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『make a racket』 by 「471 ◆471.Pt54hU」氏

(共通ルート)
分岐:Route A
分岐:Route B


 瑞穂たんお誕生日おめでとう記念
 
 make a racket

 紫苑エンド後、瑞穂たちが大学に入学して最初の誕生日のお話。

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 五月十一日。
 貴子は困っていた。
 何を困っているのかというと、瑞穂の誕生日が明日に迫っていると言うのに、いまだプレゼントが決まらないでいるのだ。
 まりやさんに相談した私が馬鹿でした──
 瑞穂に何を贈って良いものか皆目見当も付かなかった貴子は、幼馴染なら何かいい案があるのでは、という理由で、まりやに相談を持ちかけた。本音を言えばまりやに相談するのは非常にはばかられたのだが、何せプレゼントする相手は瑞穂。そこらの野郎共とは訳が違うのだ。
結局、相談するにしても、ある程度は瑞穂の事を知っている相手でないとダメだと言う結論に至った。
 となると、相手はかなり限られてくるが、貴子の思いつく限りでは、まりや、紫苑、奏、由佳里の四人しかいなかった。それ以外だと、瑞穂が男と言う事を知らないのでダメなのである。
 しかし、奏と由佳里は二人で一緒にプレゼントをすると言っていたので、そこに割り込んでいく事は出来ず、却下。紫苑は嫁という立場を生かして前々から一人で準備を進めてきていたと言うのでダメ。というわけで、残っているのはまりやだけだったのだ。
 一方のまりやの方はといえば、今年は趣向を変えてみようかと言う事で貴子の申し出を快く了承した。
 そうして二人は協力して瑞穂のプレゼントを探し始めたのだが、貴子もまりやも男の子に普通にプレゼントした経験など無いものだから、どうしていいものかさっぱりで、今日に至る、と言うわけだ。
 それはともかく、今日もまたプレゼント探しをするために、まりやと待ち合わせをしているのである。


「やっ、貴子。久しぶり〜」
「何が久しぶりですか。つい一昨日も会ったばかりでしょう」
「あたしね、一日でも貴子に会えないと寂しいの」
「気色悪い事を言わないで頂けますか、まりやさん」
「いやん、貴子のいけず」
「勝手に言ってなさい……とにかく、瑞穂さんの誕生日はもう明日なのですから、何としてでも今日中に決めてしまわなければなりません」
「分かってるって。んじゃ、行ってみますか」
 そんなわけでプレゼント探しが始まった。とりあえず、何か普段身に付けて使える物にしようという事だけは決まっているので、服飾を中心に探していった。

 数時間後。
 歩き疲れた二人は、喫茶店でくつろいでいた。
「なかなか良いものが見つかりませんわね」
「そうねぇ。まあ、瑞穂ちゃんが貰って喜ぶものなら幾らでもあるんだけど……」
「けど?」
「うん、何でもいいから男物をプレゼントすれば喜ぶと思うのよ。ほら、瑞穂ちゃんってあんなだから、今までそういうプレゼント貰った事ってあんまり無いのよね」
「なら、そうしましょう」
「それはダメ」
「何故です?」
「似合わないのよ。それも破滅的に」
 そうなのだ。瑞穂は普通の男物を身に付けても、まるで似合わないのである。
「そうね、例えば……女の子の男装専用に作られた服とかアクセサリーがあれば似合うと思うんだけど……そういうのって、そうそうあるもんじゃ無いし……」
「困りましたね……」


