曲』.えぴろーぐ4

「・・・ん?」
ふとまりやのほうを見ると、じとーーーーーーーーっと僕のほうを見つめていた。
「な、何?まりや・・・」
「瑞穂ちゃん・・・。ふつー彼女と同じものを他のオンナにも渡す・・・?」
「あ・・・。」
た、確かにクスリは入ってないけど、手作りなキャンディーってことは変わらないわけで・・・女性としては気にいらないのかな・・・でも。
「ふふ、大丈夫だよ、まりや。貴子さんにあげたキャンディーにはアレは入ってないし、それに・・・」
「・・・それに・・・?」
「まりやへの本当のプレゼントは、まりやを愛してあげることだったんだから、ね?」
「み、瑞穂ちゃん・・・。うん、そうだったね。にはは、ありがと。」
それでまりやの機嫌が直ったようだ。そして、まりやは僕の唇に唇を重ねてきた。
「・・・ん・・・」

「そうだ。まりやにもクスリ抜きのキャンディーあげるね。」
「あ、ありがと、瑞穂ちゃん。あはは。結構気に入ったんだよね、この味。」
「そっか。気に入ってくれて嬉しいよ。」
「キャンディーそのものの味もさることながら、『瑞穂ちゃんのお手製』っていう味がなんとも格別だしね。」
「ま、まりや・・・」
「それにしても・・・。なんだかんだでバレンタインのとき結構貰ったんだ、瑞穂ちゃん。
 紫苑さまに奏ちゃん、由佳里。それに楓さんとか?」
「うん。一応くれたみんなにはこれをお返しに・・・あれ・・・?」
「ん?どったの、瑞穂ちゃん。」

306 名前:初代スレの45 sage 2005/04/17(日) 16:35:20 ID:gEYbPDoz
『ホワイトデー綺想曲』.えぴろーぐ5

・・・数が、合わない。

「足りないの?」
「むしろ1つ多いんだけど・・・」
「数え間違えたりしてない?作った数勘違いしてるとか。」
「うん。それはないとおも・・・はっ!」
僕はあることに気がついた。

ここにあるのは全部青いリボンで縛ってある小袋だけ。今まりやに渡したキャンディーも、それ。
それじゃ・・・昨日まりやにあげたキャンディーは・・・?どこ・・・?赤いリボンで縛っておいたのだけれど・・・

「ま、まずいっ!」



・・・
・・・
「遅かったか・・・」
急いで貴子さんの後を追うと、玄関に貴子さんが倒れていた・・・。
「んっ・・・み・・・みずほ・・・さん、いったい・・・どういうこと、ですか・・・っ」
「ご、ごめんなさい、貴子さん!渡すキャンディーを間違えました!」
「あっ・・・ん・・・は、はぁ・・・。そ、そんな・・・いった、い・・・誰に渡すつもりの、だったんですか・・・
 わ、わたくし・・・死、死ぬのですか・・・?み、瑞穂さん、いったい誰を毒殺、しようと・・・!」
「いや、その・・・死にはしないですけど・・・」

307 名前:初代スレの45 sage 2005/04/17(日) 16:37:02 ID:gEYbPDoz
『ホワイトデー綺想曲』.えぴろーぐ6

う〜ん、どうしよう・・・このままほおっておくわけにもいかないし・・・と僕が悩んでいると、僕の肩に手が置かれ。
「にっはは〜。お困りのようですな、社長さん。」
「ま、まりや・・・。」
「ま、ここはあたしに任せて。」
そういって、まりやは貴子さんに近づく。

「ね、貴子。これね、体をマヒさせて、性欲を増進する効果があるクスリが入ってるんだ。」
「な・・・せ、性欲っ・・・?!」
「でね、あたし昨日の夜、瑞穂ちゃんにコレ飲まされちゃったんだ。」
「?!」
「なんでこんなの飲まされたか・・・。わかるでしょ?
 熱く火照った身体・・・でも手すら満足に動かすことも出来ず・・・そして眼前には愛する人が・・・」
「あ・・・ぁあ・・・」
「そうよ〜、貴子。あんたが今想像しているようなコトが・・・!」
「・・・きゅう〜〜〜・・・」
さすがまりや。貴子さんの扱いはよくわかっている・・・って冷静に判断してる場合じゃなくて・・・。目が醒めたら怖いなぁ・・・

・・・
・・・
妄想を膨らませすぎて気絶した貴子さんは、クスリの効果が切れるまで目を覚ますことはなかった。
そして目覚めた後、からかわれた貴子さんとまりやによる大惨事・・・もとい(あってることはあってるけど)、第三次怪獣大決戦が勃発し、
また僕の部屋が目も当てられない惨状に成り果てたことは云うまでもない・・・。うぅ・・・。


結局、今回は僕が100%悪いということで、埋め合わせをする羽目になってしまったが、それはまた別のおはなし。

おわり。

308 名前:初代スレの45 sage 2005/04/17(日) 16:37:44 ID:gEYbPDoz
あとがき。

う〜む・・・。やはりえろは難しい・・・。
これまでと重ならないようにって考えてもなかなか・・・。
まあ、えろ自体を書きたかったわけでなく、優しいSな瑞穂ちゃんとHのときは素直なまりや、
そして2人の信頼とか絆、らぶらぶっぷりとかをえろの中に感じ取っていただければ幸いですわ。
あとこっ恥ずかしいセリフとかw
それにしても、幼馴染と朝までなんて・・・ん?

やるきばこにはまりや編がないのでがんばらなきゃ・・・w

今回の話で出た「埋め合わせ」についてはまだ構想だけですがネタはあるので、早く書ければなと思います。
このところ執筆スピードが極端に遅くなっていますので、気長にお待ち下さい。

309 名前:124 sage 2005/04/17(日) 17:09:10 ID:9pRbbIJI
>>284
貴子は超ドリアンマニアで、君枝はドリアンにトラウマ持つほど嫌い、しかも、落ちてきた物をってことで…
まあ、確かに無理があるか……

>>308
GJです。
エロが書けるのは、羨ましいです。
いま、美智子さんの話を書いてて、これから圭さんをってところなんですが…
エロは書いたこと無いし、しかも、真性の方のはなんて…
まっエロを書かないで逃げる方法は幾らでもあるけど…
でも、あった方が…と悩んでます。

それと、話の展開上、楓さんも登場しちゃうので、楓さんの出番が早くなると、
やるき箱が出るまで、執筆が止まってしまう…

310 名前:1-301 sage 2005/04/17(日) 17:32:08 ID:t8d1onWE
>>308
ごくろうさまです。
エロ全然かけない人なので、軽く嫉妬しちゃいました。
えろえろな瑞穂ちゃんとまりや。甘々な感じがとても良かったです。

GJでした。

>>309
エロは無理して入れる必要は無いと思いますよ。
45さんのようなえろえろなシーンを誰でも書けるわけではないですし、
書き手本来のスタイルを崩してまで入れて、それでバランスが崩れてしまうのは
本末転倒ですし……。

ドリアンの方は……ん〜、ちょいと無理がありますね。
この辺は自家に改めてアップする祭にでも考え直してみます。

311 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/17(日) 18:05:00 ID:pmm7yyjD
>>308
いつもながらGJ!
「埋め合わせ」も期待してますよー

ところで、貴子さんの性欲は自然消滅ですか?
瑞穂キュンが鎮めてあげればよかったのに(ぉぃ

312 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/17(日) 20:45:53 ID:36TPI18m
>311
まりやが鎮めた(襲った)に決まってるじゃないか(w

313 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/17(日) 21:08:57 ID:QUyS4jjP
|-`).。oO(誰もいないな。投下するなら今のうち)

・夏休み、実家に帰省したときの話し
・まりやが、レジャーランドの招待券を手に入れて、暴走した?

・たぶん、ご都合主義。
それでも、良ければどうぞ。

314 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/17(日) 21:09:48 ID:QUyS4jjP
 プールサイドに置かれている白く塗られた木製のデッキチェアーに身を預けながら、白一色ワンピース
の腰にパレオ巻き付けてた瑞穂は
(はーーーなにが哀しくて、女物の水着を)
「ったく。まりやの思いつきにつきあわされる方の身にも、なって欲しいもんだよね」
瑞穂は、雲一つ無いない空を見上げながら
(まりやが、お買い物と言った時の顔で判断するべきだったんだよな。必死に抵抗してワンピースになっ
たけど、背中はおしりの少し上まで空いてるから、これは、これで恥ずかしいものがあるが‥‥‥‥パッ
ドは胸のところに埋め込めるように、まりやが改造したけど「女の子の敵だわ」ってぼやくのは、まりや
の節制不足だと思うんだけどな)
瑞穂は、白の花柄のプリントされた紺色のパレオの結び目を緩めると、腰から外し身を預けていたチェア
に置くと、ゆっくりとプールサイドを手すりの方に歩きながら
(ふうーーー。余り泳げないけど、水につかるぐらいならパッドもずれないだろうし、鏡を見たときには
水泳用サポーターで締め付けた下半身も違和感がないって、まりやが言ってたから少しぐらいは水につ
からないと)
長いつややかな髪に白い肌、恵泉で暮らしている内に身に付いてきた身のこなし、少し恥じらっているよ
うな表情が混じり合って、知らないうちに人の目を集めていた。
(うっ、なんか見られてる。もしかして、下半身が‥‥‥‥)
瑞穂が勘違いな想像をして、肌をほんのり桜色に染め始めると
「きゃあ、かわいい。あの娘‥‥‥」
「おいおい、あれみてろよ」
「いててて‥‥‥」
なかには、瑞穂に声を掛けようとして、一緒に来ていた女性に耳を引っ張られたりする男性客も出てきた。
(うううう、やっっぱりまりや恨む)
周りの視線に曝されながら水の中に入るとプールの中央まで行き、時々立ち止まりながらゆっくりと縦に
一往復して飛び込み台の下で立ち止まり
(バッドとテーピングの外れてないうちにやめるかな)

315 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/17(日) 21:10:38 ID:QUyS4jjP
歩くというより、プールの底を軽くけりながらプールサイドの手すりに近づき
「それにしても、まりやはどこにいったのかしら?」
と、呟きながら手すりを掴んで体を引き上げ、そのまま元の場所に戻ると隣にホルダーネックで深紅のビ
キニを着たまりやが座っていた。
 瑞穂は、まりやの顔を叩くように髪の毛を振ると
「あーーー。ごめんなさい」
「瑞穂ちゃん。わ・ざ・と・でしょ?」
まりやのきつい言い方をかわすように感情を込めない声で
「あら?無理矢理誘った相手を”無視”して、遊ばれていた方に言われたくありませんわね。私の相手
をされるのがお嫌でしたら、最初からお一人で‥‥‥‥」
それだけ言うと、瑞穂はパレオを腰に手早く巻き付け、空いている別の場所を探し始めた。
(あちゃーーー。まじで瑞穂ちゃん怒ってるよ。男に戻ってのんびりしていたのに、引きずり回して女
装までさせたし、極めつけが‥‥‥‥ちょっと、うかれすぎたかな)
「あ、あの?」
「なにか、ご用がございますの?」
「え、えっと。なにか手伝えること無いかなっと思って」
硬い笑みを浮かべたまりやの問いかけに、目の笑っていない綺麗な笑みを浮かべ
「いいえ。”お忙しい”まりやさんのお手を煩わせるようなことなどございませんわ。お話はそれだけで
すのね。では、お忙しいまりやさんのお邪魔をしては、申し訳ありませんので場所を移らせて頂きますわ」
タオルを手に、まりやに形ばかり頭を下げると、その場を立ち去っていった。
 残されたまりやはタオルを頭からかぶって乱暴に髪の毛を拭きながら
(あーーーもう。瑞穂ちゃん切れちゃったわね。自業自得といっちゃえばそれまでなんだけど、つくづく
まずったわね)
ぼんやりプールの水面を眺めていたまりやの耳に 
「あ、あれ、喧嘩?」
「と、いうかナンパじゃないのか?」
と、いう声が聞こえてきた。一人の指さす方向を見ると背の高い女性がいた。
「瑞穂ちゃん?」
まりやの驚いたような声を聞いた女性が
「友達?なら、助けにいってあげなきゃ」
「で、でも、人違いかもしれないし」
「あーーもう。うじうじしてないで‥‥‥‥」

316 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/17(日) 21:11:19 ID:QUyS4jjP
動こうとしないまりやの腕を掴んで立ち上がらせ、戸惑っているまりやの背中を強く押して
「はい。いってらっしゃい」
その女性の気迫に押されてまりやは騒ぎの起こっている方に歩き出した。

 同じ頃。別のプールでは
空いている所を見つけた瑞穂が仰向けになり、タオルを丸めたものをまくら代わりにして目を閉じて
(ふうーーーなんか疲れた)
「ったく。まりやの癖にも困ったものよね。もう少し考えて行動してくれればいいのだけど‥‥‥‥無理
よね」
 不意にまぶたへの日差しが遮られ、目を細めシルエットを見ては興味なさそうに目を閉じる。
「ちょっと。それはないでしょ?」
いかにも軽そうな男の声に、瑞穂は左手の指先だけ動かし相手する意志のないことを表す。
「どうせ、暇なんでしょ?」
最初と違う声が問いかけてくる。瑞穂は興味なさそうに体を起こすと
「私、体を休めたいの。わかっていただける?」
「休むのなら、こんな暑いところじゃなくて、涼しいところでさ」
前の2つとは違う男の声。同じように卑しい笑みを浮かべてはいるが
(はあーーー)
瑞穂は立ち上がり、張り付いていた髪の毛と背中の間に手を入れ軽く首を振ると、にやにやしている男
たちから目を離さず、自分が動きやすい場所にゆっくり移動していった。
「私、一人でゆっくり休みたいの‥‥‥おわかり?」
男たちを一瞥すると、普段の瑞穂ではとても言わないような高飛車な口調で拒絶する。
 触ろうとして伸ばしてきた男の手を、手首のスナップを効かせて払いのけて
「はっきり言わないとおわかりにならないようですわね?‥‥‥‥あなた方のお相手する時間など持ち
合わせておりませんの」
そういうと、犬でも追い払うように手を動かす。男たちの耳にも失笑とも取れる声が、いくつも聞こえて
きた。
「くっ」
 瑞穂は体を捌くと、再び伸ばされた手首を左手で掴み、右手を肘の関節に当てると
「関節が砕けてもいいのかしら?」
目だけ笑っていない笑顔で、残りの2人に問いかける。

317 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/17(日) 21:12:08 ID:QUyS4jjP
(ったく。どうして、物わかりの悪いのかな)
 瑞穂は掴んでいた男の手を放すと、耳にピアスをした男の突き出してきた手首を掴んで、引き寄せるだ
けでその男はバランスを崩した。自分から間隔を詰め後頭部を手のひらで強く押すとそのままコンクリー
トの床に崩れ落ちた。
「このーーー」
中途半端に髪の毛を脱色した男の手を取ると、「はっ」という気合いと共に背中から床に落として
「言葉が駄目なら力づくですか‥‥‥なさけない」
腕のしびれのとれた男が伸ばしてきた手を軸に瑞穂は体の向きを変え、男の腕をねじり上げ
「女性を誘うなら、もっとスマートに御願いしたいものですわね」
力を込め
「暴れると関節が砕けますよ。ったく、なさけない」
 ようやく現れた警備員たちに
「この方たちに、無理なお誘いを受けて迷惑していますの。そうですわね」
「う、腕が折れる」
「私の質問に答えてくださらないのですか?」
徐々に力を入れて
「そ、そうだよ。一人で暇そうにしてたから、声を掛けただけ‥‥‥」
「”だけ”?正直に話して頂かないと、不幸な事になりますわね」
「相手にされなかったから、手を引っ張ろうとした。そうしたら‥‥‥」
瑞穂が、唖然と見ている警備員たちに
「で、私。いつまでお待ちしていればよろしいのかしら?」
問いかけると我に返ったように
「あっ、申し訳ありません」
警備員の一人に男を渡して、自分は被害者ということ主張する瑞穂
「なにも、私。このようなこと行いたくなかったのですよ。おわかり頂けます?」
(う、ううーーー。なにが哀しく男からナンパされなきゃいけないんだ)
「は、はあ」
「ゆっくり泳いで休もうとしたらこの方たちが、それはもうしつこく誘われるのですもの。同じ男性の
方から見てどう思われます。私。この方たちはっきりお断りしましたのに‥‥‥‥‥お断りしましたら、
次は力を使ってのお誘いですのよ。情けないと思われますわよね?‥‥‥」
一気に言うと警備員たちの顔を見て
「もしかしたら、私の日本語を解っていただけなかったのでしょうか?」

318 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/17(日) 21:13:37 ID:QUyS4jjP
一番年上の父親と同じぐらいと思われる警備員が
「いいえ。お嬢さんのお話されていることはよくわかります。私個人の意見ですが、力を使って誘われる
のはどうかと思いますよ」
「よかったですわ。やはり、力を使ってのお誘いはだめですわよね」
(ふうーーー。疲れる)
  周りの人の間すり抜け両手に飲み物を持ったまりやが
「瑞穂ちゃん。ごめんって‥‥‥」
倒れている男たちを見て、言葉を詰まらせた。
「お友達ですか?」
まりやがうなづくと、警備員の一人が瑞穂から聞いたことをまりやに話した。
「すみません。瑞穂ちゃん。いいところのお嬢さんで、純粋培養の女子校育ち。男の人に対して過剰反応
してしまうことが‥‥‥‥‥‥本人悪気はないんです。一緒に来てたんですけど、私が瑞穂ちゃんに少し
だけの約束で留守番頼んだんですけど、気が付いたら‥‥‥あわてて瑞穂ちゃんの所に帰ったんですけど、「私の相手をしたくないんでしょ」って怒って‥‥‥‥‥‥で、でも、普段はあそこまで怒ること見てな
いし‥‥‥‥‥‥」
瑞穂の父親と同じぐらいの警備員が取りなすように
「まあ、まあ、誰だって機嫌の悪いときはあるから、貴女も約束を破ったことは後で謝っておきなさい
よ。瑞穂さんも、年上の私の顔を立てると思って」
瑞穂は、承諾の印に軽く頭を下げると
「まりやさん。私も、短慮でしたわ。これからもお友達でいてくださいますわね?」
「う、うん。もちろん」
瑞穂は枕代わりにしていたタオルを手にすると「お騒がせいたしました」と、軽く頭を下げて
「まりやさん。イスのあるところで、飲み物をいただきながら、お話いたしましょうか」
そういうと、警備員たちの前から歩いていった。

 夕方。鏑木家のリビング
 プールから戻ってからも不機嫌な瑞穂にまりやは
「えっと。ごめんね。せっかく男に戻って寛いでいたのに、ちょっと‥‥‥じゃない。かなり、調子に乗
りすぎた」
「で‥‥‥どうしてくれる?人をさんざんおもちゃにしておいて」
素っ気ない瑞穂の問いかけに
「えっと、どうすれば許して貰えるのかな?」
「んーー。本当に悪いと思っている?」

319 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/17(日) 21:14:30 ID:QUyS4jjP
「うん。今回は、はしゃぎすぎたと思ってる」
しょんぼりとしたまりやに
「なら、一週間楓さんの下でメイドをやってもらおうかな?言っておくけど、まりやに拒否権は無いよ」
瑞穂が呼ぼうとするより早く楓が部屋に入ってきて
「そろそろ、お話がまとまる頃かと思いまして、お飲み物をお持ちいたしました」
瑞穂は、”みてたんですか?”という表情をすると
「一週間。まりやを楓さんの監督の下でメイドさせることにしたから、男のボクよりウエストが太いって
嘆いていたから、少し絞らせてあげようかと思ってね」
テーブルにアイスティーのグラスを置くと、悪戯っぽく瞳を輝かせて
「瑞穂さま。ただ今からと言うことでよろしいですね?」
「いいよ。まりやには拒否権はないから、しっかり監督してあげて」
楓はまりやの前に立つと
「まりやさま。少し、おふざけが過ぎたようですわね。ただいまより、まりやさまは、私の監督下に入っ
て頂きます。さぼろうなど”くれぐれも”お考えにならないでださいね。私も生活が、かかっております
から」
暗に、”まりやがさぼると自分の進退にかかわる”釘を刺し
「では、アイスティーをお飲みになりましたら、着替えて頂きます」
それから、一週間。まりやは楓にしごかれ続け、瑞穂を無理矢理買い物に誘うことは無くなった。

 そして、新学期。
葉の落ちている桜並木の通学路をゆっくり歩きながら、周りに歩いている生徒が多い処で、思い出したよ
うに瑞穂が
「そういえば、まりやさん。ダイエットなさったと、うかがったのですが?」
(瑞穂ちゃん。まだ根に持ってる?それに、通学途中のここで言う?)
瑞穂が話題を振ると
「えーー。まりやお姉さまがダイエット‥‥‥」
瑞穂の予想通り由佳里が大声を出し、奏もまりやの姿を見ながら
「あやや、まりやお姉さまダイエットなさったのですか?」
由佳里と、奏が、まりやを見て首をかしげる。その顔には”本当ですか?”書かれていた。
「ええ、私が伺ったところでは、1週間”だけ”とか」
瑞穂の話を聞いて”やっぱり”と顔に書いた由佳里に

320 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/17(日) 21:15:47 ID:QUyS4jjP
「由佳里。今、”やっぱり”って思ったでしょう」
(人の目がなければ、口を両方から引っ張るのに)
「まあ、まりやの自業自得なのですけどね。ちょっと、まりやの”おふざけ”が”少し”過ぎたので、罰
を与えることにしましたの」
由佳里が”うんうん”と頷くのを見て、由佳里の耳元で
「そこ。頷くところじゃないでしょ?」
まりやは、遠くを見るような目をして
「容赦のない一週間でしたわ。おかげで、”一時的に”ウエストは細くなりましたけど‥‥‥リバウンド
が‥‥‥リバウンドが‥‥‥‥」
瑞穂は、呆れたように長く息を吐くと
「それは、まりやの節制不足ではないかと思いますよ」
由佳里と奏は、顔を見合わせると”間食は控えることにしよう”と声に出さずに呟いていた。

 
 翌日。
教室移動で廊下を歩いていると、「おねえさま。ごきげんよう」と挨拶をして通り過ぎた生徒の持ってい
た荷物の中から、角形の封筒が瑞穂の目の前に落ちてきた。急いでいたのか、瑞穂が声を掛ける間もなく
その生徒の姿は見えなくなった。拾い上げた封筒を自分の荷物に重ねて教室に戻ると
「あら、瑞穂さん。その封筒はどうなさいまして?」
「ええ、落とし物なのですが、声を掛ける前に落とし主が見えなくなりまして‥‥‥時間もありませんで
したので」
紫苑問いかけに瑞穂が困ったように答えると
「たぶん。ブロマイド」
突然話しかけてきた圭に
「圭さん。いきなりなにを」
そばにいた美智子に目だけで通訳を求めると
「瑞穂さん。夏休み中にレジャーランドのプールに行かれましたね。その時、水着姿の写真が下級生の
間でこっそり流れているそうです」
瑞穂が、封を開けると”パレオを巻いている姿”、”水着だけの姿”、”瑞穂がプールから出てくる後ろ
姿”の3枚が入っていた。
 写真を横から見ていた紫苑は笑みを浮かべて

321 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/17(日) 21:16:29 ID:QUyS4jjP
「瑞穂さん。本当にプロポーションがよろしいですわね。私も一組”ぜひ”購入したいものですわね」
(紫苑さん。その笑顔。あくまの笑みですって、正体を知っているくせに)
美智子は、取りなすように瑞穂に
「ま、まあ、これも瑞穂さんの人気の高さの象徴かと思いますよ」

                 (プロポーションがいいだって)
                 (水着姿の写真)
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;      ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;        ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;         ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;     _,.'⌒  ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;    '´  `ヽ  ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;   . /  j ))ソ    ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;    / / / /ノ      ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;   ノノノノj{_)       ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;   ´θ^θン)u        ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
             (人気の象徴)
               
「そこ‥‥‥‥落ち込まない‥‥OK?」
(圭さん。無理ですって)
瑞穂の正体を知っている紫苑は
「広がらないうちに、生徒会から警告をして頂くしかありませんわね」
そう瑞穂にアドバイスをした。

生徒会からの警告が出た後、瑞穂の水着写真は、今まで以上に”貴重品扱い”されるようになっていった。

322 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/17(日) 21:19:09 ID:QUyS4jjP
ゲーム中に夏休みネタがないので、書いてみました。

瑞穂ちゃんは、ワンピースにしないと”いろいろ”不都合がおきそうなので
また、精進して、戻ってきます。

323 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/17(日) 21:22:01 ID:ZivLoyzQ
|・∀・)

324 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/17(日) 21:51:26 ID:t8d1onWE
   |∀・) 
   |⊂
   |

325 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/17(日) 23:46:48 ID:eoCL/bS2
久々に書いてみたので、投稿してみる
ttp://cute.to/~hokuto/caramelkeijiban/story_bbs?file=20050417233940

ネタがネタだけに、人を選びそうな感じですが…
宜しければ、感想とかお願いしまーす

326 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/18(月) 00:07:31 ID:5NVUuAF5
いまんとこオチが見えないからアレだけど、たった2回似た人を
見かけたくらいでちょいと大げさに騒ぎすぎな気がしなくもない。

あと重箱の隅をつつくと、夜に瑞穂を見たという話を奏が
聞いたのが昨日なら、それは一昨日以前の出来事と思われ。

327 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/18(月) 01:34:30 ID:oo8TH4V5
うーん、惜しい……かなぁ。ちょっと文章が読みづらいです。
ネタは悪くないんだけど。

たとえば
「昨日、演劇部の部員に聞いたのですけど、夜の街中で、お姉さまを見たと云っていたのですよ」

の部分を

「昨日、演劇部の部員に聞いたのですけど、夜の街中でお姉さまを見たそうなのですよ」

もしくは

「昨日、『夜の街中でお姉さまを見た』という話を演劇部の部員から聞いたのですよ」
「昨日、演劇部の人が『夜の街中で、お姉さまを見た』と云っていたのですよ」

のようにすればすっきりしますよね。
「部員から聞く」と「云っていた」の部分で、意味がかぶっているんです。
こういうところを見直せば、ぐっと良くなると思いますよ。

がんばれ。

328 名前:初代スレの45 sage 2005/04/18(月) 02:27:53 ID:7OUSL0ah
みなさんご感想ありがとうございます。

>>309,310
えろに関しては、私が言うのもなんですけれど、
えろそのものを書く、というよりも、当人たちの絆とか想いとかを書く、というふうに意識して書かれるといいのではと思います。

>>311,312
貴子さんの性欲に関してですが(ぉ
たぶん、怒り暴れたことにより気分がすっきりして解消しちゃったのかとw

当初はちょこっと瑞穂ちゃんに慰めてもらうっていうのも考えたんですが、
まりやは絶対そういうの許さないでしょうし、何より貴子さんが終わった後罪悪感やら自己嫌悪やらに深く陥ってしまいそうなので・・・
まりやに慰めてもらう・・・それも考えたんですがなんかラビを彷彿とさせます・・・w でもまあ瑞穂ちゃんがいろいろ複雑でしょうからw

まあそんな考慮もあって、無難なオチに。
そのかわり、まあ「埋め合わせ」を思いつきましたので超気長にお待ちを。
密接に繋がりがある話にはしないので、単体でも楽しめるものにしますので・・・



>>313
瑞穂ちゃんの女物の水着姿・・・ドキドキ・・・
でも終始お怒りモードだったのがちょっと残念・・・

>>325
続きが気になります・・・楽しみにしてます!

329 名前:313 sage 2005/04/18(月) 02:58:53 ID:6piHU6sQ
>>328
感想ありがとうございます

>でも終始お怒りモードだったのがちょっと残念・・・
最初に考えていたのは、下級生(オリキャラ)が、絡まれているのを助けるというだったのですが、
前スレでも、オリキャラでスレの雰囲気が、悪くなりましたので、あの形にしてみました。

330 名前:325 sage 2005/04/18(月) 07:53:49 ID:kksOkv7W
感想どもーっす

>>326
まあ2回見たくらいで大騒ぎにしすぎでしたかね…
昨日じゃなくて、一昨日でしたな_| ̄|○

>>327
なるほどなぁ…自分でも書いてて固い感じがしたけど、こう出てきてしまったか…
その辺りを次回は注意して書いてみますわー

331 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/18(月) 11:24:07 ID:e8sexAFI
>>330
確かに、2つの証言だけでは、まりやが面白がって調査しようと言いだすのはあるかもしれんが、
瑞穂ちゃんが、それに乗るとは思えないですね。
例えば、圭さん、美智子さんとかと、
「瑞穂ちん………昨日の夜………街に出た?」
「いえ、夕べは、ずっと寮にいましたよ」
「そうですか、やっぱり、圭さんの見間違いじゃないんですか?」
「………いや………でも、あれは確かに………」
とかの会話でも入ってれば、まだ…

あと、瑞穂ちゃんが、3人一緒でも女の子だけを、夜の街に出させるとも思えないかな?
むしろ、瑞穂ちゃんに黙って、調査とかの方が自然かな?

それ以前に、10月革命と学園祭の間の話だとすると、まりやの様子がおかしい時期じゃなかったけ?

332 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/18(月) 11:32:46 ID:e8sexAFI
ぐはっ
なんちゅうIDだ
SEX、しかも、AF…

333 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/18(月) 11:43:28 ID:5NVUuAF5
>>332
しかも頭が「いーわ」と読めるw

334 名前:325 sage 2005/04/18(月) 12:41:29 ID:kksOkv7W
>>331
もうちょい、延ばしてから捜査にはいるべきでしたな…

>それ以前に、10月革命と学園祭の間の話だとすると、まりやの様子がおかしい時期じゃなかったけ?
…ソウイヤソウダッタ _| ̄|○|||||||||


思い切って書き直すか…?

335 名前:325 sage 2005/04/18(月) 12:46:27 ID:kksOkv7W
思いっきり見逃してるし…連投ごめん

>>328
どもーっす。
まあ、上記の通り(?)矛盾満載ですが、がんがっていこうと思います

336 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/18(月) 12:50:23 ID:JgtzxmUE
>>334
や、まぁ重箱の隅というものは、ひとつ気になると他にも色々気になる部分が見えてきてしまうものだし、
あまりお気になさらずに。


プールの一件で、紫苑さんは瑞穂に超そっくりな双子の妹がいると信じてるんですよね、そういえば。

337 名前:初代269 sage 2005/04/18(月) 14:09:45 ID:5hBfLVqH
>>職人諸氏
乙でした。
投下数があまりに多くて、アンカーまとめてしまってすいません。
週末になると投下が増えて嬉しい限りです。

さて、『落ち葉の軌跡、雪の降誕祭』[Another Ver.] vol.2 投下します。

338 名前:初代269 sage 2005/04/18(月) 14:10:18 ID:5hBfLVqH
 「いやぁ〜〜。もうクリスマス一色だね〜!」
 高蔵院駅前の繁華街に差し掛かったところでまりやが云った。
 「ふわぁぁ〜〜!凄いのですよ〜」
 奏ちゃんが目を丸くして感嘆の声を上げる。
 「…これは……凄いわね…」
 駅前大通りの街路樹には木の種類を問わず電飾が施され―今は昼間な
ので灯は灯ってはいないが―商店の看板や置物もクリスマスを意識した
物になっている。賑やかなのは良いんだけど……
……お蕎麦屋さんの狸の置物にまでサンタの格好させるかな?普通……
そんな街の様子に思わず呆気に取られて足が止まった僕たち―僕とま
りやと奏ちゃん―を見て、
 「?…もしかして、お姉さま方は街に出るのは久しぶりなのですか?」
不思議そうな顔をした貴子さんが云った。
 「え、ええ。……私は2ヶ月振り位ですけど………」
 視線を眼前に広がる街の様子に固定したまま僕は答えた。
 「奏も駅前にはあまり……」
 同じく呆然とした様子で答える奏ちゃん。
 「…あたしも久しぶり。……1ヶ月ちょっと振りかな……?」
 きょろきょろと視線を動かしながら云うまりや。
 「ああ、それで………」
 きょとん、とした感じで僕たちを見ていた紫苑さんが、合点がいった
のか、ぽんっと軽く手を打ち云った。
 「私は毎日、バスから見てますから違和感…というか、こんな街の様
子を見ても何とも思いませんが、瑞穂さんたちは今日、初めて目に為
さったのですね…ふふ、驚かれるのも無理は無いかもしれませんわね」
 楽しそうに笑いながら云う紫苑さん。
 「そうですね。私も毎日この駅を利用していますから……12月の頭
 辺りからこういった装飾が施されているんですよ……今年のは去年と
 比べてちょっと…いえ、かなりやり過ぎではないか…と思いますが…」
 苦笑を浮かべて云う貴子さん。

339 名前:初代269 sage 2005/04/18(月) 14:10:56 ID:5hBfLVqH
 「……って、お姉さまや周防院さんはともかく、まりやさんは昨年も
 見ているのではないのですか…?何をそんなに………」
 驚いているのか、とまりやに問う貴子さん。
 「あたし?…ああ、いや、実は去年も一昨年もクリスマスの時期に街
中に出て来なかったんだよね。…だから、今日初めて見た」
そっぽ向いて、ぽりぽりと鼻の頭を掻きながら云うまりや。
 「…まりやさんが……?」
 さも意外そうに呟く紫苑さん。
 …確かに、まりやがクリスマスとかのイベント事に出掛けなかったな
んて意外だ……
 「…まりやお姉さま……風邪でも引いていらっしゃったのですか?」
 奏ちゃんも驚いた様に目を大きく見開いてまりやに云う。
 「…そんなに意外?あたしが街に出なかったことが……」
 眉を顰めながら渋い顔をして云うまりや。
 「…うん。意外っていうか……その………」
 言い澱む僕に次いで、
 「まりやさんらしく無い…という気がしますね……」
 紫苑さんが云った。
 「まりやお姉さまはそういったイベント事がお好きだと思っていまし
 た……」
 さらに奏ちゃんが続けた。
 「……何故?…と聞いても宜しいですか…?」
 真剣な面持ちでまりやに問う貴子さん。
 「……あんた、一人者の女がクリスマスの街中に居て楽しめると思う?」
 そんなこともわからないの?と、眉間を軽く指で押さえながら云うまりや。
 「……なるほど…」
 まりやの言葉に納得する四人。
…カップルが溢れる街を一人でうろつくのは流石に……辛い…かな?
 「ま、そんなわけで今日初めてこの光景を目にしたわけよ」
 うんうんと頷いて、したり顔で云うまりや。
 ……なんでちょっと得意そうなんだろう………?

340 名前:初代269 sage 2005/04/18(月) 14:11:40 ID:5hBfLVqH
 「…成る程、今日が初めてな理由は良くわかりました……が…」
 腕を組んで目を閉じた状態で貴子さんが云う。
 「?」
 まだ何かあるのか?と眉を顰めるまりや。
 貴子さんはそんなまりやにビシッ!と指を突く付け、
 「では何故、今年は街に出ようと思い立ったのです?!」
 犯人を追い詰めた私立探偵のように云った。
 「……はぁ?」
 指を突き付けられて一瞬たじろいだまりやであったが、貴子さんの言
葉の真意を掴みかねて間の抜けた声を上げる。
 「で、ですから…何故今日は街に出掛ける気になったのかと……」
 自分で思っていたのとまるっきり違う反応を見せられてうろたえなが
らも言葉を紡ぐ貴子さん。
 「まりやさんは一人だけ…とか、女だけでクリスマスの街中に出るの
 が嫌で昨年もその前も出掛けなかったのでしょう……?」
 「それは…」
 まりやが何かを云い掛け……一瞬、ちらりとこちらに視線を送った。
 …え?…ぼ、僕……?
 「…最後の年くらい皆で賑やかに過ごすクリスマスも良いかな〜って
思っただけよ」
 普段通りの軽い口調でまりやが云う。
 「…そうですか」
 元々この質問に意味などなかったのか、あっさりと納得する貴子さん。
 …僕としてはさっきのまりやの視線が気になるけど……まさか………ね…
などと考え込んでいると、奏ちゃんが遠慮がちな声を上げた。
「……あの〜……お姉さま…?」
 「…なあに?」
 「いつまでもここに居ても仕方がありませんし、そろそろ進んだほう
 が……」
 確かに奏ちゃんの云う通りここにいつまでも居ても仕方がない。
 「じゃあ、そろそろ行きましょうか……」

341 名前:初代269 sage 2005/04/18(月) 14:13:11 ID:5hBfLVqH
 奏ちゃんの言葉を受けて僕たちは歩き出す。
 街を流れるクリスマスソングを聞きながら歩いていると、
 「あ!」
 突然まりやが走り出した。
 「ど、どうしたのですか?」
 奏ちゃんが驚きの声を上げる。
 「さ、さぁ?まりやの行動はちょっと……」
 理解出来ないことが多いから…と、肩を竦めて僕は答える。
 「どうやらアクセサリーのお店に向かって行ったようですわね…」
 黙ってまりやの行く先を見ていた紫苑さんが云った。
 「…アクセサリーですか…?」
 アクセサリーという単語に興味を持ったのか、貴子さんがまりやのいる
方を見ながら云う。そんな貴子さんの様子を見て
 「…まりやだけ置いてくわけにもいかないですし、私たちも行ってみま
 すか?」
 苦笑交じりに僕は提案する。
 「…そうですわね。お洒落にはうるさいまりやさんが興味を持ったアク
 セサリー……どんなものなのか、興味が湧いてきましたわ」
 紫苑さんが微笑みながら云うと、
 「奏も見てみたいのですよ〜」
 奏ちゃんが追従する。
 「では、行きましょう。まりやが飽きて違うところに行ってしまう前に…」
 「まあ……お姉さまったら…まりやさんが聞いたら怒りますわ。…ふふ、
 実際にどこかに行ってしまう可能性の高い人ですけど……」
 ころころと笑いながら云う貴子さん。こういう姿を見ると初めて逢ったと
きの硬い印象と違っていて、なんと云うか、可愛らしい感じがするな……
 「それでは、参りましょうか…糸の切れた凧さんがどこかに行ってしまう
 前に……」
 ねっ、とウインクしながら茶目っ気たっぷりに云う紫苑さん。
 「あはは、そうですね。行きましょう」
 僕たちはまりやのいるお店に向かって歩き出した…

342 名前:初代269 sage 2005/04/18(月) 14:14:51 ID:5hBfLVqH
 「あ!ちょっと見て見て瑞穂ちゃん!!」
 お店のショーウィンドウにディスプレイされたアクセサリーを熱心に
見ていたまりやだったが、僕たちが近付いて来たのを見て云った。
 「ん…なあに?」
 まりやが指差す先を見る。
 「まぁ…これは……銀…かしら…?」
 白い光沢を放つ銀色のアクセサリー。十字架を模したネックレスが置か
れていた。…そんなに珍しいものでもないと思うんだけど……
 「あら?まぁ…素敵なデザインですわね」
 ネックレスを見た紫苑さんが云う。
 「本当にあなたはこういったもののセンスは良いですね…」
 素直ではない言い回しではあるが貴子さんも良いデザインだと思ったら
しい。
 「はわ〜。素敵なのですよ〜〜。神秘的な感じがするのです」
 奏ちゃんまで顔を輝かせて云う。
 ……女の子から見ると良い物に見えるのかな…?
 僕には他の物との違いがわからない。
 「やっぱり身に付けるなら金よりも銀だよね」
 皆に賛同されて上機嫌なまりやが云う。
 「?……なんで?」
 値段的には金の方が高値だし、稀少なのに…
 「金ってさ、なんというか…下品な感じがするんだよね」
 「…そうですね、確かに。少なくとも上品…とは思えませんね…」
 …珍しくまりやと貴子さんの意見が一致している……
 「お年を召した方ですとか、男性ならばともかく、若い女性にはそぐわ
 ない印象がありますわね。奏ちゃんが云っていたように銀にはどこか神
 秘的な感じを受けますが、金からは危ない…と云うか嫌な印象を受けます」
 「危ない…ですか…?」
 そうなのかな…?
 「ええ、古来より銀には魔除けの効果があると信じられ、金は災いをもた
 らすと云われています」

343 名前:初代269 sage 2005/04/18(月) 14:16:04 ID:5hBfLVqH
 「災い…」
 銀が魔除けとして信じられていたのは知っていたが、金については初め
て聞いた。
 「わ、災いって…どうなってしまうのですか〜?」
 不安そうに紫苑さんの顔を覗き込む奏ちゃん。
 「ふふふ、驚かせてしまったかしら。ごめんなさいね。云い方が悪かっ
 たみたいね。要するに金は魅力的過ぎて、それに固執して身を滅ぼす例
 がたくさんあった…ということなのよ。イソップ寓話のミダス王みたい
 に……ね…?」
 「…ミダス王…ですか?」
 奏ちゃんはイソップ寓話には詳しくないのだろう、鸚鵡返しに尋ねる。
 「ああ、それは確か『王様の耳はロバの耳――』というお話の方ですわ」
 貴子さんが奏ちゃんに云う。
 「あ、そのお話なら奏も知っているのですよ〜」
 にっこりと微笑んで云う奏ちゃん。
 「…でも、なんでその王様が身を滅ぼすのよ?」
 まりやも詳しいことは知らないのか、疑問を口にする。
 「それは…」
 僕が説明しようとしたところ、
 「太陽神アポロンはご存知ですか?」
 紫苑さんが云う。…ここは任せよう……
 「あ、はい…名前くらいは知っています」
 そうですか、と頷くと、
 「…件のミダス王はその太陽神アポロンにある力を授けられました。
 …それは触れる物全てを金に変えてしまうというものでした。ミダス王
 は地獄の幸せを掴まされてしまったのです…」
 と紫苑さんは語った。
 「地獄の…幸せ…?」
 相反する単語の羅列に首を捻るまりや。

344 名前:初代269 sage 2005/04/18(月) 14:17:20 ID:5hBfLVqH
 「太陽神アポロンの授けた力は確かにミダス王を豊かにしました。
 なにせ路傍の石ですら金にしてしまうのですから…」
 「なら、どうして地獄…なのですか?」
 何もしなくとも裕福な暮らしが出来るのに、と不思議そうな奏ちゃん。
 「ふふ、云ったでしょう?奏ちゃん。触るもの全てを金にしてしまうの
 ですよ?…誰にも触れられない。近づけない。…そんな幸せってあると
 思いますか…?」
 諭すように語る紫苑さん。
 紫苑さんの言葉にぶるぶると首を横に振る奏ちゃん。
 ……そんな生活は例えどんなに裕福でも嫌だな……でも…確か……?
 「実際にミダス王は誤って最愛の娘に触れてしまい、その娘は金になっ
 てしまった……という愚かで救いようの無いお話なのです。欲に目が眩
 むと不幸が待っている……」
 …という教訓みたいなものですわね、と言葉を結ぶ紫苑さん。
 「ふーん…そんな話だったんだ」
 感心したように呟くまりや。
 「でも、なんで太陽神がそんな力を授けるのかな…?」
 「?…どう云う意味…?」
 「だって、金、って鉱石でしょ?山の神とかならわかるけど…」
 なんで太陽の神様が?と続けるまりや。
 「…それは金が『地中の太陽』と呼ばれていたからですわ」
 まりやの問いに貴子さんが答える。
 「ああ、だから太陽神ってなわけ……」
 納得したまりやがしきりに頷く。
 「なるほどなのですよ〜〜。…それにしても紫苑お姉さまも会長さんも
 お詳しいのでびっくりしたのです」
 にこやかな笑顔をした奏ちゃんが二人を見上げて云う。
 「あら…たまたま知っているだけで、大した事ではありませんよ…?」
 「私も以前読んだ本に書いてあったのを覚えていただけですわ」
 知っているということに対して、奏ちゃんは素直に感心しているのに………
 そんなに謙遜しなくても良いと思うけど…ねぇ…?

