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応援 by L鍋氏

その少女は、その日、ひとりでデパートで買い物をしていた。
いつもなら、誰か屋敷の人間を一緒に連れてくるのだが、今日は簡単な用事ですぐに帰るつもりだったので
誰もつれてきてはいなかった。
そして買い物を終えて、駐車場に待たせている運転手のところへ帰ろうとしていたとき、
パキッ
パンプスの踵が折れたらしい。
そのまま転倒した。
周りの視線が集まり、恥ずかしさで慌てて立ち上がろうとしたが、
「あっっ…」
足首を捻ってしまったらしい。
「大丈夫ですか?」
そこに優しげな声がかけられた。
店員か、と少女が振り返るとそこには、腰まである長髪に繊細な容姿の美しい立ち姿の人物がいた。
(なんて綺麗なひと…)
思わず見惚れてしまう。
「立てますか?」
その人物に手を差し出され、ハッと我に返る少女。
「は、はい。大丈夫です」
差し出された手をつかみ、立ち上がろうとしたが足が痛んでうまく立ち上げれない。
「足を挫いてしまったんですね。では、急務室に行きましょう、店員を呼んできます」
そう云って去りかけたその人物に、少女は静止の声をかけた。
「いえ、大丈夫です。これくらい」
「しかし、その足では…」
少女は痛みをこらえて無理やりに立ち上がった。
「この…通り大丈夫です。…駐車場に運転手がいますから、問題ありませんわ」
しかし、踵の折れて左右アンバランスなパンプスと痛めた足では駐車場までの道のりが少々きつそうだ。
「瑞穂ちゃんが連れて行ってあげなさいよ」
その人物の影から別の少女が現れて云った。
「うん、そうだね。駐車場だったら、隣の棟だから僕が連れて行ってあげる」
そう云って伸ばしてきた腕を、少女は咄嗟によけてしまった。
「あっ…」
(この方は…男の方?)
ジーンズを履いたその姿からは、男女どちらとも思われた。
「ああ、大丈夫よ。この人はこう見えても女だから。ね、瑞穂ちゃん」
「もう、まりやったら……そうよ、女同士気兼ねは要らないから」
ほっとして少女は頬を赤らめた。
「も、申し訳ありません。殿方になれていないものでつい…」
「ふふ、いいですよ。私は慣れています。こんな容姿だから…」
自分で云って、何だかその人は少し落ち込んだように見えた。
中性な感じがまた凄く似合う。
(こんなきれいな人をどうして男だと一瞬思ってしまったのだろう)
「さ、行きましょう」
「すいません、それではお言葉に甘えさせていただきます」
差し出された腕を少女が取ろうとしたとき、さっとその体が抱きかかえられた。
「この方が早いですから、少し辛抱してくださいね」
一瞬のうちにお姫様抱っこされた少女は、自分がどうなっているのか咄嗟に判断ができない。
「うひひ、瑞穂ちゃんってばカッコいいわね〜」
「茶化さないで!まりや」
瑞穂とまりやは、周りの人々の視線の中、硬直した少女を抱いて足早に駐車場へ歩き去った。