「そういえば聞いた? 由佳里が生徒会長になったって話」
「また急に話が飛びますね。でも、今頃聞いたのですか? 私は以前から知っていましたよ」
「なんで!? 貴子のくせに」
「貴子のくせには余計です。……恵泉生徒会には、卒業してからも度々訪ねさせて頂いていますからね。今の生徒会で三年生は由佳里さんだけなのですから、当然と言えば当然でしょう?」
「しっかし、由佳里でちゃんとやっていけるのかしらね〜?」
「それは大丈夫ですよ。あなたなどよりは余程しっかりしていますから、由佳里さんは」
「なにおう」
「それと、今期エルダーの最有力候補に奏さんの名前が挙がっているそうですよ?」
「奏ちゃんが?」
「ええ。演劇部でも随分と活躍しているようですしね。由佳里さんに、と言う声もあるそうなのですが、由佳里さんは生徒会長と陸上部部長の二足のわらじでもう目一杯で、そんな余裕はどこにもないと仰っていましたから。二分した票を奏さんに譲渡して決まるのではないでしょうか」
「ふーん。それにしてもあんた、妙に詳しいわね」
「生徒会の二年生に話し好きの娘がいましてね。色々と教えてくれるんですよ」
「まあ、嫁いびりする小姑みたいな真似をするのも程々にね」
「放っておいて下さい……そんな事より、今は瑞穂さんのプレゼントです」
「……っと、そうだった」
 と、脱線した話を元に戻したところで、貴子にもまりやにも、何か良い案があるというわけでもない。
「瑞穂さんに似合うものが見つけられないのですから、根本的なところから考え直してみてはどうでしょう」
「例えば?」
「ええ、今までは服飾品を中心に見ていましたが、他の物にしてみるとか」
「それもそうね……じゃあ、こんなのはどう?」


 まりやはそう言って妙なシナを作る。
「私からのプレゼントは私自身ですわ。お姉さま、どうぞ私をお食べになって! 私、貴子」
「そんな事言ってるとほんとに食べちゃいますよ? ボク瑞穂」
「ぜひそうなさって下さい。私、わたくし……お姉さまの事を想うとあそこが疼いて夜も眠れませんの」
「でも……僕の一番は紫苑なんですよ。それでも良いのですか?」
「二号さんでも良いのです。お姉さま、ああ、愛しいお姉さま……」
『瑞穂は、抱きついてきた貴子の唇をそっと奪う。貴子はとうとう瑞穂の毒牙にかかってしまったのだ。しかしそうと分かっていながら、貴子は抗う事をしなかった。それは彼女自身が何よりも望んでいた事だったのだ……』
 と書かれたプラカードをどこからとも無く取り出して掲げるまりや。
「いやーん、貴子のえっちぃ〜」
「エ、エッチなのはあなたの方です!」
「ほらほら、大きな声出さない。みんなこっち見てるよ?」
 まりやに言われて貴子が周囲を見回すと、確かに注目を集めていた。もっとも、注目されていたのは貴子が大声を上げたからではなく、まりやが一人芝居を始めたためだったのだが、貴子はその事に気が付いていなかった。ちなみにまりやも気が付いていなかった。
「大体、何でまだ瑞穂さんがお姉さまなんですか」
「こないだみんなで会った時、あんた瑞穂ちゃんの事、お姉さまって呼んだじゃない」
「あ、あれはちょっと間違えただけです!」
「なんだ。あんた男嫌いだし、あたしゃてっきり……」
「てっきり……なんですか……?」
 貴子から異様なオーラが漂い始める。
「あ……いや、何でもないよ。あは、あはは」
「はぁ。こんな馬鹿話をしている場合ではないと言うのに、あなたと言う人は……」
「ゴメンゴメン。で、ホントのトコ、どうする?」
「本当にどうしましょう……」
「もう時間も無いし……こうなったらやっぱりあれでいくしかないか」
「あれ……とは?」
「それはね……」

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「ハッピーバースデー、瑞穂さん(ちゃん)!」
 瑞穂の誕生パーティが始まった。パーティといっても、参加者は瑞穂、紫苑、まりや、貴子、奏、由佳里の六人しかいない。裏方もメイドの楓が一人でやっているような、鏑木家で執り行うにしては実に小ぢんまりとしたパーティだった。
 瑞穂の父の慶行は一つの区切りだからと、各方面から人を集めて瑞穂のお披露目も兼ねて晩餐会を行いたいと言っていたのだが、瑞穂は「冗談じゃない」とその提案を突っ撥ねて、その結果こうなった、と言うわけだ。ちなみに慶行はそんな提案をしたばっかりに、このパーティから締め出されてしまっていたが、そんな事はどうでもいい話である。