345 名前:初代269 sage 2005/04/18(月) 14:37:07 ID:5hBfLVqH
 「……それで…そのネックレス、買うの?まりや…」
 「え?…うーん……どうしよっかなぁ〜?」
 話の区切りが付いたところでまりやに問うが、煮え切らない返事が返っ
てきた。
 「まりやさんにはとても似合うのでは…と思いますが……」
 「そうなのですよ〜。まりやお姉さまにぴったりだと思うのですよ〜」
 紫苑さんと奏ちゃんが口々に云う。
 「品のある良い物ですわ」
 貴子さんも二人の意見に同意のようだ。…はっきりとは云わないが……
 「う〜ん…」
 再びネックレスに視線を落とし腕を組んで考え始めるまりや。
 「!…そうだ!!」
 しばらく考え込んでいたまりやだが、ぽんっ、と手を打って振り返る。
 「瑞穂ちゃん!あたしに買ってよ、これ」
 「……は?」
 思いも寄らぬ言葉に、思わず目が点になる。
 …な、なんで僕がまりやに買うの……?
 「クリスマスプレゼントよ…ねっ?」
 いや、拝まれても……
 「?…クリスマスプレゼントをお友達から頂くのですか?」
 小首を傾げて不思議そうに云う紫苑さん。
 「え?…可笑しいですか?」
 紫苑さんの意外な言葉にまりやが応える。
 「だって…クリスマスプレゼントはサンタさんから頂くものなのではな
 いのですか……?」
 「「「「………え?!」」」」
 紫苑さんの言葉に紫苑さんを除く全員が驚きの声を上げる。
 「あら、皆さんは違うのですか?」
 不思議そうに尋ねる紫苑さん。
 「え〜っと……」
 ど、どうしよう…
 周囲を見ても皆、一様に対処に困った風である。

346 名前:初代269 sage 2005/04/18(月) 14:38:30 ID:5hBfLVqH
 困惑した僕たちの姿を見て何か勘違いをした紫苑さんが云い出した。
 「私ばかりがお願いするから、皆さんのところに行けないのでしょうか…?
 …どうしましょう……私、今年もサンタさんにお願いしてしまいました。
 新しいマフラーを下さいって……ふふふっ」
 夢見る少女の顔で、少し舌を出してコツンと右手で頭を叩く紫苑さん。
 「「「「かっ…!!」」」」
 四人が揃って声を上げる。
 「か…?」
 紫苑さんが鸚鵡返しに声を返す。
 …云えない。云えないよ…紫苑さんに『可愛い』なんてとても……
 「か、奏もマフラー欲しいなぁ〜〜なんて……」
 慌てて言い繕う奏ちゃん。
 「そ、そうね〜。奏ちゃん、マフラーとか似合いそうだもんね…」
 ――奏ちゃんナイス!!――とばかりに親指を立てて云うまりや。
 「ふふふっ…そうね。奏ちゃんは可愛いから、どんなものでも良く似合
 うと思いますわ」
 奏ちゃんの頭を撫でながら云う紫苑さん。
 …ふぅ……なんとか誤魔化せたみたいだ………
 (…それにしても……)
 紫苑さんが未だにサンタクロースを信じていたとは……部屋に靴下を用
 意して待っていたりするのかな?
 …想像すると、声には出せないけどやっぱり…可愛い……
 紫苑さんの意外―のようなそうでもないような―な一面を見てしまった。

 …ちょっと嬉しかったのは…内緒です……

 「なにニヤニヤしてるのかな〜?瑞穂ちゃん…?」
 「え?…いや…あの……その……」

 
 つづく

347 名前:初代269 sage 2005/04/18(月) 14:40:24 ID:5hBfLVqH
投下終了です。

……楓さん…黒髪だって信じてたのに………orz

…戯言です。気にしないで下さい……

348 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/18(月) 14:57:38 ID:0Z/MKCam
GJ!
楓さんは漏れも黒髪、ストレート、長くてもセミロングまでと妄想してました。orz

349 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/18(月) 15:42:43 ID:iOiUwkhO
      ,ィ^i^i^y
     ,《y´ ̄`ヾ
    ノ i((从从))
    ( ((ゝ´ーノ) ) < 何か仰いまして?
    ) くゞ(Å)フ>
      / {UU}ヽ
       `~じテ~´

350 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/18(月) 16:30:49 ID:I55Aa9Db
幸穂他界の後、瑞穂がこの楓に育てられていたという件について(鼻血

351 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/18(月) 16:33:50 ID:J0u55ZYs
経験がないわりに妙に手馴れてたあたり、やっぱ閨の作法やらを仕込まれてたんだろうか

352 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/18(月) 16:41:18 ID:2XFTuWVX
宮中には新枕という制度があった
華族の流れを汲む鏑木家にも
同じようなしきたりがあってもおかしくない

353 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/18(月) 16:55:42 ID:GP6LGliu
女性陣は(アナルを除いて)全員初めてという描写があったが、瑞穂にはその描
写は無く、その手馴れた様子からも経験済み(しかも経験豊富)であることは明
らか。

開成時代に女性との付き合いも無さそうだし、そうなると必然的に初めて〜転校
までの相手は一人しか居ない・・・一人しか居ない・・・

      ,ィ^i^i^y
     ,《y´ ̄`ヾ
    ノ i((从从))
    ( ((ゝ´ーノ) ) < 瑞穂さんのことなら全て存じ上げておりますわ
    ) くゞ(Å)フ>
      / {UU}ヽ
       `~じテ~´

354 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/18(月) 17:10:32 ID:DB/j0Vem
エロの君にキスされたときは初めてって言ってなかったっけ?
初めてだったんだよね・・・そうだと言ってよ!瑞穂お姉さまぁーーっ!

355 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/18(月) 17:36:08 ID:SHSKZE90
嘘だと言ってよエホバー!

356 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/18(月) 18:07:23 ID:JgtzxmUE
童貞じゃなくても、後ろが処女ならそれでいいや、瑞穂ちゃんは

357 名前:3代目226 sage 2005/04/18(月) 18:42:18 ID:0mAWO6Uc
>>347-348
激しく同意。ちょっとだけorz

358 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/18(月) 22:44:14 ID:3b4NJdlw
>>355
小僧から石を取り戻せー

359 名前:お姉さまと一緒のなかのひと sage 2005/04/19(火) 00:30:42 ID:EVp26lV5
絡み合うは茨

1
中学のとき、母の母校になる恵泉にわたしは入った。
小学校と違うこと、それは単純。
教師、職員を除けば男がいないことだった。
共学じゃない女だらけの学校は最初は新鮮な感じではあったが
慣れてくるとやはり同年代の男の子というものが恋しくなる。
周りがおっとりとして抑揚の少ないお嬢様だらけですぐ飽きてしまう。
がさつな男は鬱陶しいとは思っていたが、今となっては
その荒々しさも懐かしく思うのである。

そんな飽き飽きしていた女だらけの学校でのある日、放課後の
教室に一人たたずんでいると同じクラスの女の子がやってきた。
「小鳥遊圭さん」
「貴女は…確か美智子さん?」
「そうです、高根美智子ですわ」
高根美智子。クラスの取次ぎを買ってでる内部進学の子だ。
「名前と顔がまだ一致しなくて…ごめんなさい」
「編入して間がないですもの。お気になさらずに」
「それで、何か御用ですか?」
「…私とお友達になりませんか?」

360 名前:お姉さまと一緒のなかのひと sage 2005/04/19(火) 00:33:53 ID:EVp26lV5
2
「こんな私でよろしいの?」
「あら、こんなだなんて。ご存知ありませんの?編入組の中でも貴女は有名なんですよ」
「?」
「何事にも動じない、物静かで大人を感じさせる魅力ある女性だと評判ですわ」
「中学生に"魅力ある女性"も何もないのではないかしら。悪い気はしないけど」
そう言われて満更でもないのは正直なところだ。
「"魅力ある"は私が勝手に付け加えましたが」
美智子はにこやかに答える。
「お褒めに預かり、光栄ね。美智子さん」
「ありがとうございます」
「私も貴女について聞いたことがあるわ」
「何でしょう?」
「クラスの受付嬢を学年で常に取り仕切り、生徒の情報の殆どを握っているそうじゃない。
貴女を敵に回せば、学校に居ることも覚束なくなるそうね」
「それはお褒めの言葉と受け取ってよろしいのかしら」
にこやかな表情は崩さないが私に向ける視線は蛙を睨む蛇のようだ。
「一筋縄ではいかない子は嫌いじゃないわ」
「あら、ここは貴女にとって退屈な子が多いのですか?」
「何といってもお嬢様学校だから。大人し過ぎる。はっきり言って最上級生でも
一睨みで泣かせる自信があるわ」
私は美智子に視線からプレッシャーを与える。
「なるほど。貴女に話しかけた上級生が次の日から一週間も学校に
来なかったという話は本当だったのですね」
美智子は当たり前のように私の視線を簡単に受け流して平然と話を続ける。
「ああ。しつこいから視線に敵意を含めただけなんだけどその方、石のように動かなくなっちゃったわ」

361 名前:お姉さまと一緒のなかのひと sage 2005/04/19(火) 00:36:38 ID:EVp26lV5
3
「まぁ、流石です。私が見込んだだけのことがあります」
「見込んだって…貴女、何を」
美智子は私の首に腕を回した。
「私はわがままな女ですの。自分は普通でありたいのに周りまで普通なのは許せない。
そんな周りの普通の中に現れた圭さんは刺激そのもの」
「美智子さん、まるで愛の告白のようね」
「あら、そう思われましたか?」
惚けているが美智子は私を熱い視線で見つめる。
「口説いても私はそんな趣味を持ち合わせてないの」
「私は圭さん、貴女と"お友達"になりたいだけ」
「ふふっ、まぁいいわ。これも面白いわね。私にここまで物怖じしないのは
あんたが始めてよ。気に入ったわ。いいでしょう、お友達なら…」
「圭さん、うれしい」
美智子は不意に私と唇を合わせた。
「こら、やめなさい」
「あら、キスは親愛の挨拶ですよ」
「唇へは恋愛でしょ」
それから美智子との関係が始まる。
思えばあのときから、私は美智子に魅入られたのかもしれない。

とりあえずおしまい。

362 名前:124 sage 2005/04/19(火) 00:53:10 ID:kDlq7F6d
>>361
GJ

だが、ヤベ、今書いてるのと被るかも…
>>209で書いたやつの本編が、今、丁度この辺のところを書いてるところです。
あまりに鬱で、美智子さん真っ黒になり過ぎたんで、投稿掲示板の方に投下するつもりだけど。

あと、ここに投下用に再構成して、コメディに作り変えたのも、書いてる。

363 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/19(火) 00:56:51 ID:VtGAHNhf
>>361

わぁ、わぁ……もうちょっとだけ続きが読みたい。
圭さんがめちゃくちゃにされるところ、見てみたい。

良き仕事でございました。おつかれさまです。

364 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/19(火) 19:46:13 ID:5VKmsixs
どうして、美智子はブラックになるんだろうなw

365 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/19(火) 19:57:00 ID:f638h8FM
ホワイトにはなれないから

366 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/19(火) 20:19:52 ID:Fuu6c+v3
一瞬ふたりは〜とか頭の中に浮かんだが、あのアニメ見たこと無いのに何で無意識に刷り込まれてるんだろorz

367 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/19(火) 20:24:28 ID:hdFZjTuW
きっと仮面ライダー見てるからだな。

368 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/19(火) 20:26:42 ID:Fuu6c+v3
日曜朝は寝てるよヽ(`Д´)ノ
きっとよく行く絵師のサイトにゴーストの並列化をさせられてるんだろうorz

369 名前:124 sage 2005/04/19(火) 22:03:03 ID:8Uvqudoe
し、しまった。
圭さん、高等部?から入学と、勘違いしてた………
orz
上のお姉さまと一緒のなかのひと氏のを読んで気付いて、確認したら、
恵泉には、中等部のときに、転校してきたのね……
プロットを修正して、少し書き直さなくちゃだ。
でも、中等部のいつとは記述無かったから、3年の後半に転校してきたことにしよう。
おまけシナリオとか、その他のシーンで矛盾点も幾つか気付いてしまった……
orz

370 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/19(火) 22:28:50 ID:VtGAHNhf
いちいち書かんでいい

371 名前:名無しさん@ピンキー 2005/04/19(火) 22:53:03 ID:Yl0CvPkY
外部編入組って記述が無かったっけ?だから転校じゃなくて、中学の最初から恵泉
って事だと思うけど。

ブラック美智子とまりやは幼等部からエスカレータ、圭は中学から、奏とゆかりん
は高等部からが正しいと思う。(そういや紫苑様はいつからなんだろう)

372 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/19(火) 22:54:57 ID:H4H0DAP2
貴子とまりやの子供の頃の話。まあ、ギャグだから・・・(←言い訳)ネタが思いついたら、シリーズで書くかも・・・思いつかなきゃ書けない。

たかこちゃんとまりやちゃん
卒業して少し経ったある日の昼下がり。私はいつものように瑞穂さんのお宅で自堕落、もとい、有意義な会話を楽しんでいた。
鏑木家の桜も満開になったので、今日は気分を変えて、庭においてあるテーブルでアフタヌーンティ。
「そろそろ・・・ですかね」
「そろそろ・・・ですわね」
3つ目のグラスにアイスティを注ぎ込みながら、お互いの顔を見合う。春休みで昼まで惰眠をむさぼった方が、そろそろ鏑木家にやってくる時間帯。
「こんちゃ〜・・・あっ、今日は庭でお茶してるんだ?」
能天気な声が桜の舞う庭に響く。やっぱり来ましたわね。
「最近、お茶を淹れると必ず来るね」
3つ目のグラスの前にまりやさんが座るのを見て、瑞穂さんが軽く微笑んだ。
「ここの桜も満開ねぇ〜」
テーブルに座ったまりやさんが、今を盛りに咲く桜を見上げながらまぶしそうにつぶやいた。
「貴子に始めてあったのも、こんな風に桜が満開だったわね・・・」
「幼等部の入学式?」
興味があるのか、瑞穂さんが身体を少し乗り出してきた。
「そうそう、恵泉の入学式の日」
「その頃の貴子さんって、どんな感じだったんですか?」
「そうね・・・変な奴だったわよ。あの頃から」
げほっ!飲んでいたアイスティが気管に入って、思いっきりむせてしまった。
「そっそれはこちらの台詞ですわ!」

「そうですわね・・・色々と嫌な思い出ばかりですが・・・」
アイスティを流し込みながら、静かに私はあの時の記憶を呼び起こした。
満開の桜の下、私達は出会った。あの時の彼女は新品の制服を泥だらけにして、膝には大きなかさぶたがあった。
母親らしい人が凄く情けなさそうな顔をしていた事をよく覚えている。
名前も知らない生傷だらけの少女が、父が言っていた「同じ学年の御門家の一人娘」だと言う事を知ったのは、そのホンの少し後だった。
彼女の制服が泥だらけだったのは、入学式の前に立ち寄った幼馴染の家に植えてある桜の花を取ろうとして、その木に登って落ちたかららしい。
(1/4)

373 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/19(火) 22:56:30 ID:H4H0DAP2
ちなみに膝のかさぶたは、その幼馴染を追い掛け回していて、思いっきりすっ転んだときの怪我だと言う。
両親や周りの大人の言う「名門御門のご令嬢」という言葉は、幼い私には難しすぎて、よく判っていなかったが、確かに「普通の女の子じゃない」と思った。
当時から、良く言えば「社交的」、悪く言えば「騒がしい」少女だったまりやさんは、たまたま隣に居た私に声をかけ、半ば無理矢理私の名前を聞き、聞いても居ないのに自己紹介をしてきた。
誰も知り合いの居ないその場所で、声をかけてきてくれたのは悪い気もせず、私達はそのまま、式の場でも隣り合って座っていた。
式が始まり僅か数分で、まりやさんは飽きてしまい、自分の膝に出来た大きなかさぶたを指先ではがし始めた。
当時の私は、両親の薦めるままに習い事ばかりをする生活だったので、外で遊ぶと言う事もあまりなく、かさぶたができるような怪我もほとんどする事がなかった。だから、まりやさんのしている事に興味を持ち、じーっとそれを見ていた。
そんな私を、後ろに座った母が軽く背中をつつき、前を向くように促した。仕方ないので、私は後ろ髪をひかれる思いで前を向いて、5分ほどが経過した。
今度は横に座るまりやさんが私の袖をそっと引っ張って・・・
「たかこちゃん・・・」
と、小さな声で私を呼んだ。
「なに?まりやちゃん」
「血・・・出ちゃった」
大きなかさぶたがペロンとまりやさんの膝小僧から垂れ下がり、白っぽく膿んだ傷口からは、ツーっと一筋の血が滴り落ち、白い靴下を僅かに赤く染めていた。
私は、両親の薦めるままに習い事ばかりの生活だったので、かさぶたが出来るような怪我もしたことなく、血という物はテレビの中でしか知らない少女だった。だから、出来たばかりの友人の足から血が流れるのを見たら・・・
「うわっ!たかこちゃんがひっくりかえった!」

「と・・・まあ、これが私とまりやさんの初対面ですわ」
「あれぇ、そうだっけ?貴子がひっくり返ったのは覚えてるんだけど・・・」
瑞穂さんは苦笑いしながら絶句している。
「ひっくり返った貴子を心配して、先生を呼んであげたって思ってたんだけどなぁ」
「思い出を美化しないでください・・・」
「多分、まりやが落ちた桜の木はあれで・・・追いかけ回された幼馴染は僕」
(2/4)

374 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/19(火) 22:57:18 ID:H4H0DAP2
瑞穂さんが数本の桜の中から一番大きな木を指差した。枝振りのいい立派な桜の古木は、今年も満開の花をつけている。
あれに登ろうとする幼稚園児と言うのも、確かに只者ではない。・・・どちらかと言うとばか者と言う感じですが。
「まりやって、昔から高いところが好きだったよね。大きな岩の上とか、木の上とか」
瑞穂さんはすっかり氷が解けてしまい、少し薄くなった紅茶を流し込んだ。
「家の近くにも大きな木があったのよね。何年か前に枯れちゃったけど。そこから見る景色が大好きだったわね・・・確か、貴子にもそこに登らせてあげたでしょう?」
そんな事も・・・あぁ・・・ありましたわね。
「まりやさん、前後も良く思い出してください」

確か、小学部に上がった前後のころの事、私はまりやさんと一緒にまりやさんのお宅のそばにある小さな空き地で遊んでいた。
その空き地には大きな木があって、まりやさんはそこから見える景色が大好きだと言っていた。その日は私にもその景色を見せてくれると言う事で、私は凄く期待していた記憶がある。
しかし、その「景色」と言うのは、その木の上から見える「景色」。くどいようだが、私は両親の薦める習い事ばかりをしていたので、外で木に登ったりするような事は一切したことがなかった。
「こわいよ、まりやちゃん・・・それにせんせい、あぶないことしちゃだめだっていってたよ・・・」
「だいじょうぶだいじょうぶ、したからちゃんとおさえていてあげるから」
まりやさんが自信たっぷりにそう言うので、幼い私はなんとなく大丈夫なんだろうなと思いながら、まりやさんにお尻を押し上げてもらい、その木の一番下の枝に何とか登る事が出来た。
確かにその木の枝から見える景色は、世界の果てまで見えてるような、そして、手を伸ばせば空に浮かぶ雲にまで手が届くような気がした。
「すごいすごい!まりやちゃん、きれいだよ!」
まだ、下にいるまりやさんに私は大きな声でそう伝えた。私を見上げるまりやさんの顔は何処か誇らしげで、嬉しそうだった。
「でしょ?わたしもいまからのぼるからねぇ〜」

「いい思い出じゃない」
「小さな頃は仲が良かったんですね」
「続きがあります・・・」
本当にまりやさんはこの続きを忘れてるんですね・・・まあ、そう言う人だということは良く判ってますけど。
(3/4)

375 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/19(火) 22:57:58 ID:H4H0DAP2
いざ、まりやさんが上がってこようとした時、その空き地に一人の髪の長い少女がやってきた。
その少女を見つけたまりやさんは、嬉しそうに彼女の元に駆け寄った。
「あっ、みずほちゃん!」
「みずほ」と呼ばれた少女は、幼い私が見ても可愛い少女で、当時の私はまりやさんがその少女を私に紹介してくれるのだろうと思った。しかし、その淡い期待は綺麗に裏切られる。
「まりや、小母さんが呼んでるよ」
「うん、わかった!」
まりやさんはその少女の手を握ると、後ろも振り返らずに空き地から出て行ってしまった・・
木の上からまりやさんを呆然と見送る私。
「まりやちゃん、おろしてぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」
と、絶叫したのは、まりやさんの背中が完全に見えなくなった後だった。

「あれ、そうだっけ?」
まりやさんは平然とそう言ってのける。いい面の皮をしていると思う。
「あはは・・・もしかして、僕のせい・・・かな?」
瑞穂さんの顔が引きつっている。まさか、あの長髪の少女が少年で、十数年後、自分の恋人になるとは思いませんでしたわね。
「それじゃ、どうやって下りたの?」
「他人事みたいに言わないでください!」
実際他人事なんですけどね。まりやさんがあまりにも普通にたずねる物だから、思わず私は立ち上がって大声を出してしまった。
「1時間かけて、自力で下りましたわよ」
「まあ、幼い頃の懐かしい思い出じゃない」
無理矢理綺麗にまとめないでください。

この話にはまだちょっとだけ続きがあった。
木から下りるのに1時間も余分に時間をかけたため、私が家に帰ったときには、おやつの時間はとっくに過ぎてしまっていて、私のおやつは兄が綺麗に食べてしまっていた。
思えば、「私はいらない子なんだ」と思い始めたのはこの時からだったと思う・・・
(おしまい)

376 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/19(火) 23:12:56 ID:Fuu6c+v3
そういえば、圭のいあいあはすたーの、元ネタでも読もうと思ってるのだが
一体何から手を付けて良いのかサッパリわからん
クトゥルフに入門するには、どこの出版社の何から読めば良いんだか……

377 名前:初代550 sage 2005/04/19(火) 23:16:06 ID:H4H0DAP2
>>372-375
ハンドル入れ忘れてました

378 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/19(火) 23:22:37 ID:VlCOLrot
いい加減ウザい>124
呼ばれてもいないのにしゃしゃりでてくるな
途中経過なんかどうでもいいから完成するまで黙ってろ
いつまでもそんな調子でグダグダわめいてるんじゃ単なる駄コテ呼ばわりされるぞ
それともチヤホヤしてほしいだけか?

379 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/19(火) 23:29:40 ID:VlCOLrot
言いたいことは完成品で語れ
お前の脳内の変遷なんて誰も興味ないから

てかさ、もしかして新興宗教書いてた香具師と同一人物か?
なんかにおうっつーかそれっぽいんだが
文体とか空気の読めなさとか俺設定っぷりとか構ってチャソっぷりとか日本語の不自由さとか

380 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/19(火) 23:29:49 ID:VtGAHNhf
ごくろうさまでした >>365
みんな微笑ましくっていいなぁ……でも、貴子さんはちぃとばかり可哀相でしたな。
がきんちょゆえの薄情さもよくでていたと思います。おもしろかったです。

381 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/19(火) 23:29:54 ID:AgHiZ+CG
>>初代550さん

GJ!貴子さんの絶叫、最高ですw
次はまりやさんの嫌な思い出ですね?


>>376

東京創元社の創元推理文庫、ラブクラフト全集がリーズナブルでおすすめ
全7巻。著者の全集なので、クトゥルフ神話以外の恐怖小説も含まれてます
とりあえず、1巻から読むのをお勧めします。

382 名前:380 sage 2005/04/19(火) 23:30:48 ID:VtGAHNhf
>>375 さんでした。スマン。

383 名前:初代550 sage 2005/04/19(火) 23:46:14 ID:H4H0DAP2
>>380
貴子と瑞穂は苛めやすくて・・・(鬼
>>381
ネタが思いついたら書きたいですねぇ〜
期待しないでまっててください(笑

384 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/20(水) 00:20:32 ID:zp+zrPWl
>>376
いきなり本家から入るのはある意味きついものがあるかも。
今だったらTRPGの影響で結構な数のガイドブックが出てるから、
そちらから入るのがヨサゲ。

で、より興味が涌いたらずぶずぶと引き返せない領域に
ハマっちゃって下さいw

さぁ、ではご一緒にナイ神父のありがたい説教を聴きましょう……

385 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/20(水) 00:23:07 ID:PTsC2SOw
メーカーの繋がりでデモベとか。
激しく間違った神話知識になるが。

386 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/20(水) 12:35:08 ID:wB4kAF3s
正しい神話知識を身に付けてる人は発狂してるから大丈夫。

387 名前:5時起き sage 2005/04/20(水) 20:39:14 ID:J3sfggMT
|柱|・ω・`) <・・・誰も居ない

|柱|・ω・`) <投稿するなら今のうち・・・

388 名前:5時起き sage 2005/04/20(水) 20:40:38 ID:J3sfggMT
    「報告」


 それは、まもなく桜も咲き始めようかと云う、3月のある日の頃。


「紫苑、すいませんが今日はちょっと僕に付き合って頂けませんか?」
 大学の合格発表があり、その後二人で相談して取り敢えず戸籍
だけを入れに行った翌日。
 僕は紫苑にそう切り出した。
「宜しいですけど、どちらかにお出かけですか?」
「ええ・・・合格と籍入れの報告に行きたい所が有るので、紫苑にも
来て欲しいのです」
「わかりましたわ。では支度をしますね」
 そう云って外出の支度を始めた紫苑を見届けてから、僕も支度を
始めた。

「でも、どちらに向かうのですか?」
 家を出て開口一番、紫苑がそう聞いてきた。
「電車で少し郊外に出て、そこからまた少し歩いた所になります。
・・・簡単に云いますと、親戚の家ですよ」
「瑞穂さんの・・・ご親戚?」
「ええ」
 僕はそう云って、紫苑の手を取ると、歩き始めた。
「まあ、行けば解ると思います」
「はぁ・・・そうですか」
 僕が答えをはぐらかして居るので、紫苑は何やら釈然としない
表情を浮かべて居る。
「大丈夫です、恐い所ではありませんから」
 そんな紫苑の様子にちょっとだけ笑いながら、歩き始めた。

389 名前:5時起き sage 2005/04/20(水) 20:41:27 ID:J3sfggMT
 そこから、電車で5駅。
 降りた駅前にある花屋で、いつもの百合の花を買ってから、また
歩き出した。
「お花、ですか?」
「ええ、まあお土産みたいな物です」
「・・・あの、あなた? そろそろ教えて下さっても宜しいのでは?」
 紫苑はそう云って、ぷぅっと膨れて見せた。
 拗ねる紫苑も可愛いなぁ・・・ってそうじゃなくて。
「あはは、ごめんなさい。でもね、もう答えは・・・ほら、あれですよ」
「あれ・・・?」
 そう云って僕が指差した、一見の古風な日本家屋。
 出ている表札には。
「『宮小路』。・・・宮小路?!」
「はい。・・・僕の、母様の実家です」


「御爺様、御婆様、ご無沙汰しております」
 客間に通されて、僕はそう挨拶した。
「ああ、瑞穂君、久し振りだねぇ・・・良く来てくれた」
「遠い所遥々ありがとうね」
 僕の挨拶に、祖父母が答えてくれた。
「ところで・・・瑞穂君、そちらのお嬢さんは・・・?」
「あ、ごめんなさい、紹介が遅れました。こちらは紫苑。僕の妻と
なった女性です」
「・・・なんと・・・瑞穂君も結婚するような歳になったか・・・」
 御爺様はそう云うと、目を細めて紫苑の方を見た。

390 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/20(水) 20:42:20 ID:7TED4/NF
(´-`).。oO(だれもいないリアルROM)

391 名前:5時起き sage 2005/04/20(水) 20:42:31 ID:J3sfggMT
「初めまして、紫苑と申します。不束者では御座いますがどうぞ
宜しくお願い致します」
「ああ、よろしく。・・・瑞穂君、良い人を伴侶に迎えられたのだね」
「ええ、おかげさまで。僕はいつも紫苑に助けられて居ますよ」
「そうかいそうかい。・・・ああ、と云う事は、今日は幸穂に報告に?」
「ええ・・・母様に報告しようと思いまして」
「うん。じゃ、行っておいで」

 そうやって通された仏間。
 仏壇には、母様の写真がややセピア掛った色合いになって
飾られて居る。
「・・・この御方・・・」
 その写真を見た紫苑が息を呑んだ。
「ええ。恵泉に通ってた頃の僕にそっくりだったそうですよ。瓜二つ
とまで云われました」
「しかも、このお写真・・・恵泉の制服では・・・?」
「ええ。・・・そう云えば、母様は僕と紫苑の先輩に当たる人になる
のですね、二つの意味で」
「先輩・・・二つの意味?」
 僕の言葉の意味が分からず、紫苑は首をかしげる。
「ええ。母様はエルダーだったそうです。第50代エルダー・シスター
『宮小路 幸穂』」
「!! ・・・そう、でしたか・・・」
 僕は、花瓶に買って来た百合の花を挿した。
 そして、静かに手を合わせる。
「母様・・・大学、合格しました。それと、こちらの紫苑と、籍を
入れました・・・もし宜しければ、これからも僕達を見守って下さい・・・」
「・・・初めまして、御母様、紫苑です。宜しくお願い致しますね」
 紫苑も、僕に習って静かに手を合わせて居た・・・。

392 名前:5時起き sage 2005/04/20(水) 20:43:08 ID:J3sfggMT
「あなた・・・今日は、ありがとうございました」
 帰りの電車の中で。
 紫苑はそういう風に云って来た。
「いいえ。せっかくですから、きちんと報告に行きたかったのですよ。
むしろ、付き合わせてしまって・・・」
「はい、そこから先は云っては駄目。私達、夫婦なのですから、
これくらいの事当然ではありませんの?」
 そう云って、紫苑は僕の口を人差し指で押さえた。
「・・・そうですね。じゃあ、これからもどこかに引っ張り回すような事に
なるかもしれませんが、その時は・・・」
「はい、必ずお供させて頂きますわ」
 そう云うと、紫苑は嬉しそうに微笑んだ。


  −終わり−

393 名前:5時起き sage 2005/04/20(水) 20:44:43 ID:J3sfggMT
|柱|・ω・`) <以上です。

|柱|・ω・`) <たまには、シリアスな話も書いて見たかった訳で・・・


|柱|・ω・`) <それから作者の皆様お疲れなのです。

|柱|・ω・`) <感想書ききれないのが歯痒いですが・・・。

394 名前:test sage 2005/04/20(水) 20:59:05 ID:kRUBp4JX
しまった。チャンスだと思ってたら5時起き氏の方が早かった。GJ。また来ます。

395 名前:初代550 sage 2005/04/20(水) 20:59:17 ID:ngRhfsJi
>>393
|柱|・ω・`) <みたよ・・・GJですよ
|柱|・ω・`) <この後にこの馬鹿話を投下するのはちょっと気が引ける・・・けど、投下しちゃう(w

396 名前:初代550 sage 2005/04/20(水) 21:00:17 ID:ngRhfsJi
まりや視点。前回の「たかこちゃんとまりやちゃん」とセットで読むと多少楽しめるかも。まりや視点は初めてだから、ちょっと書きにくい(←早速言い訳)

まりやちゃんとたかこちゃん
桜の木の下でのアフタヌーンティはまだ続いている。昔の事を思い出して貴子が多少不機嫌になっている以外は概ね何時も通り。
貴子が不機嫌になるのも、何時も通りといえば何時も通り。
「しかし、まりやが振り回してたのは、僕だけじゃなかったんですね」
「瑞穂さんは良くまりやさんとこの歳まで、友人付き合いが出来ましたわね」
貴子が私が持ってきたマフィンを口に運んでいる。文句があるなら食うな。
「あんただって、私に色々してくれたじゃないの」
「あら、そうでしたかしら?」

確か・・・あぁ、あの貴子置き去り事件の1週間後くらいの話だったかな?私と貴子は二人で、あの空き地のそばで遊んでいた。
その日はかくれんぼをしようと言う事になり、まずは貴子が鬼になった。
大きな声で貴子が数を数える声が広い空き地に響く。
「・・・きゅじゅ〜きゅ〜ひゃ〜く。もういいかーい?」
「もーいいよ〜」
私は空き地に放置されたドラム缶の中にもぐりこんでいた。赤錆の浮いたドラム缶にはいくつも虫食いのような穴が開いていて、私を探す貴子を見ていられる。ここならそう簡単には見つからないし、探している貴子を見ていることも出来る。
「まりやちゃ〜ん」
貴子は前回置き去りにされた事を思い出したのか、少し不安そうな顔をして、空き地の中をパタパタと走り回っていた。
私は見つからない様に、ドラム缶の中で息を殺して、そんな貴子をじっと見ていた。
貴子は私の隠れているドラム缶のすぐ近くにまで来るのだが、なぜか、ドラム缶の中にまでは気が回らない。
『なんて間抜けな子なんだろう・・・』
幼心に私はそう思った。
貴子がドラム缶の中を覗いたら、絶対に驚かせてやろうと思ってるのに・・・ちょうど良い具合にドラム缶の中にカエルがいたのも見つけたし♪
見つけたカエルを手の中に優しく握りこみ、貴子がドラム缶を覗くその一瞬を私は待ち付けた・・・
しかし、貴子はいつまで経ってもドラム缶の存在に気が付かない。良い具合に風を防いでくれているドラム缶の中は暖かくて、私はその中でついうとうとし始めてしまった・・・そして・・・

(1/3)

397 名前:初代550 sage 2005/04/20(水) 21:01:21 ID:ngRhfsJi
「私は、そのまま、家族が警察に届けて大騒ぎするまで、ドラム缶の中で寝てたのよ!」
バン!とテーブルをたたいて立ち上がった私が大きな声を上げる。しかし、貴子はきょとんとした顔で「えーっと・・・」とつぶやきながら、視線を右斜め上に漂わせている。どう見ても覚えているような様子はない。
むかむかむかむか・・・一触即発の雰囲気を察した瑞穂ちゃんが口を挟んでくる。
「まりやって、昔からカエルとかイモリとか、普通の女の子が苦手な物に耐性があったよね・・・」
ふぅと軽く一息ついて、椅子に座りなおす。貴子は相変わらず、虚空に視線を漂わせながら、記憶を探っている。
「良いじゃない、別に。カエルもイモリも可愛いわよ」
「そっ・・・そうかなぁ・・・」
あきれ返っている瑞穂ちゃんとそんな会話をしていると、記憶の糸を手繰っていた貴子が、ぽんと一つ手を叩いた。
「思い出しましたわ。探してるうちに塾の時間になってしまったので、私、そのまま帰ってしまいましたの」
よくもまあぬけぬけと・・・
「それに私、何度もまりやさんの事を呼んで探しましたし、『塾の時間だから、もう帰る』とも言いましたわよ」
「そもそも、あの小さな空き地で、何で私が隠れてるドラム缶が見つからないわけ?」
私が起きてる間だけでも5回はドラム缶の前を通り過ぎてたくせに。
「それはそこ、灯台モトふ・・・」
「灯台モト冬樹とか言う中途半端なボケは許さないわよ」
中途半端なボケで誤魔化そうとした貴子が、小さな声で「ちっ」とつぶやいたのを私は聞き逃さなかった。
置き去りって言えば、幼等部の時だって・・・

幼等部の広い運動場での自由時間。
「たかこちゃん、おままごとしよう」
無駄に玩具の充実していた恵泉学園の幼等部。私はその中からずっと前から目をつけていたおままごとセットをキープして、貴子に声をかけた。
瑞穂ちゃんは外見は女の子以上に女の子らしいのに、この手の遊びにはほとんど付き合ってくれなかったので、おままごとを友達と一緒にするのは、そのときがほとんど初めてのような物だった。
「うん、良いよ」
栗色の髪を大きく上下に動かし、嬉しそうに返事をする貴子を見て、私は誘ってよかったと心底思った。
「じゃあ、わたしがママ、たかこちゃんはパパね」
(2/3)