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この日、男物の身の回り品でどうしても必要なものがあって、瑞穂とまりやは隣の市のデパートに買い物に来ていた。
誰に会うかわからないので、学校の近くで買い物するわけには行かなかった。
「あ〜疲れた」
寮に帰り着いて、どっかりと椅子に腰を下ろした瑞穂とまりや。
「お帰りなさいなのです。今、お茶をお入れします」
「とんだハプニングだったわね〜。だけど瑞穂ちゃん、かっこよかったわよ〜」
「何かあったのですか〜」
奏がティーポットとカップを持ってダイニングルームにやってきた。
「ん〜瑞穂ちゃんがね、デパートで足を挫いた女の子をお姫様抱っこして車まで運んであげたの。
そのあと、名前を聞かれても、『名乗るほどのことでもありませんから』って云って立ち去ってきたの」
「はや〜それは格好良いのですよ〜。奏もその場面を見てみたかったのですよ〜」
「でしょ!あの女の子もぽおっとなってたし。何だかお金払わなきゃ!って感じよね。この女たらし!」
「あのね、まりや。ボ…私は女なのよ。女たらしって…」
にひひひとまりやが笑った。
「あのう、お姉さま方。来週、日曜日のコンクールは観に来ていただけるんでしょうか?」
来週、市民ホールで催される演劇コンクールに恵泉演劇部が参加することになっていた。
もちろん主役は奏である。
「もちろんよ、奏ちゃん。ね、まりや」
瑞穂は快諾してまりやにも同意を求めたが、まりやは何故か渋い顔をみせた。
「う〜ん。ごめんね、奏ちゃん。残念だけどムリね。あたしはその日、バスケ部の応援に行こうと思うの」
「バスケ部の?」
瑞穂が聞きなおす。
「うん。その日はウチのバスケ部、聖マーガレット学園(以下、聖M)と練習試合なのよ」
「聖M学園ってあの…お嬢様学校の?」
「そう。ウチもお嬢様学校だけどね。ウチは財界人の息女が多いけど、向こうは政界人の息女が多いのよね。
だからって訳でもないけどライバル意識が強くて。特に向こう側のね」
「ふうん。だけど練習試合くらいで」
「この一年間、バスケ部は聖M学園に勝ったことが無くってね。バスケ部のキャプテンはあたしが可愛がってる子なんだけど。
あたしの卒業までにどうしても勝ってみせるって云ってるのよ」
「えらく敵意をむき出してるわね」
「まあ、お互い似たような学校だし、あたしも高慢ちきなあの学校は好きじゃないし」
「…高慢って…」
「あら、瑞穂ちゃんだって行けばそう思うわよ!貴子みたいなのが揃ってるんだから」
「……で、応援に行くわけね」
「うん。そういうわけで御免ね、奏ちゃん」
「いいえ、いいのですよ〜。そういうことなら是非、行ってあげて欲しいのですよ〜」
「ありがと。ちなみに練習試合は聖M学園の体育館。ライバル心もあって、きっと向こうの応援は凄いわよ〜」
「うちからの応援は?」
「誰も負けるとわかってる試合に応援なんか行きゃしないわよ。おまけにその日は我が校のアイドルが出る
演劇コンクールもあるし。ね?奏ちゃん」
「いえ、あの、そんななのですよ〜」
奏が顔を赤らめてもじもじする。
「まあ、その分、あたしが声を張りあげて応援してくるわよ」
そう云ってまりやは高笑いした。

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次の週の日曜日。
休日にもかかわらず、聖M学園の体育館は大勢の生徒が応援にやってきていた。
(○○先輩がんばってー)
(△△さんファイトー)
黄色い声援が既にひしめいている。
体育館は聖M学園応援一色。
前日まで、M学バスケ部が練習試合の宣伝をしていたのが聞いているようだ。
誰しも自校のクラブが勝つ試合を見物するのは楽しい。
まして、相手が普段から意識しているライバル校となれば溜飲が下がるというものだ。
本日の試合には、聖M学園生徒会長も見学に来るといっていた。
そのことも今日の人出に少なからず拍車をかけていた。
聖Mの生徒会長は理事の娘で、学内での人気も高い。
試合前の聖Mバスケ部員たちの気合もいっそう高まってきていた。
一方、練習試合にやってきた恵泉バスケ部の士気はあまり高くならない。
今のところ、応援してくれているのが御門先輩だけというのではそれも仕方のないところだ。
「それー!元気出せー!あたしがいるよー!」
ひとりで10人分くらいの声を出しているが…。
その体育館の一隅で恵泉バスケ部キャプテンが部員に檄を飛ばしていた。
「ほら、みんな。気合入れて!今日こそ聖Mを見返してやるのよ」
部員にハッパをかけるが今ひとつ、盛り上がらない。
「相手の応援ぐらいで負けててどうするのよ!敵地なんだから相手の応援があるのは当たり前。
こっちにも御門先輩がいるじゃない」
「そうよー!あたしがいるよー!」
しかしながら気合が入らないこと甚だしい。
その様子をみて、まりやが頭を掻いた。
「すみません。まりやお姉さま」
「いいって。向こうの応援が凄くなることも事前に予想できたことだから。……あのね、黙ってたんだけど…」