「えー、それでは、瑞穂様にプレゼントをお渡ししたいと思います」
 楓の言葉で、集まった一同はプレゼントを取り出した。
「それでは、僭越ながら私から。お誕生日おめでとうございます、瑞穂様……これは私からのプレゼントです、どうぞ、お受け取りになってください」
「ありがとう、楓さん。他のみんなにも後でお礼を言っておくよ」

「次は、奏たちなのです」
 奏と由佳里が瑞穂の前に進み出る。
「あの、えっと……私と奏ちゃんは二人一緒です。本当は別々の方が良かったんですけど、その、色々と懐が寂しくて……すみません」
「気にしませんよ、ありがとう。気持ちは一杯こめてくれてるんだよね?」
「は、はい! もちろんなのですよ!」
「なら、それでいいじゃないですか。その方が嬉しいですよ」


「それでは、次は私から。お誕生日おめでとうございます、あなた。はいこれ、それと……チュッ」
 紫苑がプレゼントを瑞穂に手渡してキスをすると、奏と由佳里から黄色い歓声が上がる。
「し、紫苑……」
「ふふっ、いいじゃないですか。夫婦なんですから」
「それはそうですけど……」
「惚気るのはその辺にしていただけませんこと? お二人とも。目の毒ですわ」
「そうやっかみなさんなって」
「やっかんでなどおりません! そう言うまりやさんの方こそ羨ましそうな目で見ていたではありませんか」
「な、あたしは……」
「その辺にしときなよ、まりや。……しかし、相変わらずだね、二人とも」
 呆れたような、それでいて楽しそうな笑みを浮かべながら瑞穂が仲裁に入る。それを受けてまりやが「何であたしばっかり……」とぼやいている隙に、貴子はプレゼントを持って瑞穂のところにやってきた。

「お誕生日おめでとうございます、瑞穂さん。私からのプレゼントですわ」
「ありがとうございます、貴子さん」
「あー、貴子、抜け駆けなんてずるい!」
「もう、うるさいですわね。ほら、まりやさんも」
「わかってるってば……はい、瑞穂ちゃん。誕生日おめでとう」
「ありがとう、まりや」

「それでは、皆様プレゼントを渡し終えましたようですので、お食事に……」
「あ、ちょっと待ってくださいますか、楓さん。その前に……」
「はい、何でしょうか、紫苑様」
 紫苑は瑞穂のところに赴き、挨拶を促す。
「ほら、あなた。皆さんにご挨拶」
「わ、分かりましたから、押さないでください、紫苑」
 瑞穂は紫苑に押されて、皆の前に出た。


「えーと……本日はお集まりいただいてありがとうございます。実を言うと、このような形で皆さんに集まっていただいて誕生日を迎えると言うのは初めてなんです。
 今までは誕生日と言えば、まりやは遊びに来ていましたけれど、まあ、そうでなくてもまりやはいつも遊びに来ていましたので、別段、祝ってもらう日と言うイメージはありませんでした。あ、僕にとってですけれど。なので、集まってくださった皆さんには申し訳ない話なのですけれど、どう振舞えばいいのかも良く分かりません。
 でも、やっぱり今日が特別な日と言う事には変わりはないわけで。
 その、何が特別かと言いますと、僕が生まれた日、と言うか、母様が僕を生んでくださった日、なんです。だから、僕にとって誕生日とは、その事を母様に感謝する日なんです。
 母様は僕が小さいころに亡くなって、正直な話、顔も良く覚えていませんし、想い出なんてほとんどありません。でも母様が僕を生んでくれたから、僕は今ここにいる。母様が僕を生んでくれたから、だからみんなとも出会うことが出来た。それはとても、とても幸せな事で、母様にはいくら感謝しても足りないと思っています。
 皆さんは今日、僕を祝う為にここに集まってくれました。でも、気が向いたらでいいです、ほんの少しで構いません。その気持ちを母様にも向けて欲しいです。そうして頂ければ、きっと母様も喜んでくれると思いますし、僕も嬉しいです。
 ……えっと、挨拶ってこんなのでいいのかな」