398 名前:初代550 sage 2005/04/20(水) 21:02:01 ID:ngRhfsJi
玩具箱の中にあった大きなぬいぐるみを、運動場に引かれた敷物の上に座らせて、娘役にした。
「ぱぱ、いってらっしゃい」
ぬいぐるみの手を握って大きく振りながら、設定上の玄関から、パパ役の貴子を送り出す
「いってきまーす」
大きく手を振り返す貴子。私はその貴子を見送り、娘役のぬいぐるみと遊びながら、その帰りを待っていた。
しかし、貴子はいつまで経っても帰ってこない。「あれ?」と思って顔を上げると、貴子は別の女の子とイチャイチャして居る。
「・・・たかこちゃん?」
「まりやちゃんだめだよ。ちゃんとうわきげんばをおさえなきゃ」
貴子は屈託のない笑みを浮かべ、私にそう言った。

「あんたンちの特殊な家庭環境をおままごとで再現するんじゃないわよ!」
バンともう一度テーブルを叩いて立ち上がる。そんな私を見上げながら、貴子はさらっとこういった。
「我が家では父親と言えば、別の女の所に行って帰ってこないものでしたからねぇ・・・」
そう言う家庭環境に同情しなくもないが、それを幼稚園のおままごとで再現される身にもなれ。
「私は、いつになったらまりやさんが怒鳴り込んでくるのだろうかと、待っていましたのよ?」
「子供って凄い所まで見てるんだね」
瑞穂ちゃん、そんな細かい所まで見てる幼稚園児は貴子くらいだから。
「まあ、これは幼い頃のいい思い出ですわね」
「あんたこそ無理矢理綺麗にまとめてるんじゃないわよ」

そして、この話にもちょっとだけ続きがあった。
当時の私は貴子の言った「うわきげんばをおさえる」と言う言葉の意味がいまいちよく判っていなかった。
だから、仕方ないので、幼等部の若くて優しいと言う評判の保母さんにたずねてみる事にしたのだ。
「せんせー、『うわきげんばをおさえる』ってどういういみ?」
その保母さんの持っていたリ○ちゃん人形がミシッと嫌な音を立てて、首がポロリと落ちた・・・
幼心に不味い事を聞いちゃったなぁ〜と、力一杯後悔するくらい、その保母さんは怖い顔をしていた。
(おしまい)

399 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/20(水) 21:08:41 ID:Sf16hNVU
GJ!>諸氏
若くて優しくて浮気してそうな保母さん怖いよw

400 名前:5時起き sage 2005/04/20(水) 21:13:35 ID:J3sfggMT
>>394
|柱|;ω;`) <testタソ・・・

>>395-398
|柱|・ω・`) <初代550タソ、漏れも見たよ・・・貴子さん何て言うか
小さい時からそんな家庭見せられて良くグレなかったなぁ・・・

401 名前:test 2005/04/20(水) 22:02:34 ID:kRUBp4JX
おボク様 あなざぁ 『∞ 処女(おとめ)は兄貴(おれ)に恋してる?!』

 恵泉女学院。明治からの伝統を持ち、一般的な教科に併せて華道や茶道なども指導され
るカトリック系の御嬢様学校。上級生は姉と敬われ、下級生は妹と愛される、俺から見た
ら非日常的空間である。どうして、俺が通わなければ成らんのか……
「将来理事として勤める可能性がある以上、一度内側から見てみるのも勉強だろう」
 そう、親父が言うのにも一理あると思い、教育実習に応募したが。
「何なら女装して生徒として通ってみるか?」
 という提案には罵倒で返した。親父も何でそんな性質の悪い冗談を思い付くんだか。
 正門の守衛さんから許可証を受け取り、下校する生徒たちを見ながら職員室を目指す。
「兄貴!」
 その声に振り返ると、鳩尾に衝撃。倒れはしないものの、そのまま、ぶつかって来た相
手を抱きかかえる形になる。
「やーん、ラブラブ?」
「やめんか…バカ者……」
 まったく、こいつが母親似で小柄だから助かった。体格差がなければ吹っ飛ばされただ
ろう。
「あー、周防院真奈くん、廊下で走るのは校則に違反しているんじゃないのかね?」
「知らない。兄貴ってば、最愛の真奈に黙って恵泉に来るんだもん。まあ、でも優しい妹
だから許してあげるよ。兄貴、がんばってねー」
 そう言って、真奈は走り去る。忙しい奴だ。

 気を取り直して職員室に入る。
「教育実習生の周防院和穂です。御挨拶に参りました。」
 迎えてくれたのは、面接の時の教師と、まだ若いシスター。
「時間通りですね。よくいらっしゃいました。私が明日からあなたの指導を担当する白石
涼子です。一年一組の担任をしていますので、明日からはクラス運営の指導を主にいたし
ます。教科についてはそちらの宮田内先生が指導いたします」
「一年一組の副担任で、世界史担当の宮田内礼子です。よろしくお願いいたします」

  続く

402 名前:test 2005/04/20(水) 22:03:43 ID:kRUBp4JX
 それから、若い方のシスターは、じっと俺の目を見る。
「あの、周防院さんは、本当に男の方なのですか?」
 まあ、女顔とは良く言われたが、面と向かって女かと聞かれるのは随分久しぶりだ。
「ははは、お疑いなら、脱いでも良いですよシスター」
「いえ、そんな……キュー」
 真っ赤になって崩れるように倒れる。
「うわっ、どうしたんですか?!」
 慌てて抱きかかえると、気絶していた。
「周防院先生、当学院の職員や生徒の中には、男性に免疫の無い者もおります。あなたの
ように若く綺麗な男性ならばなおさらです。注意してください」
 そんな、大げさな……いや、このシスターが倒れたのはそういうことなのか?
「お手数ですが、そのまま宮田内先生を保健室まで運んでいただけますか。その後で学院
長に御挨拶を」
「はい」
「では、こちらです」
 宮田内先生を抱き上げて、そのまま保健室まで連れて行く。途中で生徒の視線が痛い。
退屈な学園生活に笑えるネタを提供したことになるんだろう。そして、学院長室に案内さ
れる。
「よく、いらっしゃいました。鏑木和穂さんですね」
「はい、教生として明日から三週間御指導いただきます」
 学院長はうなずいて、何か遠くを見るような目で俺を見た。
「あなたはお父様と、そのお母様によく似ていらっしゃる。親子三代の指導が出来るなん
て、長生きをするものですね」
 それから、目線を白石先生に向ける。
「あなた方御兄妹の素性は私と教頭先生、そちらの白石先生しか存じませんので注意して
ください。短い間ですが、当学院で良い経験を積まれることを期待しますよ」

  続く

403 名前:test 2005/04/20(水) 22:04:45 ID:kRUBp4JX
 学院長室を出ると、たぶん待ち構えていたのだろう。透子がいた。
「ごきげんよう白石先生、お兄さま」
「ちょうど良かった周防院透子さん、周防院和穂先生に学院を案内して差し上げてくださ
いませんか?」
「はい、私でよろしければ」
 白石先生は透子の言葉にうなずいて。
「では、職員室で後ほど」
 そう言って行ってしまう。
「周防院先生、まずは世界史の教室からご案内します」
 透子はよそ行きの口調を続けている。正直言って、かなり怖い。
「こちらが世界史の教室、隣の準備室が教生の控え室になります。入ってください」
 そして、わざわざ鍵を掛けてから、俺に抱き付いて来る。
「バカ兄貴」
 そのまま体中つねられる。
「いたた、痛いって」
 しばらく続けて満足したのか、離れた。
「妹たちに黙っているなんて。酷いです」
「悪かった。正直失敗したよ。あー、ところで誰がバラしたんだ?」
 親父か…お袋か……そう思ったが違ったらしい。
「おそらく、教職員から生徒に漏れたのでしょうね。お姉さまのお兄さまが学院に来ると
いうので結構な騒ぎになっています」
「お姉さま?」
「私のことです。最上級生から選挙でエルダーシスター、全校生徒の目標となるような生
徒を選んで、皆でお姉さまと呼ぶことになっています。私はそのエルダーですので……そ
の兄も学院内では注目されているはずです」
 そうか、よくわからんが。
「行動に気を付けないと、お前にも迷惑を掛けるということか……」
「それは、よろしいのですけど……」
 透子は、少し困った顔をする。

  続く

404 名前:test 2005/04/20(水) 22:05:33 ID:kRUBp4JX
「この学園では、縁故などで赴任された独身男性は数年で生徒か教職員の方と結婚される
ことが多いです。教生の方でも、おそらくその割合が高いかと思われます。お兄さまも、
きっと……」
 よくわからないことを言い出す。
「しかし、俺は過去にもてたことなんて一度もないぞ?」
 自分で言うのも悲しいが。
「お兄さまは口さえ開かなければ…デリカシーというものがあれば絶対もてます」
 そんなこと妹に言われても……
「まあ、でもあれだ。お前にお兄さまなんて言われるのは随分久しぶりだな。昔はお兄さ
ま、お兄さまと五月蝿かったけど」
「私もいつまでも子供ではありません。それより、お兄さま担当の世界史は私も選択して
います。一年一組には真奈さんがいます。女子校に来たからといって浮かれていると言い
つけますから」
「いや、教師を職業にする気はないけど、この単位が無いと後で苦しくなるから真面目に
やるよ。透子が心配するような事は何もないから」
 透子は溜息を吐いた。
「いいえ心配ですわ。とりあえず、案内を続けますわね」
 そう言って、外に出ようとする。いや、鍵を外していない。後ろから、透子の背中の方
から鍵に手を伸ばす。
「鍵開けたぞ」
 うん? 透子が俯いた。
「どうした?」
 数秒して、答えが返ってきた。
「例え妹でも、いきなり背中から抱え込むのは止めて下さい」
「いや、待て…鍵を開けようとしただけで……」
「それは解かっています。まったく…」

  続く

405 名前:test 2005/04/20(水) 22:06:13 ID:kRUBp4JX
 準備室を出た後、そのまま透子に校舎を案内される。
「これで、校舎の中は一応ご案内しました。他にご覧になられたい場所はありますか?」
「ああ、陸上部の方を頼む。部活動の指導もすることになっているんだ」
「今日は教頭先生が学外ですので、たぶん自主練習ですね。校庭の方だと思います」
 そのまま、外に出ようとして透子は呼び止められる。
「お姉さま、お帰りですか?」
「あら、弘江さん。ちょうど良かった。こちらは私の兄の周防院和穂です。世界史の教育
実習をいたします」
「ああ、噂の…私は生徒会長の田中弘江です。よろしくお願いいたします」
 成程。エルダーとやらは生徒会長よりも偉そうだ。
「こちらこそ短い間だがよろしく。透子と仲良くしてやってね」
 そう言って、彼女の手を握る。握手。
「透子には学内を案内させていたんだが、もし用事があるなら……」
「いいえ、急ぎではありませんので」
 そう言って、会釈して慌てたように去っていく。
「偵察ですわね。お兄さま注目されていますわ」
 そうかな? 考え過ぎだと思うけど。透子は先に進んで、校庭で生徒が集まっている場
所を指す。
「陸上部はあちらで練習しています。でも、どうせなら茶道部を指導して頂ければ良かっ
たのに」
「人手が足りないのは体育会系だといわれてね」
 そんな俺たちに気が付いたのか、一人凄い勢いで走ってくる。あれは……真奈だ。俺は
冷静に待った。そして近づいて来た所でかわす。そのまま、真奈は通り過ぎて、怒りなが
ら戻って来た。
「ひどーい。兄貴避けた」
「当たり前だ、身内に抱き付かれて怪我したくない」
 その言葉を聞いて真奈は透子に抱き付く。
「ほら、お姉さまは避けないもん。兄貴冷たい」

  続く

406 名前:test 2005/04/20(水) 22:07:53 ID:kRUBp4JX
「真奈さん、全力疾走で飛び付いて来たら、私でも避けますから」
 そりゃそうだ。
「それで、真奈は陸上部なのか?」
「ううん、演劇部。演目決まらないから陸上部に間借りして基礎体力訓練してるの」
 そうか頑張ってるんだな。
「真奈さん、もしかしたら主役になるかも知れないんですよ」
「一年生で主役って、凄いんじゃないか?」
「部長が押してる親指姫の脚本が通ればだけど、真奈の体がが一番小さいからなの。ぜん
ぜん凄くないの〜!」
 いや、凄いと思うけど。そんな話をしている間に、気が付いた生徒が一人走って来た。
「こら、真奈。お姉さま使ってサボってないで、きちんと走る」
「あら陸上部の部長さん。練習の邪魔をしてしまって、申し訳ございません」
「いや、お姉さまが見学されると、真奈以外のやる気は揚がるので大歓迎なんですが」
 そして、俺がいるのに気が付いたようだ。動きを止める。
「今日は教生の先生を案内してきました。私たちの兄なのですが…」
「こいつらが面倒を掛けてるみたいだね。周防院和穂です。明日から3週間陸上部の指導
をするのでよろしく」
 そう言って手を出すが、彼女は透子の背に隠れるようにしてしまう。
「い…いえあの……、陸上部部長の成瀬初美です。よろしくお願いします」
「部長、照れてる…」
 そう言ってから真奈はグラウンドの方に駆け出す。
「す、すいません」
 赤くなった成瀬さんは、そう言って俺らに頭を下げると、真奈を追い掛けて行った。

  続く

407 名前:test 2005/04/20(水) 22:08:56 ID:kRUBp4JX
「真奈さんたら。お兄さま、私はもう少し陸上部を見学しますが、後で寮のほうにも顔を
出していただけますか」
 あれ?
「寮って、男子禁制じゃないのか?」
 透子は笑う。
「お兄さまは先生なのですよ」
「ああ、そうか」
 まあ、実際には明日からだし、あまりそういう意識はなかった。
「預かったアルバムもありますし。ご招待いたしますわ」
「手ぶらで申し訳ないけど、帰りに寄らせてもらうよ」
 そこで別れて、俺は校舎に戻った。職員室に行く前に保健室を覗いて見る。宮田内先生
は、まだ寝ているようだ。寝顔を見てるのも失礼か… そう思って立ち去ろうとすると彼
女が目を覚ました。
「ここは……」
「宮田内先生が倒れられたので、保健室に運びました。気分はいかがですか?」
 宮田内先生は俺に気づくと真っ赤になる。
「周防院さん、ごめんなさい…私……」
「いえ、下手な冗談を言ったの私が悪いんです。私は職員室に戻りますが、もう少し休ま
れていた方が良さそうですね」
 それでも、無理に起きようとした宮田内先生はベッドから落ちそうになる。慌てて抱き
かかえる。
「大丈夫ですか? 白石先生には伝えておきますので、ゆっくり休んでいてください」
「はい、すいません」
 また、赤くなっている。きっと体が弱い人なんだろう。へんな冗談言って悪いことした
かな。

  続く

408 名前:test 2005/04/20(水) 22:09:33 ID:kRUBp4JX
 職員室に戻り、宮田内先生の容態を伝えると、いくつか連絡事項を伝えられて俺は釈放
された。まだ早いかもしれないが、帰る前に寮に行ってみる。もう透子は帰っていた。
「お兄さま早かったですわね。お茶の準備が出来る前に、私の部屋にご案内いたしますわ」
 そう言って、案内された部屋は家具までアンティークだった。寮自体もそれほど大きく
ないものの戦前からの建物にかなり手を入れているみたいだし……
「この部屋の家具はお祖母様の使われていた物をそのまま残されたそうで、お父様もこの
部屋を使われていたそうです」
「親父が?」
 透子は一冊のアルバムを出してくる。
「私が入学した時に叔母様からいただきました。こちらの写真がお祖母様の宮小路幸穂。
エルダーをされていた頃の写真だそうです」
 祖父さんが話していたのを聞いたことはあるが、写真を見るのは初めてだ。でも、どこ
かで見たことがあるかな?
 俺の表情を読んだのか。
「お兄さまが似てらっしゃいますわ」
 そういわれても、自分では解からない。
「そして、これがお母様の若い頃の写真ですわ」
「ああ、お袋の若い頃の写真は見た事がある。真奈とそっくりだけど、なんで、祖母さん
と同じ顔が一緒に写ってるんだ?」
 心霊写真とかじゃなく、どう見ても普通のスナップ写真だ。
「はい、こちらは若い頃のお父様です。お2人はこの場所で出会い、恋に落ちて、婚約さ
れたそうですから」
 なんだか、ありえない事を聞いたけど。
「なんで親父がこの場所で、女装して写真に写ってるんだ?」

  続く

409 名前:test 2005/04/20(水) 22:10:06 ID:kRUBp4JX
「曾祖父様の遺言で女装されて通われていたそうで、エルダーにまでなられたそうです」
「遺言て、こっちには、うれしそうにウェディングドレス着た写真まであるぞ?!」
 そういう趣味なんじゃ?!
「まあ、理由はどうであれ、ここで二人が出会わなければ、お兄さまも真奈ちゃんも生れ
てませんから。私も孤児院育ちだったはずですわ」
 透子は知っていたのか。
「お母様もエルダーだったそうです。ですから私もエルダーになってみたかったのです。
私には、お二人の血は流れてませんから滑稽かも知れませんが」
 俺が産まれた後、なかなか次の子どもが出来なかった。娘も欲しいからと孤児院から係
累の無い赤子を引き取って養女にしたのが透子。その後に真奈が産まれたのだが。
「そうだな、俺は透子が来た日も真奈が産まれた日も覚えているけど、2人とも俺の妹だ
よ。エルダーというのは関係ない。というか初めて聞いたし」
 透子は笑ってくれた。
「お兄さまらしいですわ」
「透子はその、いつ知ったんだ? その…」
「口さがない大人たちがいましたから、物心が付く前には知っていました」
 そうか。
「あー、すまん、俺はそんなことまで気が回らなかった」
 透子はくすくす笑う。
「お兄さまのお嫁さんになりますって、良く言ってたのも冗談だと思っていたんですね」
「いや、だって子どもの言うことだって……えっ?!」
 透子は答えないで立ち上がった。
「もう、お茶の準備も出来ていると思いますので食堂まで行きましょう」

  続く

410 名前:test 2005/04/20(水) 22:10:48 ID:kRUBp4JX
 小さな食堂で待っていたのは、真奈と、知らない二人の生徒。
「兄貴遅い!」
「ごめんごめん、透子に叱られてた」
「まあ、お兄さまったら。紹介しますね。こちらが三年生で演劇部長の小西秋夜さん。そ
ちらが一年生の小西春日さん。お二人も姉妹です」
 紹介された二人がこちらに会釈する。
「いつも妹たちがお騒がせしているようだね。周防院和穂です。明日から3週間、教育実
習でお邪魔するのでよろしく」
 下の方の子が奇声を上げる。
「うわー、噂通り美人のお兄さまです!」
「これ春日! 妹がすいません」
 やはり、お姉さんらしい。
「いや、いいんだけど。噂って?」
「はい、お姉さまのお兄さまは優しそうな美人で、颯爽とシスターをお姫様抱っこで運ば
れたという噂が流れていますね。明日の一年一組のホームルームを覗いてみたい気分です」
 そうか、こちらとしては気が重いけど。
 とにかくこうして、俺の教育実習がスタートしたのだが。

  続かない。
 以上。たまにはハチャメチャな話も書いてみたいのでオリジナルのキャラで暴走してみるtest

411 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/20(水) 22:12:04 ID:nNw5xELL
最早何のSSか分からないけど、たまにはいいんでない?

412 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/20(水) 22:26:26 ID:doOOKtwR
オリキャラをウザイと言う人もいるし、
こういうのこそ、投稿掲示板のほうにお願いしたかったな。
ともかくGJ

413 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/20(水) 22:30:39 ID:p2HiXBfS
確かに・・・SS投稿掲示板のほうに投稿したほうがよかったかもしれないですね。

あと、読んでいて思ったんですけれど、オリジナルの登場人物が多すぎて人物相関が一度見ただけではわかりにくいです・・・。

どうでもいい話ですが、「白石涼子」さんの元ネタが判ってしまった私は・・・orz
中の人繋がりのもじりですか・・・?w

414 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/20(水) 22:42:26 ID:bVCCH77o
ここまで突き抜けてると清々しいな。

415 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/20(水) 22:57:52 ID:v7/IZMUa
>>414
同意。
面白かったよ。

416 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/20(水) 23:01:06 ID:Sf16hNVU
>>413
それでいくと、先生とのエロエロな話に。

417 名前:test sage 2005/04/20(水) 23:09:12 ID:kRUBp4JX
すまん、瑞穂パパ、奏ママ、まりや叔母さま、紫苑先生の出番が当初あったの削った。

周防院(鏑木)和穂 教育実習で恵泉へ 主人公 お姉さまのお兄さまとして噂の的
周防院(鏑木)透子 エルダー 主人公の義妹で元は孤児 寮生
周防院(鏑木)真奈 演劇部のホープ 主人公の妹 寮生
 三人は鏑木瑞穂と奏の子だが、身分を隠して周防院の姓を名乗っている。

田中弘江 生徒会長 噂を聞いて和穂を偵察?
成瀬初美 陸上部部長 照れやさん?
小西秋夜 小西・姉 演劇部長 寮生
小西春日 小西・妹 一年生 寮生
白石涼子 指導教員 真奈の担任
宮田内礼子 世界史担当 真奈の副担任 シスター 男性への耐性無し

これだけオリキャラだと、どうまとめられるのかと思ってやってしまった。しかも難産ですた。たぶん二度としない。次は普通にエロパロでも

418 名前:3-180 sage 2005/04/20(水) 23:44:27 ID:zdvY7ln1
 誰もいない?書き逃げするなら今のうち?

419 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/20(水) 23:45:00 ID:4E5yBiV5
|∀・)

420 名前:3-180 sage 2005/04/20(水) 23:45:19 ID:zdvY7ln1
ラストダンスは貴方と……

 今年の降誕祭ダンスパーティーは例年になく盛況だった。何しろ普通ならあり得ないエルダーふたり参加のパーティーなのだから。そんなパーティーももう終盤、残すはラストダンスを含めて後1曲。貴子は疲れたのだろう、壁の花になっている瑞穂に気がついた。
「……お姉さま、お疲れですか?宜しければこれを」
 そっと、レモネードを瑞穂に差し出す貴子。
「貴子さん……ありがとう」
 瑞穂の隣の席に座り、ため息を吐く貴子。
「貴子さんは……踊らないんですか?」
 瑞穂は貴子に問いかける。ダンスパーティーを無事に終わらせるので手一杯という貴子に、踊りたい相手は居ないのかと瑞穂は尋ねる。
「えっ……あ、いえ……い、いませんわ」
 そして、相手が居ないから恥ずかしいと続ける貴子。
「ごめんなさい……私、無神経でしたね」
「えっ、いえっ……お姉様に謝っていただくようなことでは……っ」
 そのとき曲が終わる。
「お、お姉さま。ラストダンスの挨拶がありますので。失礼します」

421 名前:3-180 sage 2005/04/20(水) 23:46:28 ID:zdvY7ln1


「……思い残す事のないように、どうか素敵なダンスで締めくくって下さいね」
 そう、言い終わると舞台から降り出す貴子。フロアではバラバラに踊っていたパートナー達が、一緒に入場した相手の元に戻りつつある。
「貴子さん」
「お、お姉さま?」
 階段下では瑞穂がいた。
「貴子さん。貴子さんが嫌でなければ、一緒に踊って頂けませんか?」
「え、あの」
「親しい方のなかでは、踊っていないのは貴子さんだけですし、それに……駄目でしょうか?」
 何か言いかけて黙る瑞穂。そして貴子を促す。
「そんな顔をされては断るわけにはいきませんわね」
 まるで見捨てられた子犬のような瑞穂の表情に、貴子はそう答える。
「ありがとうございます、貴子さん。さぁ、お手を」
 微笑んで、手を差し出す瑞穂。顔を赤らめながらその手を取る貴子。そしてふたりが輪の中に入ったとき最後の曲が流れ出す。

 ほんの僅かな時間、手を取り合い舞い踊る。時が無情に進み、そして最後の音がフロアから消えていく……
「いけない。お姉さま……では、私はこれで……」
 拍手の渦が立ち上がるなか、貴子は軽く礼をすると舞台へと足早に歩いていった。

422 名前:3-180 sage 2005/04/20(水) 23:47:09 ID:zdvY7ln1
 はぅぅ、やっぱり駄目駄目かもorz……どうせなら貴子の一人称にしたかったけど、力が及ばずでした。
時間だけかけても良い物は出来ないですね。

423 名前:初代550 sage 2005/04/21(木) 12:37:01 ID:B7LjTg4X
貴子視点。調子に乗って第3弾。

たかこちゃんとまりやちゃん2
お互いにお互いの嫌な思い出を掘り起こした所為で、私とまりやさん、両方の機嫌は最悪に悪化していた。
別に10年以上前のことを根に持っているわけではありませんが、それでも思い出せば嫌な気分になるのは当然と言うもの。
「あの・・・こう、もうちょっと良い思い出と言うのはないのですか?」
そんな雰囲気を察した瑞穂さんが、少し顔を引きつらせながら、そう言ってきた。
その瑞穂さんの言葉を聞いて、私とまりやさんがお互いの顔をちらりと横目で見て、声をそろえて
「ないわね」
「ありませんわ」
と、きっぱり言い切ってしまった。そんな情けない顔をされても困りますわ、瑞穂さん。本当にないの・・・
「あぁ、そういえば、一つ・・・あったと言えば、ありましたわね・・・」
「えっ、あったぁ?」
私のその言葉にまりやさんが、胡散臭そうな顔をして見せる。まあ、私としてもあるのが非常に不思議なのですけど。

幼等部1年のクリスマスの事だった。前回オチに使われた先生が、黒板に大きく「クリスマス会」と書いた。
「明日はクリスマスだから、みなさんもお友達同士でプレゼントの交換をしましょうね」
明るい声で、そう宣言した後、その「プレゼント」の注意事項を色々と話をしている。
高すぎるのは駄目、ちゃんと貰って嬉しい物にしましょう、等々。しかし、園児達はそんな先生の言葉などは全く聞いてるはずもなく、ワイワイと近くに座っている友達と楽しげにおしゃべりをしていた。
「ねえねえ、たかこちゃんはなにをもってくるの?」
隣の席に座っていたまりやさんが、楽しげに私に声をかけてきた。
急に言われても簡単に考え付く事ではない。私は宙に視線をめぐらしながら、あれこれと思案に暮れた結果。
「んっとね、海で拾った貝殻!大きくて、きらきらしてて、凄く綺麗なんだよ!」
父や母の買い与えてくれた玩具は沢山あったが、それよりも自分で見つけたその貝殻が、当時の私の一番の宝物だった。
その宝物を手放すのは、凄く惜しいような気がしたが、逆にそれだけ惜しい物なのだから、誰に上げても喜ばれるだろうとも思った。
「わぁ〜いいなぁ〜ねえねえ、じゃぁ、わたしもいちばんだいじなおもちゃをあげるから、たかこちゃんのそれ、わたしにちょうだい」
(1/3)

424 名前:初代550 sage 2005/04/21(木) 12:37:44 ID:B7LjTg4X
「でも、せんせい、たかいおもちゃとかはだめだっていってたよ?」
「うん、だいじょうぶ、ぜんぜんたかくないから」
「じゃぁ、たのしみにしてるね」
そんな話をしていると、先生がパンパンと手を叩いて、おしゃべりの時間が終了した事を園児達に伝えた。
「はぁい、プレゼントのお話は終わりですよ〜」
先生はざわざわと騒がしくおしゃべりをしている園児たちをニコニコと優しい笑みで見ながら、静かになるのをまっていた。
「せんせいもだれかとぷれぜんとこうかんするんですか?」
そんな質問が、園児の一人から発せられた瞬間、先生の握っていたチョークがベキ!と嫌な音を立てて砕け散った。
騒がしかった教室に、針が落ちても判る静けさが舞い降りた。
そして、翌日。私は小さなポシェットに、丁寧にティッシュで包んだ貝殻をいれて、学園にやって来ていた。
朝からずっとポシェットを胸の前で大事に抱え、転ばないよう、何かにぶつけないよう、子供ながらに涙ぐましいまでに細心の注意を払ったものだった。
早くプレゼントを交換したい、前日から私の頭にあったのはそれだけだった。
しかし、幼い私にもわかるくらいまりやさんは何処か不機嫌と言うか、沈んだ表情だった。
「まりやちゃん、どうしたの?」
「・・・ごめんね、たかこちゃん・・・いちばんのおもちゃ、もってこれなった・・・」
あぁ、やっぱり、高すぎる玩具だったんだな、と私はすぐに察した。御門家は凄いお金持ちだ、と言う話を聞いた記憶が思い起こされる。
「ママがどうしてもだめだって・・・」
いつも明るく元気なまりやさんが落ち込んでいるのを見ると、私まで悲しい気分になってきた。
「いいよ!まりやちゃんがくれるものなら、なんでもうれしいから。だいじにするよ!」
私はまりやさんを慰める為、精一杯明るい顔をして見せた。

(2/3)

425 名前:初代550 sage 2005/04/21(木) 12:38:26 ID:B7LjTg4X
「あぁ、そんな事もあったわね・・・」
「本当に良い思い出ですね」
「確か、結局、まりやさんから頂いたのは、まりやさんのお母様の手作り人形でしたわね」
人間って嫌な記憶ばかりが残りやすいものだ、とはよく言いますが・・・確かにそのとおりでしたわね。
「でも、結局、あの時上げようと思った物は、貴子の物になったのよ?」
ぎすぎすしていた空気が、穏やかな物に変わって、まりやさんが悪戯っぽい笑みを浮かべてそういった。
「あっ!思い出した・・・」
その言葉を聞いた瑞穂さんがちょっと苦笑いを浮かべた。

クリスマス会の当日、まりやはいつもよりも早く起き、母親にどうしてもせがんで、学園に向かう前に鏑木家と寄った。
そして、まだ、寝とぼけている瑞穂の手を強く握って・・・
「やだぁ!たかこちゃんにみずほちゃんをあげるやくそくしたの!!」
と、散々駄々をこねた。
「たかこちゃんってだれだよ〜〜はなしてよ、まりや〜〜〜」

「と、まあ、こう言う事があったわけよ」
「貝殻一つで友達を売ろうとしないでよ・・・まりや・・・」
(おしまい)

426 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/21(木) 13:09:58 ID:fGriX0sg
先生恐いよ・・・((((;゚Д゚))))

427 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/21(木) 13:46:29 ID:Pho7ltca
あいかわらずGJ!です。
そしてやっぱり恐い先生のその後がスゲェ気になるw

428 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/21(木) 15:26:35 ID:ySXGbbpR
瑞穂ちゃんはおもちゃなのかw
しかもあまり高くないw
子供とは恐ろしい・・・

429 名前:猫野 sage 2005/04/21(木) 19:12:57 ID:rzw5RUnt
瑞穂ちゃんに息子ができたら
その子の初恋相手が女装姿の瑞穂ちゃんw

430 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/21(木) 19:39:18 ID:6ZrcagdJ
紫苑さまって六の宮の姫君みたいだと思った

431 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/21(木) 22:06:05 ID:pcyZMVy8
>>429
それは有りえそうですね。
瑞穂以上の女の子ってそこらには
いないでしょうし…

432 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/21(木) 22:33:46 ID:xMKwb8lq
息子が母親に嫉妬するのは何コンプレックスになるんだろw

433 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/21(木) 22:35:42 ID:mIIxzWFr
母親は?
紫苑様や貴子さんなら瑞穂キュンにも引けを取らないと思うけど。

434 名前:1-301 sage 2005/04/22(金) 00:11:45 ID:cRs1yivJ
題名『Спутник』

────────────────────────────────────────

バタン

部屋のドアを閉める。立ったままで寄添い、唇を重ねる。

「ちゅっ……はぁ…」
「……ちゅっ」

互いの口の奥を求めていく。唾液を吸い、舌を絡ませあう。

「あ、あ……あっ……んくっ……、奏ちゃん……いいよ……」
「はぁ……はぁ……ん……くちゅっ……ゆ、由佳里ちゃん……」

ぴちゃ、ぴちゃと、水音が聞こえる。
ブラウスの下から差し入れた右手で、奏ちゃんの小さな乳房をゆっくりと撫でる。乳首が
少しずつ硬くなってくるのがわかる。

「あぁ……」

くぐもった、しかし艶のある声音。奏ちゃんの右手がスカートの中に入り、ショーツの上
から私のものに触れてくる。

「あぅく……もう少し下……そう、そこ……く……ああっ」

じわり、じわりとカラダが熱くなってくる。一つずつ、心の箍が外れていく。私の中の空
白を、快楽が埋めていく。

435 名前:『Спутник』 sage 2005/04/22(金) 00:12:39 ID:cRs1yivJ
どちらから求めたのか……いつからだったのか。それはもう覚えていない。ただ、毎日の
ように互いのカラダを欲し、ひたすらにむさぼり、与え、また求めていく。飽くことなく、
何時までも愛しあう。

愛しあう? いや、それは違う。これは傷の舐めあい、互いへの哀れみ、自分への慰め…
…多分、そういうもの。ただ、永遠に潤う事の無い渇きを癒しあっているだけ。

一子さんが昇天し、瑞穂お姉さまが卒業し……まりやお姉さまも外国に行ってしまった。
そして、今年は寮に新入生が入る事も無く、寮には奏ちゃんと私の2人だけが暮らすよう
になっていた。

そう、瑞穂お姉さまが卒業してしまった。居なくなってしまった。

瑞穂お姉さまにとって、私は寮の下級生……それだけの存在だったのだと思う。あの人の
近くに居たから、他の人よりも沢山、お姉さまの笑顔や優しさに触れる事ができただけの
事なんだ。きっとあの人は誰にでも分け隔てなどしないだろうから。

私の想いなんて届くはずが無かった。それは薄々分かっていたことだった。

あれから、もう三ヶ月。憧れだけじゃない、確かにあった感情は行き場を失い、未だ胸の
中にある。


奏ちゃんはどうなのだろうか。私と同じ気持ちで瑞穂お姉さまの事を見ていたのだろうか。


────────────────────────────────────────

436 名前:『Спутник』 sage 2005/04/22(金) 00:13:22 ID:cRs1yivJ
「ブラウスのボタン、外してあげるね」

由佳里ちゃんが奏のブラウスのボタンを一つ一つ外し、奏のブラを優しく脱がしてくれた。
奏は、その代わりに由佳里ちゃんのスカートのジッパーを下ろしてあげる。ストン、と軽
い音をたてて落ちるスカート。奏は何度目かのキスをした後、由佳里ちゃんのショーツに
手を伸ばす。それをゆっくりと下ろしていくと、粘り気のある蜜がつぅっと糸を引いた。

「由佳里ちゃんのここ、とても、いやらしいのですよ……」
「奏ちゃんだって、ほら、こんなに乳首が勃っているよ」

二人でにこっと笑いあう。今度は奏が由佳里ちゃんのブラウスとブラを、由佳里ちゃんが
奏のスカートとショーツを脱がしていく。間に何度もキスを交わしながら、互いのカラダ
を露にしていく。

こんな風に二人でカラダをあわせるようになったのは、いつからだったろうか。卒業式が
終わってからすぐ? 瑞穂お姉さまの部屋から荷物が運び出された日? それとも新入生
が寮に入ってこないと分かった時?

いずれにせよ、こんな関係になってからそれほど時は経っていないはずだった。それなの
に、ずっと前から……とても前から、こうしていた……そんな気がしてしまう。

最初は憐憫……それに近かったのだろうと思う。

瑞穂お姉さまを好きな気持ちは、誰にも負けないつもりだった。卒業式が終わった後、こ
らえきれず瑞穂お姉さまに泣きついてしまった事を鮮明に覚えている。でも、由佳里ちゃ
んの『お姉さまを好きな気持ち』は、私の『好き』という気持ちとは違っていた。それは、
どうやっても叶う筈の無い……そして、奏よりも、はるかに強いモノだった。

瑞穂お姉さまが居なくなってから、由佳里ちゃんがいつも泣いていたから。とても寂しそ
うな顔ばかりしていたから。奏はずっと傍にいてあげよう。そう思った。由佳里ちゃんは
私の大切な……とても大切な友達。とても……たいせつな……トモダチ……ただそれだけ。

437 名前:『Спутник』 sage 2005/04/22(金) 00:14:01 ID:cRs1yivJ
それだけなのに……カラダを合わせる度に伝わってくる寂しさが、奏を狂わせていく。

二人でベットの上に座る。軽いくちづけの後、横になって、互いのものを口と舌とで愛で
る。

「ちゅ……ちゅぱ……うぐッ……あぁっ!! 奏ちゃん、いいのっ!! いいのっ!!」

由佳里ちゃんの背中が弓のようにしなる。奏も下腹部からじわりとやってくる快楽に負け
ないよう、唇を動かし、舌で露になった突起を弄びながら、由佳里ちゃんのものを愛して
いく。

「はぁ……はぁ……くちゅっ……うんっあ……由佳里ちゃん、素敵なのですよ……はぅあ
っ!あ、あぁぁ!!」

脊椎を衝撃がこみ上げてくる。由佳里ちゃんが奏のものを弄繰り回す。とめどなく蜜が溢
れてくるのが自分でも分かる。

「はぁ、はぁ、はぁ……そろそろいいかな……」
「はいなのですよ……」

二人、脚を開き、秘所を重ね合わせる。快楽をむさぼる為、奏の意思とは無関係に腰がゆ
っくりと動く。もう、何も考えられない。水音と、溢れる互いの香り。それに意識をゆだ
ね、ただ……ひたすらに求めていく。

438 名前:『Спутник』 sage 2005/04/22(金) 00:14:38 ID:cRs1yivJ

「あ、あっ!!……えっちだよぉ……くぁんっ!! きもちいいよぉぉ。奏ちゃん、私こ
んなにえっちなこと……してるよぉぉ……はぁ、はうぁっ!!」

「はぁ、はぁ、はぅっ!! そこ、もうちょっと上…あぅぅぅっ!! 由佳里ちゃん、私
も気持ちいいのですよぅっ!! ぁぁぅっ!!!」

きしきしと音を立てるベッド。汗がしっとりと髪をぬらしていく。

「あぅ……あああっ!! 奏ちゃん、私いっちゃうよっ!! いっちゃうっ!! おかし
くなっちゃうよっ!! ああああああっ!!」

高まりを抑えきれず、由佳里ちゃんが声をあげる。奏の中にも抑え切れないものが溢れて
いく。

「はっ!!はぁぁ!! 由佳里ちゃん、由佳里ちゃんっ!!奏も、奏もいっちゃうのです
よっ!! 一緒に……あぅあっ……一緒に……!! あああぁぅぅぅぅああ!!!!」



──────────────────────────────
────────────────────
─────────────


二人、あての無い道を行く。もう戻る事はできない。何処に辿り着くのかは知らない。い
や、何処かに辿り着く事があるのだろうか。

ただ、今日もカラダをあわせる。それぞれの想いを抱えて。

fin

439 名前:1-301 sage 2005/04/22(金) 00:17:22 ID:cRs1yivJ
思いつきで書いただけです。えろって難しいですねぇ……。

440 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/22(金) 00:59:05 ID:3xAmqEV+
>>439

ごくろうさまです。

どのendなのか判りませんが、暗い未来を予感させるお話ですね。
二人だけの世界に閉じこもっていく・・・・というか
坂道を転げ落ちていく予感がします。

願わくば、最悪の結末になりませんように

441 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/22(金) 03:01:46 ID:KLAVSuCS
だがそれもいい。

よかったです。

442 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/22(金) 16:09:49 ID:xkuxr83T
|∀・)>>439 イイヨイイヨー GJダヨー

269タン ゾクヘンマダー?