そのとき、体育館の反対側にいたM学園バスケ部のキャプテンが挨拶にやってきた。
「ごきげんよう。恵泉バスケット部の皆様。本日は宜しくお願いいたしますわ」
「ごきげんよう。こちらこそ宜しくお願いします」
キャプテン同士互いに会釈を交わすが、そこはかとなくライバル心がにじみ出る。
「当校の応援の声が大きくて申し訳ありません。どうか御容赦ください」
「いいえ、全く気にしていませんから。お気遣い有難うございます」
「我が校の生徒は愛校心が過剰なものですから。そういえば、恵泉の方の応援はおひとりだけのようですね?」
聖Mキャプテンがまりやのほうをちらりと見ていった。
あてつけがましい!!恵泉キャプテンが心中、憤慨する。
しかし、まりやはこの光景をにやにやしながらみていた。
「たかが練習試合に応援なんて必要ありませんし。お断りして参りましたの」
「さようですか。そうですわよね。応援と実力は関係なんてございませんよね」
ホホホと聖Mキャプテンが笑う。
「負けたのは応援がなかったからだなんて……ある筈がございませんものね。
これまでの試合が実力であることを証明してますもの」
さすがに失礼な物言いに恵泉キャプテンも腹を立てかけた。
「お話中失礼」
そこに急にまりやが割って入った。そして恵泉キャプテンに、
「御免なさいね。云ってなかったんだけど、恵泉応援団、あたしが勝手に用意させてもらいました」
「えっ?まりやお姉さま。でも、今日は皆さんは演劇コンクールの方に…」
「ええ。だから確保したのはふたりなんだけど」
それを聞いて聖Mキャプテンが愉快そうに笑った。
「ふふふ、よろしかったですわね。応援団が来られるそうで。せいぜい、当方の声援にかき消されないよう
頑張ってくださいね」
「くっ。そのおっしゃりようは失礼ではありませんこと!まりやお姉さま、そのような気遣いをして頂きまして
有難うございます。その応援に必ず答えさせていただきますから」
しかし、他の部員達には、(たったふたりくらい来てくれたところで)という気分が漂っている。
しかしまりやは、にやにやと余裕の笑み。
「まあまあ。あたしは10人分の声援をするけど、あとのふたりは何人分に相当するかしらね〜」
「それはどういう…」

そのとき、体育館のドアを開けてふたりの恵泉生徒が入ってくるのが見えた。
「ナ〜イス!瑞穂さ〜ん、紫苑さま〜!こっちこっち!」
まりやが大声をあげて手を振った。
その瞬間、恵泉バスケ部員全員の動きが固まった。
お嬢様とは思えないまりやの言動に、眉をひそめていた聖Mキャプテンは凍りついた部員達に気がつき、
いぶかしげに振り返った。
長身、長髪の美少女がふたり、見惚れるほど優雅な立ち居振る舞いでこちらに向かってくる。
「………」
館内の聖M生徒たちもこのふたりに気がつき始め、急速に声援がやんでいく。
皆がポカ〜ンと視線を送る中、ふたりがまりやのところまでやって来た。
「遅くなって御免なさい。まりやさん」
「いえいえ、グッドタイミングでしたわよ〜」
心底愉快そうなまりやの笑顔。
「これがあたしの用意した応援団よ」
「・・・・・・」
気を飲まれて声のない聖Mキャプテン。
「おおおおおお姉さま…。ななななぜ…こちらに!?」
驚愕に声が震える恵泉キャプテン。
「まりやさんから本日の試合を聞きましてね。ぜひ、応援させていただこうと思いましたの」
「でででですが、コンクールのほうは……」
「あちらは大勢の妹たちが応援に行っておりますから心配はありません。私達がこちらにきて御迷惑だったでしょうか?」
「ととととおんでもございません。お姉さま!!」
「良かった」
瑞穂が柔らかく微笑む。その笑みに心を奪われてまたもぽおっとなる恵泉キャプテン。
先週、瑞穂はまりやから話をきくとその場で奏に謝って、バスケ部の応援に行くことに決めた。
奏も快く承諾した。そのことを紫苑に説明すると紫苑もまた応援に行きたいと云い出したのだった。
紫苑がふわりと部員達の方を振り向き、
「みなさん、全力で頑張ってくださいね。微力ながら応援させていただきますよ」
と声をかけた。
「はははは、はい」
「ああああ、ありがとうござ…」
「………」
全員、衝撃のあまり満足に答えを返せない。

