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『バレンタインDay アナザーエピソード』 by 「8-824」氏


「ねぇ、ほんとにこんなに貰うのかなぁ?」
「大丈夫だって絶対必要になるから」


「お姉さまコレを受け取ってください!」
「ま、まあ・・・ありがとう・・・」
「ほらね」
「チョコですお姉さま!」
「あ、ありがとう」
「わたしも、これ・・・」
「ありがとう」
「し、失礼します!」
「あれ、いまの・・・」
「知ってるの瑞穂ちゃん?」

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 今日は少し図書室で勉強でもしていこうかな
 どこか空いている席は・・・ん、あそこにしよう
「こちらよろしいかしら?」


「あ、はいどうぞ」
私は読んでいた本から顔を上げた。
「おおおおお、お姉さま!?」
そこには優雅に佇むお姉さまの姿があった。
私の隣に腰掛けたお姉さまは、カバンから参考書を取り出して読み始めた。
(どど、どうしよう・・・お姉さまのお勉強の邪魔はしてはいけないし・・・そう、本を読むことに集中しましょう・・・・)


(やっぱりダメ!緊張して全然読めない・・・)
ちらっと隣をみる。
(なんてお美しいのかしら・・・)
今年の最上級生はすごい。とくにこの瑞穂お姉さまのお話はどれも信じられないようなものばかりだ。
(こんな方が、いらっしゃるなんて・・・)


隣から視線を感じる
「ん、どうかしましたか?」
「あ!す、すいませんお姉さま!決してお勉強を邪魔するおつもりは! あんまりお姉さまが、お美しいものですから・・・」
お美しい?僕が・・・うーん複雑だけど
「そんなに慌てなくても大丈夫ですよ。勉強のほうもそろそろおしまいにしようと思ってたところですし」
「すす、すみませんでした(なんてお優しいのかしら・・・下級生で初めてお会いする私なんかに)」

「そういえば先ほどから熱心に読んでいた本はなんですか?」
「え、あこれは恋愛小説ですわ。お姉さまはお読みになったりなさらないのですか?」
さすがに男の僕にはまだそこまで踏み込んでいない
「わたし、そういったのにはうといもので」
「し、失礼しました!」
「かまいませんよ。その本は面白い?」
「あ、すみませんまだ全部読んでないのでなんとも・・・」
「まぁ、ごめんなさい。わたしも読んでみようかしら」
「え・・・?」
「あ、もうこんな時間なのね。ごめんなさい先に帰らせてもらうわね」
「は、はい」
「その本読んだら感想を聞かせて頂戴。わたしも興味があるから今日はお話できて楽しかったわ」
にこ


最後にそういって微笑まれて、お姉さまは図書室を後にした。
(あれがエルダー・・・)
最後の笑みはどこまでも優しく、お姉さまのお話はどれもが真実なのだと私は確信した。

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「ふーん。じゃあそのとき図書室にいた子なんだ」
「うん。確か・・・」
「でもさぁ、瑞穂ちゃんすごいよね」
「なにが?」
「そんな風に誰にでも気遣いが出来ること」
「そんなことないよ」
「でもきっとさっきの子、そんな瑞穂ちゃんだから勇気をもってチョコ渡しに来たんじゃない?ううん。さっきの子だけじゃなくて、みんな瑞穂ちゃんが覚えていないだけで、どっかで瑞穂ちゃんに優しくされたことあるんじゃないかな」
そうなのだろうか
「ハンカチを拾ってあげたとか、荷物を運ぶのを手伝ってあげたとか、それくらい小さいこと。でも、女の子ってそういう小さいことにときめくんだから」
「まりやもそうなの?」
「当ったり前じゃない!私はちゃんと女なのよ」
(でも、瑞穂ちゃんのらしさには敵わないな・・・)
「小さいこと・・・」
「瑞穂ちゃんは自分から触れてきてくれる。雲の上みたいなエルダーの瑞穂ちゃんがそんな風に接してくれるんだから、みんなメロメロになるのもあたり前よね」

まりやが言うとおり、僕はそんなに好かれているのだろうか・・・
勿論、多くの人から好意を持たれているのは知ってるけど、それは僕じゃなくてエルダーに向けられているものなんじゃないかと思う・・・
「違うよ。それは瑞穂ちゃんの魅力。エルダーとか関係なくて、みんな瑞穂ちゃんが好きなの。その瑞穂ちゃんがエルダーっていうだけだよ」
僕いま口に出してた?
「にひひ〜瑞穂ちゃんがなに考えてるかくらいすぐわかるんだから」
「敵いませんわね。まりやさんには」

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「みんなお姉さまからのメッセージカードが届いたわよ」
きゃあぁぁぁぁぁ
お姉さまは一人ひとり違うメッセージを書いてくださっている。
「私のは――」

 あなたがくれたチョコレートなにぶん量が多かったので
 全部は食べれませんでしたが、あなたの想いは伝わりましたから
 ふふ・・・次はぜひ本の感想を聞かせて頂戴ね    宮小路瑞穂


「覚えててくれたんだ・・・」
教室の中ではほかの子も感動して目を潤ましている
きっと、あの子もお姉さまとの小さい小さいエピソードがあるんだろう
あの時、エルダー投票のとき、お姉さまを選んで本当によかったと私は思った

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「最後も抜かりなしとは参ったよ瑞穂ちゃん
 ひとつ気になるのは、なんか最近胸が出てきてるような気がするのよね〜
 もしかして女性ホルモンでも分泌してるのかしら?」
瑞穂ちゃんの女の子っぷりに、ほんのちょっと不安を覚えるまりやさんであった。

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#あれ?何書いてるんだ?

#たしか最初はバレンタインにまりやとHする話を書こうと思って・・・

#だめだ。思い出せない。だいたいこの女の子だれなんだ?

#生理なんで、記憶が確かじゃないんです。・・・あん♪

『バレンタインDay アナザーエピソード 2月15日のバレンタイン』に続く。

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