443 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/22(金) 17:24:38 ID:B5Hcm15S
箱さん、続編まだですか?
急かしてるわけじゃないんですが、正月ネタをやるき箱で見る前に読みたいなと思いまして。

444 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/22(金) 17:35:55 ID:ZBztFJTg
>>443
世間一般ではそういうのを急かしてると言いそうな気がするぞ。

445 名前:名無しさん@ピンキー 2005/04/22(金) 17:45:04 ID:SG48WiBF
急かしてるじゃねえかヴォケ

446 名前:nana 2005/04/22(金) 18:31:48 ID:RNX8TrO/
AVビデオレンタル代をかけている皆様へ♪最近流行っている口コミサイトです。
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447 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/23(土) 00:15:08 ID:FO7rHEua
女装してない瑞穂の画像を見たくて体験版やってみた。

……恵泉に行く前までこの男は、あの顔あの声で「僕は男だ」などとたわけた事を主張していたのか?
女装解いたって100%女の子じゃねぇぇぇぇかぁぁぁぁぁっ!!

多分、開成生徒の大半が「何らかの事情で男として通ってる貧乳な女の子」と認識していたのではなかろうかと。
当然、進学先の大学の連中も以下同文。

「男としての社会復帰」など、はなっから幻想でしかないような気がする……

448 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/23(土) 00:55:18 ID:xVxZLk18
きにするんじゃない。そういう作品だもん。

ついでにいうと誤爆かしら。
http://idol.bbspink.com/test/read.cgi/hgame2/1114099543/
↑こっちだよね?

449 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/23(土) 01:20:35 ID:zXn+Amo0
>>447
前の学校だってプールぐらいあるだろ。

450 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/23(土) 08:12:56 ID:dIcbzirJ
俺は小学校以降学校でプールなんてなかったぞ

451 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/23(土) 08:14:46 ID:1L0d+/DP
>>449
ざわ・・・(かっ、鏑木の水着姿…)
  ざわ・・・(鏑木の乳首…)


(何で皆前かがみなんだろう…… 女子と合同だからかな? 
 みんな意外と純情と言うか、エッチだなぁ)

452 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/23(土) 08:25:26 ID:XzGplzNR
瑞穂ー!後ろ、後ろー!

453 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/23(土) 16:33:52 ID:FeM/Muyb
現実の開成にはプール無いぞ。
まぁ、そもそも男子校だけど。

454 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/23(土) 17:17:19 ID:xVxZLk18
てか、アレだけ長い髪を纏めもせずに泳げるってのはありえねぇですよ。
水泳キャップの中に入りきるともおもえないしなぁ……。

というわけで、髪を纏めて照れている瑞穂タンを誰か……自分で書けってか orz

455 名前:名無しさん@ピンキー age 2005/04/23(土) 18:19:25 ID:BII7TVV0
共学でもプール無かったんじゃない?

化粧してなくても瑞穂きゅんの水着姿なんて凶器そのものだ。
むしろ化粧してない方が(ry

456 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/23(土) 18:34:47 ID:7SDgRFfi
俺の母校は水泳の授業どころか、プールすらなかった
在学中に野球部専用グラウンドなんぞは作ったくせに・・・

457 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/23(土) 19:10:19 ID:o0mjhwL0
でも、個人的に、私服の瑞穂(まりやルート)の画は男に見えたけどな

458 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/23(土) 19:36:15 ID:7SDgRFfi
ここはグリーンウッドの如月瞬くらい開き直ってしまう瑞穂ちゃんって言うのも見たいなぁ・・・
って、ここはグリーンウッドなんて知ってる人いないか・・・

459 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/23(土) 19:44:58 ID:xVxZLk18
|д・)

460 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/23(土) 19:48:02 ID:QAw8QI3M
>457
いや、あれ男の恰好でって指定だったし。
奏は男装としか思ってなかったみたいだけど。

461 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/23(土) 19:50:15 ID:1L0d+/DP
>>454
「おい、鏑木。何してんの?」
「えっと、次の授業、プールでしょ。だから、髪を纏めてたんだ」
「あぁ……。お前、本当髪長いもんな」
「あはは…… うん。だから、このままじゃ、ね……」
「でもさ、何で教室でやってんの? 鏡ないとやりづらくね?」
「トイレの鏡を何分も占領なんてできないよ。女の子じゃないんだから」
「そっか」
「うん……っとと、うぅ……」
「難しそうだな」
「うん……まぁ」
「よし、俺がやってやろう!」
「え、ちょっ、いいってば!」
「まぁまぁ、任せろって。妹にもやってるから、実は結構得意んだよ、俺」
「もう……」
「どうだ、うまいもんだろ?」
「見えないってば」
「そうだったな、でもいい感じだぞ。可愛い可愛い」
「ちょっ、何言ってるのさ!?」
「おぉ、わりぃわりぃ……」
「……」
「……」
「……なぁ」
「……うん?」
「お前、髪、綺麗だな」
「……ありがとう」
「……」
「……」
「……できたぞ」
「……うん、……ありがとう」

462 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/23(土) 19:57:57 ID:0fI5vrgv
TVでシャルウィダンスの宣伝番組見てると
また由佳里シナリオやまりやシナリオやり直したくなる

463 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/23(土) 20:12:15 ID:PSvQIok7
>>458
|壁|´∀`)ノ

グリーンウッドとは懐かしい・・・そうか、あの頃から漏れはそう云う
属性があったのか・・・

464 名前:454 sage 2005/04/23(土) 20:17:34 ID:xVxZLk18

>>461
ウホッなのかっ! そうなのかっ!!

さんくす。いろいろ想像がひろがるよ (´∀`)

465 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/23(土) 20:52:04 ID:7SDgRFfi
>>463
あっ、知ってる人居たんだ・・・なんか、嬉しい(w

466 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/24(日) 00:07:09 ID:IX1YzC4S
もう少しで丸二日投下無しだねぇ……。
そろそろいいあんばいに寂れてきたかな。

467 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/24(日) 00:21:06 ID:rfv5sQnh
>>466
何言ってる。週末〜月曜あたりは投下が多いじゃないか。
そういうこというから、廃れるんだよ。

468 名前:569改め518 ◆518YLv.Xnc sage 2005/04/24(日) 00:23:12 ID:fYCFJQuL
書くのが遅くて申し訳ない

469 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/24(日) 00:28:55 ID:rfv5sQnh
>>468
またーりかいてください。
いいものが読めればそれでいいですから

470 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/24(日) 00:42:25 ID:ygXL1u8I
1つネタを思いついて書いているのだけど、展開に詰まって放置中

頑張って書いてみる

471 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/24(日) 00:57:44 ID:IX1YzC4S
>>467
すまんすまん。
そういうつもりは無かったんだけど。

それでは自分も寝かしていたネタを起こしてくるか。
連休に入る頃には投下できるかな。

472 名前:初代スレ123 sage 2005/04/24(日) 01:14:03 ID:pXTtrShH
誰もいない……
未熟な作品を投下するなら今しかない

473 名前:初代スレ123 sage 2005/04/24(日) 01:15:15 ID:pXTtrShH
G−1グランプリ
恵泉女学院一発ギャグトーナメント第四弾

学院長「……それにしても、前エルダーと現エルダーの試合とはいえ、
大変なことになってしまいましたね、緋紗子さん」
緋紗子「本当ですわ、学院長。正直、瑞穂さんのパレオがほどけた時には、
わたくし生きた心地がしませんでした。危うく瑞穂さんの秘密がバレて……え? もうつながっているんですか?」
学院長「……」
緋紗子「──しっ失礼しました。G−1グランプリ決勝戦・第一試合、
中断から現在までの推移を簡単に説明いたしますと、瑞穂さんがパレオを落とした直後、
会場すべての照明が消えるというハプニングが発生。学院長、それは時間にしてどのくらいだったでしょうか?」
学院長「おそらく十秒ほどだったと思います。……いい仕事してますねぇ」
緋紗子「? 何のことですか、学院長」
学院長「ただの独り言です。わたしのことは気にせずに話を先に進めてください」
緋紗子「……再び会場の照明がついた時に明らかになる、驚愕の事実! 思いも寄らない光景が、
わたしたちを待ち受けていました。なんとリングの上では、紫苑さんが瑞穂さんに馬乗りになってハァハァしていたのです!!」
学院長「ハァハァってあなた……ただ頬ずりをしていただけではないですか」
緋紗子「リング上の二人の姿に会場中が大興奮……いえ、大混乱になりまして、再び試合が中断・休憩がとられ、
現在に至ります。学院長、あまりの予想外な展開に、今だ会場全体が騒然としていますよ」

474 名前:初代スレ123 sage 2005/04/24(日) 01:15:59 ID:pXTtrShH
学院長「……まあ、そうですね。リングサイドで見ていた貴子さんは早々にのぼせていましたし、
マットに上がったまりやさんも、顔中真っ赤でしたからね。このようなことが起きるとは想定の範囲外だったのではないでしょうか」
緋紗子「それにしても実にうらやましい。わたしも紫苑さんになって瑞穂さんを押し倒してあんなことやこんなことを……」
学院長「緋紗子さん、脳の中身がもれていますよ」
緋紗子「あぁ、でも瑞穂さんになって十条さんに押し倒されるのもいいですわね……どちらもうらやましいですわ」
学院長「仕方がない人ですね……」
緋紗子「えへっ、えへへ──ぐはぁっっ!」
学院長「目は覚めましたか? 緋紗子さん」
緋紗子「あ、ありがとうございます、学院長。おかげで目が覚めましたわ。……ちょっと天国の門が見えましたけど……」
学院長「それは良かったではないですか。……さあ、試合が始まりますよ」
レフリー「後攻、猫さんチーム・十条紫苑」
緋紗子「さあ、いよいよ紫苑さんの番ですが、彼女にとって今の状況はあまりいいとは言えませんね、学院長」
学院長「そうですね。レフリーから2度にわたって警告を受けていますし、
この試合に限って言えばあまり印象はよくありませんね。判定になれば、おそらく彼女に勝ち目はないでしょう」
緋紗子「なるほど。瑞穂さんを相手に、KO勝ちをしなければならないのですね? でなければ紫苑さんの勝利はない、と」
学院長「その通りです。その上、先程の瑞穂さんのギャグが効いているのか、
普段より身のこなしに優雅さがありません。見てください、分かりますか?」
緋紗子「何となくですが、確かに言われてみれば……」
学院長「それに、もともと体の弱い彼女ですから、あまり体を張ったギャグはできないはずです。
しかし小手先の技では、今の瑞穂さんからギブアップさえ取ることは難しいでしょう」

475 名前:初代スレ123 sage 2005/04/24(日) 01:16:38 ID:pXTtrShH
レフリー「ファイト!」
緋紗子「さあ、試合開始のゴングがなりました。
果たして先程の瑞穂さんを超えることができるのか? 紫苑さんの一挙手一投足から目が離せません」
学院長「……やはり、自分からは動きませんね」
緋紗子「紫苑さん、一定の距離を置いて瑞穂さんの出方をうかがっています。
どういうつもりでしょうか? 学院長」
学院長「わたしの推測では、おそらくこれは誘い受けではないかと思います。
もしくはそう思わせる罠か。……どちらにしろ不用心に近づくことは避けたいですね。
瑞穂さんも警戒して慎重になってますよ」
緋紗子「紫苑さんが動いた!」
学院長「……いえ、これはフェイントのようです。また態勢を戻しています」
緋紗子「紫苑さんの動きに、一瞬場内がどよめきました。学院長、
今の動きはレスリングに似ていましたが……」
学院長「レスリングのタックルですね。それにしても素早い動きでした」
緋紗子「紫苑さん、自分が今履いているのが履きなれないミニスカートだということを、
忘れているのではないでしょうか。……わたしにはバッチリ見えましたけど」
学院長「さすが紫苑さん、隙がない。とだけ言っておきます」
緋紗子「ところで学院長、今の紫苑さんのフェイントには、いったいどんな意味があるのでしょうか?」
学院長「瑞穂さんの動揺を誘ったのでしょう。……まあ、ただ面白がっているのかもしれませんが」
緋紗子「……おや? 立ち止まりました。紫苑さん、リング中央を挟んで瑞穂さんと正対します」
紫苑「いきますわよ、瑞穂さん。覚悟はよろしくて?」
緋紗子「紫苑さん、ゆっくりと腰を落とします……」
学院長「? こ、この構えは……」

476 名前:初代スレ123 sage 2005/04/24(日) 01:17:23 ID:pXTtrShH
紫苑「ガチョォ〜ン〜」
瑞穂「ハ、ハラホレヒレハレ〜」
緋紗子「学院長、これは伝説のギャグ、ガチョ〜ンですかぁっ!?」
学院長「しかも本家本元、谷啓の引きガチョ〜ンですよっ!」
緋紗子「学院長、引きガチョ〜ンとは?」
学院長「実はガチョ〜ンには、手を押しながら言い放つ押しガチョ〜ンと、
手を引きながら言い放つ引きガチョ〜ンがあるのですが、紫苑さんが今放ったのは正真正銘の引きガチョ〜ンなんですよ!」
紫苑「ガチョォ〜ン」
瑞穂「ハ、ハラホレヒレハレ〜」
緋紗子「あーっと、立ち上がろうとした瑞穂さん、再び放たれたガチョ〜ンの前にマットに崩れ落ちます」
学院長「しかもこの破壊力。もしかしたら谷啓直伝では……」
紫苑「ガチョォ〜ン」
学院長「ガチョ〜ンが他のギャグと最も違う点が連射性と威力です。
連射性をそなえた他のギャグ……たとえば瑞穂さんの「だっちゅ〜の!」などは連射すればするほど、
耐性ができる分一発あたりの威力は落ちていきます」
紫苑「ガチョォ〜ン」
緋紗子「ああっと紫苑さん、リングサイドや観客に向けてアピールを始めました」
学院長「しかし、ガチョ〜ンは違います。他のギャグと比較しても耐性ができるのが非常に遅い。
威力が落ちるどころか、ダメージが加算されていくのです」
紫苑「ガチョォ〜ン」
緋紗子「なんということだ。犬さんチーム、猫さんチーム、両チームの選手がギャグの餌食になってバタバタと倒れていきます。
ああっと、観客の一部にまで影響が出始めている模様。リング上の紫苑さん、なんだかとても嬉しそうだぁ」
学院長「しかも大方のギャグと違って無指向性。たとえるなら核爆発時の電磁パルスのようなものなのです」

477 名前:初代スレ123 sage 2005/04/24(日) 01:18:48 ID:pXTtrShH
紫苑「ガチョォ〜ン」
緋紗子「いけません、意識がないのか、瑞穂さんが軽い引きつけを起こしています。レフリー、早く担架を……ああっと、レフリーの君江さんまでもがロープにもたれて虫の息状態。大変なことになってしまいました。担架、誰か担架の準備をっ」
学院長「……ハ、ハラホレヒレハレ〜」
緋紗子「学院長? しっかりしてください学院ちょ……う」
紫苑「ガチョォ〜ン」
緋紗子「紫苑さんの、ガチョ〜ンの影響が、わたしにまで……だ、だれか紫苑さんを止めて」
紫苑「ガチョォ〜ン」
緋紗子「力が抜ける、ち、力が……ハ、ハラホレヒレハレ〜」
紫苑「ガチョォ〜ン、ですわ」
ザーッ

FIN

G−1グランプリ恵泉女学院一発ギャグトーナメントは以上で終わりです。後半は駆け足になってしまいました。
一応、他のキャラのネタも考えてはいたのですが──クレイジーキャッツとかドリフターズとかおれ達ひょうきん族とか、
ごっつええかんじとか……。ちなみに元ネタが古いのは仕様です。
しかしすべては紫苑さんのガチョォ〜ンの前に霞んでしまいました。そう、紫苑のガチョォ〜ンのためだけに、
この作品は作られたといっても過言ではありません。
あとは野となれ山となれ。期待していた人はごめんなさい。


PS
個人的なことですが、とうとうHPの月カウント数が100を切りました。おとぼくからこっち、
何も更新してないので当然の成り行きなんですけどね。今後はSSスレに小ネタを、HPに長編をアップしていく予定。
今後どこかで「白菊姫」「注文の多い模擬店」「フラワー」「着信音」などを見かけたら、
暖かい目で柱の影から見守ってやってください。にしても、タイトルですでにネタばれしている……。

478 名前:初代スレ123 sage 2005/04/24(日) 01:19:42 ID:pXTtrShH
ちなみに小ネタの例
楓さんは見ていた4

正月の一コマ。いい感じて、お酒が入っている一同。
まりや「一番、御門まりや、さっちゃんの替え歌で歌を歌います。
♪瑞穂ちゃんはね、瑞穂っていうんだホントわね。だけどエルダーだから、
みんなからはお姉さまって呼ばれてるんだよ。かわいいね、瑞穂ちゃん。
♪瑞穂ちゃんはね、正真正銘男の子。だけど遺言で女装して
学院に通ってるんだよ。かわいいよ、瑞穂ちゃん」
おおっー!
歌い終えたまりやに、あたたかい拍手が送られる。
紫苑「これは負けていれませんわ……二番、十条紫苑、おこたで丸くなります」
おおっー!
部屋にあるコタツで、猫のように丸くなる紫苑。
由佳里「三番、上岡由佳里、ハンバーグを食べます」
おおっー!
どこからか出てきた、ハンバーグステーキセットをパクつく由佳里。
瑞穂「四番、宮小路瑞穂、……脱ぎます」
おおっー!
がばぁっ
貴子「ゆ、夢ですの……あら? ここは……」
夢の中で見たことのある風景が、貴子の眼前に広がっていた。

以上

479 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/24(日) 02:01:39 ID:pEixVUnO
>449

瑞穂たんのお着替えを見て、
ある男子は襲い掛かりそうになる自分を抑えるために壁に頭を打ちつけ、
ある男子は鼻血を盛大に迸らせて倒れ、
ある男子は……

で、その日の体育(水泳)に出席した男子は瑞穂たんのみ。

そして、女子のほうも次々と鼻血を出して……

「あ、あれ? なんでみんな倒れちゃうの?」
「鏑木……お前、もう二度と海パンはくな。」

……と言う事が、少なくとも中一に一回、高一に一回の計二回はあったと思う。

480 名前:313 sage 2005/04/24(日) 02:23:11 ID:ygXL1u8I
(´-`).。oO(誰もいないな)
(´-`).。oO(冒頭を投下するなら今のうち)

1月半ばあたり
瑞穂ちゃん外部受験に向けて、深夜まで受験勉強中

481 名前:313 sage 2005/04/24(日) 02:28:18 ID:ygXL1u8I
瑞穂ちゃんの災難

 ある日の昼食時間。
たまには、一人でお昼もいいかと考えながら、食堂の券売機の前に立つと
(今日‥‥‥どうしようか?たまには、ハンバーグランチいいか)
少し迷ってから、食券を手に列から離れようとしたとき、一瞬目の前が暗くなった。
「お、おねえさま」
「あっ、ごめんなさい。迷惑掛けてしまいましたわね」
(少し、無理してるのかな)
支えてくれた子にお礼を言ったとき、再びふらついた瑞穂を見て
「さしでがましいようですが、私におねえさまのを運ばせてください。運んでいる途中に立ちくらみな
ど起こされては落とすようなことがあれば、おねえさまの制服が汚れてしまいますから」
「もう大丈夫ですわよ」
支えてくれた子を安心させるように、笑顔を作り話しかけたが
「おねえさま。だめです。絶対にだめです。そんなお顔されていては‥‥‥」
その子の方が泣きそうな顔で言うので、最後には瑞穂の方が折れて
「では、御願いしてもよろしいかしら?」
「は、はい」
瑞穂から、食券を受け取ると嬉しそうにカウンターの列に並びにいった。
「おねえさま。こちらにお席をとりました」
別の子が瑞穂の手取ると、ゆっくり席に案内した。過保護と思える心配ぶりに、瑞穂の方があわてて
「みなさん。心配して頂けるのはとてもうれしいのですが‥‥‥」
「迷惑などではありませんわよね。みなさん?」
との、問いかけに、周りの女の子たちはいっせいに頷いた。
「今日だけ、みなさんの好意に甘えさせて頂きますね」
断れそうにない雰囲気に、瑞穂はそう言うしかなかった。

482 名前:313 sage 2005/04/24(日) 02:34:40 ID:ygXL1u8I
 (ふうー、そんなに顔色悪いのかな?)
瑞穂は、長く息をはくと
「私の顔色。皆さんに心配して頂くほど、優れないのでないのでしょうか?朝。鏡を見ましたけど、さ
ほど酷くないと思いましたが?」
同じテーブルの女の子たちは、顔を見合わせると
「目の下に、隈が出来ますし、白いというより、青白いといいますか、血の気がないように見えます。
外部受験とお伺いしましたので、ご自分でも気が付かないうちに、無理されているのではありませんか?」
「そうなのかしらね?自分では無理しているつもりはないのですが?」
「いいえ。絶対無理されてます」
「そう言われるのでしたら、そうなのかもしれませんね」
瑞穂は、適当なところで自分が折れると、運んできてくれた子にお礼を言い、テーブルを見て
「揃ったようですので、お食事にいたしましょう」
そういって、周りのテーブルを見ると"なぜか"瑞穂と同じ物が多く載っていた。
(あれ、今日は、ハンバーグが‥‥‥?)
 適度な会話をはさんだ進み、終わりに近づいた頃
(ま、まずい。‥‥‥)
とっさに口元を手で隠し「ごめんなさい」と、言いながら急ぎ足で食堂を出て行った。

483 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/24(日) 09:08:12 ID:lJLRmMqf
とりあえずここまで、とか言って欲しいぞ。

484 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/24(日) 13:36:16 ID:T4N7Hvly
妄想力に文章力が追いつきませぬ・・・

485 名前:猫野 sage 2005/04/24(日) 13:56:17 ID:ddhLG9IU
みなさんGJです〜良作SSばかりですごいです〜
人気投票、1,2の攻防、中盤、下位、大混戦ですね
ところで公式の絵で貴子さん、君枝さん、瑞穂ちゃんの三人が
裸で並んでる絵ってありましたっけ?瑞穂ちゃん女の子モードで

486 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/24(日) 14:16:16 ID:FsxQWd/f
雑談は本スレ行けよ。

487 名前:猫野 sage 2005/04/24(日) 16:03:31 ID:ddhLG9IU
そうですね、ごめんなさい

488 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/24(日) 16:08:37 ID:IX1YzC4S
>>485
おまけシナリオで君枝のおかず用妄想として出てきておるな。
瑞穂ちゃんの胸もちゃんとある。

489 名前:猫野 sage 2005/04/24(日) 16:13:02 ID:ddhLG9IU
>>488
そうでしたか、わかりました

490 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/24(日) 23:16:03 ID:q0x40xb4
お髭剃ってる最中にネタが降りてきたよ、ママン。
そんな訳で現在執筆中、うは初めての体験なのでどきどきするのですよ〜。
近日中には投下したいと思っていますので宜しくお願いしますね。

491 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/24(日) 23:21:34 ID:IX1YzC4S
>>490
頑張れ。蝶頑張れ。
オレもがんばるよ。

492 名前:313 sage 2005/04/25(月) 00:53:30 ID:NsWbhqqc
(´-`).。oO(前回は失礼しました)
(´-`).。oO(全部で4,5回程度になると思います)
(´-`).。oO(誰もいないようなので、続きを投下します。)

493 名前:313 sage 2005/04/25(月) 00:58:20 ID:NsWbhqqc
 瑞穂ちゃんの災難
 急いできた瑞穂を見て、トイレにいた女の子たちは驚いたように「お、おねえさま」と声をあげたが、
瑞穂は、口元も隠したままの急いで空いている個室に入ると「‥‥ぷ」「‥‥‥ぷ」と、2,3度繰り
返し‥‥‥その後安心したように「ほぅーーーーーーー」と、長い息をもらして、しばらく個室から出
てくることはなかった。その様子を見ていた女の子たちの内には、個室から漏れてくる嘔吐しているよ
うな声を聞いて(まさか‥‥‥つわり?)と思う子もいた。瑞穂自身、この事が大きな騒ぎのきっかけ
になるとは、思ってもいなかった。
 一方。残された女の子たちにも、瑞穂のいつになくあわてた動作に一つの疑惑が生まれ始めていた。 
(えっ。おねえさま?まさか?)
周りを見渡して声をひそめると、
「ねえねえ。おねえさまって、つわり?」
「ええっ。おねえさまが?」
「うそ?寮にお住まいですのに?」
「いつもより顔色が悪いみたい。ふらついたのは貧血かもしれないし、おまけにさっきのは‥‥‥?」
いっそう声をひそめると、
「おなかにあかちゃんが?」
「そうなのかな?」
「おねえさまに限って、そんなことがあるはずが‥‥‥」
「おねえさまには、元の学校でおつき合いされていた方いても、おかしくありませんわ」
疑惑の芽が育ち始めていたのを、知らずに戻ってきた瑞穂は
「ごめんなさい。不作法なことをしてしまいましたわね」
「あっ、おねえさま。お体の方は?」
瑞穂は、硬い笑顔を作ると「大丈夫よ」と短く告げ、残りを食べ終えると自分のトレーを持って
「お先に失礼するわね。今日は、迷惑を掛けてしまってごめんなさい」
軽く頭を下げると、食器返却口に歩いていった。
(やはり、今日のおねえさま‥‥‥おかしい)
同じテーブルに居た女の子たちは、そう感じていた。瑞穂の様子が、どことなくおかしいと言うことは
昼休み、休憩時間の間にじわじわ広かりはじめていた。

494 名前:313 sage 2005/04/25(月) 01:00:42 ID:NsWbhqqc
放課後。生徒会の手伝いで大量のプリントを抱えて歩いていると、すれ違った女の子が
「おねえさま、だめです。大事な時ですのに、重い物を持つなど‥‥私が代わります」
瑞穂が戸惑っている内にプリントを受け取ると「生徒会室でよろしいのですね?」と、いいながら先に
歩き出してしまった。生徒会室に入り、机の1つに抱えていたプリントを置くと「では、失礼します」
と言って出て行った。
(なんでだろう?急に、心配されるようになったけど?)
「あの、おねえさまが頼まれたのですか?」
問いかけられた瑞穂は、首をかしげ
「いいえ。私にも解らないのですが、なぜか皆さんが心配してくださいまして‥‥‥」
その疑問より、まずは、目の前の作業を優先させるべきだということになり、プリントの整理を始める
のだった。

 翌日。瑞穂が「おはようございます」と言いながら教室に入っていくと、自分の席に暖かそうな膝掛
けと、カバーの付いた座布団が置かれていた。
(えーーーっと。なに?誰が?)
「おはようございます。瑞穂さん」
「あっ、おはようございます。美智子さん」
美智子は、瑞穂の表情と、座席に置かれていた物を交互にみて
「ああ、置かれている物でしたら、瑞穂さんの事を心配された下級生の方に頼まれましたので」
(だれだろう?奏ちゃんか、由佳里ちゃんかな?)
瑞穂の心の中を読んだように
「いいえ。上岡さんでも、周防院さんでも、ありませんでしたわ。お体を大切にしてくださいとの、こ
とづても承りました。2年の下条さんと、陸奥さんから」
(だれかな?心当たりないのだけど?)
瑞穂の頭の中では、ピースの1つをどこかに置き忘れたパズルを組み立てている感じがしていた。
「しかし‥‥‥」
「問題があるとは思えませんが?体調を崩されているのを、心配して贈ってくださったのでしょ?でし
たら、先生方も理解してくださいますわ」
穏やかな声が割り込み、瑞穂の疑問を打ち消す。
「せっかくのご好意なのですし、瑞穂さんの顔色がここ数日優れないのも事実ですわ」
「おはようございます。紫苑さん。今朝。私が階段を登るときなど、まわりの方が心配そうな顔をされ
ていたのですが、そんなに酷い顔しています?」

495 名前:313 sage 2005/04/25(月) 01:01:54 ID:NsWbhqqc
「そう‥‥‥‥ですね。目の下の隈がすいぶん目立ってはいますから、それでみなさんが心配されたの
ではないのでしょうか?念のため。今日の体育の授業は見学を申し出た方がよろしいですわ。倒れたり
しますと大事になりましてよ」
紫苑は、瑞穂に体育の授業の見学を勧めたことが、さらにうわさを大きくすると言うことになるとは、
想像すらしていなかった。
 瑞穂が体育準備室から出てくるを見た生徒たちは
「おねえさまが、体育準備室から出てきた」
と、口々に話し、体育館に入っていったのを見た生徒たちの口からも
「制服のまま体育館に入っていくのをみた」
と言うのが広がり、さらに別の生徒が思い出したように
「昨日。食堂から口元を隠して、慌てて出て行かれた」
「昨日。トイレから出てきた時、お口の周りを気にされていた」
と、口ぐちに語られはじめ、ここ数日瑞穂の顔色が、悪いのと重ねて
「やはりおねえさまのお腹には‥‥‥‥」
と言う方向に話がまとまっていくのだった。

 授業後。教室掃除をしている瑞穂にだけ聞こえるように、「今、重い物を持たれても大丈夫なのです
か?」と美智子が問いかけてきた。「なぜ」と目だけで問いかける瑞穂に
「瑞穂さんが妊娠三ヶ月目に入ったといううわさが‥‥‥」
思わず机を足の上に落としそうになった瑞穂はあわてて
「美智子さん。そのうわさはいつごろから?」
「私が、耳にしましたのはお昼ごろしたから‥‥‥‥今朝。早ければ、昨日の午後というところだと思
いますけど。なにか心当たりでも」
瑞穂の頭の中で、パズルが組みあがり「ええ、心当たりなら‥‥‥」美智子に、その時の状況を説明する。
「なるほど、つわりと勘違いされたんですね。間の悪いことに今日の体育は見学されてましたし」
引きつり気味の笑顔でそう答えた。

496 名前:313 sage 2005/04/25(月) 01:03:14 ID:NsWbhqqc
       (つわり)
      (妊娠三ヶ月)
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  (ぼくは、男の子なんだけど)
 同じ頃。生徒会室。
今日も業務を進めるためのペンの音、パソコンのキーボードを叩く音が響いている。時折手を休めるた
めにテレビドラマや映画の話題で盛り上がることはあるが、生徒会役員としての自負がそうさせている
のか、熱心に雑務に取り組んでいる。が、いつもより手を休めることが多く誰かが、口に出しそうになっ
ては、業務に戻ると繰り返しが何度も起きている。扉の開く音を耳にした役員たちは、反射的に扉の方
に現れた人物を見て、解らない程度に息を漏らしていた。
 貴子は、自分の執務机に積まれた決裁待ちの書類を一瞥して
「特に、問題になるような事はありまして?」
「いいえ、通常業務に関しましては、滞り無く進んでおります。ただ‥‥‥」
言い淀んだ君枝を見て
「ただ‥‥‥なんですの?」
「おねえさまに関しまして、貶めるようなうわさを耳にしましたので」
貴子の肩が微かに上がり、かんしゃくを起こし掛けている様子に
「おねえさまのお腹に、あかちゃんが居るといううわさです」
君枝は思いきって貴子に告げると、仕事はすんだと大きな息を吐いた。
 

497 名前:313 sage 2005/04/25(月) 01:04:29 ID:NsWbhqqc
 少しの間沈黙が生徒会室を支配し、貴子は、強張った表情のまま大きく息を吐いて
「確かに、おねえさまの顔色がこのところ優れなかったのは、私も見ておりますが‥‥‥まさか?」
貴子の疑問に君枝が
「はい。私はじめ、役員一同信じられないのですが‥‥‥‥このままでは、おねえさまは不当な処罰を
教師側から押しつけられる可能性もありますので、会長のご判断をお伺いしようと考えた次第で」
貴子は、君枝の話を聞きながら、しきりに髪の一房を指先に絡ませて
「教師側が行動を起こす前に、おねえさまの身の潔白を私たちの前で証明して頂くのです。できれば明
日にでも、おねえさまにお話をして事の真相と、出来れば、客観的な証拠になる物を見せて頂くことに
いたしましょう」
そう貴子は言い切った。

 寮の自分の部屋に戻ってきた瑞穂は、制服のままベットに倒れ込んだ。
(はあーーー。なんか疲れた。つくづく、女の子はうわさ好きの生き物なんだって、おもいしらされた
よ)
(‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥)
(‥‥‥‥‥‥‥‥)
(‥‥‥‥‥)
(‥‥)

次回に続く                                                

498 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/25(月) 01:07:19 ID:JFwCGVtm
GJリアルで見てました。
妊娠ですか。
瑞穂ちゃんならそうなっても誰も文句は言いません。

499 名前:313 sage 2005/04/25(月) 01:17:54 ID:NsWbhqqc
業務連絡です。

まとめサイトの中の人さんと、図書委員さん。
>第六話314-321ですが、
題名を「プールにて」と、付けましたので、お手数ですがよろしく御願いします。

>>498
レスどうもです。
>瑞穂ちゃんならそうなっても誰も文句は言いません。
次回には、勘違いの正体を書けますが、少し時間が掛かりますm(_._)m

500 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/25(月) 02:37:50 ID:MPmGuzTP
>313
妊娠してない客観的な証拠って・・・・
妊娠してない客観的な証拠って・・・・

今後の展開に超期待

501 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/25(月) 10:28:12 ID:V0aN/N1M
今、妹がリアル妊娠中
12月に出産予定
そして、12月におじさんになる予定の漏れは、エロゲーやって、SS書いてまふ
駄目じゃん、俺
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502 名前:初代スレ126 sage 2005/04/25(月) 20:34:32 ID:KI3Mc+AP
…皆様めちゃくちゃご無沙汰しております。
すっかりネタを無くして長い間ROMってた初代126でありますorz
職人の皆様、良作お疲れ様でございます。

ようやく、ネタが二つほど出来上がったので、その片方を投下。
もう一つが本命ですが、そちらはまだ構想段階で、まだ時間かかりそうで…
今回のは軽いリハビリを兼ねて、と言う感じで(^^;
初の緋紗子先生話であります。

503 名前:初代スレ126 sage 2005/04/25(月) 20:35:53 ID:KI3Mc+AP
私たちの緋紗子先生!!(1)

「そっか。緋紗子先生、先生辞めちゃうんだ」
2月も半ばに入ったある日の寮。
夕食の席で、僕は緋紗子先生が教職を辞めることを皆に話した。
いずれ、緋紗子先生が辞める事は皆が知ることになるだろう。
けれど、知る事が出来てもその後すぐお別れになってしまったら…
それは、凄く勿体無い気がして。
「緋紗子先生ってさ。授業にちょっとだけムラがあるけど、基本的にはすごく解かり易いし。
それにすっごく面倒見もいいから、ちょっと残念だなぁ」
「そうなのですよ。奏も緋紗子先生にいろいろ励ましてもらったのですよぉ」
まりやに続いて、奏ちゃんも続く。
「あら?でも奏ちゃんは直接緋紗子先生の授業受けたりはしてないわよね…?」
緋紗子先生は三年のクラス担任であるため、自動的に受け持つ学年も三年生になるわけで。
「はいなのですよ。けれど、学院祭の練習中に、何度も声を掛けて下さったのですよ〜」
「あ。私も大会前に応援してもらいました」
由佳里もか…結構、皆色んな形で緋紗子先生と関わってるんだなぁ。
………
「緋紗子先生って、やっぱり良い先生だね」
「うん…そうだね」
僕は、少しだけ心に引っ掛かりを感じ始めていた…

「そうですわね…緋紗子先生には私もいろいろお世話になりましたわ。
入院してエルダーとしての勤めを果たせなくて落ち込んでいた私を、
ちょくちょく訪れては元気付けてくださいましたわ」
翌朝、何時ものようにクラスの皆さんと挨拶を交わした後、紫苑さんと緋紗子先生の話になった。
昨日の話で、他の人が緋紗子先生をどう思っているのか…知りたくなったからだった。
結果は一緒。緋紗子先生を悪く言う人なんて居なかった。
むしろ、「助けてもらった」「励ましてもらった」なんて言葉がいっぱい出てきて…
…僕は、迷っていたけれど、一つの決断をした。

504 名前:初代スレ126 sage 2005/04/25(月) 20:37:37 ID:KI3Mc+AP
私たちの緋紗子先生!!(2)

「…で、瑞穂さんは何で呼ばれたかわかるかしら?」
「なんとなく…ですけど」
それから2日後の放課後。僕は緋紗子先生に呼び出されて職員室に居た。
緋紗子先生は怒っているのか、呆れているのか…判断着きにくい顔でこっちを見ていた。
ちょっと、心臓に悪いかも。
「昨日から、「辞めないで」っていう生徒の直訴や手紙があちこちから…
瑞穂さんね?私が辞めるって話を流したの」
「はい」
「エルダーシスターとしては減点ね。まだ公式発表していないことを言いふらすなんて」
「すみません…」
「理由、聞いていいかしら?
少なくとも瑞穂さんは、短絡的な衝動でこんな事するとは思えないけど」
真剣な目に促されて、僕はゆっくりと口を開く。
「私は…先生に、自分の夢を追いかけて欲しい。そう真剣に思いました。
けれど、ここの生徒たちには、緋紗子先生は必要なんじゃないかって。そう思ったんです。
実際、多くの人が緋紗子先生に色んな形で助けてもらっていて。
…それに」
「それに?」
「先生も、先生である事が好きなんじゃないかって。
授業中の態度も。生徒と接するときも。…私達が、第二音楽室を使ったときも。
いつも、先生は優しく私たちを見つめてくださっていました。
…だから思ったんです。先生は、先生である事が好きなんじゃないかって」
じっと僕の話を聞いていた緋紗子先生は…職員室を見回して、
他の先生方が居ないのを確認すると、
「確かにね。私が教職に就いたのは、しおの事がひっかかっていたから。
何が出来るわけでもない。ただ未練のために恵泉に戻って来たかったから。それだけだった」

505 名前:初代スレ126 sage 2005/04/25(月) 20:38:59 ID:KI3Mc+AP
私たちの緋紗子先生!!(3)

そう語る緋紗子先生は、少し悲しい顔をしていた。けれど、
「けれどね。
今の私にとっては、それは小説家になるための言い訳になってるのかもしれない。
みんな、色んな事で悩んで、苦しんで、それを乗り越えて。
そんなみんなの手助けがしたいって。真剣に思うようになってた。
けど、私が教職に就いたのは、自分の未練のためだったから。
だから、教師としてみんなを導く資格なんて無いって思ってた…」
緋紗子先生が凄く悩んでたんだって、ここで僕は気がついた。
気が付いて…やっぱり余計な事をしてしまったと思った。
先生が考えた末に、選んだ道なのに。僕が余計な事をしてまた悩ませてしまったんじゃ…?
「すみません先生。先生が考えて決めた事なのに、余計な事をしてしまって…」
そう言って頭を下げた僕の額を、緋紗子先生が軽く平手で叩く。僕が驚いて顔を上げると、
先生は笑顔を見せて、
「人の話は最後まで聞きなさい。
…瑞穂君のお陰で、私がみんなにしてきた事は間違いじゃなかったんだって知る事が出来たから。
知っちゃったお陰で、どうやら教師を辞める事、出来そうに無いけどね」
「え…!?」
「ええ。辞めるのは取り消し。
自分がやりたい事を、しおの事を持ち出して逃げようとしたら、しおに怒られちゃうもの」
「で、でも、小説家になるのは…?」
「教師をやりながらでも執筆は出来るわ。
…二つの事を一遍にやろうとするのは良くないかもしれないけれど、
それでも、やっぱりどっちも捨てたくない。そう思ったから」
そう云って、先生は僕に何かを投げた。
受け取ったそれは、いつもの薄荷のキャンディー。
「少しだけほろ苦くて、甘い。やっぱりそんな世界って、理想的ね…」
そう笑う緋紗子先生の笑顔は、とても素敵だった…

506 名前:初代スレ126 sage 2005/04/25(月) 20:39:39 ID:KI3Mc+AP
私たちの緋紗子先生!!(4)

結局、緋紗子先生は来年も教鞭を執る事になった。
既に退職届は出していたそうだが、学院長先生がそれを受理せず、懐に入れたままだったらしい。
ちょっとユニークで、意地悪で、とっても優しいその先生が、
「現役教師の女流小説家」として脚光を浴びるのは、それから数年後の話…

                                              終わり

507 名前:初代スレ126 sage 2005/04/25(月) 20:41:02 ID:KI3Mc+AP
まだちと感が戻ってない気がする…
いや、もともと大して良作出してる訳じゃないですけどorz