いつの間にか静まり返った館内で、ヒソヒソ声が始まった。
(あの方はいったい…?)
(もしかしてあの方が、かの学院のエルダーシスターという人では?)
(エルダーシスター?)
(おキレイなかたね。優雅で威厳があって…)

ハッと我に返った聖Mキャプテン。
「え、えっと、どうやら応援の方が少数ながらいらっしゃったようですわね。
ところで…あの…御紹介いただいて宜しいでしょうか」
恵泉キャプテンに声をかけた。
「…は、はい。えと、この方たちは当学院の3年生の宮小路さまと十条さまです」
瑞穂と紫苑が微笑みながら軽く会釈する。
なんだか眩しい……。
「・・・・・・はっ」
またもや惚けそうになるのを、必死で気を引き締めなおす。
「あ、こここちらこそ宜しくお願いいたします。どうぞごゆっくり応援していってください」
聖Mキャプテンは激しい嫉妬心が芽生えるのを感じたが、うちの応援は負けてないと自分を励ました。
「あの、失礼ですがおふたりが、かのエルダーシスターという方なのですか?」
「ふふふ、私は違いますが、こちらの宮小路瑞穂さんがそうですよ」
紫苑がいたずらっぽい笑みを浮かべながら紹介した。
「もう、紫苑さんったら。そう云われると恥ずかしいのですが、私がそうです」
「ちなみに十条さんもエルダーでしたのよ」
まりやが横から補足した。
「・・・・・・」
曰く、恵泉の生徒は芸能人にのめり込むことはない。エルダーがいるから。
曰く、芸能アイドルが薄っぺらく見える。
曰く、才色兼備のエルダーを芸能人と比べることなど問題外
等、過去に聞いていた噂話が頭をよぎった。そのときは笑い飛ばしていたが…。

聖Mの応援生徒も、バスケット部員も体育館中の全員が、瑞穂たちの会話を固唾を飲んで聞き耳を立てていた。

(あの方が…)
(あの人がエルダー…)
(噂どおりですわ)
(なんだかあのおふたり、キラキラ輝いているような…)
(写真!写真を)
(携帯ではダメです、カメラを…)
(高画質のカメラを!)
(光学部なら…)

一気に会場が爆発した。
凄い勢いで始まる会話。応援のことは全員の頭から吹き飛んでいる。
「にひひ、始まったわね」
面白そうに笑っているまりや。
「な、なに?」
驚いて回りを見回す瑞穂。