 瑞穂は紫苑たちの方を見て驚いた。皆が皆、目に涙を溜めているのだ。
「み、みんなどうしたの!? 何で泣いてるの!?」
「瑞穂ちゃんがあんな事を言うからじゃないの! ちょっとは自覚しなさいよ!」
 不意打ちを喰らって泣いてしまった気恥ずかしさを誤魔化すためか、まりやが大きな声で答える。他の皆も程度の差はあれ、まりやと同じ気持ちのようだった。
「さて、用意も出来ていますので、お食事にしましょう」
 いつの間に用意が終わっていたのか、楓の声で食事が始まった。

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以下、Route A。 Route Bへ分岐

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   (Route A)


 しばらくして。
「ねえ瑞穂ちゃん、みんなのプレゼント開けてみてよ」
 結局はいつもと同じ仕込みになってしまったのだが、まりやはやっぱり瑞穂の反応に期待していた。しかし、今年はまりやの想像をはるかに上回るものだった。
「そうだね。それじゃ、まりやのから見てみるかな……」
 瑞穂はそう言うと、まりやから貰ったプレゼントを開封した。
「やっぱり……」
「やっぱりってなによ」
 中に入っていたのは毎度お馴染み、フリフリヒラヒラのゴスロリ服だった。これに関しては勿論、想定の範囲内である。が、しかし。
「じゃ、次に貴子さんのを……」
 貴子から受け取ったプレゼントを開封する瑞穂。
「こ、これは……」
 中から出てきたのは、まりやの時と同じ、フリフリヒラヒラの服だった。ただし、こちらは甘ロリである。
「た、貴子さん……これは」
「申し訳ありません。あまり時間が無かったものですから、まりやさんと相談して、すぐに用意できるものと言えばそのくらいしか……でも、とてもよくお似合いになると思いますわ」
「そ、そうですか……。き、気を取り直して……奏ちゃんと由佳里ちゃんのは……」


 嫌な予感がしつつも、奏たちのプレゼントを開ける。が、やっぱりそこに入っていたのはフリフリヒラヒラの服だった。何度見てもフリフリヒラヒラの服だった。ちなみにこれは白ロリだ。
「か、奏ちゃん、由佳里ちゃん……」
「お姉さまにはどんな服が似合うか、色々考えてみたんですけど……奏ちゃんと二人で相談してるうちにそうなっちゃったんです」
「そうなのですよ。頑張って作ったのです!」
「こ、これ、二人が作ったの!?」
「はい」
「はいなのです」
「す、すごいね……」
 それ以上は何も言えなくなってしまった。
「えっと、次は紫苑のか……い、いくらなんでも紫苑なら……」
 儚い希望に縋って、紫苑のプレゼントを開封する。だが、希望は打ち砕かれた。
「みんな考える事は同じですのね」
「紫苑まで、そんな……そ、そうだ、楓さん! 楓さんなら」
 最後の希望と言わんばかりに楓のプレゼントを開封する瑞穂。だがしかし、その中身は瑞穂の想像の遥か斜め上を行くものだった。
「…………」
 楓から貰った箱の中には、柔らかくてぷるぷるしている物体と、布で出来たお椀が入っていた。
言わずと知れた瑞穂専用胸パッドとブラジャーである。ついでにおぱんちゅも入っていた。