またちょくちょく投下出来たらなぁ…ネタ、練らなきゃ…

508 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/25(月) 22:49:11 ID:V0aN/N1M
>>506
GJ!
本スレだと割りと嫌われてるけど、比沙子先生結構好きなんだよな
薄荷の飴はどうしても駄目だけど・・・(w

509 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/25(月) 23:35:48 ID:4t8P+RZi
>>506
乙だぜ、こんちくしょうっ。
センセネタは少ないから、純粋に嬉しいです。

510 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/26(火) 00:20:36 ID:X3yowJ1B
>>508
そのわざとらしい誤字で、どの程度好きかわかるぞw

511 名前:313 sage 2005/04/26(火) 00:45:35 ID:TYgqcAyI
>>500

>妊娠してない客観的な証拠って・・・・

あまり、期待されても(^^;
いま、今後の展開を練り直してますので・・・
頑張ってみます。

512 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/26(火) 00:57:32 ID:/zMMLEiX
初代126殿、乙であります。
ただ読んでいてふと違和感を覚えた事が。
先生は奏のクラスの漢文を教えていると、3話の開始早々に出ているのであります。
重箱の隅をつついて申し訳ないであります。

513 名前:初代スレ126 sage 2005/04/26(火) 01:04:32 ID:xkEiWSEg
感想ありがとうございます。
先生に関してはその後小説家になったというSSが投下されているので
ここで教職に留めるのはどうかとも思ったのですが、
こういう展開もアリかな、と思った次第で、可能性のひとつとして捉えてもらえれば(^^;

>>512
ぬおおお!?そ、そうでしたっけ…?orz
ううむ、何週もしてるけどまだまだ見落としがありますなぁ…
突っ込みありがとうございます、以後気をつけますです( ;´Д`)

514 名前:1話スレ241 sage 2005/04/26(火) 04:40:42 ID:bh6hWhmd
初代126さん乙です。
緋紗子先生、嫌いじゃないけど好きでもない、な自分にとって
こういうSSがあると好感度↑しますなぁ。

私も最近ROMってばかり、ねたは4つもあるのにぃぃぃぃぃ・・・はぁ。

515 名前:471 ◆471.Pt54hU sage 2005/04/27(水) 00:57:31 ID:MpHm4+ul
 |
 |д・) ダレモイナイ……トウカスルナライマノウチ
 |

 〜第二回劇団恵泉特別公演〜 『新釈 桃太郎』

516 名前:『新釈 桃太郎』 ◆471.Pt54hU sage 2005/04/27(水) 00:58:52 ID:MpHm4+ul
 どうしてこんな事になるんだろう──
 貴子は溜息を吐きながら生徒会室に向かっていた。
 事の発端は三十分前。貴子は校内放送で学院長室に呼び出された。嫌な予感がしつつも学
院長室に駆けつけた貴子を待っていたのは、またしても「とある孤児院で慰問のために生徒会
主催の演劇を行って欲しい」という学院長の言葉だった。
 例の如く、その孤児院の院長は学院祭の時に行われた、生徒会主催の劇をいたく気に入って
しまっていて、またご多分に漏れず、その院長と学院長は知己の間柄であり、どうしてもその願
いを断る事ができなかったと言う。貴子にとっては相変わらず迷惑以外の何者でもなかったわ
けだが。
 ともかく、学院長から直々にお願いされたとあってはやっぱり断る事も出来ず、結局、渋々な
がらも引き受けることになってしまったのである。

517 名前:『新釈 桃太郎』 ◆471.Pt54hU sage 2005/04/27(水) 01:00:04 ID:MpHm4+ul
 脱力した体に鞭を入れつつ生徒会室に戻った貴子に、会計の君枝から声がかかる。
「会長、演劇部部長の小鳥遊先輩がいらっしゃっていますが」
 ──まさか。
 前回の苦い思い出が蘇る。しかし、今回の公演の話は貴子自身も、今しがた学院長に聞いた
ばかりの話である。自分以外がこの事を知っているはずは無い。きっと、施設使用調整か演劇
部の予算の件でやって来たのだ──
 そう考えて気を取り直すと、圭の対面に座った。
「会長、圭お姉さま、お茶をどうぞ」
 書記の可奈子が、貴子と圭の前にティーカップを置く。
 二人はお茶を口に含み、一息入れる。
「それで、今日は何のご用でしょうか?」
「…………」
 貴子が尋ねるが、圭は沈黙していた。貴子は圭から発せられる異様なオーラにゾッとする物
を感じ、それを誤魔化すかのようにもう一口、紅茶を啜る。その瞬間を狙ったかのように、圭が
口を開いた。
「ふふふ……助っ人はいらんかね?」
「ぶほっ!? ……ケホッ、ケホッ、ケホッ」
 不意を突かれた貴子は、思わずむせ返ってしまう。その様子を見ていた副会長の葉子は、貴
子の鼻から紅茶が垂れているのを目撃してしまったが、うっかり口を滑らせてしまったりすると
後が怖いので、その事は心の内に秘めておく事にした。
「ど、どこからその話を?」
 貴子はハンカチで口の回りを拭きながら言った。やはりと言うか、今回もどこから嗅ぎ付けた
のか、圭は既に孤児院慰問公演の事を知っていた。
 恐るべし、圭の情報網。と言うか、ここまで来ると、もう妙な電波か何かを受信しているとしか
思えない。

518 名前:『新釈 桃太郎』 ◆471.Pt54hU sage 2005/04/27(水) 01:01:35 ID:MpHm4+ul
 それはさておき。
 演目が前回と同じ『仮面エルダー』ならば、準備に時間が掛かる事は無いが、少なくともここに
いる生徒会役員の面々が賛成するとは思えないし、何より貴子自身が嫌だった。そんな時に現
れた圭は、頭を悩ませていた貴子にとって救世主、と言いたいところだが、前回の事があるの
でそうも言っていられない。本音を言えば、今回の件には、圭は一切関わって欲しくないと思っ
ている貴子ではあったが、だからと言って、他に演目の選定や脚本の修正、或いはオリジナル
演目の脚本作成等が出来る者がいるかと言えば、圭以上の適任者がいるはずも無く、貴子は
甚だ不本意ではあるが、やむを得ず圭の申し出を受ける事にしたのだった。
「演目や脚本についてはお任せするとは言え、今回は『仮面エルダー』は無しですよ?」
 貴子は圭に釘を刺しておく。
「大丈夫よ。今回は昔話を多少アレンジした物を考えているから」
「そうですか……まあ、それならいいでしょう」
 このとき貴子は気付いておくべきだった。貴子の考えた『多少』と、圭の言った『多少』の間に
は、マリアナ海溝よりも深い溝があった事に。

519 名前:『新釈 桃太郎』 ◆471.Pt54hU sage 2005/04/27(水) 01:02:41 ID:MpHm4+ul
 二日後──。
 生徒会室で貴子は圭から完成した台本を受け取った。表紙には『新釈 桃太郎』と書かれて
ある。確かに圭の言っていた通り、昔話である桃太郎と言うタイトルが書かれていたが、それを
見た瞬間、えもいわれぬ不安感を感じた。またしても貴子は台本をつき返してやりたくなったが、
話し合った上での許可を出した手前、とてもそんな事が出来るような状況ではなかった。
「それでは、出演者の皆さんは被服室に集合してください。衣装合わせをしたらすぐに読み合わ
せを行います。私は他の出演者たちを連れて行きますので」
 そう言って圭は生徒会室からさっさと出て行ってしまった。

          ◆

 貴子たちが被服室に着いた時には、既に他の出演者は圭に連行されて来ていた。生徒会と
エルダーに演劇部が協力すると言う事で、現エルダーの宮小路瑞穂、先代エルダーの十条紫
苑、演劇部からは部長の小鳥遊圭と周防院奏、と、ここまでは前回と同じ面子だったが、それ
に加えて今回は陸上部部長の御門まりやと同じく陸上部の上岡由佳里の姿もあった。もっとも、
これは陸上部が協力すると言うわけではなく、ただ単にエルダーが寮暮らしなので、エルダーフ
ァミリーと言う名目で、寮生を引っ張って来ただけだ。
 ともかく、貴子たち生徒会役員の到着をもって、出演者が勢揃いしたわけである。

「それではこれより孤児院慰問公演『新釈 桃太郎』の練習を始めます。今回の作品も、少々特
殊な衣装を着た上での殺陣がありますので、皆さんには慣れていただくために実際に舞台衣装
を着て練習をしていただきます。衣装は事前に私の方から発注を掛けておきましたので、後は
微調整するだけです。まずは衣装合わせから始めますので、被服部、手芸部の皆さん、お願い
します」
 妙に気合の入った声で圭がそう言うと、被服部と手芸部の面々はそれぞれの担当女優に取り
付いた。

520 名前:『新釈 桃太郎』 ◆471.Pt54hU sage 2005/04/27(水) 01:04:17 ID:MpHm4+ul
 衣装合わせが始まると、圭は瑞穂と紫苑のところにやってきた。瑞穂たちはちょうど、鬼の衣
装であるやたら派手な着物に袖を通しているところだった。二人とも着付けは完璧なので、被服
部の出る幕は無い。
「衣装の方は特に問題はありませんね。それで」
 そう言って鞄から面を二面取り出すと、瑞穂と紫苑に一面ずつ手渡す。
「こ、これは……」
 面を受け取った瑞穂と紫苑は絶句した。差し出されたのはまたもや能面だった。
「紫苑さまの方は前と同じ生成ですが、瑞穂さんの方は今回は蛇です」
「いやそういうことではなくて」
「……?」
「これ……かぶるんですか……?」
「何を今更……当たり前です。分かっているとは思いますが、それをかぶると視界がかなり狭ま
ってしまうので、慣れるために練習の時は必ずかぶるようにしてください。では、私も着替えます
のでこれで」
 有無を言わせぬ迫力でそう言い放つと、圭も自分の着替えのためにその場を立ち去った。
 瑞穂たちも派手な着物に着替え終わると、他の出演者の様子を見に行く事にした。

521 名前:『新釈 桃太郎』 ◆471.Pt54hU sage 2005/04/27(水) 01:05:42 ID:MpHm4+ul
「あっ、瑞穂ちゃん見て見て、かわいい? ほら、貴子もこっちおいでよ!」
 そう言ったのはまりやだ。いつもの制服姿ではなく、濃い茶色のブレザーにチェック柄のミニス
カートを身に纏っている。普段する事のない格好をしているまりやは新鮮で、その服装はまりや
の活発なイメージに良く似合っている。
 まりやに引っ張られてきた貴子も、基本的にまりやと同じ服装ではあるが、貴子が着るとまた
全然違う雰囲気になる。ミニスカート姿から感じられる活発さはあるが、それでも貴子自身の持
つ淑やかさは微塵も失われていない。
 ちなみに、まりやはイヌミミとイヌのしっぽ、貴子はサルのしっぽを装着済みだ。
「こんな服着てやるんなら、前の時も無理言って参加させてもらえばよかったかな」
 にこにこしながらまりやが言う。実は今まりやたちが着ている服は、かわいいと評判の他校の
制服だ。いくらまりやが色々な服を持っているとは言え、さすがにプライベートで他校の制服を
着るわけにはいかないので、まりやもこのような服を着るのは初めてなのである。それについて
は貴子も同様だったが、まりやの発言に対してはとても同意できるものはなかった。
「はぁ。参加していなかったからそんな事が言えるのですよ、まりやさん……あの子たちは今回
も災難ですね」
 そう言うと、貴子は三人娘の方に視線を向ける。それにつられて瑞穂たちも三人娘の方を見
る。
「か、雷様……?」
 そこにはそれぞれ黒・赤・緑のタイツに虎縞トランクスと角付きアフロヅラを装着した生徒会役
員達がいた。もちろん緑色はウクレレ標準装備である。
「ね、ねえ、貴子。ひょっとしてあの子たちって、前もあんな感じだったの?」
「そうですね。まあ、前回はまともな衣装など何一つとしてありませんでしたが」
「そ、そうなんだ……」
 何だか湿っぽくなってしまったが、気を取り直して、今度は奏と由佳里のところに赴いた。

522 名前:『新釈 桃太郎』 ◆471.Pt54hU sage 2005/04/27(水) 01:07:13 ID:MpHm4+ul
「あ、お姉さま、見てください。恵泉の制服もいいですけど、こういうのもかわいいですよね」
 そう言いながら由佳里はくるり、と一回転する。貴子やまりやと同じ制服だ。由佳里の場合は、
しっぽの変わりに鳥の尾羽と、背中に小さな羽根を背負っている。
「えへへ、まりやお姉さまや会長さんとお揃いです」
「そういえば、奏ちゃんは?」
 由佳里と一緒に着替えていたはずの奏の姿が見当たらなかった。
「あれ、どこに行ったんだろう……」
「こ、ここにいるのですよ」
 声のしたほうに振り向くと、奏が立っていた。チューブブラにホットパンツという、ちょっぴり色っ
ぽい姿だ。もっとも奏の場合は、色気よりもかわいさのほうが前面に押し出されている。
「あらあら、まあまあ」
 いつものように紫苑がふらふらと、奏の方に吸い寄せられていき、ぎゅっと抱きしめる。瑞穂も
思わず抱きしめに行こうとしてしまったのは秘密だ。
 紫苑は奏をひとしきり抱きしめた後に解放したが、改めて奏の服装を見ると、思った疑問を口
にした。
「奏ちゃんは桃太郎役なのですよね……こんな格好で桃太郎なのですか?」
「それは私から説明しましょう」
 着替え終わった圭が奏の後ろからやってきて、奏の両肩を掴む。
「あっ……だ、ダメなのです、部長!」
 そんな奏の言葉を無視してくるり、と奏の背中を瑞穂たちの方に向けた。
 奏のはいていたホットパンツはオーバックになっていて、おしりが丸出しだった。
「ほら、こんな所に見事な桃が」

523 名前:『新釈 桃太郎』 ◆471.Pt54hU sage 2005/04/27(水) 01:08:49 ID:MpHm4+ul

          ◆

「みなさん着替え終わったようですので、読み合わせに入りたいと思います。学院祭の時のよう
に、その都度私の方から演技指導を入れていきますので、とりあえずは皆さんの思うままに演
じてみてください」
「ちょっと待ってください」
 雷様が不満そうに声を上げた。
「私たちにはこのような恥ずかしい格好をさせておきながら、圭お姉さまはそんな普通の格好、
狡いです」
 圭の服装はといえば、鬼の角のカチューシャを付けている以外は、マントに包まれているだけ
である。それを見て口々に不満を漏らす雷様。
 しかし圭はそんな苦情などどこ吹く風で、にやりと口の端を吊り上げた。
「ふ、どうしてもというなら代わってあげてもいいけど」
 そう言うと、圭はばさり、とマントを脱ぎ捨てた。
 ──ラ○ちゃんがいた。
 といってもただの○ムちゃんではない。尻が三分の一も隠れない超ローレグビキニに、かろう
じて乳輪が隠れる程度の、動くと乳首が今にも零れ出てしまいそうなビキニブラを着けた、それ
はそれは卑猥なラ○ちゃんだった。
「な、なななな何ですかその破廉恥な格好は!」
 顔を真っ赤に染めながら貴子がまくし立てる。
「子供向けの舞台でそのような破廉恥な格好、認められるとでも思っているのですか!」
「大丈夫よ。今度の孤児院は女の子しかいないから」
 そういう問題じゃないと思うぞ、圭。

524 名前:『新釈 桃太郎』 ◆471.Pt54hU sage 2005/04/27(水) 01:10:42 ID:MpHm4+ul

          ◆

「それでは、奏の登場シーンから行きます。さ、裸になりなさい、奏」
「え、え、ええぇー!?」
「何をしているの、早くなさい」
「で、でも、台本には桃が流れてくるって……大道具を使うのではないのですか?」
「バカね。桃と言ったら、あなたのおしりに決まってるでしょ、奏」
 当然の事だが奏がゴネにゴネて、妥協案としてニップレスと前貼りを使う事になった。奏は「せ
めてタイツを」と言っていたが、それが認められる事は無かった。

「あの……圭さん?」
「何ですか、瑞穂さん」
「これ、本当に桃太郎なんですか……?」
 瑞穂は疑問に思ったことを圭にぶつけてみたが、これはここにいる圭以外の全員が思ってい
る事だ。
「当然よ。もっとも、これは頭に『新釈』と付いているから、私が新たに解釈した桃太郎と言う事
になるけど」
「でも……」
「何か言いたい事がありそうね……まあいいわ。納得いかない所を言ってくれれば説明してあ
げるわ」
 圭がそう言うと、練習は一時中断になった。質問を受け付ける為に裸同然の圭が、ほとんど
裸の奏をアシスタントにして教室の前に立つ。一体演劇部は何をやっているんだろう、と瑞穂は
思ったりもしたが、口には出さないでおいた。

525 名前:『新釈 桃太郎』 ◆471.Pt54hU sage 2005/04/27(水) 01:12:21 ID:MpHm4+ul
「それでは、これから質問会を始めます。質問のある方は挙手をして、指名されたら発言してく
ださい」
「はい」
 早速、瑞穂が手を挙げる。
「はい、瑞穂さん」
「あの……何か妙にベッドシーンが多いような気がするんですが……」
「当然です。原典では桃太郎は桃を食べて若返った老夫婦の間に出来た子、という事になって
いるのです。つまり、原典でそういう描写がある以上、取り入れない訳にはいきません」
「で、でも……」
「はい次」
 瑞穂の質問タイムは終わってしまった。

「はい」
 紫苑が手を挙げる。
「はい、紫苑さま」
「台本では、私と瑞穂さんは奏ちゃんの体を触ったり撫で回したりする事になっているのですが、
本当にしてしまってよろしいのでしょうか?」
「構いません」
 きっぱり。
「そ、そんな……部長」
「あんたは黙ってなさい。はい次」
 奏の意見は黙殺されて、紫苑の質問も終わった。

526 名前:『新釈 桃太郎』 ◆471.Pt54hU sage 2005/04/27(水) 01:13:33 ID:MpHm4+ul
「はい」
 可奈子が手を挙げる。
「はい、可奈子さん」
「えっと、何で私だけウクレレを持っているのでしょう……?」
 可奈子は雷様の緑色担当だった。雷様で緑色と言えば、何と言ってもウクレレである。ちなみ
に、君枝は眼鏡をかけているので赤、葉子は副会長で、三人の中では一番上の立場なので黒
である。と言うような事を説明されたのだが、理解出来たのは瑞穂しかいなかった。恵泉のお嬢
さまたちは、ド○フは見ていなかったのである。
「ふふふ、さすが瑞穂さんね……はい次」
 何だか良く分からないうちに可奈子の質問は終わった。可奈子はとりあえずそういうものだ、
と言う事で納得しておいた。

 そんなこんなで、練習の日々は過ぎていった。

527 名前:『新釈 桃太郎』 ◆471.Pt54hU sage 2005/04/27(水) 01:14:30 ID:MpHm4+ul

          ◆

 そしていよいよ本番の日、孤児院はピンク色に染まる──

 今回の公演が何を残したかと言うと。
 やっぱり劇団恵泉はこの孤児院に出入り禁止になった。教育上、非常によろしくないとの事だ
ったが、事あるごとにお色気シーンが挿まれていたのでそれも無理はない。が、お姉さまに憧れ
る少女たちには大好評で、瑞穂たちに熱狂的なファンが付いた。一部では雷様ファンクラブが
出来たという噂もあるがそれは定かではない。
 それから公演の影響か、女の子だけの孤児院の中で何組かのカップルが誕生したらしい。
 それらの噂を聞きつけた恵泉生達は、今度こそ、と恵泉でも同じ舞台をセッティングして欲し
いと強い要望を出し続けているが、出演者の面々は演劇部の部長を除いて二度とゴメンだと言
っている。

 おしまい

528 名前:471 ◆471.Pt54hU sage 2005/04/27(水) 01:15:34 ID:MpHm4+ul
 何か前と同じオチですまんこ。『新釈 桃太郎』の絵本っぽいバージョンは投稿掲示板の方に
投下しとくんで、気が向いたら見て下さいよ、と。

529 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/27(水) 01:17:06 ID:+STyede5
|柱|・ω・`) <GJ……リアルタイムで見てたよ
|柱|・ω・`) <雷様ウクレレ装備にワラタよ
|柱|・ω・`) <鬼に愛撫される桃太郎ハァハァ

530 名前:名無しさん@ピンキー age 2005/04/27(水) 04:10:31 ID:D7V4uSIk
*・゚゚・*:.。..。.:*・゚*・゚゚・*:.。..。.:*・゚*・゚゚・*:.。..。.:*・゚*・゚゚・*:.。..。.:*・゚
     ,ィ^i^iヽ'⌒     , -―-、'⌒        〈,.'⌒
    《y´, `´ ヽ      ,く_'⌒´`ヽ      '´, `´ ヽ
    i イノノ))))     i イノノ))))     (,ミイノノ))))
    | リ゚ ヮ゚ノl!       | リ゚ ヮ゚ノl!       ヾリ゚ ヮ゚ノl!
   ノ と){∞}つ     ノ.⊂)ロl )つ         /ヽソ、ヾ
     【メイド】      【ナース】       【着物】

       〈,.'⌒       ,- ─-、'⌒       〈,.'⌒
     '´ , `´ ヽ       / .r===ヽ       '´ , `´ ヽ
    i イノノ))))     l /iノノ)))!i〉     i イノノ))))
    | リ゚ ヮ゚ノl! .,◇    | ,i!リ゚ ヮ゚ノl!     | リ゚ ヮ゚ノl!
   ノ /ヽ y_ヽ/◇.◇  l !くゞ†フ>     ノ.⊂)i〆)つ
     【巫女】      【シスター】      【チャイナ】
 *・゚゚・*:.。..。.:*・゚*・゚゚・*:.。..。.:*・゚*・゚゚・*:.。..。.:*・゚*・゚゚・*:.。..。.:*・゚
 
まりや様から是非、瑞穂様に…との事です。
 どれになさいますか?瑞穂様。
────────y──────────────
           
      ,ィ^i^i^y              ⌒ヽ〉
     ,《y´ ̄`ヾ           '´ `´、 ヽ
    ノ i((从从))         ((((リ从 i!
    ( ((ゝ´ーノ) )            |l、ヮTリ | マリヤ…(涙
    ) (__)(Åと)           ⊂i夭(⊃ i!
       U {_}ヽ        .    〈i__ヽ>リ
       `~じテ~´               し'J

531 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/27(水) 08:40:31 ID:S9M2E/l2
>>530
「セットで、持ち帰りで」

532 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/27(水) 11:49:42 ID:SESge2EJ
>530
コピペする時はちゃんと出典書いとこうぜ
http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/erog/1107003332/252

533 名前:test sage 2005/04/27(水) 23:24:42 ID:GJn009BU
おボク様 あなざぁ 『記憶鮮明』
 何か長い夢を見ていた気がする。目を開けた時にそう感じた。
「奏、気が付いたの?」
 私を見る、やさしそうな女の人の顔。ここは…病院……?
「私は……どうしてここに?」
 頭が割れるように痛い。
「ええと、その、奏は寮の階段から落ちて、意識が無かったから救急車を呼んだんだよ。
骨折はしてないみたいだけど派手にぶつけたらしいから一応CTを撮って貰おう」
 奏……
「奏というのが、私の名前なのですか?」
「えっ?」
 ここは、病院? それに、目の前のこの人は……
「あなたは、いったい…?」
「恋人の瑞穂だよ、どうしちゃったの奏?!」
 ええと、私は女で…この人も女で。
「私が…女の人と……恋人に?」
「いや、そのこういう服着ているけど僕は男で…」
 えっ? 男の人?! 瑞穂さんは私の手を取って、服の下に入れようとする。うそ……
「きゃー!?」
 私の悲鳴に、もう一人女の人が入って来た。
「瑞穂ちゃん、あんた怪我した恋人に何迫ってんのよ?!」
 瑞穂という人は、よくわからないけど、どうにかして私に迫ったのを誤魔化せたみたい。
私の記憶が無いことを説明している。
「私は御門まりや。この鏑木瑞穂ちゃんの従姉弟で、同じ寮に住んでいるの。あなたの名
前は周防院奏、恵泉女学院の一年生」
 髪の短い方の人が名前を教えてくれる。
「周防院…奏……?」
 まるで知らない人の名前みたい。すぐにお医者さんが呼ばれ、いろいろ検査を受ける。

  続く

534 名前:test 2005/04/27(水) 23:25:32 ID:GJn009BU
 検査の結果、一時的に記憶が混乱しているのだろうということになって、とりあえず私
は退院することになった。
「まあ、奏ちゃん最近お疲れみたいだったから、しばらく静養すればきっと治るよ」
 そう、御門さんは言ってくれたけど、何もかも忘れてしまって、私これからどうすれば
いいんだろう。
「僕が、奏のことはちゃんと守るから」
 そういって、鏑木さんは私の手を握ってくる。恐い。
「瑞穂ちゃん、恐がってるからやめなさい」
「そ、そんな、僕はただ…」
 あたしの頭を越えて御門さんが鏑木さんの頭を叩いた。
「ほら、もう着くよ」
 ハイヤーが止まると、私と同じぐらいの女の子が待っていた。
「奏ちゃん大丈夫?」
「これは上岡由佳里。同学年の寮生で仲良し」
 御門さんが紹介してくれる。
「奏ちゃん、ホントにみんな忘れちゃったの?」
「ほらほら、夜が明けるまでしばらくあるから、休ませてあげよう。ほら、美容にも悪いわよ」
 御門さんは、私を部屋まで案内してくれる。でも、見覚えは無い。
「今日はしっかり休んでね」
 眠れるものかなぁと思ったけど、私は結構鈍感みたい。目が覚めると、目の前にいたの
は、また鏑木さん。
「おはよう、今日は奏も僕も学校休みにしたから、もう起きる?」
「はい、あの…鏑木さん、ずっと私の寝ているところを見てたんですか?」
「いや、今来たところ。もうまりやと由佳里ちゃんは登校したから。朝食の準備しておく
から来てね」
 鏑木さんは、食卓で恵泉にいる理由や、私とどうやって付き合うことになったかを話し
てくれる。この人は変な人だけど、多分悪い人じゃないんだけど。

  続く

535 名前:test 2005/04/27(水) 23:26:06 ID:GJn009BU
「あれ、紫苑さん?」
 瑞穂さんの声の直後、突然、何か軟らかい物が私の顔に押し付けられる。もがいても、
しっかりと押し付けられていて……
「ああ、奏ちゃん、可愛らしいですわ」
「紫苑さん、とりあえず放してあげて下さい」
 はなれて、私を見る女の人。この人がいきなり私に抱き付いたのか。
「私は奏ちゃんの姉の十条紫苑です」
「姉…ですか……?」
 何か、聞いてた話と違うのだけど、瑞穂さんが嘘を?
「そうです生き別れの姉だったのです、実は!」
 瑞穂さんが止める。
「病人に嘘を吹き込むのは止めてあげてください」
 そして、説明してくれる。
「紫苑さんは奏のことが好きだから、お姉さん代わりになってよく皆で遊んだりしていた
んだよ」
 紫苑さんが残念そうな顔をする。
「お持ち帰りするチャンスだと思いましたのに。でも、記憶を無くしても奏ちゃんは可愛
らしいですわ」
「紫苑さん学校は?」
「私が代表してお見舞いということで、体調を崩して保健室で寝ていることになっていま
す。ぐれーてるのケーキを買って来ましたわ」
 瑞穂さんが受け取る。
「では、用意してきます。奏はイチゴのタルトでいいのかな?」
 それはだめ!
「だめなのです! ケーキといえばショートケーキなのです。いちごさんと生クリームさ
んのハーモニーに敵うものなんて、この世の中には存在しないのですよ! スポンジの中
にいちごさん以外の果物が入っているショートケーキも論外なのですよ〜っ!!」
 はっ、私は一体何を……
「なるほど、奏ちゃんはきっとすぐに良くなりますね」
「ええ、そう思います」

  続く

536 名前:test 2005/04/27(水) 23:26:36 ID:GJn009BU
 午後に入ってからも何人も奏ちゃんにはお見舞いの人が来た。奏ちゃんというのは多く
の人に好かれている女の子らしい。奏だけど奏の記憶が無い私は、何なんだろう。
 考えて私は瑞穂さんの部屋に行った。
「瑞穂さん、お茶入れてみたんですけど」
 瑞穂さんはお礼を言って、私を部屋に入れてくれる。
「入れ方とか、なんだか体が覚えているみたいです。あの、少しお話して良いですか?」
「もちろんだよ」
 お見舞いの人の話や、ニュースの話とか、当たり障りの無い話をしてみるけど、瑞穂さ
んは気づいていたみたい。
「奏が何か話したいことがあるってわかるよ。不安なの?」
「あの、私…不安なんです。思い出すことが」
 瑞穂さんは、私を優しく抱きしめてくれた。
「大丈夫、もし思い出せなくても奏は奏だから。僕は今の奏も好きだよ。焦ることは無い
んだ」
 ううん、違う。
「こんなに心配してくださる人達がいるんですから、きっと、すぐに思い出せると思いま
す。でも……」
 私は瑞穂さんの胸の中で、不安を言葉にした。
「もし、みんな思い出してしまったら、この私はいなくなってしまうんでしょうか? 奏
のことを思い出して、私のことをみんな忘れてしまったら、この私は無くなってしまうん
でしょうか?」
 瑞穂さんの手が、優しく奏の髪を撫でる。
「大丈夫、きっと奏は憶えている。もし、奏が忘れていても、僕が憶えているから」
「私が無くなってしまうみたいで怖いんです。このまま、もう少し私を抱きしめてくださ
い」
 瑞穂さんは私のおでこにキスして、次に口に……

  続く

537 名前:test 2005/04/27(水) 23:27:07 ID:GJn009BU
−−18禁パート−−−−−−−−
 瑞穂さまは奏に優しくキスをする。そして奏は、そのままベッドに押し倒された。
「瑞穂さま?!」
 いきなりの展開に奏は混乱した。止めようとして口を開いたけど、瑞穂さまは、またキ
スをする。今度は舌が奏の口の中を愛撫した。奏のパジャマも下着もキスの合間に脱がさ
れていく。
「奏、かわいいよ」
 そう言って、瑞穂さまはキスを下に移して行く。首筋から小さな乳房に移る時に、奏は
囁いた。
「瑞穂さま、その…先にシャワーを……」
 瑞穂さまは聞こえない振りをして、キスを奏の恥部に移す。愛撫に舌と指が加わった。
「ダメです、先に避妊……あん!」
 奏の中に指が入ってくる。
「いやです、いきなり、そんな…」
 奏の足が大きく開かれた。瑞穂さまが再び奏の口を愛撫するようにキスをして、そして
囁く。
「駄目だよ奏、大きな声を出したら聞こえちゃうよ」
「だって……あぁ」
 瑞穂さまが、まだあまり濡れていない奏の中に入ってきた。奏のあそこが無理やり瑞穂
さまの形に押し広げられる。張り付いてしまったみたいな感じに、奏は声を上げ、再びキ
スで声を封じられる。ゆっくりと、少しずつ瑞穂さまが動き、動きがだんだん大きくなっ
て行き、やがて奏の奥まで暖かい物が溢れて来た。
「瑞穂さま、もしかして?」
 中に出された?
「ごめん。奏の中が気持ちが良くて。でもまだ、大丈夫だから」
 瑞穂さまはそう言って、今度は大きく腰を動かす。出された精液が潤滑油のようになっ
て、狭い奏の中での動きを助ける。
「だめ、瑞穂…さま、そんなに続けてだと感じ過ぎて……やっ…」
 瑞穂さまは、凄い勢いで奏の中を動いている。もう、何も考えられない。再び中ではじ
けるものを感じた瞬間、奏は失神した。

  続く

538 名前:test 2005/04/27(水) 23:28:05 ID:GJn009BU
 気が付くと目の前には瑞穂さま。というか、奏の上に乗っかってる。重い。少し動くと
奏の中からは瑞穂さまが抜けた。中からまだ出てきてるみたい。まだ夜か。奏は、どれぐ
らい気を失ってたんだろう。瑞穂さまの下から抜けようとして、シーツが体に張り付いて
いるのに気が付いた。ああ、結局、コンドーム使ってなかったんだ。
「瑞穂さま」
 声を掛けたぐらいでは起きない。何と言うか満足そうな平和そうな寝顔の鼻をつまんで
みた。さすがに目を覚ます。
「奏…?」
 まだ寝ぼけてる。
「瑞穂さま、重たいです」
 わざと声を冷たくして言うと、瑞穂さまは飛び起きた。
「ご、ごめん奏」
 奏は瑞穂さまから視線を外してみる。
「奏ちゃん、もしかして怒ってる?」
 そのまま、視線を戻さずに聞いてみた。
「瑞穂さま、無理やりです。結局、避妊してないですよね」
「うん、もしかして、その…危ない日だったのかな……」
 それには答えずに。
「奏の中に、あの…どれぐらい……?」
「あ、ああ…多分、4回ぐらいかな? その、ごめん奏ちゃん」
 奏は声を出さずに泣いてみた。瑞穂さまはさらに慌てる。
「ごめん、次から避妊に気をつけるから、妊娠してもしなくても責任取るから、だから」
「むりやりエッチする瑞穂さまは、とても怖いのですよ」
「わかった、二度と無理やりはしないから、そうだお風呂に入ろう。そうだシーツも今日
は僕が洗濯するから」
 そう言って、瑞穂さまは奏を抱き上げた。奏は泣き止んでみせる。ホントはピルを使っ
ているけど、コンドームを使ってもらった方がベッドとか汚れないから、もうしばらく…
寮にいる間は隠しておこう。
−−18禁パート−−−−−−−−

  続く

539 名前:test 2005/04/27(水) 23:29:58 ID:GJn009BU
「というわけで、瑞穂さまの優しいキスで奏の記憶は戻ったのですよ〜」
 翌朝、奏は記憶が戻ったことを、その後のエッチ込みで報告した。疲れているのか、瑞
穂さまはまだ寝ているみたい。
「瑞穂お姉さまって……けだものなのかしら?」
 由佳里ちゃんがそう言いだす。
「奏には否定出来ないのです。その前も何度もした筈なのですよ」
 もしかして、それで疲れていたから階段から落ちたのかも知れないけど、それは伏せる。
「まあ、下半身には人格が無いとも言うし。でも、ピルは飲み忘れると効かないから注意
した方がいいよ」
「はい」
 まりやお姉さまには、卒業前にピルの入手方法を聞いておかないと。
「あ、起きて来たみたいです」
 階段の方から音がする。
「ああ、奏ちゃん。今日は私が代わるよ」
 由佳里ちゃんが気を使ってくれる。
「みんな、おはよう」
 遅れてきた瑞穂さまは、あまり疲れた顔をしていない。
「瑞穂ちゃん、奏の記憶が戻ったんだって」
 まりやお姉さまに言われて、瑞穂さまはびっくりした声を上げる。
「ええ、そう言えば?!」
 瑞穂さま……気が付いて無かったのか。
「はい、寝たら治ったのですよ。御心配お掛けしました」
 瑞穂さまは奏を抱きしめた。
「奏、良かった…本当に良かった……」
 奏は瑞穂さまの胸にそっと体を預けた。きっと…何があっても、瑞穂さまは奏の『お姉
さま』だから…

  続く

540 名前:test 2005/04/27(水) 23:30:38 ID:GJn009BU
「瑞穂ちゃん、朝から仲が良いのはいいけど……」
 まりやお姉さまの声に、瑞穂さまは慌てて奏から離れようとして派手に転ぶ。
「大丈夫ですか瑞穂さま? 頭打ったみたいなのですよ」
 瑞穂さまは頭を振りながら起き上がった。そして一言。
「ここはどこ…? 私は誰……?」

  終了
 今回、素でゆかりんのフルネーム忘れてたよオレ(汗

541 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/27(水) 23:35:08 ID:S9M2E/l2
GJです

リロードしたらスレが一番上なんで、すわ一大事か、と
思ったのは内緒だ

542 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/28(木) 00:29:38 ID:d6nuapmu
GJ!
ちゃんとH後に口調が戻ってるのが良いですな。
でも記憶がない相手を無理やり抱いちゃう瑞穂ちゃん鬼畜すぎw
しかも生だし4連発ってまさにケダモノ。
紫苑さんは相変わらずお茶目だし、やっぱ才能ある人のSSは良い!