誇らしげな顔の恵泉キャプテンに対しふらふらになりながら、チームに戻る聖Mキャプテン。
つい先ほどまでとは立場がすっかり逆転。
胸のうちには、相手バスケ部に対する嫉妬の炎が渦巻いている。
「まだよ。応援では負けたけど、実力はウチが上よ」
自校の応援に対してかなり、失礼である。
「こうなったら試合で圧勝して赤っ恥をかかせてあげるわ」
そこに聖M学園生徒会長が姿をあらわした。
「これは…いったい何事ですか」
館内の生徒達が携帯やデジカメをいじりだしているのを見て、いぶかしげに聖Mキャプテンに尋ねてきた。
「こ、これは東宮(あずまみや)会長!」
キャプテンの声に少し生気が戻る。
美人でカリスマ性の高い会長は学園の誇りである。
(こちらには会長がいらっしゃる。会長なら、あのエルダーに決して……たぶん引けをとらない)
「相手側に応援の方がいらっしゃったのですが、その方たちが…」
ほっとした思いで説明する。
「恵泉学院の?」
会長は瑞穂たちの方へ目を向けると、驚いたように目を見開いた。
そして瑞穂たちのところへ近寄っていった。
「あの、もし」
いきなり声をかけられて、瑞穂は声の主の顔を見た。
そこにいたのは先週、デパートで助けた少女だった。
「あ、あなたは」
「やっぱり。あのときの方でしたか」
嬉しそうに頬を染める会長。
「あなたは聖M学園の生徒だったんですか」
「はい。ここの生徒会長をしております東宮葉月(あずまみやはづき)と申します。あの時はお名前をお聞きできず申し訳ありませんでした」
「まあ、偶然ってあるものですわね〜」
まりやも驚いた様子だった。
「どうか、皆様、応接室へ来てください。ぜひ、お礼をさせてください」
「いえ、本日は当校の応援にきましたので。どうかお気遣いなさらないでください」
重ねて瑞穂たちを誘って辞退されると、会長は頷いて、
「では、こちらで私も御一緒に」
そういって、周りの生徒達に命じてイスを用意させて、3人をそこへ座らせて、食堂から飲み物を取り寄せて振舞った。
頬を染めて嬉しそうな笑顔の会長をみて、ほくそえむまりや。
(はは〜ん。瑞穂ちゃんにハマっちゃたわね)

一方、相手側にいって嬉しそうに談笑して帰ってくる様子を見せない会長をみてがっくりと膝をつく聖Mキャプテン。

そしてもう一方の恵泉バスケ部キャプテンはみんなを集めて改めて檄を飛ばしている。
「エルダーおふたりの応援を賜るなんて……。これほどの応援、かつて経験したことがありません。
あなたたちも悔いはないでしょう!」
『はいっ!』
云ってる内容は危ないが、本人に自覚はない。
聞いている部員たちも感無量な表情だ。涙を流している娘もいる。
「では死力を尽くしましょう。これでもし負けるようなら…。いいわね」
『はいっ!!』
悲壮な覚悟の檄を聞いて慌てる瑞穂だが、まりやは全く慌てていない。
「大丈夫だってば。決着はもうついてるわよ」

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試合が始まるともはや、聖Mバスケ部はヘロヘロだった。
キャプテンは既に燃え尽きており、応援生徒たちは瑞穂と会長たちの見学に必死で、バスケの試合を見ていない。
肝心の会長は、得点が入って瑞穂が喜ぶ顔をするたびにうっとりとした顔で拍手していた。

結局、試合は恵泉の圧勝。
念願の勝利をはたしたバスケ部員は心からふたりを連れてきてくれたまりやに感謝した。
このときより恵泉女学院において、部活の大事な試合ではエルダー観覧が慣例化したという。

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〜えぴろーぐ〜
朝、登校して来て下駄箱をあける瑞穂。
「あっ、まただ」
そこに入っているラブレター。
いつもと同じようだが、最近、ちょっと変わってきていた。
「あら、またなの。聖M生徒からの手紙。凄いわよね。他校にまでやって来て手紙置いてくなんて」
「ううっ」
近頃、聖M学園に恵泉エルダーファンクラブが発足し、そのクラブ部長は生徒会長だと噂されている。
「いや〜内に外にモテモテだな〜瑞穂きゅんは〜」
「ううっ」
「美貌のエルダーは我が校の誇りだねっ」
「うううっ」
盛大に落ち込む瑞穂だった。

 終わり

『応援2〜強襲!東宮主従〜』に続く。

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