「楓さん! 何でこんなもの……って、何やってるの?」
 その楓はといえば、部屋の隅の方に衝立を立てて、その中に荷物を次々と運び込んでいる。
「はい、使用人たちのプレゼントを運んでおります」
「へ? これを楓さんが代表して持ってきてくれたんじゃなかったの?」
 そう言って、瑞穂専用おっぱいを指差す。瑞穂専用おっぱいと言っても紫苑のおっぱいの事ではない。
「いえ。それは私個人からのプレゼントでございます。瑞穂様が昔使っておられたものよりもワンサイズ大きなものになっております。幸穂様と同じサイズですよ」
「いやあの、そうじゃなくて」
「ああ、これでしたね。これは使用人たちそれぞれが用意したプレゼントでございます」
「そ、そうなんだ……」
「もうすぐ更衣室が完成しますので、そちらでお着替えなさってください」
 良く見ると、いつの間にか楓以外のメイドも何人か入って来ていて、なにやら設営作業をしていた。
「き、着替えるって……何に?」
「それは瑞穂様の方が良くご存知かと」
 楓は満面の笑みで答えると、再び使用人たちのプレゼントを運び始めた。
「まさか、あれが全部……なんて事は……」
 そのまさかだった。
 瑞穂は抵抗空しく、それら全てに袖を通す事になってしまった。ちなみに、その中身はと言えば、どこをどう見てもロリィタ、ロリィタ、ロリィタ。考える事は皆、全く同じだった。

 かくして、鏑木瑞穂のロリィタ・コレクション、略してロリコレが開催されたのである。

 その様子は余すところなく写真や映像に収められ、写真集やDVDにされて、瑞穂にプレゼントを贈った者たちに配布される事となった。それを手にした者たちは、それらを家宝として、全力で守り抜いたらしい。勿論、いくら金を積まれても、それを手放そうとするものなどいなかった。
 ちなみに、慶行はお披露目晩餐会がぽしゃった後、改めてプレゼントを用意していなかったので、何とか金を積んで写真集とDVDを手に入れようともがいていたのだが、当然それらを手に入れることは出来ず、死ぬほど悔しがっていたらしいが、そんな事はどうでもいい話である。

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 #以上です。
 #年少組出番ないね……扱い難しいんだよね……
 #紫苑も出番ないね……扱い難し(ry
 
 #以下オマケ。>>167から分岐。ちょっと、いやかなりアレだったんで没にしたルートだけど、折角なので投下。

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   (Route B)


 数時間後。
 楓がすっかり出来上がっていた。
「うふふふふっ、瑞穂しゃまは〜、十二歳の時まれ私と一緒に寝てたんれしゅよぉ〜。あーん、可愛かったなぁ、瑞穂しゃまのね・が・お♪ 今度また一緒に寝ましょ♪ 瑞穂しゃまぁ」
「ちょ、ちょっと楓さん、何言ってるんですか」
「ええぇ〜、いいじゃないれしゅかぁ〜……あれ、もう無くなっちった。おかわりおかわり……っと」
 楓は空き瓶を放り出すと、どこからともなく新しい一升瓶を取り出して栓を抜く。ラベルには『瑞穂』と書いてあった。
「おっとっとっと……んっ、んっ、んっ、ぷはぁ、おいちー!」
「ちょっと楓さん、飲みすぎですよ……うわっ、これ四十四度もあるじゃないですか。そんな飲み方したら……」
「むー、何れしゅか、メイドしゃんはお酒飲んじゃいけないって言うれしゅか。差別れしゅ、人権侵害れしゅ、そんな事言ったら明日従業員みんなれ瑞穂しゃまはいつも女の子の格好をしててくらしゃい、ってレモを起こしちゃいましゅよ〜? むむっ、我ながらしょれは名案れしゅ。よーし、がんばろー、おー!」