543 名前:初代スレの45 sage 2005/04/28(木) 01:48:05 ID:VZkJPx00
ここのところまとまった時間が取れず、今まとめて読ませていただきました。
職人様方GJ&乙です。
個別に感想を書けないのが心苦しいですが・・・

>>285-307の「ホワイトデー綺想曲」の続きですが、もうしばらくお待ち下さい。
書いてるうちにどんどん長くなってしまいまして・・・今週末にでも投下できればなと思います。

544 名前:初代550 sage 2005/04/28(木) 22:59:42 ID:uWOTFODq
貴子視点。貴子ED後。貴子家出済み。「海に行こう!」と時間的な矛盾がありますが、「ぷっ、計画性のない奴」と思って笑い飛ばしておいてください。本当にありませんから、計画性
それと、貴子と瑞穂のやってるバイトって何なんでしょうね・・・書いてる本人にもわかりません。

GWの過ごし方(4月28日・・・は、まだGWではありません編)

先日まで寒い寒いと思っていたのに、あっと言う間に明日からは大型連休、そろそろ日中は暑くなってきた。
そんなある日、大学の授業が終わり、自販機でジュースでも飲もうと購買部の前にやってくると、一人のクラスメートが私に声をかけてきた。
「ねえねえ、鏑木君と同棲し始めたって、本当?」
ガン!おっ、思わず自販機に頭から突っ込んでしまった。結構痛い。
「だっ、誰に聞いたのですか!?」
「リアクション、大きいわね・・・やっぱり、事実なんだ?」
いや、それは良いから。良くはありませんが・・・
「えっと・・・ほら、あそこで見知らぬ女性が言いふらしてるわよ」
彼女が指差した先には・・・御門まりやが居やがった(怒)

「あっ、貴子、遅いじゃないの〜何してたの?」
「それより、貴女こそ!何でこんな所に来たんですか!!」
とりあえず、彼女の手を無理矢理握り、カフェテラスへと引っ張ってきた。今すぐこの方をどうにかしないと、明日の今頃には私には3人位の子供がいる事になっているに違いない。
「何でって・・・車」
私はここから10キロも離れた所にある恵泉の大学部に通っているはずのまりやさんが、どうして私の通っている大学で、私と瑞穂さんの噂話を広めて歩いてるか?と聞いてるんです。と、言いたいが、もはや、怒りで言葉にはならない。
簡単に今の心情を説明するなら、目の前に居る女の首にロープを掛けて、両端を力一杯引っ張ったら、どんなに気持ち良いだろう?と言う感じである。さくっと刺殺でも可!
周りを軽く見てみたが、絞殺にちょうどいいロープも刺殺に手ごろなナイフも見当たらない。
「いやねぇ〜ちょっとした冗談じゃないの」
目に付く所にロープやナイフがなくてよかったですわ。殺人犯にならずに済みましたから。
「今日の授業は昼までだったから、ちょっとGWの予定を聞きに来ただけよ。瑞穂ちゃんは?」
(1/5)

545 名前:初代550 sage 2005/04/28(木) 23:00:23 ID:uWOTFODq
暴走しかける思考を落ち着かせるために、大きく深呼吸をしてみる。はぁぁぁぁぁぁ・・・あっ、これは溜息ですわね。
「瑞穂さんなら図書館ですけど、それより!なんで、私と瑞穂さんの話を広めてるんですか!」
「あぁ、それは話の流れと言うか、ついでと言うか・・・良いじゃない、どうせ、四六時中ベタベタしてて、暇があれば瑞穂ちゃんちに入り浸ってるのは周知の事実だったわよ」
そんなにベタベタしているつもりは・・・つもりはなくても、そう思われる心当たりはあったりして・・・
「まっ、いいわ。図書館に居るんなら、そっちに行くから。後、GW、特に予定ないんでしょ?」
「瑞穂さんとまだ相談はしてませんけど・・・」
夕方からはアルバイトがありますわ、の言葉を続けようとした時には、まりやさんの姿はカフェの中から消え去っていた。
そして、私は10人以上の友人取り囲まれ、「瑞穂さんとの同棲の真相」を根掘り葉掘り聞き出される事になった。
ばれないように細心の注意を払っていましたのに・・・orz

アルバイトが終わるのは10時を少し回る頃、同じ頃に同じようにバイトが終わる瑞穂さんと待ち合わせをして、帰宅するのが日課になっている。
東京の夜はこの時間でも明るく、夜道を歩くのもあまり苦にはならないが、空が小さく、星はほとんど見えない。
「あはは、大変でしたね」
昼の出来事を人事のように笑う瑞穂さんの顔を、頬を膨らませて見つめる。
「他人事の様に笑ってますけど・・・瑞穂さんだって、次に学校に行けば、同じ目にあいますわよ」
「まあ、男と女は違いますし、次に大学に行くのは10日以上先ですから」
苦笑い気味の笑みをこぼしながらも、あまり困っている様子のない表情を見てると、なんとなく腹が立ってくる。
私のほうは、もはや、大学内部の顔見知りには全て伝わっている勢いなのに・・・
「瑞穂さんは女装ミスキャンパスとして有名人なんですから」
「それは誰の所為ですか?」
さぁ、誰のせいでしたかしら?あの時の写真ではずいぶんと儲けさせていただきましたわ。
鏑木の家のある高級住宅地に入ると、ネオンや24時間営業の店の明かりは少なくなり、変わりに街灯と住宅からこぼれる窓の明かりが落ち着いた光で足元を照らし始めた。
一人で歩いていたら、ちょっと心細くなる道なのかも知れない。
(2/5)

546 名前:初代550 sage 2005/04/28(木) 23:02:05 ID:uWOTFODq
「まりや、次は何をするつもりなんだろう・・・」
どうやら、GWに何かやらかすような雰囲気でしたが・・・騒ぐのなら、私の目の入らないところでやっていただきたい。
「GWの予定はどうします?」
大学生バイトの休みは、やはり地方出身者の里帰りが優先される為、地元在住で実家に帰る気など1mmもない私は、休みを取るどころか、休むほかのバイト仲間の分まで働かされそうな勢い。
「バイトはあまり休めそうにないです。GWのデートは日帰りだけになりそうですね。行きたい所があったら教えてくださいね」
「別にデートの催促をしたわけではありませんわ」
赤くなる顔を両手で押さえながら、プイッと顔を背けると、見慣れた鏑木の家が見え始めた。あれ・・・
「電気がついてますわね」
その言葉に瑞穂さんもそちらを向く。
「あぁ、確かについてますね。父が帰ってきてるのでしょう」
家の鍵は出る前に確認したし、警備会社との契約もあるので、泥棒と言う事はまずないでしょう。
今週は帰ってこないとおっしゃっていたと思いますが・・・

「お邪魔してるわよぉん」
私達の「ただいま」の声に返事をしたのは、予想していた男性の声ではなかった。
「なっなっなっ・・・」
「まりや・・・」
今の入り口で絶句して立ち尽くす二人。それをビール片手に楽しげに見上げているまりやさん。もう、驚くだけ無駄と言うか、怒っても意味がないというか・・・
二人仲良く「はぁ」と大きな溜息をついて、まりやさんの両隣に座る。どちらが主でどちらが客なのやら。
「何のようなの?まりや」
「うん、GWにここでパーティするから、会場の予約。それに瑞穂ちゃん12日が誕生日でしょ?ちょっと早いけど、GWなら寮組の二人も呼べるしね。」
パーティ開催はすでに決定事項のようだ。しかも、ここで。って、誕生日?聞いてませんわよ
「高校も卒業して、誕生日もないと思いますけど・・・」
視線を瑞穂さんに移すと、軽く苦笑いをしていた。そういえば・・・
「私、誕生日、何も頂きませんでしたわね・・・」
と、小さくつぶやくと、場の空気が(主に瑞穂さんのあたりだけ)凍りついた。
「あっ、別に催促とかしているわけではありませんし、忘れ去れて居たどころか、知られても居なかった事を根に持ってたりはしてませんから」
(3/5)

547 名前:初代550 sage 2005/04/28(木) 23:03:31 ID:uWOTFODq
ええ、全然、そう言う事は思っていません・・・思ってませんってば。
『えっと・・・まりや、貴子さんの誕生日っていつ?』
『11月、瑞穂ちゃん、知らなかったの?』
『恵泉に居た時の11月はまだ貴子さんとお付き合いしてませんでしたし』
『あの顔はかなり怒ってるわよ・・・』
ぼそぼそとまりやさんと瑞穂さんが顔を見合わせて、話をしていることは全部丸聞こえ。だから、別に怒ってませんってば。
ええ、もう、全然、怒ってませんから。・・・本当ですよ?
「あの・・・今年は忘れませんから」
今、知った人が「忘れません」と言うのはどうかと思いますが・・・まっ、去年の5月は私も何もしませんでしたし・・・知りませんでしたし。
「他の3人にはすでに連絡つけてるから。3日は夕方から空けておいてね」
何で、会場を押さえるのが一番最後になるのでしょうね・・・第一・・・
「僕ら、3日の夜はアルバイトで帰ってくるのはこの時間だよ」
と、言う事です。瑞穂さんの言葉に合わせて、私も首を上下に大きく振る。
「あっ、別にいいわよ。鍵なら持ってるから」
何で持っているのか・・・なんて考えても仕方ないんでしょうね。
「『まりやだから』、で納得するのが一番楽ですよ」
そんなので納得してたまりますか!

「ところで、まりや・・・今夜、どうするつもり?」
「あぁ、ビール飲んじゃったし、ソファーででも寝るわ」
歓迎してなくても、犬猿の仲でも、天敵だとしても、一応、客の範疇に入る方をそんな所で寝かせられますか。
客じゃなきゃ、庭の桜の木の下で寝かせる所ですが。
泊まると言い出すだろうな、とは思っていたので、驚きはない。まっ、家出してここに転がり込んでる私に言う権利はあまりないような気がしますわね。
「客間の布団、干してませんわよ・・・」
「悪いわね、貴子。あっ、明日、暇?暇なら、皆で瑞穂ちゃんへのプレゼントを買いに行くんだけど、付き合わない?」
立ち上がりかけた身体を少し止めて、明日の予定を思い起こす。やるべき課題もなかったし、アルバイトは夕方から。瑞穂さんとの約束も特になし・・・どうせ、プレゼントの買い物には行かなきゃならないし・・・
「良いですわよ」
「別にプレゼントとか、別にいりませんよ?」
「良いの、良いの。こういうのは気持ちなんだから」
(4/5)

548 名前:初代550 sage 2005/04/28(木) 23:04:15 ID:uWOTFODq
「そうですわね・・・たまにはこういうのもいいと思いますわよ」
二人の言葉に軽く苦笑するも、瑞穂さんはそれ以上は遠慮の言葉を言わず、変わりに少し嬉しそうに微笑んだ。
「んじゃ、お昼も一緒に食べる約束してるから、10時には起きてね」
ハイハイ、と軽く返事をして客間へと向かう。
そして、お風呂に入って、やけに忙しかった一日がようやく終わった。普段の倍は疲れた・・・さっさと寝てしましょう。
明日はまりやさんと一緒に時間が長いのだから、今日以上に疲れるはず。
寝室のベッドには先にお風呂に入った瑞穂さんが、寝巻きを着て寝転がっていた。私はいつものようにその隣にもぐりこんで、瑞穂さんの腕を枕にする。
「顔が疲れてますね」
「判りますか?もう、まりやさんと一緒に居ると、無駄に疲れてしまって・・・」
「なれると、楽しいですよ」
「なれる前に、過労で倒れてしまいます」
かなり慣れては来ましたけど・・・朱に交われば赤くなる、と言う奴なのかもしれない。今はピンク色くらいですわね
電気を消した薄暗いベッドの上で、鼻がこすれあうほどの距離まで引っ付いて、二人で顔を見合わせ、クスクスと笑う。
「それじゃ、おやすみなさい」
「お休み、貴子さん」
枕もとの電気を消して、静かに目を閉じる。

その頃の隣の客間。
ICレコーダーと聴診器を構えたまりやが舌打ちをしていた。
「ちっ」
(おしまい)

549 名前:初代550 sage 2005/04/28(木) 23:04:56 ID:uWOTFODq
GWが終わるまでに完結すると良いなぁ・・・と、希望的観測をしたりして(w

550 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/28(木) 23:37:21 ID:EtwDA5B3
GJです!
初代550さんの貴子さんはいつもかわいいですね。

551 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/29(金) 13:42:02 ID:/C6Td12t
>その頃の隣の客間。
>ICレコーダーと聴診器を構えたまりやが舌打ちをしていた。
>「ちっ」

っていか、まりやは別の仕事した方がいいかもw

552 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/29(金) 20:21:04 ID:VvRsTK5c
こら瑞穂くん、そこはちゃんと夜のお勤めをして、
そしてまりやと俺たちを楽しませてくれないとw

553 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/29(金) 21:05:27 ID:y0uRxWrg
>548の後こんな噂が流れたりして(w
「瑞穂よ」
「何ですか父様」
「お前、実は不能だという話を聞いたんだが本当か」
「ぶっ!ごほっごほっ・・・いきなり何を言うんですか!」
「いや、まりや君がそう言ってたぞ?女暮らしが長かったせいで男としての機能をなくしちゃったんじゃないかって」
「そんなわけないじゃないですか!」
「違うのか?恋人相手に立たないなんてどうかしてる、間違いないなどとも言っていたが」
「なんでそうなるんですか!というかまりや?!何でそんな根も葉もないデマ流してるの?!」

554 名前:初代スレの45 sage 2005/04/29(金) 22:41:02 ID:PkQ/JFJu
>>初代550氏、

GJです。
貴子さんがいい味だしてますw





(´-`).。oO(誰もいないのかな・・・?投下するなら今のうち・・・)

というわけで、
まりやEND後話シリーズ。

>>285-307の「ホワイトデー綺想曲」の続きです。
貴子さんへの埋め合わせとは・・・?

長すぎ&実はまだ書き終えてないので前編だけを投下します。

555 名前:初代スレの45 sage 2005/04/29(金) 22:42:21 ID:PkQ/JFJu
『triplet repeat』前編.1

「・・・遅いですわね。」

某駅の改札前。私は時計を見ながら少し苛立っていました。

―――

ホワイトデーのプレゼントの件では、まったく酷い目に合いました・・・。
そのお詫びということで、その翌日である今日、瑞穂さんとデートすることになりました。
実は瑞穂さんとまりやさんで既にデートの約束をしていたそうなのですが・・・強引にそうさせて頂きましたわ。
まあ、当然ですわよね。昨日の償いは早々としていただかないと。

―――

私は時計を見直しました。

「・・・10時2分・・・既に2分も遅刻ではないですかっ!」

・・・あ、心の狭い女だ!とか思いましたね?

確かに我ながら随分と心が狭い気もしますが、これは仕方がないのです。
お嬢様学校である恵泉の生徒会長、そして現在は社長室長を務めている私にとっては、遅刻は許せないのですから。

まぁ、折角のこんな日に遅れてくる瑞穂さんが許せない、というのも否定はできませんが。

556 名前:初代スレの45 sage 2005/04/29(金) 22:43:09 ID:PkQ/JFJu
『triplet repeat』前編.2

「貴子さん、ごめんなさい。待たせてしまいましたか?」

そんな風に考えていると、後ろから瑞穂さんの声が聞こえてきました。
・・・瑞穂さんは酷いですわね。瑞穂さんの声を聞いたら、先程までの苛立ちが消えてしまったではないですか・・・。
本当に私は瑞穂さんには甘いですわね・・・。

「遅いですわ、瑞穂さん。時間には限りがあるのですから、有効に使っていただかない・・・と・・・」

文句を云いながら、私は瑞穂さんのほうに振り向きました・・・が。
・・・愕然としました。

「瑞穂さん。」
「はい、なんでしょうか。」
「・・・何故、女装なんですか・・・?」
「え・・・。ははは・・・まりやにコレ着ろと・・・」

瑞穂さんはグリーンのオフタートルネックでノースリーブのセーターに黒地のパンツといういでたちでした。・・・胸パッドつきで。

「・・・確かによくお似合いですが・・・」

「でしょでしょ?にっはは〜、さすがはあたしのデザインあ〜んどコーディネイトだよね〜。」
「っていうか何故貴女がここにいるんですかっ!」

557 名前:初代スレの45 sage 2005/04/29(金) 22:44:00 ID:PkQ/JFJu
『triplet repeat』前編.3

「何よ、貴子。人をお邪魔虫みたいに・・・」
「はっきり云って邪魔ですっ!今日は私と瑞穂さんのデートなんですから、貴女に居場所はありません!とっととお帰りなさいっ!」
「こんなところでそんな大声出さないの。社長室長ともあろうお方が、はしたないわよ?」
「う・・・」
「大体、元々今日はあたしと瑞穂ちゃんのデートだったのに貴子が割り込んでくるもんだから・・・
 最大譲歩で3人で遊びに行くということに決定したの。イヤならあんたこそ帰れば?」
「くぅ・・・っ」
なんということでしょうか。この女、どこまで私の邪魔をすれば・・・っ!

・・・私がそう苛立っていると、瑞穂さんが耳打ちしてきました。

「貴子さん、見える不安と見えない不安、どっちがいいですか?」
「・・・見える不安と・・・見えない不安・・・?」

ああ、なるほど・・・。私と瑞穂さんだけでどこかにいくとしたら、まりやさんは邪魔してきますわね・・・。
まあ瑞穂さんとまりやさんは恋人同士ですから、まりやさんが嫉妬するのも当然かもしれません・・・。
はぁ。瑞穂さんとふたりでデートするなんていうのは、夢物語なのでしょうか・・・

「ちょっとちょっと、そんな暗くならないでよ、貴子。そんなに3人で遊びに行くの、嫌?」
「そういう理由で暗くなっているのではありませんわ・・・」
「あたしは、嬉しいんだけどな。貴子も混ぜて遊びに行くのって。」
「え・・・?」

急に何を云い出すのでしょう、まりやさんは・・・

558 名前:初代スレの45 sage 2005/04/29(金) 22:44:52 ID:PkQ/JFJu
『triplet repeat』前編.4

「だって、ほら。あんたとは随分長い付き合いだけどさ。一緒にどっか遊びに行くなんてコトなかったじゃない。」
「まあ、確かにそうですけれど・・・」
「だからさ、貴子と遊びに行きたいなとかちょっと思ってたんだけど。貴子は嫌?あたしと一緒なんて。」

・・・まりやさんもずるいですわね。そんな云い方をされて断れるわけないではないですか・・・。

「はぁ・・・判りました。大変不本意ではありますが・・・貴女も一緒でいいですわ。」
「にははっ。そうと決まったら早く行こっ!」

まりやさんは嬉しそうに私と瑞穂さんの腕をひっぱります。
そんな様子を見ると、私までなんだか待ち望んでいたかのような気分になってしまうではないですか・・・

「まったく、瑞穂さんも情けないですわね。まりやさんの尻に敷かれているのがよくわかりますわ。」
「あ、はは・・・。ごめんなさい、貴子さん。」
「もうこうなっては仕方ありません。・・・ですが瑞穂さん、今日はあくまで3人で遊びに行くということをお忘れなく。」
私は冷たい口調で、瑞穂さんに釘を刺しておきました。
そうでもしないと、瑞穂さんとまりやさんのデートに付き合う、なんて居心地の悪い状況になりかねませんから。
「は、はい。肝に銘じておきます。」
「ふふふ。では、今日は女性3人で楽しむことにしましょう。」
「じょ、女性3人・・・」

559 名前:初代スレの45 sage 2005/04/29(金) 22:47:00 ID:PkQ/JFJu
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.: .: .    /⌒ト{   .: ! ! ! ヽヽヽヽ ノ  _ィ=^\_メヽ       : .: .: .: .:
.: .: .    ノー、/ ヽ .::     ,--    /ノ _kフ⌒ヽ 〉  〉ミ、     : .: .: .: .
.: .   /  ///`ー- 、_/ //ヽk‐''"   )) 〉/ノニノ ⌒'     : .: .: .: .
.: .    {   ノ/      ノー// ノハ_, . -‐<二んノ         : .: .: .: .
.: .: .   `ー'-'      / / / ̄      ̄ ̄     : .: .: .: .: .: .: .: .:
.: .: .: .: .: .: .: .: .: .   ゞ=<_/           : .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .:

560 名前:初代スレの45 sage 2005/04/29(金) 22:47:43 ID:PkQ/JFJu
『triplet repeat』前編.5

―――ガタンゴトン、ガタンゴトン。

「で、何処に行くのですか、まりやさん。」
「それは着いてからのお楽しみ〜。あ、瑞穂ちゃん、気がついても云っちゃダメだよ?」
「え、ええ。もうおおよそ判っているけれど・・・。」
「・・・気になりますわ・・・それにしても、電車に乗るのは久しぶりですわね。」
「そうですね。普段移動には車を使っていますから・・・」
「うん。だから今日は電車で行くことにしたの。遊びに行くっていう気がするし、それになつかしいしね。」
「そうね、なんだか懐かしいわね。」
「・・・」

いきなり置いてけぼりのような気がしますが・・・。まあ瑞穂さんの表情を見る限り、行き先は変な場所ではないとは思うのですが・・・。

「もしかすると、貴子はああいった場所には行ったことないかもね。ちょっと似合わないし。」
「・・・そうなのですか?」
「貴子、そんな身構えなくたって平気だって。すっごく楽しいところだから。」
「・・・はぁ・・・」

本当に見当もつきませんわね。一体何をたくらんでいるのでしょう、まりやさんは・・・。





「くひっ」

「っ!ま、まりやさん!なんですかその不気味な笑いはっ!」

561 名前:初代スレの45 sage 2005/04/29(金) 22:48:47 ID:PkQ/JFJu
『triplet repeat』前編.6

・・・
・・・
なんだか明るい音楽や子供たちの楽しげな声やらが聞こえてきます。

「とうちゃ〜く!」

その音楽や声に勝るとも劣らない能天気な声が隣から聞こえてきました。はっきりいってむかつきます。

「ん〜、何よ貴子。そんな陰湿な顔して。」
「まさか遊園地とは・・・。まりやさん、貴女ご自分の年齢を考えたことありますか?」
「何、貴子はもうオバサンの域なの?ココに来て心躍らないなんて・・・」
「っ!同い年でしょうがっ!いい歳して遊園地ですか?!ガキですか貴女は?!」
「純真とか云ってほしいわねぇ。デザイナーにはいつまでもピュアな精神が必要なのよ。」
「はぁ・・・全く。」
「にははっ。こういうトコで遊べるのは若いうちだけだし、あんたもこういうところ来た事ないでしょ?」
「ええ?ま、まあそうですが・・・」

恵泉での遠足ではこういった娯楽施設には来ませんし、家族で何処か遊びに行くなんてコトはありませんでしたから・・・

「ね、折角ここまで来たんだから、楽しもうよ。」
「・・・そうですわね。たまには童心にかえってみるのもいいかもしれませんね・・・。」
「あはは、オッケー。もう回る順番は決めてあるんだ。さ、行こ行こ!」
「ねぇ、まりや・・・。やっぱり、いつものとおり・・・?」
「もちろん!いろいろ新しいマシンもあるみたいだからね。もう今日は楽しみまくるわよ〜!」

「瑞穂さん、いつものとおりって・・・?」
「・・・まぁ・・・まりやの性格を考えれば、わかると思いますよ・・・?」
「・・・」

だんだん不安になってきました・・・。

562 名前:初代スレの45 sage 2005/04/29(金) 22:49:35 ID:PkQ/JFJu
『triplet repeat』前編.7

・・・
・・・
「な、何故、わわわたくしが・・・っ」

びゅおおおおおお〜〜・・・

「・・・こここんな目にあわなければならないのですか・・・っ」

足は竦み、心臓は音が聞こえるほど鳴動し、顔は多分人様に見せられないほど引き攣って・・・





「ねぇねぇ、瑞穂ちゃん。あっちあっち。ほら、あれ富士山じゃない?」
「あら、ホントね。いい天気で空気も澄んでるからこんな遠くでも見えるのね。」
「にははっ。瑞穂ちゃんのおねえ言葉も久しぶりよね〜。」
「まりやが今日はそうしろって云ったんじゃない・・・。まぁ、こんな格好してるから普段の言葉遣いするのも変ですけどね。」
「それですんなりエルダーモードになれるんだから、すっかり染み付いちゃってますなぁ、瑞穂お・ね・え・さ・ま?」
「うぅ〜・・・エルダーモードって何・・・?」

「っていうか何で貴方達はそんな能天気なんですかっ!」

563 名前:初代スレの45 sage 2005/04/29(金) 22:50:22 ID:PkQ/JFJu
『triplet repeat』前編.8

―――ちょっと前。

どおおおぉぉぉん

という効果音がつきそうな、細長い塔の前。

「・・・」
「貴子、どうしたの?」
「ま、まさか・・・まさかとは思いますが、こここれやるのですか・・・?」
「まさかも何も、当然じゃない。」
「私もこれを体験するのは初めてね。」
「そりゃあ、前来たときはなかったもんね。あたしも初めて。くひひっ、今日はすごく楽しめそうっ!」
「まりやの絶叫マシーン好き、相変わらずね・・・。」

・・・俗にいう「フリーフォール」というアトラクションだそうです。高いところから自由落下を楽しむものらしいのですが・・・

「そもそも自由落下って楽しむものではないでしょうっ!誰なのですか、こんな下らないものを考え出したのはっ!」
「ちっちっち。違うわよ貴子。自由落下を楽しむんじゃなくて、スリリングを楽しむものなのだ!」
「わ、わたくしは・・・棄権致しますわ!どどどうぞお2人でっ!」
「そうは問屋が卸さない、ってね?」

ずるずる。

「まままりやさん、や、止めなさいっ!引きずらないでっ!」

564 名前:初代スレの45 sage 2005/04/29(金) 22:51:08 ID:PkQ/JFJu
『triplet repeat』前編.9

―――場面は戻って。

「う・・・ぅ・・・ま、まだなのですか・・・?!」

「貴子、怖いの?」
「ああああたりまえでしょうっ!わわ私は貴女のようにずず図太い神経をもももっているわけではあありませせせんからっ!」
「くっひひ。貴子、面白可笑しいことになってるわよ?あ〜楽しい。」
「く・・・ままりやさんっ、貴女という人は・・・っ!」

ああ、早くこの針の筵から逃げ出したい・・・

このフリーフォールは、落下するタイミングを教えてくれないそうです・・・そうしてさらなる恐怖を与えているとか・・・。

「まままったく、まりやさんに似て意地の悪いものですねっ!本当に、考えた人間の顔が見てみ・・・?」

急に重力が失われた・・・

「え・・・」

って、お、落ち・・・っ!

「ぎ、ぎゃああああああああああ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!」



・・・
・・・

565 名前:初代スレの45 sage 2005/04/29(金) 22:51:57 ID:PkQ/JFJu
『triplet repeat』前編.10

「は・・・は・・・、は・・・」
「た、貴子さん、大丈夫ですか・・・?」
「だ、大丈夫な、わけ、が・・・」
「しっかし、色気もへったくれもない叫び声だったわねぇ。まるで断末魔じゃない。」
「ほ、ホントに死ぬかと思いましたわ・・・っ」
「さ、いつまでもここに居たら邪魔だから、とりあえず出よ。・・・貴子、どうしたの?」
「こ、腰が・・・」

我ながら情けないことに、腰が抜けてしまいました・・・。

「まったく、情けないわね。社長室長様ともあろうお方が。」

・・・まりやさんに云われるとすっごくむかつきますわ。

「とにかく、広場にベンチがあったはずですから、そこまで行きましょう。」

そういって瑞穂さんは私を抱っこして・・・って、ええっ!

「みみみ瑞穂さんっ?!」
「あ〜〜〜〜!瑞穂ちゃんずるいっ!」
「そ、そんなコト云っている場合じゃないじゃない・・・」

566 名前:初代スレの45 sage 2005/04/29(金) 22:52:47 ID:PkQ/JFJu
『triplet repeat』前編.11

・・・
その後、5連続でジェットコースター系の絶叫マシンに乗り・・・いえ、乗せられ、
終わるつど腰を抜かし、瑞穂さんに抱きかかえられてベンチまで運ばれるということを繰り返しました。

・・・情けないやら嬉しいやら・・・

「さぁ〜てと、次は何にしようか。」
「まりやさん・・・もう勘弁してください・・・。」
「あらら。貴子が泣き言云うなんて珍しいわね。でも絶叫アトラクション巡りはまだまだこれからよ?」
「あ、ああ貴女は、そんなに私を苛めるのがお好きなのですかっ!?」
「ん? まあそれも楽しいっちゃ楽しいけど。でもそれ以上にこういうの乗るの面白いじゃない。」
「・・・はぁ。」

そうでした。私とまりやさんは考え方が正反対なのですから・・・まりやさんの好きなものが私の嫌いなものであることは自明の理ですわね・・・

「うーん。まあそこまで云うなら仕方がない。次は軽いのにしよっか。」
「何にするの?まりや。」
「あれ。」

そういってまりやさんが指差す方向にあったのは。

「コーヒーカップ・・・ですか。」
「あれならいいでしょ?」
「ま、まりや・・・」
「なぁに、瑞穂ちゃん。何か文句でも?」
「い、いえ。なんでもないわ。」
「・・・? まあいいですわ。わかりました。あれにしましょう。」

「くひっ」
「だからなんなんですかっ!その気色の悪い笑いはっ!」

567 名前:初代スレの45 sage 2005/04/29(金) 22:53:41 ID:PkQ/JFJu
『triplet repeat』前編.12

・・・
「はぁ・・・。ようやく遊園地に来たという実感がわいて来ましたわ・・・」
「全く、絶叫マシンを楽しめないなんて、遊園地の90%分は損してるわよ?」
「・・・貴女の騒々しい遊園地感を私にまで当てはめないで頂きたいですわね。」

コーヒーカップがゆったりとしたスピードで回っています。

「んじゃさ、あんたって遊園地っていったら何を想像するわけ?」
「・・・そうですわね・・・。このコーヒーカップや・・・メリーゴーランド、観覧車などでしょうか・・・」
「・・・ぷ。」
「笑わないで下さいっ!いいではないですか!」
「だ、だって・・・メリーゴーランドって・・・小学生じゃあるまいし・・・」
「べ、別に乗りたいわけではありませんわ!大体このコーヒーカップだって・・・!」
「ああ、コーヒーカップね。貴子、あんたひとつ大きな勘違いをしてるわ。」
「・・・勘違い・・・?」

「コーヒーカップはね・・・絶叫マシーンなのよっ!」

そう言い放つとまりやさんは中央にあるテーブルのようなものを持って・・・おもいっきり回転させました!

「どぉりゃあああ〜〜〜〜〜〜!」

「き、きゃあああ〜〜〜!あ、貴女何を考えているんですかっ?!」
「やっぱり〜〜〜!」

私達が乗っているカップの回転スピードはどんどん上がって・・・!

「み、瑞穂さんっ!た、助けてください・・・っ、まままりやさんを止めて〜〜!」
「無理です〜!こうなったまりやは誰にも止められません〜!」
「あはは、あはははははははっ!!」

568 名前:初代スレの45 sage 2005/04/29(金) 22:54:32 ID:PkQ/JFJu
『triplet repeat』前編.13

・・・
・・・15分後。

「うぇ〜・・・気持ち悪い〜・・・」
「で、未だ後遺症に悩まされているのはまりやさんだけ、と。情けないですわね。」
「いつもこうなのよね。まりやったらいつもコーヒーカップに乗っては全力で回して、それで一番最後まで苦しむのよね。」
「2人とも判ってないわね〜。コーヒーカップっていったら、この気持ち悪さを味わうために乗るようなものなのに・・・」

「「絶対違う。それは絶対に違います。」」

・・・
「うーん・・・まだ気持ち悪い・・・。あたしはもうちょっと休んでるから、ふたりで何か乗ってきなよ。」
「え、でも・・・まりやを放っておくわけにもいかないわ・・・」
「いいのですよ、瑞穂さん。自業自得なんですから。」
「あ〜、貴子。あたしが復活したらまた絶叫巡りだから、今のうち乗りたいの乗っておいたほうがいいわよ?」
「云われるまでもありませんわ!瑞穂さん、行きましょう!」
「あ・・・貴子さん、判りましたから引っ張らないで下さい!まりや、ひとりで大丈夫?」
「瑞穂ちゃんてばほんと優しいね。大丈夫だって。昨日のお詫び、ちょっとは貴子にしてあげてよ?」
「まりや・・・うん。」
「ほらっ、雰囲気出さないで下さいっ!」

ずるずる。

・・・
・・・
「それで、貴子さんは何に乗りたいんですか?」
「そうですわね・・・。では、アレで。」

私は、観覧車を指差しました。

569 名前:初代スレの45 sage 2005/04/29(金) 22:55:27 ID:PkQ/JFJu
『triplet repeat』前編.14

・・・
・・・
「これが観覧車というものですか・・・。ゆっくり落ち着けていいものですわね。」
「そうですね。これなら貴子さんも景色を楽しむことができるのではないですか?」
「ええ。先程はそんな余裕はありませんでしたから・・・。」
「ふふっ。それで貴子さん、まだ途中ですけど、どうですか、楽しいですか?」
「・・・まったく、本来ならば瑞穂さんとふたりっきりだったはずなのに、まりやさんに振り回されて散々ですわね。」
「ご、ごめんなさい・・・。」
「ふふふ。別に怒っているわけではありませんわ。最近はまりやさんに振り回されるのも楽しいと思えてきましたから。
 それにこうして少しの時間ですけれど、瑞穂さんとふたりっきりでお話することもできましたし・・・。」
「貴子さん・・・。」

「それにしても、瑞穂さんも絶叫マシーンお好きなのですか?」
「そうですね。昔は苦手だったのですが、今では好きですね。」
「意外ですわね・・・。」
「・・・小さい頃から来る度に絶叫マシーン巡りですからね。私もいつも無理矢理乗らされて、泣かされてましたから。
 自衛本能が働いたのか、まりやに染められたのか、いつのまにか私も絶叫マシーンが好きになってしまった、という経緯がありまして。」
「ふふふ、まったく。瑞穂さんは昔からまりやさんに振り回され続けているわけですか。」
「ええ・・・。でも、そういう風に振り回されるのも、まりやの元気な姿を見るのも嬉しいですから・・・。」
「お惚気は結構ですわ、瑞穂さん。」
「あ、ご、ごめんなさい・・・。」

「ふ、ふふふ・・・。」
「貴子さん、どうしたんですか・・・?」
「いえ、観覧車といえば、恋人同士がふたりで乗って愛を語らうものだということを以前聞いたことがあるのですが・・・」
「・・・あ・・・」
「でも、瑞穂さんがそんな格好ですから、女友達と乗っているようにしか思えませんわ・・・。ムードもなにもないですわね。」
「・・・女・・・orz」

570 名前:初代スレの45 sage 2005/04/29(金) 22:56:22 ID:PkQ/JFJu
『triplet repeat』前編.15

・・・
・・・
一周し、降りるとまりやさんが待っていました。

「ほら、瑞穂ちゃん。貴子。」

そういって、缶コーヒーを投げてよこします。

「まったく、彼女置いて別の女とふたりっきりで観覧車乗るかね、瑞穂ちゃん。」
「あ・・・」
「瑞穂ちゃんのことだから、そんな意識ないんだろうけど・・・。まったくもう・・・
 というわけで、今度はあたしと瑞穂ちゃんで乗るから、貴子はちょっと待っててね。」
「仕方ありませんわね。では、そこのベンチでパンフレットでも見ながら待っていますわ。」
「ごめんなさいね、貴子さん。」
「んじゃ瑞穂ちゃん、行こっ。」



・・・
・・・
まりやさんと瑞穂さんが戻ってきました。

「で、何故瑞穂さんは疲れた表情で、まりやさんはそんなに元気なんですか・・・一体何をしてたんですか?」
「いやぁ、何をしてたっていうか、ナニをしてたっていうか・・・あはは。」
「・・・?」
「まあ、貴子はわからなくていいよ、うん。」
「・・・まあいいですわ。」


後編につづく。

571 名前:初代スレの45 sage 2005/04/29(金) 22:59:25 ID:PkQ/JFJu
前編はこれにて終了です。

全然貴子さんへの埋め合わせになってないような気もしますが、気にしない方向でw




後編はとあるアトラクションでの一悶着〜ホテルで一悶着〜エピローグといった感じの予定です。
プランはもう出来ているので、まあGWの真ん中に投下は出来ると思います。

あと、貴子視点では語られなかった裏側として、Appendixをいくつか書いてますので、それもいずれ・・・






572 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/30(土) 00:12:39 ID:96A3jgJl
GJっす!!
ホテルで何があるのやら楽しみですな。
何はともあれ乙〜

573 名前:初代550 sage 2005/04/30(土) 10:47:36 ID:PcDBweMS
貴子視点。貴子ED後の話。前作からの続き。

GWの過ごし方(4月29日みどりの日)
ただいまの時間、10時50分。待ち合わせは11時に駅前商店街の入り口。そこまで、全力で走っても15分。どう考えても5分足りない。
「全力で走れば間に合うわよ、楽に」
元陸上部部長が気安く言ってる。
「まりやさんが、全然・・・ぜぇぜぇ・・・起きないから・・・でしょう!」
全力疾走中、全行程の半分も走ってないが、すでに肺が痛い。
「いやぁ〜あんた達の真夜中の大運動会を待ってたからさ、ちょっと寝るのが遅くなっちゃって」
毎晩してるみたいに言わないで!って言うか、隣であなたが寝てるのにする訳ないでしょう!
同じ速度で走っているのに、まりやさんは軽く流している程度でしかない。
「ほら、腕の振りが悪いわよ。足も上がってない」
と、私のフォームまでチェックする余裕まで見せている。私、今日はスカートなんですけど・・・
「なまってるわねぇ〜フィットネスは文化人のたしなみよ」
朝っぱらからの全力疾走はフィットネスの範疇を超えてる。しかし、反論する体力も惜しいので、反論はしない。
あの角を曲がれば、待ち合わせの商店街が見えてくる。ゴールが見えてきたおかげで、少しは気持ちが楽になる。このまま行けば、大幅な遅刻はないはず。
全力疾走のまま角を曲がれば、待ち合わせ場所で3人が楽しげに談笑して居るのが見えた。時間は11時3分。
「おはようございます」
最初に私達を見つけた紫苑さまが、こちらを向いてぺこりと長い髪を揺らして深々と頭を下げた。
しかし、私は頭を下げたらそのまま、地面に倒れこんでしまいそう。もちろん、声を出す余裕もない。
「おっはぁ〜」
死に掛けている私の横で、まりやさんが余裕を持って、死語になりかけている朝の挨拶をした。余裕ありすぎ・・・
「貴子がとろくて、ちょっと遅刻しちゃったわ」
誰の所為で、朝から全力疾走する羽目になったんですか?
「おはようございます。大丈夫なのですか?貴子お姉さま」
「だ・・・だい・・・じょうぶ・・・」
じゃないかもしれない。小さな奏さんの肩を借りて、ゼェゼェと息を整えながら、返事をする。
「貴子お姉さま、少しは日常的に運動した方が良いですよ」
(1/5)

574 名前:初代550 sage 2005/04/30(土) 10:48:54 ID:PcDBweMS
先輩後輩で私を苛めてぇ・・・由佳里さんは生徒会の後輩と言う見方も出来るが、それは心の棚の一番奥に片付けておく事にする。
君枝さんの後輩教育が悪いという事にしてしまいましょう。今度あったら、いびってやる。
「とりあえず、貴子さんが死に掛けてるみたいですから、先にお茶にしましょうか?」
うう、紫苑さまの優しさが(物理的に)荒んだ胸(というか肺)に心地いい。

商店街を入ってすぐにある喫茶店。ケーキとお茶が非常に美味しく、クラシックにまとめられた店内の雰囲気も気に入っている。
席について、冷たいお水を喉に流し込んで、ようや人心地。まじめに倒れるかと思った・・・本当に運動不足なのでしょうか?
「ところで、皆、プレゼントは何にする予定?」
自然とまりやさんが司会進行役に収まるのは、ある意味、人徳があるんでしょうね。
「私と奏ちゃんは二人でケーキですよ」
「それと、久しぶりに美味しい紅茶を入れて差し上げたいのですよ」
そう言えば、恵泉の学園祭でも、由佳里さんのクラスの喫茶店はずいぶんと評判がよかったらしい。私は劇の事もあって、食べ損ねてしまいましたが・・・奏さんの紅茶を頂くのも久しぶり。
「私は殿方に贈り物を差し上げると言うのは初めてですから・・・」
紫苑さまは少し困ったような顔でお手拭を指先で弄んでいる。
「貴子は?」
「私もあまり・・・去年のクリスマスには財布を差し上げたのですが」
もう少し時間があれば、何気なく聞くと言う術も・・・私には無理ですわね。瑞穂さんも変な所で鋭い方ですし。変な所で凄く朴念仁なのに。
「じゃぁ、3人でまとめましょうか?予算も増えるわよ」
「それはいいですわね。でも、やはり、恋人からは個別に頂く方が嬉しいのでは?」
紫苑さまが私のほうを見て、にこっと微笑む。はぅ・・・改めて『恋人』と言われると凄く恥ずかしいですわ。
「あっ、でしたら、貴子お姉さまは、頭にリボンをつけて・・・」
「リボンをつけて、『私がプレゼント』って言う発想は、まりやさんと同じですわよ。由佳里さん」
由佳里さんの不穏当な提案を一言で封じておく。まりや病は陸上部の風土病ですか?
「酷い!貴子お姉さま、それは『じゅうだいなじんけんしんがい』と言う奴です」
(2/5)

575 名前:初代550 sage 2005/04/30(土) 10:50:04 ID:PcDBweMS
『重大な人権侵害』がひらがなですわよ。
大げさな仕草で泣き崩れる真似をする由佳里さんの頭を、まりやさんが無言で張り倒した。あっ、マジ泣きになっちゃいました。
「貴子さんはすでに瑞穂さんの物になっているのですから、いまさらプレゼント言うのはおかしいですわよ、由佳里さん」
紫苑さま、そこは突っ込み所ではありませんから。
「では、まりやさんは何か考えていらっしゃるの?」
どうせ、ろくでもないことを考えているだろうが、一応、聞いておこう。
「やっぱり、チャイナかな・・・」
やっぱり。
「瑞穂お姉さまのチャイナドレスですか?それは素敵なのですよ」
パンと手を叩いて、奏さんが一番になって賛成してしまった。相手が男性だと言う事を忘れてませんか?
「でも、チャイナドレスは採寸が大変らしいですわよ」
だから、紫苑さまも・・・瑞穂さん、泣きますわよ。
「それに、チャイナドレスって凄く高いんじゃないんですか?」
「紫苑さまと貴子、予算は?」
紫苑さまと顔を見合わせ、予算を言い合うが、合わせてもチャイナドレスが買えるほどではない。ちょっと仕立ての良いワンピースがいい所ですね。
「残念なのですよ・・・お姉さまのチャイナドレス・・・」
奏さんはうっとりと目を閉じ、おそらくは瑞穂さんのチャイナドレス姿を想像している。だから、相手が男性だってこと、時々で良いので思い出してあげてください。
「貴子、ぶつくさ言ってるけど、あんただって見たいでしょ?」
「それはもちろん」
ごめんなさい、瑞穂さん。

ワイワイと騒ぎながら、少し早い昼食をとり終え、近くのデパートへと繰り出す。しかし、瑞穂さんへのプレゼントは悩みますわね。
「それじゃ、私達は地下の食品売り場に行ってきます」
「終わったら、まりやお姉さまの携帯に電話するのですよ」
デパートの入り口で由佳里さんたちはそう言って、地下の食品売り場へと降りて行った。さて、私達はどうしましょうか。
ひとまずエスカレーターに乗って、上層階へと足を進める・・・3階婦人服売り場・・・はっ!なんで、こんな所で下りたのでしょう!?
「うーん、15年間の女の園生活で、貴子もやっぱりそっちに目覚めちゃってたのね・・・」
(3/5)

576 名前:初代550 sage 2005/04/30(土) 10:51:08 ID:PcDBweMS
「一人の恋人でバイセクシャルを楽しめるわね」
ボソボソとわざと聞こえる声でまりやさんと紫苑さまが囁きあう。ちらちらと見ちゃいけないものを見るような目で見る仕草も忘れない。
「私も女子高生活が人より長かったので、最近はどうしても年下の女性に視線が行ってしまいますの」
えっ?ぴたりと私とまりやさんの足が止まる。
「そう言えば・・・貴子さんとまりやさんも年下でしたわね」
そう言って、こちらを向いてにこりと微笑む。仲良く一歩ずつ後退する私とまりやさん。
「わっ私、一応、将来を誓い合った男性が居ますから・・・」
「私もどっちかと言うとそう言う趣味はあまりないから・・・」
「冗談ですよ、冗談」
ぱちんとウィンクをして見せる。あはは・・・心臓に悪い冗談ですわ。紫苑さま。
「・・・多分」
え゛っ?多分って何ですか、紫苑さま!?
「こほん、やはりプレゼントと言うのは日常的に使えるものがいいですわね」
わざと咳払いをして、危ない話題から離れる。
「じゃぁ、日常的に女装させておくとか・・・」
「いいアイデアですわ」
「本当に瑞穂さん、泣きますわよ・・・」
下りてしまったのは仕方ないので、ぶらぶらと婦人服売り場を歩く。しかし、ここを歩いていても瑞穂さんへのプレゼントは見つかるわけもない。むしろ・・・
「あっ、このワンピースなんか、紫苑さまに似合うんじゃない?」
「あら、そうですか?お値段も手ごろですわね」
「貴子はこっちのサマーセーターなんかいいんじゃない?」
「うーん、ちょっと高いですわよ」
と、まあ、こんな感じで自分の服を見てしまうのも仕方ない事。
しかも、意外にもまりやさんの見立ては悪くない。上下の組み合わせなども下手にセットで買うよりもよっぽどしっかりしたコーディネイトになっている。
で・・・
「買っちゃった・・・」
「買っちゃいましたね・・・」
「買っちゃいましたわね・・・」
3人の手には『自分』の夏物の服が詰まった紙袋がきっちりと握られていた。
こうなってしまうのも仕方ないでしょう!?ねえ、そうですわよね!?
「どうするのよ!瑞穂ちゃんのプレゼントは!」
(4/5)

577 名前:初代550 sage 2005/04/30(土) 10:51:59 ID:PcDBweMS
「まあまあ、買ってしまったものは仕方ありませんわよ」
確かに買ってしまった物は仕方がない。いまさら、返品なんてしたくありません。
「で・・・後、いくら残ってるわけ?」
「354円」
「680円」
「21円」
上から、私、紫苑さま、まりやさん。あぁ、もう、子供お小遣いにもならないじゃないですか!
と、そのとき、まりやさんの携帯電話が可愛らしい電子音を立てた。どうやら、由佳里さんと奏さんの買い物が終わったようだ。

両手一杯にお菓子の材料を買った二人と、デパートの入り口で合流した。
「パーティの日は期待しててくださいね。腕によりを掛けて作りますから」
「リーフもちょっと奮発したのですよ」
確かにこれは期待できそうですわ。
「あれ、皆さん、一つずつ買ったんですね」
由佳里さんの言葉に顔を引きつらせる三人。自分達の服が詰まった紙袋をこっそりと背後に隠す。
で、プレゼントは何にしたかというと・・・

「仕方ないわね・・・リボンよ、貴子」
「そうですわね、もう、リボンしかないですわ」
「リボンですね・・・わかりましたわ」
由佳里さんからの電話を受けた私達は、残ったお金をかき集め、1本のリボンを買いました。
(おしまい)

578 名前:初代550 sage 2005/04/30(土) 10:54:31 ID:PcDBweMS
あっ、コピペミスしちゃった
576の一番頭に↓の行が入ります。保管室の管理人さん、お手数掛けます
「まあ、貴子さんにそう言うご趣味がおありでしたとは・・・瑞穂さんをお姉さまと呼ぶ快感が忘れられないと・・・」

579 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/04/30(土) 19:29:12 ID:RORxQfkQ
ひょっとしてみんなの見てる前で貴子さんが、、、、楽しみー

580 名前:初代550 sage 2005/05/01(日) 19:44:01 ID:iT4/Gt9L
貴子視点。前回までのダイナミックなアラスジ。貴子ちゃんとまりやちゃんと紫苑ちゃんは、プレゼントの予算で自分の服を買っちゃいましたさ。愛されてないな・・・瑞穂ちゃん。

4月30日(土曜日)

「で・・・瑞穂ちゃんの様子は?」
「無邪気に凄く喜んでます」

<回想>
「明日のプレゼントって何ですか?」
やけにニコニコしている瑞穂さん。
「もっもちろん、それはヒミツですわ。当日のお楽しみです」
「誕生日に、女性から何かを貰って言うのは初めてなんですよ」
ごめんなさい、貴方へのプレゼントの予算は、サマーセーターに化けてしまいました・・・
ちなみに紫苑さまは白いワンピース、まりやさんはシルクのブラウス。
と、言う事は口が裂けてもいえない。
今にも鼻歌を歌いだしそうな瑞穂さんの背中を、私は黙って見送るしかなかった。
</回想>

プレゼントの予算で服を買いこんでしまったお馬鹿さん三人組が、善後策を相談する為にまりやさんのお宅に集まっている。
「それでは、『貴子さんをプレゼント』計画は気まずいですわね」
「由佳里たちはかなり気合が入ってるみたいよ」
「学園祭の時のお菓子も非常に美味しかったですわよ」
並んで座っている紫苑さまとまりやさんのやり取りを正面に見ながら、すっかり氷が解けて薄くなったアイスティをスプーンでかき混ぜながら、私は軽く溜息をついた。
「そんなに美味しいのでしたら、私も食べに行けばよかったですわ」
あの時は劇の事で頭が一杯で、学園祭を楽しむ余裕なんて全くなかった。それでなくても、イベント時の生徒会の忙しさは半端じゃないのですから。
由佳里さんと奏さんのお二人は、手分けしてケーキだけではなく、数種類の焼き菓子も前日から作り始めるそうだ。
二人の気合が入る一つの理由に「私達が1つずつ立派な紙袋を抱えていた」と言うのもある。
もちろん、彼女達二人はその中身が「自分の夏物の服」と言う事は知らない。
彼女たちから見れば、「私たちが気合を入れて、瑞穂さんのためにプレゼントを用意した」としか思えないわけで・・・
「と、なると、貴子の頭にリボンをつけてって言うのは、かなり寒い事になるわね」
「何か他にやらないと、先輩としての面目がありませんわね」
(1/5)

581 名前:初代550 sage 2005/05/01(日) 19:44:55 ID:iT4/Gt9L
「先立つ物がないと、どうしようもありませんけど・・・」
ふぅと、軽く溜息をつく三人。9時過ぎに集まって、2時間、何度目か判らないほど同じようなやり取りを繰り返している。
「貴子が駄目なら紫苑さ・・・ごめん、私が悪かったから、泣きそうな顔で無言でにらみつけるのは止めて」
察してくれて嬉しいです。
「あら、残念ですわ」
泣きますよ、本気で。
とりあえず、3人ともいくらかのお金は調達してきている。昨日に比べて三分の一以下まで減ってますが・・・
3人ともこれを使い切っちゃうと、しばらく生活がかなりわびしい物になる・・・5月、まだ始まってないのに・・・
「さて、何にしようか・・・」
紅茶を飲み干し、スナック菓子に手を伸ばしながら、まりやさんが口を開いた。お金がないといくら言った所で、お金が天から降ってくるわけはなく、いきなりお金を稼げる術もない。
今ある予算で、どれだけ見栄えのいいものが買えるのか、ついでに瑞穂さんが喜ぶ物が良い・・・と言う非常に都合の良い事を話し合う必要がある。
「お金がないのでしたら、やはり、手作りと言う手段に訴えるのもありではないでしょうか?」
「3日後ですよ?今から何を作るんですか・・・」
「しかも、お菓子の類は由佳里さんと奏さんが作りますからね」
「そうですね・・・」
裁縫の類も恵泉の家庭科でもやるにはやったが、3日でどうにかなるほどの事は教えてもらっては居ない。まあ、瑞穂さんの誕生日当日には間に合うかもしれませんが。
「でも、安い服なんかにワンポイント入れると、心がこもってそうに見えるわよ?」
『心がこもってそうに見える』と言うあたりに今の心情が見え隠れするまりやさんの提案。もはや、見せる相手は、瑞穂さんではなく、後輩二人組。先輩として負けられない戦いなのである。
・・・一方的に宣戦布告して、一方的に敗戦を実感するだけになりそうですが。
「刺繍などですか?小さな物なら、いくつか作った事がありますよ」
「ちなみに、私は一切出来ないわよ。自慢じゃないけど」
本当に自慢ではない。私は恵泉の実習で1回作りました。出来は可もなく不可もなく・・・持っていても恥ずかしくはないが、持ち歩こうとは思わないという微妙な出来でしたわね。
「あまり、名案と言う訳ではなさそうですね」
(2/5)

582 名前:初代550 sage 2005/05/01(日) 19:45:43 ID:iT4/Gt9L
下手すると、安物がさらに安物に見える諸刃の剣ですからね、それは。と、言うわけで、この案はひとまず保留。
「仕方ないわね・・・お金を増やそう!」
まりやさんが大きく息を吐いて、そう宣言した。
「どうやってですか?」
紫苑さまがそうたずねる。短期的にお金が稼げる手段など、合法的にはほとんどない。援助交際とか言うのは死んでも嫌ですし。
「お馬ちゃんよ!天皇賞よ!5月1日の!」
あぁ、そんなことだろうと思いましたわ・・・紫苑さまと私は顔を見合わせ、力一杯溜息をついた。
「三連単なら万馬券も夢じゃないのよ!?100円が1万円よ?」
一人で盛り上がってるまりやさんを放置して、私と紫苑さまの二人で相談を続ける。
「やっぱり、買える物に気持ちを込めるのが一番ですね」
「そういえば、最近、瑞穂さん、携帯電話を時計代わりにしてますから、腕時計が良いのではないのでしょうか?」
「今の予算でも、高級ブランドでなければ、それなりの物が買えますね」
少しずつ、話が前に向いて進み始める。やっぱり、まりやさんは役立たずですわね。
「たかこぉ・・・相手にしてよ」
「ごめんなさい、相槌を打つことすら面倒でしたの」
情けない顔をして、すがりつくのはお止しなさいって。

そう言うわけで、瑞穂さんへのプレゼントは腕時計ということにめでたく決定した。まあ、今の予算では後輩二人組のお菓子に勝ち目は皆無なのですが・・・
ふっ、プレゼントに勝ったも負けたもありませんわ・・・2年前のバレンタインデーと言ってる事が違うって?成長したと思ってください。お願いします。
「腕時計って言うと、やっぱり時計屋さんですか?」
「あぁ、駄目ですよ、紫苑さま。そんな所のは高いんですから」
無視された悲しみから回復したまりやさんが、大げさに顔の前で手を振って見せる。立ち直りの早い人。
「じゃぁ、どこで買いますの?」
「ホームセンターか量販店。すっごく安いので良いんなら、コンビニって言うのもアリ」
コンビニの腕時計って、玩具みたい物じゃないですか?
「どちらにしても、歩いていける範囲にはありませんね」
紫苑さま、さらっとおっしゃいましたけど、それって・・・
「んじゃ、車出すわ」
(3/5)

583 名前:初代550 sage 2005/05/01(日) 19:46:20 ID:iT4/Gt9L
ほら、やっぱり、まりや車になるじゃありませんか・・・レールのないジェットコースターは嫌なのに・・・
「ねえ、どうして、二人とも後部座席に行くのかな?」
気にしないでください。

あっと言う間に命の危機をたっぷりと感じるドライブが終わって、ちょっと郊外にある大きめのホームセンターに到着。
ホームセンターと言う所に来るのは初めてですが、ずいぶんと大きなお店ですわね。よく見る家電製品から、見たことも使い方もわからない工具らしき物まで、様々な者がおいてある。
「ずいぶんときょろきょろしてますけど、こういうお店は初めてですか?貴子さん」
「ええ・・・紫苑さまは?」
「ここはお花の苗や肥料もありますから、時々来てますわよ。庭の手入れは任されてますから」
確かに、遠くに『種苗』と書かれたプレートが見える。一度だけお邪魔した事がありますが、あのお庭を一人でお手入れしているとは、流石ですわね。
「大変じゃないのですか?」
「あら、なれると楽しいですわよ。四季それぞれのお花のお手入れをするのは」
「貴子、紫苑さま、こんな所でウィンドショッピングなんて始めないでね」
一足先に腕時計の売り場に行ったまりやさんが、私達に声をかける。私達はハイハイと返事をしてそちらに向かった。
色々な腕時計が、ガラスケースの中で時間を刻んでいるのを、まりやさんがしゃがみこんで覗いている。
「この右端の奴がいいと思うんだけど・・・」
私達が入り口で話をしている間に、まりやさんはすでにめぼしをつけていたのか、一つの時計を指差した。
合成皮革の細いバンドに、アナログの小さな文字盤がついている。シンプルでありきたりではあるが、逆に飽きが来ない良いデザインでありますが・・・
「これ、思いっきり婦人物ですわよ?」
「でも、瑞穂さんの腕に紳士物の時計は・・・」
言われてみれば、そのとおりなんですけどね。
「私の見立てに間違いないって。プロにも負けないわよ」
まりやさんは自信たっぷりに胸をそらして、さっさと店員を呼んでしまった。確かに、ここにあるものの中で、予算の範囲で収まる者の中では、一番よさそうだとは思いますけど。もう少し、あれこれ悩んでも良いような・・・
「お金」
(4/5)

584 名前:初代550 sage 2005/05/01(日) 19:46:56 ID:iT4/Gt9L
店員さんと話していたまりやさんが、こちらに向いて、シンプル且つ無慈悲な言葉を発し、右手を差し出す。
「露骨過ぎますわよ・・・」
ハンドバッグから財布を取り出し、言われた金額を差し出す。あら・・・結構、残りましたわね。
「思ってたよりも安いのですね」
同じようにお金を払った紫苑さまが、私の気持ちを代弁してくれた。
「その辺の見立てもばっちりよ」
受け取ったお金をひとまず財布に片付けながら、まりやさんが軽く笑って見せた。
「それじゃぁ、支払ってくるわ」
GWと言う事もあって、それなりに人の並ぶレジへ向かうまりやさんを見送る。
「私、少し、お花の種を見てきます」
こういうところに一人で居てもすることはないので、紫苑さまの後を付いて歩いていると、「手芸」と書かれたプレートが目に付いた。へぇ・・・こういうのも置いてあるのですね。
棚にはボタンやら糸やら、色々な物が並んでいる。その中に『初めてでも出来る刺繍』と書かれたセットがおかれていた。
『お金がなければ、手作りと言う手段も・・・』と言う紫苑さまの言葉が思い出される。
値段は・・・まあ、それなりですわね。買えなくも・・・ない。買えば、来月は赤貧ですけど。
中身は針や糸、手引書のような物や、方眼紙状になった布まで付いている。これなら、私にも出来ますわね。
3日のパーティにはとても間に合わないが、12日の誕生日当日には間に合うかもしれない。
どれが良いでしょうか・・・猫、犬、風景画のような物、有名な絵画をモチーフにしたものまである。
あれこれと色々悩んだ結果、子猫が二匹じゃれあっているデザインのセットを取り上げた。二匹の猫が私と瑞穂さん・・・
「た・か・こ・♪」
うっ!?
「貴子さんもあのようなお顔をなさるのですね」
紫苑さままで・・・
ガシッと私の肩にまりやさんの腕がまきつく。離してぇ!
(あっ、久しぶりに計算間違い。後1回続きます)

585 名前:初代550 sage 2005/05/01(日) 19:47:46 ID:iT4/Gt9L
「裏切りは良くないわよね?」
「そうですわね・・・よくありませんよ」
紫苑さまも私の手をぎゅっと握り締める。
「まあ、恋人なんだから、個人でプレゼント、と言う気持ちを理解しないでもない」
仰々しい口調でまりやさんが言う。離してって・・・
「ええ、恋人ですから、そう言うのも当然です」
「まっ、リボンで許してあげるわよ」
「折角、リボンも買ったことですし」
かくして、やっぱり、私は3日に頭にリボンをつけて、プレゼントされる事になった。恥ずかしくて死んでしまうかもしれない。
(おしまい)

586 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/05/01(日) 22:01:17 ID:NtkQn0EW
GJです!!
瑞穂ちゃん、期待してるのが不憫だ。

587 名前:名無しさん@ピンキー age 2005/05/02(月) 03:39:03 ID:3Z5Kvpld
ぬるぽ

588 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/05/02(月) 10:57:34 ID:YuZrlfg8
>>587
ガッ

>>585
GJです! 「リボンをつけた貴子」への瑞穂の反応が楽しみです。

589 名前:313 sage 2005/05/02(月) 18:54:58 ID:JaUOgPqt
(´-`).。oO(誰もいない)
(´-`).。oO(投下するならいまのうち)
(´-`).。oO(瑞穂ちゃんの災難その2はじめの部分です。)

590 名前:313 sage 2005/05/02(月) 18:58:16 ID:JaUOgPqt
瑞穂ちゃんの災難2ー1

 夕食の時間。瑞穂の様子を見てきた奏が
「おねえさまですが、まだお休みでしたのですよ」
「瑞穂ちゃんの取り分けておいて、夕食済ませましょ。受験勉強の疲れで体調くずしてたのよ。それに
エルダーとしての気疲れもあるみたいだしね」
「奏ちゃん。瑞穂ちゃんっていつから?」
まりやの問いかけに、奏は少し間をおいて
「まりやおねえさま。奏がお茶をお持ちしたときには、すでにお休みでした。お声をおかけしたので
すが、お返事がありませんでしたので、予備の毛布を出してきておねえさまに掛けておきましたのです
よ。大事なときですので、おなかのあかちゃんのためにも」
由佳里は遠慮がちに
「おの‥‥‥まりやお姉さま。おねえさまのお腹に赤ちゃんがいるというのは、本当なのでしょうか?」
「由佳里のところにも?」
「私が聞かされたのは『おねえさまには、転校前につきあっていた相手がいた。で、転校してからもこっ
そりつきあっていたが、相手が急病で死んでしまったので、お腹のあかちゃんの事を知らせることも出来
なかったし、家族にも知らせるべきかどうか悩んでいる』ということでした」
料理にのばしかけた手を止めて、なんともいえない顔になり
(あーーーー。TVドラマの話が混じってない?だって、瑞穂ちゃん男だよ)
「まりやおねえさま。奏が聞いたのはですね、おねえさまが、無理矢理にというお話みたいでし。奏
には刺激が強いって途中から耳を塞がれてしまいましたのですよ」
(あのーーー。瑞穂ちゃんを無理矢理となると、麻酔薬とか使わないと‥‥‥‥‥いや、それ以前に根
本的な間違いが‥‥‥)
真面目な顔で話す二人に、まりやはひきつった笑みを浮かべて
「あははは‥‥‥‥もう笑うしかないわね。脅されてしかたなくとか、眠らされたのとか、複数でのと
か、本当に、女の子ってうわさ好きね。瑞穂ちゃんのは、夜遅くまで起きていたので胃がおかしくなっ
たんでしょ?‥‥‥‥」
言葉を区切ると、二人の顔を見て
「本当につわりなら、料理の匂いとかでも吐き気がするはずだと思ったけど‥‥‥瑞穂ちゃんは?」
まりやの問いかけに、二人とも首を横に振った。

591 名前:313 sage 2005/05/02(月) 18:59:40 ID:JaUOgPqt
「たまたま、体の調子が悪かったのよ?だから、根も葉もないうわさ。さめないうちに食べましょ」
まりやは、話を打ち切る意味で食事を始めた。
 
 夜遅く。食堂でテレビを見ていたまりやは、入ってきた瑞穂の姿を見て
「夕食食べるでしょ?瑞穂ちゃんの分取り分けてあるから」
「あ、うん」
まりやは、暖め直した夕食をテーブルに置くと、悪戯っぽい笑みを浮かべ
「瑞穂ちゃんも大変だったみたいね」
瑞穂が肩をすくめて長い息を吐くと
「さめないうちに食べて‥‥‥‥‥‥瑞穂ちゃんの話は、後で聞くから」
まりやはテレビのチャンネルを変えながら瑞穂の言葉を封じた。
 部屋に戻り、瑞穂は自分のベットの上、まりやは椅子にそれぞれ座ると
「あーーー。今回の真相なんだけど?」
瑞穂がため息混じりに前後の状況を話すと
「げっぷを隠していただけ?」
まりやの呆れた声に、瑞穂は頷くしかなかった。
「男の格好なら"げっぷ"したって、顔をしかめられるだけですむけど、今は、"エルダー"なんだし‥‥‥」
瑞穂の言い分に、まりやは顔をしかめて
「あーーーー。確かに"おねえさま"が食堂で"げっぷ"というのも、確かに顰蹙ものだとおもうけどね」
瑞穂は、絶望的な顔をして
「っったく。女の子がうわさ好きなのは、わかっていたつもりなんだけど‥‥‥尾ひれに、背ひれ、胸ひ
れ、おまけにエラ呼吸まで‥‥‥‥付きまくりじゃない。どうすんのよ」
近くにあったクッションを抱え込むと、瑞穂は女の子座りしてほほをふくらませている。
「あーーー。瑞穂ちゃん。その格好で、男だって信じろと言うのが無理。拗ねている女の子そのもの」

592 名前:313 sage 2005/05/02(月) 19:00:43 ID:JaUOgPqt
    (拗ねている女の子)
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瑞穂の「もとはといえば、まりやが‥‥」といいたげな視線に
「だったら、尿検査をしたらどう?市販の検査薬でいいからさ。結果が陰性なら、妊娠してませんと
いう証明になるし‥‥‥‥」
まりやは、あわてて打開策を出す。だんだんと目つきの据わってきた瑞穂を見て、まりやは、背中に
冷や汗が浮かんでくるような気がしていた。
「そんなもの。陰性に決まってるじゃない。どこを、どう間違えれば、妊娠できるのさ?」
顔に投げつけられたクッションを床に落として、独り言のように
「あーーー。確かに瑞穂ちゃんは妊娠しないわね。妊娠させるかもことはあっても‥‥‥」
(あっ、やば。スイッチおしちゃったかな?)
「まりやに聞きたいんだけど。その妊娠検査薬は、だ・れ・が・か・い・に・い・く・の・か・な・?」
目だけ笑っていない、とてもきれいな笑顔を作ると
「まさかとは思いますが、私に買わせるつもりではありませんわね?まりやさん」
まりやは、暑くもないのに額に汗をいくつも浮かべて瑞穂に話しかける。
「え、えっと、その、あ、あのね、お、落ちついて、頼むから落ちついて‥‥‥‥」
「ええ。私は、落ち着いてますし、冷静でもあります。誰かさんと違って破壊衝動にも駆られていませ
んので、安心してくださいね。ま・り・や・さ・ん」

593 名前:313 sage 2005/05/02(月) 19:01:41 ID:JaUOgPqt
"誰か"を強調し、しかも感情の籠もっていない声で淡々と話す瑞穂。右を見るまりや、右に移動する
瑞穂。左を見るまりや、左に移動する瑞穂。それを数回繰り返して、無言の"プレッシャー"に負けてし
まったまりやは
「い、いいわよ。私が買うわよ、買いますよ、買えばいいんでしょ、買いますってば。但し、瑞穂ちゃ
んも付いてきて」
「はい?」
おもわず、声の裏返る瑞穂。まりやは顔を真っ赤にして
「だって、瑞穂ちゃんの使うのでしょ?だから、ついてきて、一人じゃ買いにくいわよ。あんなの」
「いや。将来的には、まりやが使う可能性が高いから、買う練習をしておいた方いいと思うけど?」
「だから、瑞穂ちゃんはついてくるだけでいいの」
瑞穂は、逆ギレしたまりやの迫力に負けて、つい、うなづいてしまった。

次回に続きます。

594 名前:313 sage 2005/05/02(月) 19:07:35 ID:JaUOgPqt
災難その2ー1です。

今回は、寮での話だけになりました。次回からは、(たぶん)生徒会とか巻き込んでの
話になっていく・・・・はずです。

出来るだけ早く、次も投下できるように頑張ってみます。

595 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/05/02(月) 19:14:21 ID:CKOmrMJB
GJです。どういうオチに持っていくのか楽しみです。

596 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/05/02(月) 20:17:00 ID:lnd0ea6b
GJです!!
検査薬、買ってきたら使うのか?
瑞穂ちゃん一応男なのに。

597 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/05/02(月) 22:31:44 ID:j0cUtFX9
検査薬を買いに行った所を誰かに見られ、話にエラどころか触手が
生えるに一票。
さらに、なぜかまりやが妊娠させたことになっていつの間にか
まりや男性説が広まる、と。

598 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/05/02(月) 23:29:24 ID:HStaCvma
いや、ヱロゲ的には「実際にお姉さまが検査薬を使っていらっしゃる所をこの目で見ない事
には納得できません!」って、全校生徒の前で(ry

599 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/05/03(火) 11:10:24 ID:AgSh8fLy
楓さん普通に美人だったなぁ

600 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/05/03(火) 12:36:09 ID:4Xs80nTn
陰性でも「お姉さまが流産した」と言う噂になるオカン

601 名前:無銘4-2 ◆518YLv.Xnc sage 2005/05/03(火) 14:00:52 ID:8SQbWgc0
178-181の続きいきます
随分と間が空いて申し訳ないです

前回言い忘れましたが、この話は随分前に投下した紫苑さんが鏑木家の養子になる話を
前提に書かれていますので

602 名前:無銘4-2 ◆518YLv.Xnc sage 2005/05/03(火) 14:02:18 ID:8SQbWgc0
「………………………今日なんです」
 その言葉を聞いた瞬間、南の眼鏡が再び派手にずり落ちる。
「き、今日!?」
 瑞穂はどこかすまなそうに、しかし確実に期待と不安の織り混ざった表情で頷く。
 そしてそのまま硬直する南を置き去りにして、瑞穂はもう何度目か分からない溜息と共に外
の桜に目をやった。
 今日、という単語に一瞬硬直状態に陥った南だが、再び外に視線をやる瑞穂を見るや否や、
ずれた眼鏡を掛け直し瑞穂に提案する。
「社長、今日はもうお帰りになって、貴子様とご一緒に居られてはいかがですか?」
 先の一課からの企画書を除けば、急ぎで済ませる必要のある仕事は無いし、一課にしたって
今日中を希望している訳でもない。何より、この状態では仕事にならないだろうと踏んだ南の
提案だったが、しかし瑞穂は複雑な表情で首を振る。
「この程度で仕事が滞っているようでは、鏑木家の後を継げません」
「社長、お言葉ですが、昨日から遅々として仕事が進んでおりません」
 南の容赦ない切り返し。
「うっ……そ、そうですか?」
「大変申し上げにくいですが、そうです」
 全く申し上げにくそうな雰囲気ではない。
「でも、一課からの報告書が………」
「報告書ではなく企画書です。一課は私の方から言っておきますので、ご心配なさらず」
 実に強気だ。
 そんなやり取りで、瑞穂の表情が段々と疲れた笑みに変わってきた頃、突然にデスクの電話
が鳴った。
「はい、社長室」
 南が何の躊躇いもなく受話器を取る。そして何度か電話に向かって相づちを打ったのち、瑞穂
に向き直った。

603 名前:無銘4-2 ◆518YLv.Xnc sage 2005/05/03(火) 14:03:00 ID:8SQbWgc0
「社長、外線からです。楓と言えば解ると申しておりますが……」
「楓さん!?」
 楓さん――鏑木家のメイド――は現在、身重となっている貴子の身の回りを世話するため、
二人の家に泊まり込みで働いている。その楓さんからの電話ということは、貴子に何かあった
に違いない。
 南が差し出す受話器を素早く受け取ると、瑞穂は受話器の向こう側の声に耳を澄ます。そし
てしばらく緊張した表情で何度か相づちを打つと、受話器をデスクの本体に戻した。受話器を
置いたあとの瑞穂の表情は緊張よりも、むしろ焦りの方が強かった。
「……社長?」
 ただならぬ空気を感じたのか、恐る恐る尋ねる南。
「南さん、今すぐ車を手配して下さい」
 瑞穂がその焦りの表情で言った途端、南の中である予感が大きく膨らんでいく。
「社長、まさか………」
「はい。貴子さんが産気づいて病院に向かったそうです」
 そして予感は確定に変わった。
 南に車の手配を頼んだ瑞穂の顔は落ち着きが無く、発せられる声は軽くパニックを起こして
いるようにも聞こえる。
 南は一瞬思案を、しかしすぐにそれを取り消し、瑞穂に告げる。
「社長、今から車を手配したのでは間に合わないかも知れません。私が車を運転します。地下
の駐車場までお急ぎ下さい」
 そう言って南は、するり、という擬音がしっくり来る動作で社長室をあとにする。
 瑞穂は一瞬、その南らしからぬ動作に驚くが、すぐにその後ろを追った。

 ――――

604 名前:無銘4-2 ◆518YLv.Xnc sage 2005/05/03(火) 14:04:20 ID:8SQbWgc0
「それでは瑞穂さんの方に連絡は…………はい…………はい、分かりました。ありがとうござ
います」
 病院へと向かう車の中で、美しく流れる黒髪の女性が電話を掛けている。そしてその隣では、
栗色の髪をソバージュに纏めた女性が少し苦しそうな面持ちで、電話を掛けている女性を見
ている。
「貴子さん。瑞穂さんとお父様の方には連絡がいったと、楓さんから電話がありましたわ」
 黒髪の女性――紫苑はそう言うと、傍らで横になっている貴子の手を握り、微笑む。
「ありがとうございます、紫苑お義姉様」
 貴子は少し苦しそうに微笑む。
 今日は貴子の出産予定日ということで、鏑木家に養子として迎えられた紫苑が様子を見に、
二人の家に遊びに来ていた。貴子と紫苑は会話を楽しみながらお茶を飲んでいたのだが、そ
の最中に突然貴子が苦しみ始め、慌てた紫苑はお手伝いに来ていた楓さんに諸々の連絡を
お願いし、急いで鏑木家の車を呼んで病院に向かい、現在に至る。
「それにしても、予定日ピッタリに陣痛が始まるなんて、本当に瑞穂さんと貴子さんのお子さん
らしいわね」
 そう言って、紫苑はクスクスと笑う。
 貴子は少し照れて顔を赤くしているが、楽しそうにしている紫苑を見ると、自然と顔が綻ぶ。
 そうこうしているうちに、車はすでに病院近くの大型交差点まで差し掛かっていた。
「さあ、もうすぐ着きますから、しっかりと元気な子供を産んで下さいね?」
 そう言って紫苑は、貴子の額に手を当て、ゆっくりと撫でる。
「はい、紫苑お義姉様。がんばります」
 貴子は緊張と、そして大きな期待が混じった声で紫苑に応える。
 やがて見えてきた病院の隣にある公園には、綺麗な桜が花を咲かせていた。

――――

605 名前:無銘4-2 ◆518YLv.Xnc sage 2005/05/03(火) 14:05:18 ID:8SQbWgc0
 真っ赤なスポーツカーが、心地よいエンジン音を唸らせながら都会の車道を疾走している。
 現在は昼間で、朝方や夕方夜間に比べ多少は交通量が少ないとはいえ、その車はかなりのス
ピードを出しながら道を進んでいた。
「南さん、お願いですから、産婦人科に着く前に僕を外科送りにするような事はしないで下さいね?」
 助手席に乗る瑞穂の顔は、先ほどとは別の理由で笑顔のまま強張っている。
「ご安心下さい、社長。安全運転です」
 対する南の表情は嬉々としている。
「南さん、今の信号赤じゃありませんでした?」
「黄色から赤になったばっかりじゃないですか。問題ないですよ」
 幾分かは疑問が残るが、確かに先ほどから強烈なスピード違反を除いてはそこまで危なっかしい
運転はしていない。恐らく、隣に社長を乗せているという事からの配慮だろう。だが、そのスピードが
半端ではなかった。
「……南さん、走り屋の趣味でも?」
「ドライブは好きですが、暴走まがいの行為は嫌いです」
 瑞穂は内心で、スピード狂って事ですね、という結論を下す。
「社長、そろそろです」
 南の言う通り、貴子の通う病院の側に植わっている大きな桜の樹が視認できた。
「何だか到着までが異常に早すぎる気もしますが、ありがとうございます」
 お礼を言っている内に、病院脇に横付けされるスポーツカー。明らかに到着時間がおかしいが、
突っ込むと負ける気がして、瑞穂は黙って車から降りる。
「それでは社長、今日はごゆっくり」
 瑞穂が車から降りるのを見届けると、南はそう言って車のエンジンを吹かす。
「あ……え? 南さん、帰っちゃうんですか?」
 瑞穂はてっきり、南も一緒に来るものだと思っていたので、不思議な表情。
 対する南は優しく微笑み、
「それでは社長、明日のスケジュールも全てキャンセルしておきますので、ごゆっくり」
 そう言ってウインドウを下ろし、赤いスポーツカーは来たときと同じスピードで走り去った。

606 名前:無銘4-2 ◆518YLv.Xnc sage 2005/05/03(火) 14:07:07 ID:8SQbWgc0
――――

 清潔感と同時に若干の嫌悪感をももたらす独特の匂いが漂う病院のロビー。その空間に神経
質なまでの等間隔で並ぶ長椅子に腰掛けて、紫苑は義弟を待っていた。
 貴子は既に分娩準備室へと入っているが、紫苑は瑞穂の案内役ということで、この味気ないロ
ビーで待機しているのである。
 ロビーで待ち始めてから程なくして、瑞穂はやって来た。連絡を入れた時間から考えて、到着が
少し早い気もしたが、些細な問題だ。
「瑞穂さん」
 控えめな声で名前を呼び、軽く手を振る。それでも瑞穂はしっかりと気付いたらしく、紫苑に近づ
いてくる。
「紫苑さん、楓さんから事情は聞きました。それで、貴子さんは何処に?」
 瑞穂は、紫苑への挨拶も忘れてしまうほど焦っていた。
「あらあら、せっかちな旦那さんですね。貴子さんは既に準備室の方で待機していますわ。さあ、
参りましょう」
 その焦った瑞穂を珍しそうに見て、一瞬微笑みながら、紫苑は流れるような動きで目的地へと
向かって歩き始めた。瑞穂はその後ろに付いていくが、恵泉女学園にいた頃の二人が揃った華
やかさは既に無い。瑞穂は長く伸ばしていた髪を、肩より少し長めに残して切ってしまったからだ。
今の二人の姿は、どちらかといえば美男美女のカップルに見える。
「そういえば、瑞穂さん? 随分と到着が早かったようですが、お近くに居たのですか?」
 紫苑は先ほどの疑問をただしてみる。
「いえ、会社の方に居たのですが…………何と言いますか、優秀な部下のお陰です」
 答える瑞穂はやや複雑な面持ちだ。
 やがて二人が分娩準備室の前へとたどり着くと、瑞穂は一も二もなく中に飛び込んだ。準備室の
中は個室となっていて、そこに設置された木製のベッドには、貴子が横になっている。

607 名前:無銘4-2 ◆518YLv.Xnc sage 2005/05/03(火) 14:08:04 ID:8SQbWgc0
「貴子さん!」
 瑞穂が貴子のもとへと駆け寄った。
「瑞穂さん……」
 貴子は瑞穂の顔を見るや否や、その表情を柔らかく、優しく変える。だが、貴子の手を握ろ
うとする瑞穂の表情は不安げで、落ち着きがない。
「貴子さん、痛みの方は平気なんですか? 体の具合は?」
 貴子の手をしっかりと握った瑞穂は、珍しいほど狼狽えた口調で捲し立てる。ここまで狼狽
した瑞穂を初めて見る貴子は、始めはキョトンとしていたが、すぐに余裕を取り戻すと空いて
いる手を瑞穂の頭に回し、瑞穂の耳を自らの膨らんだ腹部に密着させる。
「落ち着いて下さい、瑞穂さん」
「………え?」
 瑞穂が突然の視界の移動に驚いた隙に、貴子は握られていた手を振り解いて、瑞穂の頭を
優しく撫でる。そうしながら瑞穂に笑いかけると、瑞穂も少し落ち着いたようで、ゆっくりと目を
閉じた。
「感じます………貴子さんのお腹の中…………僕たちの………」
 妊娠中の女性の腹部から感じられる、不思議な、落ち着きをもたらす雰囲気にあてられた
ように、瑞穂はどんどんと落ち着きを取り戻す。遅れて部屋に入ってきた紫苑も、その光景を
まるで芸術品を愛でるかのような表情で眺めている。事実、その光景は本当に絵画のモデル
になるためだけにあるような、美しいワンシーンだった。
「落ち着きましたか? 瑞穂さん」
 しばらくして、物言わぬ絵画は言葉を取り戻した。貴子の腹部に耳を密着させながら、頭を
撫でられていた瑞穂は、コクリと頷く。
「ごめんなさい、貴子さん。取り乱してしまって……」
 貴子は、いいえ、と言って嬉しそうに破顔する。

608 名前:無銘4-2 ◆518YLv.Xnc sage 2005/05/03(火) 14:08:58 ID:8SQbWgc0
 それに合わせて、瑞穂の背後から二人に近づいてきた紫苑の声がする。
「瑞穂さん、妊婦さんは陣痛を起こしたからといってすぐに子供を産む訳ではないのですよ?
ましてや貴子さんのように初産の方などは、陣痛から出産まで半日以上掛かる事も珍しくあ
りません。今の貴子さんは周期的にくる陣痛のちょうどあいだの状態です。これから段々陣痛
の周期が早くなってきて、子宮がある程度開いたらそこからが出産の始まりです」
 紫苑は出産の手順の様なものを瑞穂に説明するが、
「でも瑞穂さん、貴子さんと一緒にご本を読んでいらしたから、御存知のはずですよね?」
 最後を疑問で締めくくった。
 対する瑞穂は少し気恥ずかしそうに、
「読んだのですけど………いざとなると動揺してしまって」
 と答える。
 普段の瑞穂ならば、こんなにも慌てて、あまつさえ重要なことを忘れてしまうということなどは
有り得ないだろう。それほどに、今の瑞穂は貴子と娘の事で頭が一杯なのだ。
「ぁっ………」
 そうこう言っている内に、再び貴子が陣痛に苦しみ始める。
「た、貴子さん!?」
 再び焦り始める瑞穂。
「瑞穂さん、落ち着いて下さい。周期的な陣痛ですよ」
 そしてそれを窘める紫苑。
「貴子さん、大丈夫ですか?」
 瑞穂は貴子の手を握って、問いかける。
「ええ、大丈夫です。でも何だか………」
 何か言いかけて、貴子は口を噤む。その表情が少しだけ苦痛に歪んだ。
 いち早く異変に気付いたのは、瑞穂だった。
「貴子さん……もしかして、これ…………」
 貴子の足辺りのシーツが、ぐっしょりと濡れているのを見つけた。