「ちょっと瑞穂ちゃん」
 まりやが声を潜めて瑞穂を呼ぶ。
「楓さんってお酒飲むといつもああなの?」
「知らないよ。楓さんがお酒飲んだところなんて初めて見るんだから。誰だよ、楓さんに飲ませたの」
「ゴメン、それあたし」
「まーりーやー……」
「だってああなるとは思わないじゃない。ほろ酔いの楓さんも色っぽいかなーって思って、ちょっと飲ませただけなのよ」
「とんでもない虎だったね……」
「うん……」
「にゃーにこしょこしょやってるんれすかっ! 瑞穂しゃまにまりやたん!」
 顔を寄せて話をしていた瑞穂たちの間に、楓がダイブしてきた。
「ほーら、まりやたんもー、ぐいっと、ぐいっと」
「む、むぐぐ」
 楓はまりやの口に無理矢理一升瓶の口を押し込むと、その中身を流し込み始めた。まりやは目を白黒させている。
「ちょ、楓さん、何やってるんですか!」
「えーと、おしゅしょ分け?」
「僕に聞かないでください! ……ま、まりや、大丈夫!?」
「…………」
 ばたん
「あれぇー、まりやたん寝ちゃったの〜? 楓つまんなぁーい……むひゅひゅ」


 楓は次のターゲットを見つけた。テーブルの下に隠れていた貴子である。ちなみに、奏と由佳里はとっくの昔に潰されていた。
「たーかこたーん、あーしょーぼっ!」
 貴子に向かってダイブする楓。
「ひ、ひいいぃ」
「しゃー、ぬぎぬぎしましょうねー」
「や、ふ、服を脱がさないでください、あっ、やめ」
「たかこたんはお人形みたいに可愛いから、お人形遊びしましょー!」
「だ、だから脱がすのはやめて下さい! 何でお人形遊びで服を脱がすのですか!?」
「えー? お人形遊びって言ったら服を脱がせて『うへへへ、女のここってこんな風になってるんだぜー』っていうやつじゃないれすか」
「え、嫌、まさか……ああ、ダメ、ダメです、そこはダメです!」
 叫びも虚しく、貴子はぱんつを毟り取られてしまった。
「うへへへ、女のここってこんな風になってるんだぜー」
「ふあっ……ひ、広げないで……」
「……むぅー、なんか穴がありましゅね。私といっしょれす……おや、こんな所にねぎが……ここに突っ込んれみるれす」
「あ、い、嫌……やめて……」
「か、楓さん! ストップ、ストップ!! それ以上は駄目です!!」
 瑞穂は楓の背後に取り付いて、無理矢理貴子から引き剥がした。


「うぅー、何しゅるれしゅか……あれ、瑞穂しゃま? 瑞穂しゃまだー、えへへ……しゅきー」
 楓は瑞穂の腕の中でくるり、と向きを変えると、瑞穂に抱きついて頬擦りする。
「瑞穂しゃま〜、本当にご立派になられて……かえれは、かえれはとっても嬉しいのれしゅよ」
「ど、どうしたんですか、いきなり」
「お母しゃまの事れすよ。お誕生日にお母しゃまに感謝しゅるなんて、普通はれきましぇんよ。……あれ? お父しゃまには感謝しないのれしゅか?」
「も、勿論、父様にも感謝していますよ」
「れも、しゃっきはお母しゃまの事しか……あ、しょっか、しょういうことれしゅね」
「な、何がです?」
「つまりぃ、お母しゃまに感謝しゅるのは、生んれくれた日れぇ、お父しゃまに感謝しゅるのはぁ、種付けした日れしゅね!」
「……下品ですよ……楓さん」

 その時。所用で席を外していた紫苑が帰って来た。
「あ……あなた? 何をなさっているのですか?」
 紫苑が見た光景は。
 真っ青な顔で倒れている奏、由佳里、まりや。
 下半身丸出しで泣いている貴子。
 そして、瑞穂に抱きついて頬擦りしている楓。
「あ……ち、違うんです、これは……」
「何が、違うと、言う、のです、か?」
「その、楓さんが……その……」
「問答無用です!!」

 その後、瑞穂の姿を見たものはいない……わけはなく、何とか紫苑の誤解も解いて、いつも通りの生活に戻っていた。しかし、もう二度と誕生パーティは開かない、楓には絶対酒を飲ませないと天国の幸穂に固く誓う瑞穂なのであった。

  おしまい

『high jinks』に続く。

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