609 名前:無銘4-2 ◆518YLv.Xnc sage 2005/05/03(火) 14:09:52 ID:8SQbWgc0
「これ………これ………破水じゃないですか!?」
 破水、という言葉に、紫苑が反応する。
「瑞穂さん、ナースコールを!」
 慌てて瑞穂が、紫苑の枕元にあるナースコールのボタンを押す。
「た、貴子さん! 大丈夫ですか!?」
 コールのブザーを確認した瑞穂は、再び貴子の手を強く握って話し掛ける。
「だ……大丈夫ですよ、瑞穂………っ…………さん」
 言葉も切れ切れに返事をするが、貴子の様子は既に大丈夫そうではない。
 間もなくして、医師と看護士が駆けつけた。そして医師が破水を確認するや否や、即刻分娩
室を準備するようにと看護士に告げる。
「ご主人は、分娩室まで同行しますか?」
 医師が二人に問う。
 瑞穂が貴子に目配せすると、貴子は首を縦に振った。
「分かりました。それでは、奥様と一緒にこちらへ。付添人の方は、この部屋か廊下でお待ち下
さい」
 医師は紫苑にもそう告げると、運ばれてきた移動式ベッドに貴子を乗せ、部屋続きの分娩室へ
と慌ただしく消えていく。瑞穂もそれに付いていった。
 一人残された紫苑は、普段見ることの出来ない瑞穂の慌てっぷりを思いだし微笑みながら、
待機場所となる廊下へと急いだ。

610 名前:◆518YLv.Xnc sage 2005/05/03(火) 14:13:41 ID:8SQbWgc0
しつこくまだ続くきます
なるべく頑張りますが、また少し間隔空いてしまったら切腹モノ
書く→チェック→気に入らない→細々と消す→また書く のスパイラルに嵌ってます


職人諸氏、いつもGJです
保管庫の管理人氏もいつもありがとうございます

最近になって、おとぼくまとめサイトの方もログを整理していることを知ったので
まとめサイトの管理人氏もありがとうございます
しかし何故シリアスに分類されてしまったのかが多少謎ですが

611 名前:初代550 sage 2005/05/03(火) 15:58:36 ID:4Xs80nTn
>>610
GJ。いや、出産手のは大変やね

GWなのに、投稿する人が多いな・・・今日は
書き込んだ人はお疲れ様、読んでくれた人はありがとう
と言うわけで、GWの過ごし方五月一日二日編
本編までが長い長い。

612 名前:初代550 sage 2005/05/03(火) 16:00:11 ID:4Xs80nTn
貴子視点 続き物なので、読んでないと判らないです。頭にリボンで3回も引っ張るとは自分でも思わなかった。

GWの過ごし方(5月1日日曜日メーデーと5月2日月曜平日)
昨夜遅くから降り始めた雨は、朝になっても降り止む事はなく、静かに窓を濡らし続けている。
ステレオから流れる静かなクラシックを聞きながら、手元の布地に視線を落とす。チクチクと針を突き刺し、刺繍を進めて行く。
昨日買ってきた刺繍のセットには『初めてでも出来る』と書いてたが、実際にやってみると結構難しい。
「で・・・なんで、ここでやってるわけ?」
隣でファッション雑誌を読んでいたまりやさんが、不満げな声を出した。
言い忘れていたが、ここはまりやさんのお部屋である。当然、ステレオもまりやさんの物。かかっているCDは私が持参した物ですけど。
「しかも、いやみったらしくクラシックなんぞを掛けて。私がクラシックを聞いてる眠くなる体質だって知っての狼藉か?」
やれやれとつぶやき、手にしていた針を針山に突き刺し、重くなり始めた自分の肩を軽く叩いた。やりなれてない事をすると肩がこりますわね。
「瑞穂さんの目の前で、瑞穂さんにプレゼントする刺繍をするわけにも行かないでしょう?それに、私、ポップスや歌謡曲って良く知りませんから」
「じゃぁ、何か?あんたは出来上がるまで、毎日私んちに通ってくるわけ?」
ぽんぽんと肩を叩きながら、まりやさんのほうへと顔を向ける。しょっちゅう私に迷惑を掛けてるんだから、たまには迷惑を掛けられるくらいで、目くじら立てる必要もないでしょうに・・・
「明日は来ませんわよ、明後日パーティをするのですから、家の片付けなどの用意をします」
まりやさんだけならともかく、紫苑さままでいらっしゃるのですから・
「自分の家でやりなさいよ!」
「ですから、自分の家には瑞穂さんがいらっしゃいますしね」
「だぁかぁらぁ、実家に帰れ!」
「実家でやるくらいなら、空き地の土管の中でやりますわ」
最近、土管が放置された空き地と言うのも全然見なくなりましたけど。
「じゃぁ、空き地の土管に行け」
「空き地の土管よりかはここの方が居心地がいいですわ」
「ほかに友達は居ないわけ?」
「居ますけど、迷惑を掛けて良心が痛まない友達はまりやさんだけです」
(1/6)

613 名前:初代550 sage 2005/05/03(火) 16:01:04 ID:4Xs80nTn
久しぶりにまりやさんより優位に立ったような気がする。ちょっと気持ち良い。
「あんたね・・まあ、いいわ・・・どうせ、雨が降っててどこにもいけないし。でも、クラシックは消すわよ」
と、言って問答無用で私が掛けたCDを取り出し、代わりに良く知らない男性ボーカルの歌謡曲を掛け始めた。
「私、騒々しい音楽を聞いてると頭が痛くなりますの」
相手は一応家主ですし、これ以上逆らうと本当に追い出されそうなので、BGMに付いては妥協しましょう。
「それと・・・女子大生が歌謡曲に興味がないって何事?」
別に女子大生だからって、歌謡曲に興味を持たなきゃならないって言う法はないと思いますが。アニメの主題歌以外聞かない女子大生も居ますし。
「そんな、珍獣級の例外と同レベルなの?あんたは」
確かに変わった人ですけどね、その方は。
さてと、話をしていてはいつまで経っても終わらない。視線を再び刺繍に落とし、いち、に、さん・・・と目を数えて行く。
「じゅういち、じゅうに、じゅうさん・・・」
十四、十五・・・!
「いくつまで数えてたか、判らなくなったじゃないですか!」
まりやさんは私の様子を見ながら、ニヤニヤと笑っている。
「蕎麦屋、今何時(なんどき)だい?」
「時そばですか・・・」
ちなみに、時そばと言うのは古典落語の有名なお話です。意味がわからない人は検索してください。

プイッとまりやさんが部屋を出て行った。これで静かに続けられますわね・・・と、思っていたら5分も経たずに帰ってきた。
手には大きなレースのカーテン、よく見るとずいぶんとくたびれている感じがする。
「何ですの?それ」
「いらないカーテン。これが当日、あんたの包み紙になる」
まっ、待ちなさい、まさか本当に私の頭にリボンをつけて「私がプレゼントよ(ハァト)」作戦(命名まりや)をやる気なんですか!?
「当然でしょう?」
「ちょっと、よく話し合いましょう?そんなことをしても、恥をかくだけですわよ」
まりやさんは平然とメジャーで寸法を取っている。ちょっと、私の肩幅と座高を測るのはお止しなさい。
「恥ずかしいのは主にあんた、私じゃないわ」
「私は絶対に嫌ですからね!」
「そう?じゃぁ、仕方ないわね・・・」
あれ、案外あっさり引っ込んだ・・・
(2/6)

614 名前:初代550 sage 2005/05/03(火) 16:02:04 ID:4Xs80nTn
まりやさんはどこからともなく出した携帯電話で、何処かに電話しようとしている。
「もしもし?紫苑さま?まりやです。はい。ええ、やっぱり貴子がどうしてもいやだと言っているので、やっぱり、例の作戦は紫苑さまで」
待ちなさい!あわてて、まりやさんの手の中に納まっていた携帯電話を奪取する・・・と
「・・・11時51分20秒をお知らせします・・・」
くっ、時報・・・
「ふっふっふっ・・・あんたの返事一つで、次は本当に紫苑さまに電話するわよ?」
「弱み付け込むとは・・・恥を知りなさい!」
「当日恥をたっぷりと知る事になるのはあんたよ」
握りつぶそうとするほどの力を携帯電話に加えながら、まりやさんの顔をにらみつける。それを平然と受け流すまりやさん。視線で人が殺せたら!

「本当は中身は裸、と言うのが定番なんだけど、流石に奏ちゃんが居るしね」
どこの定番なんだか・・・それと、由佳里さんは良いのですか?
「あっ、由佳里はそう言うのは人並み以上に仕込んでるから大丈夫」
かわいそうな由佳里さん・・・
自分の刺繍の手が止まっているのも忘れて、まりやさんが私の「包み紙」を作り上げて行くのを呆然と見つめる。
私のサイズを採り終えると、今度は紙と鉛筆で何かの計算をし始める。変な所で凝り性な人ですわね。
そして、その計算に基づき、数枚のレースのカーテンを切り、ミシンで繋ぎ合わせる。裁縫の授業は今ひとつだったのに、何でこういう場合ではこんなに手際が良いのでしょうか?この人は。
昨日は裁縫は全く駄目だと言ってたのに・・・裁縫と言うより工作に見えないこともありませんが・・・
工作・・・破壊工作?・・・なるほど、納得してしまいましたわ。確かに上手そうですわね、破壊工作とか陰謀工作とか。
「出来た♪」
出来上がってしまいましたか・・・さて、そろそろお暇しましょう。
「電話電話・・・紫苑さまの携帯はメモリー5番」
くっ・・・卑怯者。
言われるままにまりやさんの作った「包み紙」の上に座ると、数枚のカーテンで私の首元までがすっぽりと包み込まれた。
まりやさんは、私の首元をリボンで止め、ついでに髪型もリボンに合うよう、ポニーテールにまとめられた。
(3/6)

615 名前:初代550 sage 2005/05/03(火) 16:03:19 ID:4Xs80nTn
って・・・まりやさん?転げまわるほど面白いですか?案外しっかりと縫われたカーテンはいくら力を込めても破れたりはしなくて、代わりに私はコロンと転がってしまった。
「だ・・・だるま、白いレースのだるま・・・栗毛のだるまが転がった」
バンバンと床を叩いて笑い転げてる。いいから早く起こしてください。手も足も物理的に出ない私は、笑い転げるまりやさんを強くにらみつけるしかない。
「だるまがにらんでる・・・栗毛で白いレースのだるまが睨んでる・・・」
私の全力の非難の視線は、まりやさんを窒息死寸前まで追い込んだ・・・と言う事にしておいたほうが精神衛生上いいような気がするのでそうする事にしました。
「こりゃ、私ひとりで見るのは勿体無いわ。3日がすっごい楽しみ」
目に涙を浮かべるほどに笑い転げていたまりやさんが、ようやく私をだるまから解放してくれた。
久しぶりに今夜は枕を涙で濡らしてしまいそう・・・

開けて二日。ここしばらく、ずっとまりやさんと一緒だったので、無駄に疲れている。昨日は自分から死地に飛び込んでしまったわけですが・・・
今日は朝から家の掃除、と言っても日ごろからこまめに掃除しているので、ほとんど手間らしい手間は掛からなかった。
その後、鏑木の小父様(ご当人は会うたびに「お義父様、と呼びなさい。パパでも可!」とおっしゃってますが・・・)から頂いている食費から、明日の食材をいくらか買いに出かけれて帰ってくれば、もうする事はなくなってしまった。
「何をするにしても、ちょっと中途半端な時間になってしまいましたね」
買い物から帰ってきたのは3時を少し回ってしまった所。それを冷蔵庫に片付けていると、瑞穂さんが紅茶を淹れてくれた。
「そうですわね。こうなるのでしたら、買い物の前に映画でも見に行けばよかったですわ」
温かい紅茶のカップに口をつける。そろそろ、アイスティの時期ですわね。
いくらか冷凍食品も買ったので、買い物をしてしまえば、まっすぐに家に帰るしかない。
「明日はきっとドタバタしちゃうのが判ってますから、今日はのんびりしますか?」
100%それはもう、間違いないでしょう。あぁ・・・栗毛で白いレースのだるまを思い出してしまった・・・
(4/6)

616 名前:初代550 sage 2005/05/03(火) 16:04:27 ID:4Xs80nTn
「えっ、だるまがどうかしました?」
「なっ!なっなっなんでもありませんわ!白いレースのだるまなんて知りませんわ!」
なっ、何を口走ってんでしょうか?私は。墓穴を掘ってしまった・・・
「白いレースのだるま?」
「本当に何でもありませんから!」
しきりに頭を傾げる瑞穂さんをキッチンに置き去りにして、ばたばたと寝室へとあがってしまう事にした。これ以上、一緒に居たら、絶対に喋ってしまう。明日になればどうせ全て判ってしまう事なんですが・・・永遠に明日が来なければ良いのに・・・
逃げてしまいたいが、逃げれば紫苑さまが瑞穂さんにプレゼントされて・・・黒いロングヘアーの白いレースのだるま・・・
凄く可愛い・・・瑞穂さんに差し上げるくらいなら、私が貰ってしまいたい。
まあ、考えても仕方ないを考えても仕方ありません。刺繍でもしましょう。瑞穂さんは居間に居る事ですし。
昨日はほとんど進まなかったので、少しでも進めておかないと12日に間に合わない。
こういう細かな作業をしていると、周りの事と言うのが目に入らなくなるのは、誰でも同じですわよね?私がうかつなだけではありませんよね?
ふと、顔を上げると瑞穂さんがじーっと私の手元を見ていた。いつの間に・・・
「あっ、ごめんなさい、お邪魔でしたか?」
「えっ、いいえ、そ・・・そんな事は・・・」
はぁ、ばれてしまいましたわね・・・
「貴子さんって刺繍の趣味があったんですね?」
まあ、義務でも仕事でもやってるわけではないのですから、趣味になるのでしょうけど・・・
「出来上がったら、見せてくださいね」
いや、出来上がったら差し上げるつもりなのですけど・・・
「じゃぁ、邪魔にならないように居間にでも居ますね」
はぁ・・・
「あっ、それが出来上がってからで良いですから、僕にも何か作ってくださいね」
気が付いてないのですか?この朴念仁様は・・・

「もしもし、まりやさん?貴子です。刺繍、家で出来るようになりましたから」

(げっ、今日は余裕をとりすぎて、5で終わっちゃった・・・ここでおしまいです)

617 名前:初代スレの45 sage 2005/05/03(火) 18:28:00 ID:jgwIs/Ro
GWに入ってちょっと活気付いてまいりましたね。
瑞穂ちゃんの誕生日にはもっと盛り上がるかな?

職人の方々、お疲れ様です。

さて、
>>555-570 「triplet repeat」の後編の前に、Appendixを投下します。
観覧車の中でまりやと瑞穂ちゃんは何をしていたのかっていうかナニをしていたのかっていうお話です。

618 名前:初代スレの45 sage 2005/05/03(火) 18:28:49 ID:jgwIs/Ro
『triplet repeat』Appendix.T 「甘味大車輪」.1

・・・観覧車のカゴの中・・・

僕はまりやと向かい合うように座っている。

「ようやくふたりっきりになれたね、瑞穂ちゃん。」
「そうね。」
「まったく、ホントなら瑞穂ちゃんとふたりっきりでいっぱい遊べたのに・・・瑞穂ちゃんがおかしな間違いするから・・・。
 瑞穂ちゃんて、変なところで抜けてるよね〜。」
「ご、ごめん・・・返す言葉もありません・・・。」
「にははっ。別に怒ってるわけじゃないし。それに実際貴子とこうやって遊ぶのもはじめてだし、これはこれで楽しいしね。」
「ふふっ、貴子さんもまんざらではないみたいね。」
「あ、さっきそんな話してたんだ・・・。でも、「本来なら瑞穂さんとふたりきりでしたのに・・・」とも云ってたんでしょ?」
「よ、よくわかったわね・・・。その通りよ・・・。」
「あはは。あたしは、瑞穂ちゃんの考えることも、貴子の考えることもよくわかるからね〜。」
「な、なんだかまりやって、読心術でも身に付けたみたいね・・・。」
「でもね・・・だからかな・・・。あたしって、ヒドいんだ。」

と、笑顔だったまりやの表情に、少し影が生まれた気がした・・・

619 名前:初代スレの45 sage 2005/05/03(火) 18:30:07 ID:jgwIs/Ro
「甘味大車輪」.2

「ひどいって・・・まりや・・・?」
「今日さ、なんで瑞穂ちゃんに女装させたか判る・・・?」
「なんでって・・・。何か深い理由でもあるの・・・?」
「今日さ、貴子が瑞穂ちゃんとデートする、とか云ってたじゃない。だからなんだよ。」
「え・・・?」
「瑞穂ちゃんがどんな格好してたって、あたしにとっては瑞穂ちゃんはオトコのコだけどさ。でも貴子にとってはそうではないんだよ。」
「そういえばさっき貴子さん、女友達と居るみたいだって・・・」
「あたしさ、独占欲が強いんだ。嫉妬深いし。
 別に貴子が瑞穂ちゃんを取ろうとか思ってるわけじゃないのは判ってるし、瑞穂ちゃんのことも信じてる。
 でも・・・、それでもなんだかイヤな気分になっちゃってさ。・・・だから、意味なんてないのに、貴子に瑞穂ちゃんのこと意識させたくなくて・・・」
「そっか・・・。それはちょっとヒドいわね、まりや。」
「うん・・・。ごめんね、瑞穂ちゃん。貴子にもちょっと悪いことしちゃった・・・かな・・・。」
「そうかもね・・・。ふふっ、でも、いいよ。なんだか嬉しいから。」
「え?」
「まりやが嫉妬してくれるってコトは、私・・・僕のコトを想ってくれてるってコトだからね。そんなヤキモチを焼いてくれるんなら大歓迎だよ。」
「み、瑞穂ちゃん・・・」

僕は立ち上がって、まりやに近づき・・・

「ん・・・んむ・・・」
「ぁ・・・ん・・・っ・・・ん・・・」

口付けをした・・・。

620 名前:初代スレの45 sage 2005/05/03(火) 18:30:53 ID:jgwIs/Ro
「甘味大車輪」.3

そしてそのまま、僕はまりやの隣に座って・・・

・・・舌を差し込んでいった・・・

「んむぅ!・・・んっ・・・ん・・・っ、ぅん・・・」
「・・・ん・・・あん・・・、む・・・ぅ・・・う、ん・・・ぁ・・・」

急の出来事に驚いていたのか、はじめはまりやからの反応はなかったけれど、次第に舌を絡めて・・・

「・・・っん、ん・・・あむ・・・、むぅ・・・」
「む・・・うん・・・ぁん・・・、はぁ・・・まりや・・・」

僕は、まりやから口を離した・・・。まりやの顔を見ると、半分驚き半分蕩けたような表情をしていた・・・。

「ふふっ、まりや、どう?さっき僕の考えることは判るって云ってたけど、これは読めた・・・?」
「・・・み、瑞穂ちゃん・・・。ううん、びっくりした・・・。でもね・・・?」
「ん・・・?」
「・・・キス、してほしいって、期待してたんだ・・・。だから、嬉しい・・・」

そう云うと、まりやは頭を僕の肩に乗せてきた・・・

僕は、まりやの肩に手をかけて、抱き寄せた・・・

「まりや・・・」
「瑞穂ちゃん・・・」

・・・しばらくその体勢のまま・・・お互いの存在を感じるように・・・

621 名前:初代スレの45 sage 2005/05/03(火) 18:31:54 ID:jgwIs/Ro
「甘味大車輪」.4

・・・
・・・
「にははっ・・・。瑞穂ちゃんそんな格好なのになんかカッコイイね。」
「そ、そう・・・?」
「うん。嬉しいから、サービスしてあげるね?」
「え・・・?」

まりやは僕の前にしゃがみこみ・・・ズボンに手を伸ばして・・・って!

「ま、まりやっ!な、何するのっ!」
「だから、サービスしてあげるってば。ほら、瑞穂ちゃん動かないの。」
「えっ、ちょっと・・・わぁっ」

腿のところまでズボンを下ろされてしまった・・・と、まりやの動きが止まった。

「・・・ねぇ、瑞穂ちゃん。」
「な、何・・・?」
「女物の下着、なんだ・・・。ズボンなんだから別に女物にする必要ないのに・・・。くひひっ、やっぱり染まっちゃってますなぁ。」
「え・・・ぁ・・・。・・・うぅ・・・何の躊躇いもなく穿いちゃってた・・・僕、もうダメかも・・・」
「にははっ。まぁまぁ。」

すると、まりやは今度は下着に手をかけて・・・

「って、まりやっ!だ、ダメだよっ、こんなところでっ!」
「な〜に云ってるの。観覧車の狭いケージの中で恋人とふたりっきり。えっちなコトするのなんて王道じゃない。」
「ええっ!?って、ダメだってばっ、見られちゃうってっ!」
「ディープキスしたクセに何を今更・・・。
 大丈夫よ〜。他のカゴからは中は見えない構造になってるし、それにそんな激しいコトはしないから・・・ね。」

622 名前:初代スレの45 sage 2005/05/03(火) 18:33:02 ID:jgwIs/Ro
「甘味大車輪」.5

まりやは僕のを露出させて、両手で包み込むように愛撫する。

「・・・うぅ・・・ん・・・、ま、まりや・・・」
「う〜ん、ちゃんと戦闘体勢にならないね・・・半勃ちっていうのかな、この状態。気持ちよくない・・・?」
「そ、そんなコトはないけど・・・、やっぱり、止めた方が・・・」
「にははっ。そんなに警戒しなくて平気だってば。ほら・・・っ」
「うぁあっ・・・んぁ・・・!」

まりやは左手で僕の先端を刺激しつつ、首筋に舌を這わせてきた・・・

「瑞穂ちゃんは、ここが弱いんだよね〜。ほら、これだけで随分固くなったし。」
「ぅ・・・っ、ん・・・あ・・・ぅあっ・・・」

まりやは左手の動きを止めずに、今度は耳を甘く噛んで、セーターをめくりあげて右手をいれ・・・ブラの内側に手を差し込んで、乳首を弄くった・・・

「んっ・・・や・・・ぁ・・・っ!」
「瑞穂ちゃん・・・にははっ、色っぽいよ・・・?オンナのコみたい・・・。こんなのを生やしてるなんてなんだかアンバランスよね〜・・・。」
「こ、こんなのって・・・。ぁうっ!・・・んっ、ふぅ・・・っ」
「ふふっ。もう、準備万全だね・・・?それじゃ・・・」

そういうと、まりやは僕のの裏側をぺろりと舐めた・・・

「うぁあっ・・・!」
「わ・・・ビクンってした・・・。ふふふ・・・、ん・・・ぺろ・・・っ、ちゅっ・・・ん」

僕のをぺろり、ぺろりと全体を嘗め回しながら、キスを施して・・・

「う・・・んっ、くぁ・・・ま、まりやぁ・・・っ、んぁっ・・・う・・・」
「・・・瑞穂ちゃん、可愛い・・・。それじゃ、いただきます・・・。・・・あむ・・・」

623 名前:初代スレの45 sage 2005/05/03(火) 18:33:57 ID:jgwIs/Ro
「甘味大車輪」.6

まりやが、僕のを咥えると同時に、強烈な刺激が僕を襲った・・・

「あぅうっ!・・・んっ、ぁっ・・・」
「ん・・・ちゅぶ・・・っ、む・・・ぅん・・・ちゅっ、ちゅう・・・んっ、ん・・・」
「く・・・ぁっ、ぅう・・・ん・・・っ、は・・・、ぅあっ・・・」
「ちゅぱっ・・・ん・・・ぁむ・・・う・・・んっ・・・。・・・はぁ・・・ふふっ、瑞穂ちゃん、気持ちいい・・・よね?えっちな顔してるもん・・・」

口を離し、代わりに手でしごきながらまりやはそう聞いてくる。

「う、うん・・・、気持ちいいよ・・・。」
「にはは・・・嬉しいな・・・感じてくれて・・・。あ、でも・・・」

まりやは手の動きも止めて・・・にやりと意地悪そうな笑みを浮かべながら・・・

「ごめんね、瑞穂ちゃん。止めてほしいんだっけ。これで終わりにしよっか・・・?」
「え・・・そ、そんなぁ・・・」
「瑞穂ちゃん、ふふっ、どうする・・・?」
「まりや・・・お願い、続けて・・・。意地悪しないでよ・・・もう・・・。もっと、まりやにしてほしいよ・・・」
「くひひっ。素直になりましたにゃ〜?よしよし。いい子な瑞穂ちゃんにはたっぷり気持ちよくなってもらうから・・・。ん・・・ぁむ・・・」

再びまりやは僕のを口に含み、ゆっくりとしたペースで頭を前後させながら、舌で嘗め回す・・・

「ん・・・んむぅ・・・、くちゅ・・・っ、ぅ・・・んむ・・・ちゅ・・・」
「ぁっ、ふぁっ!くぅ・・・んっ、ぁ・・・ん・・・」

624 名前:初代スレの45 sage 2005/05/03(火) 18:35:03 ID:jgwIs/Ro
「甘味大車輪」.7

観覧車のカゴの中で、水気を帯びた音が充満する・・・

「・・・ん・・・む・・・、ぁむ・・・んっ、んっ・・・ちゅぱっ・・・」
「はぁ・・・っ、くぅん・・・ぁぅ・・・ん・・・ぁっ、ぁ・・・」

じゅぶっ、ちゅぶっ、じゅぶっ・・・

まりやはさらに、口に入りきらない部分を左手で愛撫し、右手で嚢を優しく揉む・・・

「ふぁあっ・・・!ま、まりやっ、だ、ダメっ、そんな・・・っ、んぁっ、あぁ・・・」
「んっ・・・ちゅむ・・・。はぁ・・・ふふふ、瑞穂ちゃん、イっちゃいそうなんだね・・・?
 いいよ、ガマンしないで・・・。でも、ちゃんとあたしの口の中に出してね・・・?あ・・・む・・・」

まりやが懸命に奉仕してくれているという事実と、こんな場所でえっちなコトをしているという背徳感、
それに脳を貫くような快感が僕の頭の中を真っ白にしていく・・・

「あ・・・ぁ・・・、ふぁっ・・・!ん・・・っ!」
「ちゅぶっ、ん・・・ちゅっ、ほらぁ・・・出しちゃえっ・・・!ちゅっ、んぁ・・・ちゅぱっ」
「ぁ・・・まりや・・・っ、ダメぇっ!ぁ・・・あっ、ぁああ・・・っ!!・・・ぁ・・・あ・・・」

僕はそのまま、まりやの口のなかに・・・

「んっ・・・んん〜っ!・・・ん・・・んグ・・・ん・・・」
「は・・・はぁ、はぁ・・・。」
「ん・・・っごクっ・・・。あはは・・・。瑞穂ちゃん、いっぱい出したね・・・。嬉しいな、気持ちよかったんだ・・・?」
「うん・・・。まりや、ありがと・・・。すごく、気持ちよかったよ・・・。」
「どういたしまして。・・・っと。」

ぺろり、とまりやは僕のを舐め上げた。

625 名前:初代スレの45 sage 2005/05/03(火) 18:36:01 ID:jgwIs/Ro
「甘味大車輪」.8

「わ、わぁっ!」
「ん〜、まだ出し切ってないのかな・・・?このままじゃ、服、汚れちゃうね・・・。」

そういって、再びまりやは僕のを口に含んだ。

「んぁっ・・・ちょ、ちょっと、まりや・・・っ!」
「・・・あむ・・・んっ、ちゅぅ〜・・・」
「えっ、わっ、あぁっ!ま、まりやっ、ダメっ!」
「ん・・・、ちゅっ・・・ちゅう〜〜〜・・・っ、」

ストローを吸うかのように、まりやは僕のを吸い上げる・・・

「あぅっ、まりや・・・っ、マジでヤバ・・・っ!んぁぁ・・・っ」

―――イったばかりで敏感になってるのに、そんなコトされたら・・・っ

「ん・・・っ、ちゅ・・・。はぁ。ふふっ、ちゃぁんと綺麗にしとかないと、ね?・・・んむ・・・」
「ぅぅ・・・っ・・・ぁん・・・!だ、ダメだってばぁ・・・っ」
「ちゅぅ・・・ん・・・んむ・・・ちゅ、ぢゅうぅ〜〜・・・」

強く吸われて・・・

「あぅっ!や、やぁっ、また・・・っ!ん、くっ・・・ぁあああ〜〜〜・・・っ!」

ビクンッ

626 名前:初代スレの45 sage 2005/05/03(火) 18:37:11 ID:jgwIs/Ro
「甘味大車輪」.9

「ん・・・っ!?んンん〜っ!?・・・ン、んグ・・・っ、ン・・・っ!ケホッ、ケホっ・・・はぁ・・・っ、はぁ・・・。み、瑞穂ちゃん・・・」

「ご、ごめん、まりや・・・。大丈夫・・・?」
「ん・・・。ふふ、瑞穂ちゃん、そんなによかったんだ・・・?」
「う、うん・・・。耐えられなかった・・・。」
「そっか、瑞穂ちゃん吸われるのに弱いんだ〜。新発見〜っ!イっちゃったときなんて、オンナのコみたいに叫んでたもんねぇ?」
「うぅ・・・。こんな短時間でイカされちゃった・・・とほほ。」
「にははっ。そんな落ち込まなくていいってば。瑞穂ちゃんが感じてくれるのは嬉しいし、瑞穂ちゃんの、おいしいしね。」
「・・・おいしいの?」
「ん〜・・・。味云々じゃなくてさ。瑞穂ちゃんのだから、おいしいんだよ?」
「ま、まりや・・・。なんだか恥ずかしいよ・・・。」
「あ、あはは・・・っ。あ、そういえばさ、精液って美容に良いって聞いたことがあるんだけど・・・。」
「へ、へぇ・・・そうなんだ・・・。」
「なんかね、良質のタンパク質がいっぱい含まれてるんだってさ。くひひっ、ねえ瑞穂ちゃん、今度飲ませてあげよっか、口移しで。」
「そ、それは勘弁して、お願いだから・・・」

・・・
「それじゃ、今度は僕がまりやにしてあげるね・・・?してもらってばっかりじゃ悪いし、まりやにも気持ちよくなってもらいたいから。」
「あ・・・うん・・・。気持ちは嬉しいんだけどさ、でもダメだよ。」
「え、どうして?」
「だって、もう時間ないよ?ほら。」

そういうと、まりやは外を見る。僕もつられて見ると、なるほど。もう観覧車は3/4以上周っているみたいだ。

「そっか・・・、残念。お返しにまりやの可愛い声、いっぱい聞きたかったんだけど。それじゃ、夜はお返しにいっぱい可愛がってあげるからね?」
「あはは・・・、うん。でも優しく、してね?」

627 名前:初代スレの45 sage 2005/05/03(火) 18:38:32 ID:jgwIs/Ro
「甘味大車輪」.10

・・・
・・・
プシュッ・・・ごくごく。
僕が服を直していると、まりやは上着のポケットから缶コーヒーを取り出して、一気飲みする。

「ぷはぁ〜っ!」
「ま、まりや・・・。そういう風に飲むものじゃないでしょ・・・。それにオンナのコなんだからもうちょっと・・・」
「にははっ。まぁいいじゃない。あんまり時間ないし。
 ・・・瑞穂ちゃんの味をもうちょっと感じていたかったんだけど、外で匂いを漂わせるわけにもいかないからね。」
「・・・そのために買ってたんだ、それ・・・。」
「さぁてと。らぶらぶタイムはこれで一旦終了っ!また絶叫マシンめぐりにゴーよ、瑞穂ちゃんっ!貴子にも楽しんでもらわなきゃねっ!」
「ふふっ、そうね。でも、もうちょっと手加減してあげてね・・・?」
「なぁに云ってるの。『これがあたしが考えた遊園地の楽しみ方だ。絶叫マシーンの数はこれ以上少なくしたくないし、
 ぬるいマシーンの数もこれ以上多くしたくなかった。絶叫マシーン10連続も狙ったもの。それが仕様。
 あたしと一緒に遊園地で遊ぶ人間が、この仕様に合わせてもらうしかない』ってね?」
「・・・貴子さん、お気の毒に・・・。10連続なんてコース入ってるんだ・・・。ていうかどこかの社長じゃないんだから・・・・」
「あははっ。瑞穂社長はこんなセリフ、真似しちゃだめだよ?」
「する訳ないじゃない・・・。」

・・・
・・・
観覧車を降りると、貴子さんが待っていました。

「で、何故瑞穂さんは疲れた表情で、まりやさんはそんなに元気なんですか・・・一体何をしてたんですか?」
「いやぁ、何をしてたっていうか、ナニをしてたっていうか・・・あはは。」
「・・・?」
「まあ、貴子はわからなくていいよ、うん。」
「・・・まあいいですわ。」

Appendix.T おしまい。

628 名前:初代スレの45 sage 2005/05/03(火) 18:39:15 ID:jgwIs/Ro
あとがき?

相も変わらずふたりのらぶらぶH話でした。
なんだかすっかり微妙なエロ担当SS書きになってる気がする・・・orz

本編の後編はもうしばらくお待ち下さい・・・
瑞穂ちゃん誕生日記念SSも書かないと・・・

629 名前:初代550 sage 2005/05/03(火) 20:12:12 ID:4Xs80nTn
>>628
GJ、お疲れ様〜
漏れはエロについてはもはや諦めちゃいました(ぉぃぉぃ

【女装】処女はお姉さまに恋してる 第7話【百合】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1115118638/
そろそろ500kなので次スレ立てちゃいました

630 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/05/03(火) 20:56:51 ID:OrnzFum5
>>628
お疲れ様でした。まりや・・・タンパク質の補給でしたか(違
エロは、あきらめ模様です。

631 名前:test 2005/05/03(火) 21:35:10 ID:iUIXkjw8
おボク様 あなざぁ 『0 手紙』

 おねえさん、わたしは今日、恵泉女学院の寮に入りました。おねえさんに聞いた通りの
自然の多い素敵な場所です。
 でも、迷ってしまって、二年生の菅原君江さんに寮まで案内してもらっちゃいました。
菅原さんは生徒会の仕事でたまたま登校していたそうです。言葉遣いとか注意されちゃい
ました。でも、いつでも生徒会室に遊びに来るようにと言ってくれたり、優しい人みたい
です。きっと眼鏡を外したら綺麗な人です。

 寮生は今年は3人だけだそうです。おねえさんの時の半分です。建物は変ってないみた
いで、とてもロマンチックです。寮生が多かったら、もしかして屋根裏部屋に入れたのか
も。でも、わたしの入った個室はホテルみたいに立派で綺麗です。きっと今までの先輩方
が大切に使っていたのだと思います。
 他の寮生の方は、三年生の御門まりやお姉さまに、同じ一年生の周防院奏ちゃんです。
 まりやお姉さまは、陸上部の部長さんで、短い髪でキビキビしていて、走るとすごく速
そうな人です。慣れるまで色々と教えてくださるそうです。わたしがお世話係になったの
で、わたしのもう一人のおねえさんです。
 奏ちゃんは大きなリボンがプレゼントみたいな、かわいい女の子です。わたしよりも女
学院向けの生徒かも。控えめでおとなしい子みたいだけど、すごく頭が良くて入学式でス
ピーチするそうです。

 奏ちゃんとわたしは大体同じ時間に寮に着いたみたいです。まりやお姉さまに荷物もそ
のまま食堂に案内されて、奏ちゃんとジャンケンしました。わたしが勝ってから、お世話
係を選んだと教えられました。お世話係というのは当りらしいです。奏ちゃんもうらやま
しいと言っていました。早速、茶器の場所とか教えてもらって、わたしが紅茶を入れまし
た。おねえさんに色々教えてもらっていて良かったです。奏ちゃんも手伝ってくれて、お
茶の入れ方を教えてあげる約束をしました。奏ちゃんとは友達になれそうです。

  続く

632 名前:test 2005/05/03(火) 21:35:52 ID:iUIXkjw8
 寮の規則はお弁当は前日までに頼むことだけだそうです。おねえさんの時にも同じだっ
たのでしょうか? 規則がないのが規則で、寮生は注目されるので悪いことをするのは難
しいそうです。2年間でまりやお姉さまは歩く校則辞典になったんだそうです。
 お世話係の仕事は、お茶や給仕、ベッドメイキングと掃除と買い物だそうです。昔は手
紙や伝言を届けるのが一番の仕事だったそうですけど、3人では「最初からムリ」だそう
です。

 寮の中を案内してもらってから夕食まで自由時間に成りました。届いていた荷物の整理
は、途中から奏ちゃんが手伝ってくれたのですぐ終わっちゃいました。何もすることがな
くなったので、また2人で食堂に下りてくると、まりやお姉さまがマンガを読んでいまし
た。レディコミというのだそうですけど、あまりおもしろくないみたいで、わたしたちに
学院風のおしゃべり言葉を教えてくださいました。猫の被り方教室の初級編だそうです。

 夕食はイギリス料理で、ローストビーフ以外ははじめて見るものばかりでした。レスト
ランみたいな立派な料理ばかりですけど、家庭料理で日本風の味付けなんだそうです。和
食は自分で作らないと無いそうです。早速、お茶を入れて食器を運びました。
 明日はまりやお姉さまが寮生御用達のお店を案内してくれるそうです。学院風の話し方
で失敗しなければケーキでもご馳走してくれるといってました。ちょっと楽しみです。
 これから、わたしが学院に来ることを応援してくださった叔父様達にお礼の手紙を書こ
うと思います。おねえさんにも、また手紙を書きます。わたしのことを見守っていてくだ
さい。

  終了
 そういえば∞は書いてたけど0は一つしか書いてなかったので、でっち上げてみるテスト

633 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/05/03(火) 22:19:48 ID:mbLL2tKB
職人の皆様GJです。
新スレでのご活躍、期待してます。

634 名前:おとボクまとめ中の人 ◆OTBKTbDm8M sage 2005/05/03(火) 23:04:34 ID:oPXDH/U4
瑞穂狼狽もの、コミカルもの、甘甘エロエロもの、由佳里分補充もの、皆さんGJです!

>某518氏
ありがとうございます。
> 何故シリアスに分類されてしまったのかが多少謎ですが
無銘2から無銘3にかけてのことでしょうか?
分類をちょっと見直してみますね。

635 名前:◆518YLv.Xnc sage 2005/05/04(水) 00:34:39 ID:mE2mCjKt
>>634
変にせかしてしまったようで申し訳ない
別にあのままでも良かったのですが………新しいのもなかなかw
素早い対応をありがとうございます

しかし凄いトリップだw

636 名前:名無しさん@ピンキー sage 2005/05/04(水) 15:47:35 ID:o9olfdn+
見つけようと思ったら、見つけられるものですからね。<トリップ

637 名前:◆KANAQjrE1. sage 2005/05/04(水) 15:55:51 ID:o9olfdn+
こんな感じ。(奏は文字数が少ないので、瞬殺)

638 名前: ◆Sion2MolJM sage 2005/05/04(水) 16:10:55 ID:o9olfdn+
紫苑様

639 名前:一子の場合 ◆TItiKOJ29M sage 2005/05/04(水) 16:17:32 ID:o9olfdn+
高島一子だったよね?

640 名前:貴子の場合 ◆takakoKiEE sage 2005/05/04(水) 16:29:56 ID:o9olfdn+
ツン状態ですw

641 名前:瑞穂 ◆MizUHOvvBY sage 2005/05/04(水) 17:05:46 ID:o9olfdn+
これで許して・・・

642 名前:由佳里 ◆iFYukaRiSo sage 2005/05/04(水) 17:06:25 ID:o9olfdn+
これも、これで許して

643 名前:まりや ◆EmarIYaXEo sage 2005/05/04(水) 17:29:20 ID:o9olfdn+
これも、完成度低いけど許して

644 名前:まりや ◆EmarIYaXEo sage 2005/05/04(水) 17:31:43 ID:o9olfdn+
奏    #ルイソン導,摩
紫苑  #レイジ棟J*
一子  #ランラン帳セ:
貴子  #ヒッツク!:ロ
瑞穂  #ヒッツメRT諤
由佳里 #ヒッツメ6瞳Y
まりや #P[a→l儉

以上、埋め立てでした。

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